おじさんがズレた原作知識で宇宙世紀を生き残るお話 作:ファットン
ここは何処だろうか?
最後の記憶は、車に轢かれそうになった生徒を守ろうとして突き飛ばした所で終わっている。
しかしここは病院でもないし、車で轢かれた交差点とも違う、なんか空の景色もおかしい、一体何処なのだろうか?
「君、こんな所に倒れ込んで、一体どうしたんだい?」
誰かが声をかけてくる、その方向を見ると1人の中年の白人男性が立っていた。
(この外人さん、とても日本語が上手だな)
そう思いながら。
「車に轢かれた事は覚えてるんですが、ここは何処ですか?あの世ですかね?」
なんてトンチンカンな事を言ってるのだろうか、おそらくは事故って昏睡して、夢を見てるのだろうから、問題ないであろう。
「なんってこったい!怪我はないようだが、だからって轢き逃げして公園にこんな若いのを投げ捨てていくなんて!なんてろくでなしなんだろうか!きっと連邦のクソ野郎どもに違いない!」
連邦?ロシアの事かな?そう思いながらこう聞き返した。
「連邦って何処の連邦なんです?それと此処は何処なんですかね?」
「連邦といえば地球連邦に決まってるだろう!それと此処はサイド3、1バンチのムンゾ市民公園だ。」
「地球連邦?サイド3?なんでしたっけそれ?」
地球連邦にサイド3、同僚から何かの話で、聞いたような見たような。
「なんてこったい!きっと事故で頭を強く打ったに違いない、私の家に来なさい、少し休んで、それから病院に送ってやろう、所で君はなんて名前なのかね?」
そう男は問いかけてきた。
「私は、飯田康平、日本史教師です、あなたは?」
「私は国防隊(※1)に所属するヴァルター・ホーネッカーだ、君はどう見ても先生というより生徒にしか見えないが、やはりアジア系は若く見えるな。」
サイド3?思い出したぞ、サイド3(※2)だの地球連邦だのって確かガンダムに出てくる軍隊の組織の名前だ、まさか私は、あの世の代わりにガンダムの世界に迷い込んでしまったのだろうか?
まぁきっと夢に違いない、きっと事故で昏睡状態の中、見舞いにきた世界史の前田君や国語の三木谷君がカンダム談話でもしていてそのせいでこんな夢を見ているのかもしれない。
そんな中でヴァルターさんが手を差し伸べてくれた、車に轢かれたと言ったのでどこか悪いのではと心配してくれてるのだろう。
その手をとり、起こしてもらい、彼の家についていくことになった。
その中で取り敢えずこの夢の世界が宇宙世紀65年である事、此処がサイド3の首都コロニーである事を教えてもらった。
夢の中なのに痛みがある事に目を背けている内に、ヴァルター氏の家に着くことができた、そこでまた仰天することになる。
目を向けた鏡の中には10代半ばにしか見えない少年が佇んでいたのだから。
(※1)ジオン軍の前身組織、作品によって編成時期や名前が違ったりするが本作品では「M・S・ERA」の年表を参考にしました。
(※2)主人公はガンダムをよく知らないのでサイド3が地名、ジオン公国が国名だとはキチンと認識してないです、本作ではこのように主人公の勘違い描写が出てきてきますので、その点は後書きで注記する予定です