あの子のスカートをめくりたい。   作:ヴィルティ

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いたずら娘とスカートをめくりたいわ。

「ふっふっふ~」

 

栗色の髪の毛をした少女が年頃の女の子がするにはちょっとな笑顔を見せる。

その視点の先には、少しばかりショートカットな黒髪の女の子。

 

栗色の髪の毛の少女はその黒髪の女の子の後ろへとこっそりと歩いていきーー

 

 

「こら、栗栖 空!」

 

だが、そんな少女に金色の髪を黒いゴムでツインテールに整えた少女が声をかける。

 

「あ、梨元 林!」

 

栗色の髪の毛の少女が声を掛けられ振り返り、苦手そうな顔で梨元と呼ばれた少女を見る。

 

「まだ何もしてないよ~」

「まだって何よ、まだって!」

 

栗栖ちゃんが唇を尖らせるが、梨元という少女はぷんすかと怒り栗栖ちゃんを睨みつける。

その間に栗栖ちゃんがちょっかいをかけようとしていた黒髪の少女は去っていく。

 

「あ~」

「まったく、ウチの学校の女生徒たちにいたずらばっかりして!」

「そんなこと言うと、梨元ちゃんにもいたずらしちゃうぞ?」

「やってみなさい、私はあなたにいたずらされるようなスキはないわ」

 

梨元ちゃんはお世辞にもあるとは言えない胸を張り、栗栖ちゃんを見てくる。

この世界の女の子たちは正直、胸が大きい女の子が多すぎる。

そんな中で貧乳な梨元ちゃんはある意味珍しい存在だ。

正直背が小さい子がするドヤ顔は可愛らしさの方が勝るから不思議だ。

 

「覚えてなよ~」

「栗栖ちゃん、それじゃ悪役みたいだよ」

 

悔しそうに去っていく栗栖ちゃんに、柿薙という子が少し呆れたように声をかけながら一緒に歩いていく。

 

その様子を、私は物陰からこっそりと眺めていた。

 

 

「ふわ~」

 

始まりは数十分前。

今日は学校は休み。

お父さんはお母さんと一緒に『免許更新』とやらに行くらしく、午前中は私が留守番を任された。

私は部活をしてないので、土日の学校休みは部屋でゆっくりとしている。

 

木曜日と金曜日の学校終わりの夕方にコンビニ店員のバイトを行っており、お小遣いを貯めるがやはり働くというのはなかなか大変だ。

2日間だけでも大変なのに毎日働いてる大人の人、特にお父さんを見直したのはアルバイトを始めてからだった。

 

そしてそのお小遣いを使い漫画本を買いあさる。

電子書籍というのもあるが、どうにも電子画面を見てると目が疲れるし、何より。

 

 

「こうやってマンガ世界の中へと飛び込む能力を使う際、実際の漫画本じゃないと飛び込めないしね」

 

そのおかげで部屋に漫画本が積まれていき、お母さんからは『マンガばかりじゃなく、たまには小説でも読みなさい』とか言われたりもする。

その際お父さんの書庫からお父さんの趣味のミステリー本などを読ませてもらう。

色々なドキドキ展開などを味わえて漫画本にはない楽しみもあるが。

 

 

「でも、やっぱり現実じゃない世界へと飛び込むファンタジーには敵わないよね」

 

私の能力で現実とは違うマンガの世界へと飛び込んでいく能力は、ファンタジー極まってる能力だと思う。

 

そんなことを思いながら読んでいたマンガ世界へと飛び込んでいく。

 

 

「にしてもあの梨元ちゃんって子、私と同級生なのにあんなに偉そうなんだろう」

「そりゃ風紀委員だからだよ。でもあの子真面目過ぎて他の子たちからも嫌がられてる節はあるみたい」

 

そしてマンガ世界の中。

栗栖ちゃんと柿薙ちゃんが一緒に並びながらおしゃべりをしている。

可愛い女の子同士がおしゃべりをしてる姿は正直絵になる。

だが、それに見とれていては本題が進まない。

 

「ねぇ、栗栖ちゃん」

「ん?」

 

私がそんな2人のうち、栗栖ちゃんに声をかける。

栗栖ちゃんは振り返ると私の方を即座に上下を見定めるように見てくる。

 

「あいにくだけどスパッツ履いてるから私のスカートはめくれないよ」

「うーん、それは残念……じゃなくて、なんの用?」

「この学校にこんな子いたっけ?」

 

栗栖ちゃんは少し残念そうな、そして柿薙ちゃんは怪訝そうな顔で私を見てくる。

当然、本来私はこの世界の住人ではなく、この学校の制服姿もこの世界にやってきた際に自動で作られたものに過ぎない。

スパッツ、しかもスカート丈からはみ出るぐらいの長さの物が着用されてたのは私が他の世界へ行くときジャージ姿がやたら多いのが反映されてるからなのだろうかと思う。

 

まぁそれはさておき。

 

「あの梨元ちゃんって女の子、少し生意気そうだったよね」

 

実際の現実世界、女子同士がこうやって集まって他の男子生徒や教師、生意気な女の子の悪口を言い合ったりするのはよくあることだ。

 

「うん、わかる~」

 

そして栗栖ちゃんもその言葉に同意してくれるが、柿薙ちゃんは少しだけ申し訳なさそうな顔になる。

 

「でも、風紀委員として栗栖ちゃんがエッチな行動をしようとしてたのを咎めただけだし」

「いやでもまだあの段階じゃ何もしてなかったし」

「まぁその『まだ』って単語が梨元ちゃんの癪に障ったんだろうけど。でもいいよ。あの子にエッチな目遭わせて恥ずかしがる顔を見てみたくない?」

「うん、見たいみたい!」

 

栗栖ちゃんはノリノリで私の提案に乗っかってくれる。

 

「でも」

「柿薙ちゃんはいい子だね。でも、私と栗栖ちゃんが悪戯して何も悪くない柿薙ちゃんが目を付けられるのもなんだし、今回は下がっておきなよ」

「そうだよ。君、やっぱりすごく話分かるね~。というわけだから柿ちゃんは今回はついてこなくていいよ」

「……あんまりやりすぎて非難されないようにね。正直、栗栖ちゃんが他の子から悪口言われるようになるの、あんまり気分良くないし」

「そりゃ悪口言われるのを覚悟しなきゃ悪戯なんて出来ないよ。でも、私を出汁に柿ちゃんをイジメようとしたら、その時は私の知略を生かして最大限の仕返しをしてあげるから」

 

栗栖ちゃんはふんと鼻を鳴らし柿薙ちゃんを見る。

女の子にいたずらをするが、それと同時に友達と認めた子には最大限優しくする。

だから柿薙ちゃんは栗栖ちゃんの親友だし、栗栖ちゃんが本当に逆襲のイジメにあったりしないのはそういう面もあるからだろう。

 

「で、どうやって梨元ちゃんを恥ずかしい目に遭わせるの?」

「そりゃもちろん、あの子が絶対にやられないと思ってるスカートめくり、でだよ」

「うーん、でも私が正面から行くと当たり前のように警戒されると思うけど」

「だから……」

 

 

それから少しして。

 

私は廊下を独り歩く。

そしてそんな私の背後に栗栖ちゃんがそろーり、そろーりと近づいていく。

 

栗栖ちゃんの足音が私の耳にも入るぐらいになった時。

 

「こら、まだ懲りてないの!」

 

私が振り返ると、梨元ちゃんが堂々と立っていた。

しかし自身がエッチな目に遭わないか警戒してるのか、手をスカートの方に伸ばしている。

 

「懲りてないのも何も、私まだ何もしてないってば」

「だからその『まだ』ってのは何よ! まったくもう、これ以上は先生に」

「まぁまぁ梨元さん」

 

私は栗栖ちゃんの横を通っていき、梨元さんの前に立つ。

 

「栗栖ちゃんって子、確かにまだ何もしてないんだしあんまり責めるのも」

 

私が宥めようとするが、それでも梨元さんは少し渋い顔だ。

どうやら私が思ってる以上に融通が利かなさそうな子みたいだ。

 

「でも」

「そうだよ何もしてないんだもん、その子の言う通りだよ」

「あなたは黙ってなさい!」

「それに、これから何かをするのは……私だよ!」

 

 

バッ!

 

私が両手を思いっきり振り上げ、梨元ちゃんのスカートを思いっきりめくりあげる。

スカートは思いっきり翻り。

 

「ピンクのフリル付きパンティか。可愛いの履いてるね」

「ひゃあああっ!? ちょ、まさか、あ、あなたたちグル!?」

「梨元ちゃん、かわいいパンティと可愛い悲鳴、ご馳走様」

「ちょっとあなたたち、待ちなさーい!」

 

梨元ちゃんが恥ずかしさと怒りが入り混じった赤い顔をしながらスカートを慌てて抑えるが、私も栗栖ちゃんも同時に走り出し逃げ出していた。

 

 

「いやー、爽快だったね。あの梨元ちゃんの恥ずかしがり顔、すっきりしたよ!」

 

栗栖ちゃんは笑顔でそう言いながら私の顔を見てくる。

このかわいらしい笑顔もまた彼女が心の底から憎まれない原因なのかもしれない。

 

「それに栗栖ちゃんもいい演技だったよ」

「ふっふーん、でしょ。あ、そだ」

 

栗栖ちゃんはじっと私の方を見てきながら。

 

「えーい」

 

わ、わわっ!?

いきなり笑顔でぎゅっと抱き着いてくる。

 

「確かに悪戯するならスカートめくりとか胸を揉んだりとかもあるけど、女の子の体って全身柔らかいもん。つまり、私相手には存在そのものが悪戯対象なのだー」

 

栗栖ちゃんはそう言いながら私の胴体に顔をうずめながら体を撫でまわしてくる。

ひゃ、ひゃわっ、そこはお尻っ!

 

ゆ、油断してた~!

まさかここまで悪戯好きだったなんて。

 

「もう、栗栖ちゃんったら」

 

そしていつの間にやってきていたのか、柿薙ちゃんが私と栗栖ちゃんの前にやってきていた。

 

「あ、柿ちゃん」

 

そして栗栖ちゃんは柿薙ちゃんの姿を確認し、私からぱっと手を放し彼女の方を見る。

 

「この子も一緒だったとはいえ、あんまりやりすぎちゃだめだよ」

「わかってるってばー」

 

そう言いながら柿薙ちゃんは私の方を見てきて。

 

「……栗栖ちゃん、私の友達だから取っちゃダメ、だからね?」

 

何この可愛い生き物。

 

「何それやきもち?」

 

栗栖ちゃんも私と同じ感想を抱いたのだろう、柿薙ちゃんを笑顔でぎゅっと抱きしめ背中を優しく撫でまわしていた。

 

「もう、栗栖ちゃん」

「仲良さそうで何よりだね。じゃ、私はこれで」

 

「あ、そういえば結局君は一体どこのクラスの……あれ?」

 

栗栖が先ほどまでそこにいた少女の方を見ようとすると、すでに少女は跡形もなく、その場には栗栖と柿薙の抱き合ってる2人だけが残されていた。

 

 

「いやぁ、いい物見れたけど……油断してたね」

 

真のいたずら娘は、女の子の体全体を獲物にしている。

それを思い知りながらも、こっそりとスマホで盗撮していた梨元ちゃんのスカートめくりの様子を確認し、にまにまと笑っていた。

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