あの子のスカートをめくりたい。   作:ヴィルティ

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※極道の娘のスカートをめくりたい。

目の前を眼鏡をかけた美少女が歩く。

クールな美人、とでも言うのだろうか。

それでいて年齢は現役女子高生なのだから恐れ入る。

 

まぁ、本当の意味で恐れ入るのは。

 

彼女……『鷲峰 雪緒』は極道の道に進んでいる娘さんだということだ。

 

 

始まりは数日前。

 

「刺激的な恋って、興味ある?」

「いきなり凄いことぶっこみましたね」

 

上司が溜息一番にそんなことを尋ねる。

この人は黙ってれば美人なはずなんだが。

結構口を開くと過激なことを口にする。

 

「そんなにすごいことかしら」

「少なくとも今の平和な日本ではそんな刺激的な恋は無理かと」

 

というよりも付き合うにおいて命の危機を感じる恋愛など最初からごめんこうむる。

まぁ漫画の世界で女の子のスカートをめくるような俺にまともな彼女が出来る緒は思えないけど。

もし出来るとしたら……女性の盗撮魔とかか?

でも現実的に女性の盗撮を行うのは主に男性だからそんな女はいないか。

 

「付き合う人の立場が御曹司とか、王子様とか。玉の輿を狙って一気に勝ち組人生とか」

「少女漫画にでも影響されました?」

 

俺が尋ねると、上司ははぁと溜息をつく。

 

「そんなわけないじゃない」

「おはようございまーす」

 

アイドル好きの同僚がのんびりと挨拶しながら部署に入ってくる。

まだ始業まで数分あるから遅刻ではないがもうちょっと早く来いよ、とツッコミを入れかけたが今はグッジョブ。

 

「昨日始まった、あのアイドルが出演したドラマ、見ました?」

「一応な。確か……」

 

俺がドラマの内容を思い出そうとすると、上司がごほんと咳払いをする。

 

「ほ、ほら早く仕事を始めるわよ」

 

自分から刺激的な恋がどうとか言い出したくせに。

話を切り上げて自分の机に戻っていく上司を尻目に話を続ける。

 

「なんせクラスで恋をした男の子が実はハーフで、しかもとある国の王族の末裔、いわば第7王子とかだったからびっくりしたっすよね」

 

……ああ、なるほど。

ドラマに影響されたとツッコミを入れられたくないのだろう。

 

「こらそこ! 早く仕事の準備をしなさい」

 

そして話を続けようとした同僚を制したことで、予想は確信に変わった。

でもまぁ俺や同僚もドラマを見てたけどもさすがに身分違いの恋をしようとは思わないな。

 

 

その日の仕事は何事もなく無事に終わる。

平穏が一番……だが、今回潜る世界はちょっと危なめだ。

色々な裏社会の悪人が幅を利かせる漫画。

そんな漫画の世界の女の子のスカートをめくるわけで。

 

しかも組の極道をまとめる立場にいるのだからまあ大変だ。

 

見た目は悪くないが、立場は悪の総帥みたいなものだ。

そんな女の子がスカートをめくられればどんな反応をするのか見てみたいという、いわゆる好奇心だ。

好奇心は猫をも殺すというが、俺は漫画の世界の中では死にはしない。

元の世界に戻されるというだけだが、痛みは即死クラスでなければ残ってしまう。

 

意を決し、俺は漫画世界に潜り込む。

 

 

ターゲットである雪緒さんはすぐに見つかった。

黒のプリーツスカートを履き、コートを羽織って町中を歩いている。

これだけならどこにでもいる変哲な女子なのだが……

 

いるよいるよ。

こっそりと彼女の様子を伺ういかつい見た目のオッサンが。

サングラスをかけており、間違いなく極道の道を歩んでるのだろう。

 

……あのオッサンの目を盗んで雪緒さんのスカートをめくらないといけないわけか。

 

 

とりあえず雪緒さんの後を付いていくわけだが。

当然オッサンも付いてくるわけで。

そのオッサンには絶対俺がストーカーしてるなんてバレちゃいけない。

 

改めて思うが、難易度は高い。

だが、やり遂げてみせる。

それが俺の固い意思だ。

 

だが、無策で挑むのは正直無謀だ。

とある忍びのスカートをめくったときは、あくまでターゲット以外には誰もいなかったから気配を殺しスカートをめくるという荒業も出来た。

だが、今回はターゲットには極道の護衛がいる。

その護衛をどうにかしつつスカートをめくる。

策もなしに挑むというのは勝負の舞台に立つ前に、舞台袖の階段でこけて再起不能になるのと同義語だ。

 

 

…………ここは逆転の発想だ。

 

俺は意を決し、行動を開始した。

 

 

俺は息を潜め、スマホを起動させる。

 

そして角から飛び出し、どこにでもいる通行人を装う。

ターゲットである雪緒さんは俺の目の前から俺の方に向かって歩いてくる。

 

後ろからこっそりと近づきめくる。

自然を装いターゲットに接触する。

それらはスカートをめくるにおいて必ず必要なことだ。

 

だが。

 

俺は心を抑え、平然と一般人を装った。

 

そして彼女が俺とすれ違おうとした瞬間。

 

「ふっ」

 

バサッ!

 

さりげなく片手を上げ、雪緒さんのスカートを正面からめくりあげた。

かつて栗栖さんが花音さんのスカートをめくるときに披露した技だ。

スカートをめくろうとする気配を殺し、綺麗にめくりあげた技だ。

 

俺はちらりと横目を動かし、パンティを確認する。

おぉ、黒色。

裏の世界の大人の道に立ったからか、パンティまで大人っぽくなっている。

眼鏡をかけた女の子はクールで大人っぽいイメージがあるからよく似合っている。

 

「きゃああああああーっ!」

 

そして顔を赤くし、慌ててスカートを抑えた。

さて、当然そうなったら。

 

「貴様、何をしてるんじゃあああ!」

 

当然彼女の護衛をしていた男が彼女の後ろから飛び出してくるわけで。

パンティをじっくり見る暇も、ましてや感傷に浸る暇もない。

俺は即座に踵を返し、大型肉食動物から逃げる草食動物のごとく、その場から全力で逃走した。

 

 

「…………」

 

な、なんとか痛みを負うこともなく逃げ切れた……

今でも火事場の馬鹿力クラスの全力を出し切り、足がガクガク震えている。

 

だが、なんとかスカートをめくることは出来た。

はち切れそうな心臓を抑え、スマホを確認する。

 

前から歩いてくる雪緒さんはこれから辱められる運命を知らない。

眼鏡をかけてる女性は歩いてるだけでも知性なイメージがある。

そんな彼女とすれ違う瞬間に俺の片手がばっと上がり、雪緒さんのスカートをめくりあげた。

リボンも黒色のため、黒一色のパンティが露となり、太ももが黒色を更に強調する。

 

「きゃああああーっ!」

 

そしてまさかスカートをめくられるなんて予想もしていなかったためか、大慌てで顔を赤くしスカートを抑えた。

そこらへんは大人を引っ張る極道の長となってもやっぱり女の子の反応らしい。

 

そして彼女の後ろから殺気だったサングラスの男が飛び出してきたのを確認し、慌てて回れ右をしてスマホの画面が激しく揺れていた。

 

まさかスカートをめくろうとする男が真正面から堂々と歩いてくるなんて予想もしていなかっただろう。

そこに栗栖さんがかつて披露したさりげないスカートめくりの技術が合わさり、綺麗にスカートをめくることが出来た。

 

他の世界で得た技術がまた別の世界で活かせる。

 

そんな繋がりをしみじみと感じつつ、肉体の疲れを癒すべくベッドで横になったのであった。

 

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