「~♪」
ふわっとしてそうなのに纏まった茶髪の少女が廊下を歩く。
小学生にしては少し大人びてる少女。
だがこうやって口笛を吹いて歩いている姿はやはり年相応の少女なのだと思わせてくれる。
少女の名は『佐々木 利佳』。
俺がスカートをめくるターゲットの少女だ。
「ちょっと相談があるんすけど」
いつものように会社で仕事をしてる中、アイドル好きの同僚が少し深刻そうな顔で俺に話しかけてくる。
ここ最近は営業の仕事もそつなくこなしてて『最近仕事が出来るようになってきた気がするっす』といい、女上司からも「調子に乗らないの」と言われつつもどこか微笑ましそうになってたのを俺は見ていた。
だからこそ仕事の時間中の相談と言われて真剣な顔をされると俺も真剣な顔になる。
「どうしたんだ?」
「今度の営業先なんですけども……化粧品をプレゼンしたっすけども」
「ふむふむ」
「その営業先の部長さんの娘が似合うような品を用意できたのなら話を受けようって言われたんすよ」
なるほど。
営業先に対してウチの化粧品を気に入ってもらうには、営業先が満足するような品を用意することが最善の一手。
「その娘さんは何歳なんだ? 女子高生か、それともOL辺りか?」
女子高生が好みそうな背伸びをするのに必要な化粧品。
仕事が出来る女性のような見た目を醸し出すメイクのための化粧品。
年老いてもなお気高さを感じさせる華麗なメイクをするための化粧品。
年齢に合わせてメイクのやり方も変わっていき、それに見合った化粧品を提供しないといけない。
「それが……小学生なんすよ」
「は?」
なんか思わず間の抜けた声が出てしまった。
え、小学生って、ちょっと待て。
「なんでもその娘さんが同級生の男の子に恋をしたらしく、その子を落とすためのメイクをしたいと部長さんに何度も頼み込んでるらしく……」
「それは大変だな……というかなんてマセた小学生」
もしかしたら俺のようなオッサンが世代遅れで、今の小学生は化粧をしても当たり前なのかもしれない。
だとしたら校則とかも随分と緩くなったなぁと思わずしみじみ感じる。
「確かになかなか難しい問題だな」
「そうっすよね。年のいった女性と違ってぷるぷるとした肌なのは間違いないっすから、そのお肌を活かすメイクを」
「ちょっと君」
俺に尋ねようとした瞬間、女上司がこちらに歩いてくる。
何かやらかしたかと焦る後輩。
俺はなんとなくだが女上司の言いたいことが予想できた。
「プルプルとした肌を活かすメイクを彼に聞くなんて……私は年のいった、化粧品のノリが悪い女性だとでも言いたいのかしら?」
……なんか声に少しドスが利いてる。
(ど、どうすればいいっすか先輩!?)
いやそんな助けを求める顔で見られても。
そもそもお前の自爆に俺を巻き込もうとするんじゃない。
二人して目線でそんなことを考えていたのを悟られたか、上司は俺をジト目で見てくる。
「もしかして君もそんなこと思ってるんじゃないかしら?」
「いや、そんなことないです。先輩はいつも(仕事上は)キリッとしていて常に映えてますし、そんなことを思ったことなんて一度もないですよ」
「ならいいわ……さて、君」
上司が後輩の肩をがしっと掴む。
後輩がまるで百獣の王に睨まれた子ウサギのようにプルプル震えながら俺を見ている。
悪いがそんな目をされても、俺は助けにはなれない。
「ちょっとこことは別の場所で色々とお話をしましょうか」
「は、はいっ」
後輩の声が明らかに上ずっている。
そして先輩は眼が一切笑ってない作り笑顔で後輩と一緒に部屋から出ていった。
「……あいつ、クビにならないといいけどな」
一部始終やり取りを聞いていた、あんまり話はしないがそれなりに仕事が出来る中年の社員がぽつりと呟く。
まぁ確かにそれは同意せざるをえない。
そしてその日、後輩と上司はその部署に戻ってこなかった。
もし後輩がそのままクビになったらその分の仕事の引継ぎをやらないといけないのかと思いつつ、俺はアパートに帰宅した。
明日後輩を見なかったらそういうことなんだろうなと思うことにしよう。
いつものシャワーも夕食も終える。
ある意味自分の趣味を楽しむための一種のルーティンみたいになってるな。
まぁそんなことはどうでもいいとして。早速趣味の『スカートめくり』を楽しむために漫画の世界へと飛び込んでいくか。
今回はあらかじめターゲットは決めていたため、迷いはない。
小学生の女の子が大人の男教師と結婚の約束をしてるとは攻めてる設定だなとは思ったけども、最近の小学生が化粧まですると考えると、それほどでもないのかもしれない。
だけどもそんなませた小学生の女の子がスカートをめくられたらどんな反応をするのか興味が出ていた。
というわけで漫画の世界へと飛び込む。
やはり舞台が小学校でターゲットも小学生だからか、俺の姿も小学生になってる。
とはいえこの世界に潜り込むのもこれで3回目で、この姿もある程度慣れてきた。
だが疲れを感じず逆に軽く感じるあたり、現実世界で年を取ってるのは痛感する。
いやまぁ漫画世界で現実の事を考えるのはよそう。
というわけでこの間の被害者である桜さんと知世さんに見つからないようにしつつ、ターゲットである利佳さんを探す。
幸い小学校はそれほど広くなかったため、利佳さんはすぐに見つかった。
「あっ」
そして利佳さんは想い人である寺田先生と出会い、嬉しそうに微笑む。
だけどもさすがに関係性は隠すためか、その微笑みは一瞬だけだった。
そして寺田先生もさすがは大人の男性といったところか、その様子に気づきつつもさりげなく通り過ぎるといった感じだ。
……あっ、一瞬の邂逅の情報量が多すぎて、利佳さんが寺田先生と会ってる時にスカートをめくって辱める前にすでに2人とも離れていってしまっていた。
うーむ、不覚とはこういうことか。
まぁそれはしょうがないとして、せめて利佳さんのスカートをめくることはちゃんと達成するとしよう。
そして利佳さんは本来図書室に向かう予定だったのか階段を上っていく。
上手いこと覗けばパンティを見ることが出来そうだが、ただの覗きはまったく興味ない。
気づかれてないということはリアクションは『無』以外ないからだ。
そして階段を上っていき、別の階に到着して図書室が見えてきた。
俺はスマホを作動させ、利佳さんの後ろにゆっくりと近づていく。
そして利佳さんの肩をぽんぽんと軽くたたく。
「ん?」
そして彼女が無防備に振り返った瞬間に。
「そーれっ!」
バサッ!
勢いよく両手を振り上げ、振り返りたい面してる利佳さんのスカートを盛大にめくりあげた。
さてと、パンティは……ほう、ピンクの花柄。
大人っぽく振舞ってるけども、パンティは可愛らしく子供っぽいところがあるなぁ。
「きゃっ!? な、何を……!」
利佳さんはいきなりスカートをめくられ顔を赤くしつつも、涙目にはなっておらず戸惑いと恥ずかしさが混じったような顔をしていた。
「ごめんね、お姉ちゃんが可愛いからつい」
「そっか。女の子は下着を見られるのを恥ずかしがるの。だからもう二度としちゃダメだよ」
「う、うん」
いつもだったら逃げる所だったのだが、戸惑ってて追いかける様子がなかったので素直に謝罪すると、恥ずかしがりつつもスカートをめくったことを軽く咎め、釘を刺してくる。
見た目だけじゃなくて、態度も大人びてるなと思わず感心する。
そしてなんかオーラかなんかよくわからないが、これ以上手を出すという気持ちがなぜか抜けていき、利佳さんは手を振りながら図書室へと入っていった。
そして現実世界に戻ってきて、利佳さんのスカートをめくったときのパンティとリアクションを何度かスマホで再生して楽しむ。
まさかスマホで盗撮されてるなんて夢にも思っていないだろう。
子供が純真だと思ってるのは人間だけだとは、どこかの特撮で見た覚えがある。
大人の男、しかも教師と教え子の関係から一歩以上上に進もうとしてる時点で純真を超えた愛の感情があるのだろう。
そんなことを考えつつも、スマホを再生しなおしいつもの行為に励むのであった。
……ちなみに翌日、アイドル好きの後輩が疲れ果てた表情で出社し、女上司を見てびくっとして上司の方がそんな後輩をにこっと見返すというやり取りを見た後、この部署内での立ち位置は完全に決まったなと確信した。