あの子のスカートをめくりたい。   作:ヴィルティ

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※歌姫のスカートをめくりたい。

熱気が籠る場所で。

彼女は心のまま歌う。

紫の髪が揺れる度、彼女の気合と熱さが伝わってくる。

 

彼女の名は『マリア・カデンツァナ・イヴ』

人気ある歌姫であり、今回のスカートめくりのターゲットとした女性だ。

 

 

アイドル好きの同僚に誘われ、アイドルのライブに向かう。

ここ最近は俺自身の意思で彼の誘いに乗ることが多くなった気がする。

 

「いやー、順調に俺と同じでアイドル好きになってるみたいで嬉しいっす」

 

そう言われてもほとんど否定しない。

事実、同僚の言うことに間違いはない。

俺はどんな形であれ、一生懸命何かに打ち込んでる人を気に入るタイプなのだろう。

 

同僚はアイドルの応援に関しては俺が知る限り誰よりも熱心で、俺にその熱を伝えようとしてくる。

そしてそんな彼が応援してるアイドルは、黒い噂をほとんど聞かない立派なアイドルで、そのライブはすごい熱気を放ち、DVDやCDを視聴しても歌に一生懸命打ち込んでるんだなとよくわかる。

気合が入ってないアイドルなどは口パクなどをしたりしてるというのに。

 

そんなアイドルは同僚も応援する気はないらしく、俺が一回そのことを口に出したら『そのアイドルを応援してもファンの想いに応える気はなさそうだし、俺は少なくともあんまり応援する気になれないっすね』と言っていた。

 

そんな熱気を感じること、俺にあるのだろうか?

漫画の世界にこもってスカートめくりすること自体は確かに色々な意味で熱中している。

ただ、彼らの純粋な思いに敵うかと言われたら、間違いなく負けてる気はする。

 

漫画の世界に潜ってスカートをめくる以外には、大学生時代に軽音をやっていたということ以外はない。

その軽音も今でも出来なくはないが、やはり熱がこもっているかと言えばそうではない。

他の趣味と言えば、釣りぐらいか。

俺の職場が基本的に都市部なので釣りに行くとすると大型休暇の時ぐらいしか行けない。

少なくとも2日程度の休みでは釣りに熱中することは出来ない。

 

だが、アイドル好きの同僚は基本的に休みがいくら少なくてもアイドルに熱中することに集中している。

その時点で俺の釣りの趣味は負けてる気がする。

 

そもそも趣味に熱中することに勝ち負けなんてあるのだろうか?

カードゲームとかそういった対人戦が絡んだ趣味なら勝ち負けとかはあるのだろうが。

 

……少なくとも、こんなことを考えながら趣味に打ち込んでも心から楽しめなさそうだ。

 

 

俺は今回も漫画の世界に潜り、女の子のスカートをめくりに行く。

今日は同僚と一緒に行ったアイドルのライブに当てられたからか、歌に熱を入れてる女の子のスカートをめくりに行こうと思う。

 

俺は雑念を払うように気を締め、漫画の世界へと飛び込んでいく。

 

 

今回ターゲットにしたマリアさんは、歌に熱を入れてかなりの人気が出ていたりする。

だが、彼女にはこの世界を脅かす『ノイズ』とかいう敵と闘う力もあったりする。

それを公にしているのかどうかは俺には関係のないことだ。

 

とにかく、俺が見定めた可愛かったり綺麗な女のスカートをめくり、その反応を楽しむ。

少なくとも、それを目的にしているときはそれに集中しないといけない。

中途半端な気持ちでスカートをめくろうとしても失敗に終わりそうだからだ。

 

さて、そんな彼女がライブをしているところに飛び込んだというわけだ。

この漫画の世界に潜り込む力は、ターゲットのいる場所の近くまで飛ばしてくれるのはいいのだが、状況までは完全に思い通りというわけではない。

 

こんな大勢の観客相手に歌っている状況でスカートめくりなんて出来るだろうか、いや、出来るわけがない。

出来たとしたらそれはもはや透明人間か、あるいは心臓に毛どころか心臓そのものが機械でできてるような根性の持ち主だろう。

そもそもライブ中にステージに登ろうとした時点で警備員につまみだされるのがオチだ。

 

……しょうがない。

今はスカートめくりは置いておいて、ライブを堪能しようとするか。

 

 

彼女は本来、闘っていた敵から世界を救うべく己の望まない道を進んででも、闘いに身を投じた者だ。

その決意をかつて持った者の心は本当に強い。

 

その心の強さが歌に現れているのか、周りの観客もライブの熱に当てられ、大盛況だ。

俺自身もスカートをめくろうという邪念を持っていたが、彼女の歌が放つ熱に当てられ、周りの観客と一体となって盛り上がっていた。

 

今日も含めて同僚がアイドルのライブに誘ってくれたが、ここまでの熱気は今までにあっただろうか。

 

「相変わらずすごい」

 

隣にいた茶髪の女の子がライブ会場で歌っている彼女に熱視線を向ける。

いや、彼女だけではなく他の観客も熱視線を向けているのだが、横の女の子の場合、少し違う気もした。

 

 

大盛況のままライブは幕を引いた。

観客たちは心から満足し、会場を後にしていく。

 

さすがに一人ライブ会場に残ってるというのもあれなので俺も会場を後にする。

そして俺の横にいた女の子は皆が帰っていくところとは別の場所へと向かっていく。

ライブ中、彼女だけがマリアさんに違う目を向けていたのが心に引っかかっていたので、なんとなく彼女の後を追った。

 

「響さん」

「今日のライブ、凄かったですね!」

 

茶髪の子は響さんというらしく、マリアさんと楽しく話をしていた。

ああ、なるほど彼女とは知り合いなのか。

だとしたら憧れとは違う目を向けるのも分からなくはない。

 

「ふふん、そうでしょう」

「私もいつかは」

 

そしてマリアさんと響さんが楽しく話をしているのを俺はじっと見つめていた。

なんかすごく楽しそうに話をしている中、俺はふと思いつく。

まあ上手くいくかは分からないけども、やるだけやってみよう。

 

「あの、すみません」

 

俺がなるべく自然な形で飛び出すと、響さんとマリアさんが俺の方を見る。

 

「あ、ライブで横にいた人だ」

 

どうやら響さんは俺のことを覚えていたらしい。

隣で色々と話をしていたのなら覚えてることもあるだろうけど、お互いライブに熱中してたのならほとんど覚えていないだろうに。

俺だって実際元の世界に戻って数日したら彼女のことなんて忘れていただろう。

 

「どうかしたんですか?」

「いや、たまたまライブが終わって迎えが来るまで散歩しようと思ってうろついていたら、たまたまマリアさんがいたので、せっかくだから写真でもと思いまして」

 

俺が尋ねると、マリアさんは意外なことにあっさりと快諾してくれた。

 

「良かったね」

「せっかくだし、えーっと」

「あ、私は響。立花 響だよ」

「ライブで隣にいたのだから、一緒に写真に映りませんか?」

「うん、いいよー」

 

響さんもあっさりと快諾する。

俺はスマホをセルフタイマーにセットし、急いで2人の元に戻る。

 

俺も含め、2人とも笑顔でスマホで写真を撮る。

そして写真を撮り終わったら、動画撮影モードになるようにセッティングしておいた。

さて、ここでスカートをめくれば。

 

「良かったですね……って、あ」

 

だが、響さんが俺よりも先に俺のスマホを取りに行こうと駆け出そうとし、こけそうになる。

 

「危ない」

「うわっ!」

 

俺もマリアさんも彼女を庇おうとし手を出した。

だが、ほぼ同時のタイミングでそれをしたのがまずかった。

もみくちゃになってしまい、結局3人ともその場で倒れてしまった。

 

「いたた……」

「もー、慌てて駆け出しちゃダメだぞ」

 

響さんもマリアさんもこけたまま立ち上がらず、少し呆れたようにしつつも笑っていた。

ある意味いつものことなのだろうかと思いつつ横を見ると、響さんのスカートがこけたときの反動で少しだけめくれていた。

だが、残念なことに生足こそ見えるが、パンティは惜しくも見えない。

となると、横にいるマリアさんも……と思ったがさすがにめくれてはいなかった。

 

だが、ここはこけた際の反動ということで誤魔化しがきく。

よっし、行くぞ。

 

ピラッ。

 

マリアさんのパンティをお尻側から丸出しになるように気づかれないようにこっそりとめくりあげた。

おお、黒。

大人の雰囲気を醸し出している彼女にはぴったりのパンティだ。

そしてもう片方の響さんも同様に。

 

ピラッ。

 

少しだけめくれていたスカートをゆっくりとめくりなおし、黄色のパンティを丸見えにさせた。

元気いっぱいな彼女らしいパンティだなと思い、思わずお尻に手を伸ばしそうな誘惑を泊める。

 

「……あっ!」

 

そして自身のスカートが無防備にめくりあがってる事に気づき、響さんが慌てて立ち上がる。

 

「ほら、慌てるからそんな恥ずかしい姿を晒すことになるんだぞ」

「う、うぅ……見ました?」

 

そう言うマリアさんもパンティを晒していたことに気づかず、響さんに注意する。

そして響さんは顔を赤くしながら俺の方を睨みつけた。

 

「……すみません」

 

見えてなかったところをスカートをめくり、パンティ丸見え状態にさせたのは俺なので、実際は見ましたというレベルではないのだが。

 

「もう、エッチ!」

 

そして響さんはポカポカと俺の胸辺りを叩いてきた。

 

「いや、響さんのうっかりのせいだからね」

 

そしてマリアさんがそんな彼女を制し、まだ少し納得はしてなさそうだったが俺を叩く手を止めた。

しかし、自身も俺の手にスカートをめくられてパンティを丸見えにされてたのにそういう態度をとるのは少しばかりおかしく見えた。

無論、そんなことは言わないのだが。

 

スマホを回収し、動画撮影モードを停止させ俺は頭を下げてその場を去った。

 

「ありがとうございました」

「どういたしまして」

「私のパンツ、見たこと忘れてねー!」

 

2人からそう声を掛けられ、俺はその場を後にした。

 

 

「ふぅ」

 

普段とは違い、堂々とスカートをめくった形ではないのが少々不満ではある。

だが、まさかあんな風にラッキースケベを誘発させられるタイミングがあったのならやむを得ないだろう。

 

そう思いつつ、スマホを見直す。

 

動画撮影モードになり、俺と響さんがスマホを取りに行こうとする。

だが、響さんは勢いよく駆け出したためこけそうになる。

そこを俺とマリアさんが庇おうとしてもみくちゃになり、結局3人ともこけてしまう。

スマホには俺たち3人が倒れてる姿が映し出される。

 

響さんとマリアさんが少しばかり呆れつつも笑ってる中、俺が響さんとマリアさんのスカートをちら、ちらと見る。

そしてゆっくりと倒れてる2人のスカートをめくりあげ、パンティを丸出しにさせた。

さすがにスマホ越しでは見づらいが、響さんの黄色のパンティとマリアさんの黒のパンティが丸見えになってる状態になってるのは確認できた。

俺の脳裏にはマリアさんのむっちりとしたお尻が黒パンティに包み込まれてるのと、響さんの可愛らしいお尻が黄色パンティに収まってるのを焼けつけてある。

 

そして響さんが自身のスカートがめくれあがってることに気づき慌てて立ち上がり後ろでスカートをはらう。

そしてマリアさんは自身もめくれあがっていたことには気づかずゆっくりと起き上がり、こうなってしまったのは響さんのせいだと窘めていた。

響さんは俺にパンティを見られたと思い尋ね、実際見られていたことに気づき顔を赤くしてポカポカと叩く。

そしてマリアさんが少し微笑ましそうにしながらその様子を見ていた。

改めて思うと、パンティを見られていたことに気づいてない状態を知ってこの光景を見ると、やっぱり滑稽だなと思う。

 

今回のスカートめくりは色々と迷いがあったからか、思うようには撮れなかった。

だが、偶然という形(実際は俺の手でめくったからだが)でパンティを見られて恥ずかしがる響さんの様子と、スカートをめくられたにもかかわらずそれに気づいていないせいで微笑ましい目で俺と響さんの様子を見てるマリアさんの様子も見れた。

見づらいとはいえ、ちゃんと2人のパンティも撮影は出来たわけだし。

 

半端な覚悟でスカートをめくろうとしてもやっぱりちゃんとした結果は出ない。

だが、ラッキースケベみたいな形でスカートがめくれてても、それはそれで可愛らしい様子は撮れるんだなということが分かった。

 

今回のことを教訓に刻み、改めてスカートめくりに対する熱意を燃やすことにした。

 

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