ガールズバンドとシチュ別で関わっていく話   作:れのあ♪♪

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小話6.喧嘩と取材と昔の記憶

 

 メカミッシェルが去った後、どこからともなく大雨が降り始めた。

 

 ザァ──ッ……。

 

 雨水がネットに沁み込む前に、俺は早々に拘束を解いて立ち上がり、奥沢と対峙する。

 さっきは焦っていたから手間取ったが、一度落ち着いたら絡まったネットを解くのは10秒もかからなかった。

 でも、俺の心はあまり落ち着いてはいなかった。

 怪盗とやりあい、暴力まで解禁したのに為す術もなく惨敗し、メカミッシェルからも情けなく追い回されて、仕返しの1つすらも出来なかった。

 ここまでプライドをズタズタにされて屈辱を受けた以上、俺は奴にやられた以上の復讐をしなければ気が済まない。

 そして何より、俺の喧嘩にこの女が乱入してきたことが本当に気に入らない。

 はっきり言ってイライラする。

 

「テメェ、どういうつもりだ?いきなり首掴んできたと思えば口まで塞いできやがって。まさか貸しでも作ったつもりか?あんなので俺を助けたつもりか?俺はそんなこと頼んだ覚えは──」

「……しろ」

「あぁ?」

 

 奥沢の言葉を聞き返したと同時、俺はそのまま胸ぐらを掴まれ、背中から壁に叩きつけられた。

 

 ガンッ!

 

「いいっ加減にしろ!!」

 

 濡れた前髪から覗く眼光が、怒号と共に俺を射抜いた。

 雨脚は更に強くなり、俺も奥沢も濡れ鼠だ。

 

「全っ然反省してない。扉は蹴り壊す、人の話は聞かない、なんであんたは冷静にもなれないの!?」

「んなもん、アイツがデータ盗みやがったからだろうが。そして今も当てつけのように自分の懐に隠し持ってやがるなんて許せるわけないだろ!」

「そういうのが器小っちゃいって言ってんの!たかがデータ『ごとき』で子供みたいに叫び散らして。部活だって大した目的意識も無いくせに!」

 

 『たかがデータごとき』だと?

 そう思う頃には、俺は奥沢の胸ぐらを掴み返していた。

 

「ふざけんなよテメェ。アレには俺の全てが詰まってんだよ!俺にはアレしか無いんだ!何も知らねえくせに好き勝手言ってんじゃねえ!」

「なにが『アレしか無い』だ。あんなのただの板切れでしょ?くっだらない」

「傍から見たらそうでもアレは俺にとって存在意義そのものなんだよ。アレが無きゃ俺は死んでるのと一緒だ。アレがなきゃ俺に生きてる価値なんか無いんだ……お前には分かんねえだろうけどな」

「はぁ?」

 

 だからよぉ……。

 

「お前みたいに何の情熱も持たないで生きてるようなヤツには一生かかっても分からないって言ったんだんだよバカが」

「は?」

「やる気の無い喋り方に、妥協したような言葉選び、本気で頑張ってもないお前なんかに、一つのことに命懸けでぶつかる感覚が分かってたまるか。ただハロハピでお手伝いしかやってないようなお前なんかに!」

「(こいつ……『本気で頑張ってもない』って?)」

 

 奥沢の目つきが変わった。

 濡れた前髪から覗く眼光が更に鋭くなる。

 

「ふざけんな!あたしだって全力でやってるよ!こころみたいに世界を笑顔にしたいって本気で思ってる!誰に何と言われようとこの気持ちだけは否定させるか!」

「どうだかな!リアリストぶって遠巻きにしかハロハピを見てないような臆病者のお前に何が──」

「うるさい!それでもあたしは『本気』だ!最初がやる気に満ちた加入じゃなかったとしても、あたしはハロハピのためなら!このちっぽけな命を、問答無用でかけられる!」

 

 こいつ……!

 

「そのぐらいにあたしにとってハロハピは大事なんだ。あんたこそ中途半端な不良の分際で、この身を焦がすような情熱が分かるの?」

 

 その言葉に、返事をしようとした瞬間だった。

 

『対象、捕捉』

 

 騒ぎ過ぎたのだろう。どうやらさっきまでの言い争いは、雨の音でも隠し切れない程の怒鳴り合いだったらしい。

 さっきのように音を感知したメカミッシェルが俺たちの場所へやってきたのだ。このままでは捕まってしまう。

 だが、今は『そんなことどうでもいい』

 コイツ以外のものなんて、見る気にもならない。

 

「だったら言ってみろよ奥沢。テメェが何に命をかけてるって?」

「全てだよ。文字通りハロハピに関するありとあらゆる全てだ。もう一度言うけどあたしはあんたみたいな不良とは違う」

『対象、捕捉』

「さっきからうるせぇぞ奥沢。なんで俺がお前より格下なのを前提で話してんだよ」

「なんで同じ場所で戦ってると思われなきゃいけないの?」

「あぁ?」

「何?やる気なの?」

「いいぜ。やってやるよ。女だからって手加減すると思うなよ!」

「出来るもんならやってみろ碌でなし!あんたなんかにこれ以上振り回されてたまるか!こうなったら殴り合いでもなんでもやってやる!もうここであんたをブチのめさないとあたしの気が済まない!平穏なんか知るか!」

「そんなもん俺だって一緒だ!ことあるごとに好き勝手なこと言いやがって!初めて会った時からテメェのことは気に食わなかったんだよ!」

「この野郎……!」

「なんだぁ、テメェ……!」

『対象、逃走行動無し。速やかに、捕縛行動を──』

「「邪魔だ!!!」」

 

 バゴァッ!!

 なんて音を立てながら、2人で近くの壁を殴りつける。

 

 

「水、差すな」

「失せろ」

 

 

 ザァ──ッ……!

 

 我ながら、かなりドスの効いた声だったと思う。

 そして向こうは気迫負けしたのか、メカミッシェルは動かなかった。

 激しくなる雨音と、名状しがたい静寂だけが、この場を支配していた。

 

『・・・』

 

 メカミッシェルは、構えていた網鉄砲をそっと下げて、そのまま立ち去った。

 ……いいのかよ。そんな簡単に見逃して。なんで行っちゃうんだよ。

 まぁいいや。さっきのでなんか殺る気も削がれた。

 ただでさえ怒りっぱなしで疲労感もあったし。

 それに、今は別で気になることもできた。

 

「はぁ…………。おい、奥沢」

「何?」

 

 ザァ──ッ……!

 

「俺はお前が嫌いだ。言動の一つ一つを見るだけでとてつもなくイラっとするぐらいに。俺はお前のことが本当に嫌いだ」

「……」

「でもさっきの言葉は『本気』だった。バカな俺でもそのぐらいは分かる。取材する価値も無いようなつまらない女とも思ったし、記事にもならないぐらいに地味で面白みも無い女とも思ったが、どうやらそうでもないような気がしてきた。どんなに性格が嫌な奴だとしても、それを差し置いて、お前は『ネタになる』女だ」

「何が、言いたいの?」

「取材させろよ。奥沢美咲」

「……!」

「お前の話を、俺に聞かせろ。ちょっとは面白い話を頼むぜ」

 

 雨は、まだまだ止みそうにない。

 

 

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 お互い、壁にもたれながらその場に座り込んで話す。

 地面はぬかるんでるし、雨によって泥も跳ねるがそんなことはどうでもいい。お互いに、それが気にならない程度にはずぶ濡れだ。

 膝を曲げてから怒りによって分泌されていたアドレナリンが限界を迎えたのか、腕の疲労やさっきの戦いの疲労が出てきて、ようやく負担を自覚した。

 俺は俺が思っている以上に限界だったらしい。濡れた服も重たくなってるし、顔だって満足に上がらない。もはや動く気も起きない。

 そして俺は、奥沢美咲とハロハピの話を聞いた。

 弦巻こころとの出会い、そこからハロハピに入った経緯、そしてハロハピに入ってからのハチャメチャな日常まで。

 

「それで奥沢は、今もミッシェルの中の人なのか?お前が正体だったってだけでも驚きなんだが」

「まぁ、そうだね」

「それで、作曲までやってんの?てっきり黒服さんとかがプロと掛け合ったりしてんのかと」

「何もかも大人に丸投げしてるとかイヤじゃん。最初は苦労したけどね」

「それで、作詞もやってるって?」

「まぁ、作詞も作曲も発想のタネはこころだけどね。ふわっとしたものをあたしが落とし込んでんの」

 

 取材した結論。

 

「ふざっけんなお前!面白すぎるだろ!なんでこんなに濃密な日常送っといて普通ぶってんだよ!」

 

 ぬかるんだ地面に拳を叩きつけて文句を言う結果となった。

 

「いや、あたしだけは普通のつもりだし」

「なんで早く言ってくんなかったんだよぉ……。こんなに面白ぇ女、みすみす見逃してたとかマジありえねぇ。極上のネタなのによ……」

「いや、『奥沢美咲』の状態で目立ちたくなかったし、そもそも不良のあんたなんか信用してないし、花音さんとかほかの皆にもあたしの話はなるべくしないようにしてもらってたの」

「くっそ、でも納得だ。あの時のメカミッシェルをあんな方法でやり過ごそうとした理由も……」

「ミッシェルの視野が圧倒的に狭いことを熟知してたから。中身が人間なのは動きで分かったし、至近距離の上下は特に認識が難しいってことを活かせばいけそうだと思ったんだよ。入ったことなきゃ着ぐるみの視界の狭さなんて分からないだろうけどね。」

「ははっ、なるほどな」

 

 ハロハピの取材で一番の邪魔だと思っていたこいつが、まさかトップクラスのネタの結晶だったとは。

 

「で、話は終わり?だったら次はあたしの番だね」

「なんで?」

「あたしには喋らせて、自分は喋らないの?」

「いや、そうじゃないけど、話すようなことなんて無いぞ?」

「そんなことはあたしが決める。取り敢えず、あんたがそんなに野蛮になった経緯から聞こうかな」

「野蛮って。これでも穏やかさでは定評があるんだけど……」

「さっきはデータにも『くだらない』とか言ったけど、あんたがあそこまで必死になってると、新聞部のデータがどんなものなのかも気になってくるし、その辺りもさ」

「……少し、昔話をしてやる。長いけど寝るなよ」

 

 ザァ──ッ……!

 

 

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 俺は話した。

 あまり誰かにペラペラと話したくはない話題を、大嫌いな筈の奥沢に話した。

 姉と幼馴染と音楽のこと、それらによって生まれた亀裂、そこから中学になって荒れたこと、高校に入って新聞部になったこと、そこからも多くの出来事があったこと。

 長ったらしい話だったのに、三角座りを崩しもせずに、奥沢は黙って聞いていた。

 性格が悪い筈の奥沢が、冷やかしもせずに親身になって聞いてくれたのは、少し意外だった。

 

「なるほど。あんたの記事にガールズバンドが多いのは、そんな理由だったか」

「それ以外の取材も無い訳じゃないけどな。やっぱり思い入れはあるし、応援したいって思うから」

「ふぅん……」

「何?」

「あんたって、もしかしてそんなに不良じゃない?」

「不良で合ってるよ。バカだし、クズだし、中学は不登校まで拗らせてたし、それに不登校って言っても家族に学校行ってるって嘘ついてるタイプの不登校だったからさ、大変だったよ」

「大変って?」

「平日に制服着てるのに学校も行かずその辺フラついて、コンビニで意味もなく時間潰したり、そんなことしてるとさ、本職の不良に目とかつけられるんだよ。『お前どこ中だ?』って現実で言われるんだぜ?マジ怖ぇ」

「それでケンカに明け暮れる日々?」

「んな訳あるか。そりゃあ多少は揉めたこともあるし、殴り合いに巻き込まれたことも無い訳じゃない。でも暴力は好きじゃない。しんどいし、相手を傷つけなきゃいけないし、それで罪悪感まで出てくる、自分のことが怖くなったり、嫌いになったりする。できれば極限レベルの最後の手段になるまで使いたくない」

「あんたそれでも不良?」

「そうだな。音楽の才能も勉強の才能も無かった俺は、結局不良になる才能も無かったんだ。お前の言う通り、俺はただの半端者だ」

「なんか意外だね。駅前のファミレスではもっと怖そうなイメージあったけど」

「駅前のファミレス?」

「あたし、実は中学の頃のあんたを見たことがあるんだ。目立ってたから今でも覚えててさ。その時はあんたが突っかかってるように見えてさ」

「中学……駅前……。なぁ、その時の俺は、入り口の前で、4人ぐらいに囲まれてた?」

「そう。あんたも結構本気でキレててさ。あの時って何があったの?」

「そうだな。あの時は確か……」

 

 

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 あの時も俺は不登校で街をフラついてて、奥沢が学校から帰ってるぐらいの時間だから、当然腹減ってて、そんでファミレスで飯食ってた時に、隣のテーブルに座ったのがアイツらだったんだ。

 それで、そいつら騒ぎまくっててうるせぇのなんの、しかもその後、出してもらったメニューにクレームまでつけてタダで帰ろうとしてやがったんだよ。

 自分が頼んだくせに更に飯は残ったまま。店員のお姉さんも4人がかりで凄まれて涙まで流してる始末でさ。

 ただでさえあの頃はデフォルトで荒れててキレやすかったし、うるさくて飯の味にも集中できなかったこともあったから耐えられなくてな。

 

「うるせぇぞ」

「「「「あぁ?」」」」

「まず1つ、食い物が出てきてるのに『いただきます』も言えない時点で論外だ。2つ、飯の席なのに椅子に足を乗せるな汚らわしい。3つ、他にも客が居るのに騒ぐな。4つ、食い終わったくせに『ごちそうさまでした』も言わずに店員への文句が先行してる時点で食材と作った人間への感謝が足りてなさすぎる。そして最後……」

 

「『女の子を泣かせる』のと『食べ物を粗末にする』の2つは、男がやってはいけないって習わなかったのか?」

 

 まぁ、いきなり知らねえ中坊がそんなこと言って許してもらえる筈もなく、そのまま4人の怒りを買っちまって外へ追い出されたんだ。

 俺は間違ったことを言ったつもりは無かったし、そのままアイツらに食って掛かったんだけど。

 まぁ、俺、ラノベの主人公とかじゃないし、さっきも言ったけど不良の才能すら無かった落ちこぼれなもんだからさ、4人相手に、人を殴るのも怖いような1人でどうにか出来る訳もなくボロ雑巾にされてさ。

 いやー、カッコ悪い。

 

「お客様!大丈夫ですか!?」

「慣れてるよ。いつものことだ」

「あの、先ほどはありがとうございました」

「なんだよ。お礼に飯代でもタダにしてくれんのか?」

「いや、それは普通に払って下さい」

「そうかよ、クソ……」

 

 

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「まぁ、あの時にあったことはそんな感じだ」

「キレた理由から育ちの良さが出てる時点でやっぱりあんた不良とか向いてないよ」

「うるせぇな。細かいテーブルマナーみたいな教えこそ無かったけど、食材への感謝みたいな話は厳しかったんだよ。うちの家は」

「いや、でもますます分からないな」

「分からないって?」

「あんたが不良らしくないところかな。だってあんた、噂で聞いたけど、バイト先で客に怒鳴り散らしたんでしょ?『なに笑ってんだ』とか言いがかりつけて。勤務中にこんな暴れ方とか絶対にヤバい奴だと思って普通に怖かったんだけど」

「言いがかり……?あぁ、あの時か。アレ噂にまでなってんのかよ。ただでさえあの日もまりなさんに怒られたのに」

「噂、デマじゃないんだ」

「そうだな。そのセリフもハッキリ言ったよ」

 

 

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 あの時はCiRCLEがライブの日だったんだ。それでその時の受け付けを俺とまりなさんが担当してたんだけど、その時に出演してたバンドの1組が……なんだろ。演奏の調子が悪かったのかな?

 ステージから出てきたお客さんの反応が良くなくて。

 

「演奏のレベル低すぎなんだけど」

「よくあんなのでステージに上がろうとか思ったよね」

 

 ……まぁ、よくあることだ。あの子たちも、まだまだ新人っていうか、結成したばかりだったらしいからな。

 でも、よくあるってことと、納得できるかって話は別問題だ。

 俺はバイトスタッフとして働いていく中で、あの子たちの裏側もいっぱい見てきた。

 しっかり話したこともなかったけど、たしかに陰ながら応援していたんだ。ただでさえバンドは資金難になりがちなのに、それでもCiRCLEに何度も足を運んで、練習の調子がいいからって理由でスタジオの延長までして……本当に頑張ってたんだ。

 だから、短気な俺は耐えられなかった。

 何も知らない奴らが、その演奏をバカにして笑ってるのも、偶然それを聞いてしまったあの子たちが、泣きそうになってた顔を見るのにも。

 

「なに笑ってんだ……!」

「ちょっ、レン君?」

「取り消せよ……!今の言葉ァ……!」

 

 気付いたら既に、俺は受け付けから飛び出していた。

 

「お前ら笑ってんじゃねえぞ!あいつらはな、誰も知らねえとこで、毎日のように一生懸命練習してんだよ!何も知らずにただ見に来ただけのお前らが笑うな!今ここに居る奴の中であいつらを笑っていい奴なんていないんだよ!ただバカにするしか能の無いお前らなんかより、あの子たちの方が凄いんだ!あの子たちを悪く言うな!あの子たちの方がカッコいいんだ!頑張ってるやつを笑うな!頑張ってきたあの子たちを笑うな!!」

 

 その後は、まりなさんに羽交い絞めにされて、そのままバックヤードまで連行されて……店内で制服着てる時は流石に抑えろって怒られて。

 

 

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「まぁ、あの時の顛末はこんな感じだ」

 

 この少年の話を聞いて、あたしは頭を殴られたような気分だった。

 つい先ほどまで不良だと思っていた少年は、寧ろその逆だった。

 

「(お人好し過ぎるでしょ。こいつ……)」

 

 しかも、ただ秩序に甘んじてなんとなく空気を読む、見てくれだけの優等生じゃない。

 秩序を踏みつぶして、世間の目を無視してでも、たった1人の涙をほっとけない、不器用で愚直な善人。

 ほっといた方が楽なのに、ほっといた方が敵を作らないで済むのに、それなのに、誰かへの優しさを捨てられない。

 そんなの……。

 

「バカだよ。あんた」

「そうだな」

「でも物分かりがいいだけの賢者よりずっといい……のかな」

「別に。大したことねえよ。アレに関しては、ただ俺のポリシーが許さなかっただけだよ」

「あんたのポリシーって?」

「なんか、新鮮だな。普段はこういうことって俺が聞く立場なんだけど。取材されるのってこんな気持ちなのかな?まぁでも、そうだな。俺のポリシーは……」

 

 壁にもたれかかっていた背中を少しだけ起こし、あぐらをかいたまま少年は呟く。

 居心地が悪そうな辺り、質問をされる側は慣れていないらしい。

 

「『夢に向かって突き進むガールズバンドを応援したい』……っていう行動理念があるのは、さっきの昔話でしたよな?」

「うん。覚えてる」

「でも、応援するだけなら新聞部である必要はない。それこそ、客としてライブに行ってるだけでも充分すぎるぐらいだ。そうだろ?」

「でも、あんたは新聞部に拘ってるわけで、それにはそれのポリシーがある訳だ」

 

 少年はそっと頷く。

 でも、次の言葉には時間がかかっている。本当に話すのは慣れてないらしい。

 

「まぁ、その、さ。俺って、落ちこぼれだろ?何やっても上手くいかないし、真剣に取り組んだことを、『真面目にやれ』って何度も言われた。頑張ったというカウントすらもされなかった。そんな人生だった」

「そうだね。聞いてるだけのあたしでもキツいって思うよ」

「だから、俺は報われなかったやつの痛みを知ってる。誰からも認めてもらえない苦しみを知ってるし、誰からも必要とされない孤独を知ってる」

「……あんたがCiRCLEで怒鳴りつけたのは、それが理由?」

「だってそうだろ。頑張ってるやつは、頑張ってるって認められるべきだ。たとえそれに結果が報われなかったとしても、その過程や努力が誰にも見てもらえないなんて間違ってる」

「今井……」

 

 誰からも認めてもらえなかったからこそ出てくる発想ではあるかもしれないが、あんな人生を送っていながらここまで他人を想う精神をした人間なんて、果たしてどれほど居るだろう?

 

「努力は当然、頑張るのは当然って人は言うけど、それは誰にも認めてもらえない理由にはならない。人生で努力賞の1つすら貰えなかった俺だけど、それでも……まだどこかで頑張ってる誰かが少しでも認めてもらえるためだったら、俺はこのつまらない人生を、一切の迷いなくかけられる」

「……」

「そうだな。仮入部員でしかなかった俺が、本格的に覚悟を決めて部員になったのは、そんなポリシーに気付いたからだ」

 

 濡れた前髪から覗く彼の瞳が、一段と輝きを放つ。

 

「『何かを頑張る全ての人々が応援してもらえる世界』。それを作りたくて俺は、新聞部になったんだ」

 

 少年の、いや……1人の男の覚悟が、そこにはあった。

 

「それがあんたの夢?」

「そんな大層なものじゃない。どこまで行っても俺は結局、頑張る誰かを応援したいだけなんだ。頑張れなくて、夢の1つも持てなかった俺でも、そんな奴らにエールを送ることができたら、ボロボロだった過去が……少しは報われる気がしてさ」

「……なるほど。だから頑張った子たちをバカにした観客も、あんたは許せなかったんだね。そりゃ当然だ」

「まぁな」

「いいじゃん。頑張る子を応援したいって素敵だと思う」

「そうだな。だから今、どうしても許せない奴がいるんだ」

「怪盗?」

「いいや。許せないのは……」

 

 その声を聞く頃には、いつの間にか今井が拳を握り絞めていて。

 

「この俺だ」

 

 ガッ!

 

 聞いたこともないような鈍い音が、目の前で響いた。

 

 

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 自分自身へ全力の拳を叩き込むと、とんでもない痛みが俺の頬を襲った。

 まぁでも仕方ない。この男の言動は、あまりにも俺のポリシーに反していた。

 

「いやいや待って!痛そっ!何してんのあんた!」

「仕方ないだろ。許せなかったんだから」

「いや何が!?意味わかんないって!」

 

 慌てて俺の手首を掴んできた奥沢の手を、そのまま握って続ける。

 

「ごめんな。奥沢……」

「……なんで。おかしいじゃん」

「何がだよ」

「なんで、泣いてんのさ……?」

「ごめんな。俺、お前が頑張ってること全然知らなかった。知らずに、お前に酷いこと言いまくった。何度も……」

 

 涙のせいで奥沢の表情が見えないが、きっと困っているのだろう。

 

「ぐすっ……。ホントに、ごめん。誰にも頑張りを認めてもらえない辛さは、俺が一番分かってた筈なのに、何回も最低なことを……。辛かったよなぁ……。お前は誰にも見えない場所で、誰よりも頑張ってたのに……」

「あぁもう!いきなり泣くな!そもそも泣くほど辛い思いとかしてないから!こころ達に正体気付いてもらえないなんていつものことだし──」

「でもその頑張りは、誰かに認められるべきなんだ。たとえお前がそれを望まなかったとしても、『いつも頑張ってるな』って言われるべきなんだ。だってお前は……凄い奴なんだから」

 

 少し涙が収まって、奥沢の驚いた表情が見える。

 

「奥沢?」

「(あぁ、こいつはこんなにも本気で、他人のために一生懸命になれるのか……)」

「あの、どうしたんだ?」

「そうだね。目元のクマも、目蓋が重くなって悪くなった目つきも、全部あんたが頑張った証だったんだ……」

「?」

「そして、それをあたしは否定したんだ。こんなにも純粋なやつを、勝手に誤解して、勝手に警戒して、勝手に野蛮な不良だって決めつけて……。あんたのことなんて、何も見えちゃいなかった。あんたみたいな奴こそ、あたしが笑顔にしてやらなきゃいけなかったのに」

「奥沢……?」

「ねぇ今井、ゲームの前に、怪盗からあたしたちが似た者同士だって言われたの、覚えてる?」

「覚えてるけど……」

 

 何が言いたいかは分からないが、妙に奥沢の顔が穏やかなのは分かる。

 

「あたしも似てるって思うよ」

 

 ゴスッ!

 

「……!」

「痛った」

 

 鈍い音が響く。

 殴った。間違いない。こいつ、自分を殴ったんだ。

 

「おい、何してんだよ」

「あんたと同じだよ」

 

 ガスッ!ゴスッ!ガッ!!

 

「……!」

 

 雨の音も跳ねのけて、鈍い音が響き続ける。

 もはや恐怖すら感じる光景だったが、体はすぐに動いた。

 

「おい、待て!やめろバカ!ほんと何してんだ!?」

「だって許せないじゃん」

「あぁもう、口元とか切ってんじゃねえか!ちょっと青アザも出てるし。ほら、絆創膏貼るから大人しくしてろ!」

「へっ?」

 

 急いでポケットから絆創膏を取り出して奥沢の口元に貼りつける。

 顔面も雨でびしょ濡れだが、貼れないことはなかった。

 幸い、傷口は浅いようだ。

 

「全部終わったらちゃんと消毒も……っておい、なにニヤついてんだお前!状況分かってんのか!?」

「いや、だって。ははっ。あっはははは!」

「奥沢……?」

「いや待って!あんたいつも絆創膏とか持ち歩いてんの?なにが不良なの!女子か!あっはははは!!」

「うるせぇな。こういうことあったら役に立つだろうが」

「いや、女のあたしなんかよりずっと女子力高いよあんた。流石リサさんの弟」

「悪いかよ」

「あぁ、そっか。お姉さんの話、引き合いに出されたくないんだっけ?」

「いや、そこまで過敏に嫌がってる訳じゃねえよ。俺の悪評の話で姉さんが出てくると、向こうに迷惑かかるからやめて欲しいだけだ。だから誰も居ない今は気にしなくていい」

「そうなんだ。お姉さんや幼馴染にも避けられてるとか不仲だとか聞いたから、今も複雑なのかと」

「姉さんとも友希那さんとも和解はしてるよ。昔みたいな仲の良さじゃないけど」

「あたし、あんたのこと誤解してばっかだね……」

 

 奥沢と俺の分の絆創膏を貼り終わって、取り敢えず落ち着いた。

 何が落ち着いたかはよく分からないが、俺たち2人の間で何かが落ち着いた感覚が、そこにはあった。

 雨が降ったお陰で、沸騰した頭も冷えた。

 

「ていうか話は変わるけど、あんた怪盗に対して怒り過ぎじゃなかった?部活への情熱は分かったけど、それにしたって暴力嫌いのあんたが、あんなにも取り乱して荒れ狂うなんてさ。罪悪感がどうこうとか言ってたくせに、殺してもおかしくない勢いだったじゃん」

「データは存在意義だって言ったろ?行動理念以外でも、活動を始めてから俺の人生も変わったんだ。今までずっと見限られてきた俺が、やっと誰かの役に立てるようになった。やっと友達ができて、やっと存在意義が生まれたんだ。だから、もうそんな生活を奪われたくない」

「今井……」

 

 誰からも見向きされない孤独を知ってるからこそ、俺はそれが怖くてたまらない。

 誰からも必要とされない孤独を知ってるから、誰かに認めてもらいたい。

 『お前はそこにいていいのだ』と。

 

「あんたも必死なんだね。打ちのめされまくった過去があるから。だから孤独から脱却して、みんなから必要とされる自分に変わりたいんだ?」

「そうだよ。俺は誰かと関わりたい。誰かに必要とされて、生きてていいって、自信が欲しいんだ」

「自信かぁ……」

「……っていうのが、取り乱して、荒れ狂って、必死になって訳分かんなくなってた理由。でも大丈夫だよ。俺はもう、不安や恐怖に支配されておかしくなったりはしない」

「どういうこと?」

「本当に大事だったものを思い出したんだよ。お前と話したお陰でさ」

 

 

『君が持っていた本来の活動理由はもっと純粋で、もっとシンプルなものだった筈だ』

 

 なんてことを怪盗から言われたが、確かにそうだった。

 そもそも、バカなくせに『存在意義』だの何だの、難しいことを考えるからいけなかったのだ。

 友達ができて、幸せな生活ができて、それがあまりにも大切だったから、それを失うのが怖くて、不安になってしまったせいで忘れていた。

 気付かないうちに目的が入れ替わってしまっていた。

 自分の口から奥沢に話すほど、心に刻まれた信条だった筈なのに。

 

 

『どこまで行っても俺は結局、頑張る誰かを応援したいだけなんだ』

 

 そうだ。思い返せば、純粋でシンプルな動機だった。

 戸山たちのライブを初めて見て、戸山たち以外にもそうやって頑張ってる人が居ると知って、だから応援したくなった。だからそれが目標になった。

 後付けでそれ以外にも考えることは増えたが、きっかけを振り返ってみると……。

 本当に、ただそれだけだった。

 『夢に向かって突き進むガールズバンドを応援したい』と、散々言ってきたくせに忘れていた。

 

 

 奪われたデータは自分が必要とされるためのものじゃない。

 応援したい人がいて、その人を応援するための手段なだけだ。

 

 

「本来の目標も見失った挙句、過去への逆行を恐れて、不安になって、いつの間にか新聞部を承認欲求を満たすためだけの道具にしちまってた。純粋だった『情熱』が、歪んだ『依存』に変わっちまってた。……俺も修業が足りないな」

「『依存』ねぇ。誰にも頼らずに無理しちゃうヤツはみんなそうだ。心の拠り所がそこにしか無いと思いこんじゃう。あんたもそういうタイプでしょ?心が追い詰められてるのに誰にも頼れなくて、部活動に依存した」

「なんで分かるんだよ。エスパーか?」

「あたしも人に頼るの得意じゃないから共感はしてやれるってだけだよ」

「まったく。こんな有様でなにが『変わりたい』だ……」

 

 こんな短時間の会話しかしてない奥沢にも見透かされるような浅ましさ。

 情けないにも程がある。

 

「周りから必要とされて、自分に自信が持てるような人間に変わりたい……そんな誰もが持つような願いでも、想いが強すぎれば歪むんだね」

「ま、こんな調子じゃ自分を変えるなんて無理そうだけどなぁ。気付きもしない内に、変えちゃいけない信念まで歪めちまうんだから」

 

 本当に、自分で自分が嫌になる。

 

「夢を持つことも出来ないから誰かの夢を応援する……なんてスタンスのあんたには難しいのかもね」

「分かってるよ。でも、仕方ないだろ。本音だったんだから。これ以上、自分を嫌いたくなくて、本音で『変わりたい』って思っちゃったんだから」

「……」

「……そう思うぐらい、自由だろ」

 

 俺が『自分を変えたい』なんて、それこそバカにされそうなものだ。

 経験則でいくと、『お前に出来る訳ないだろ』って。

 でもコイツは違った。

 三角座りを崩してあぐらをかいたかと思えば、そのまま俺の肩を叩いてきた。

 

「ははっ、だよね!今井!」

「うわっ、なんだよ!?」

「変わったらいいじゃん、成りたい自分に!うん!変わりたいって思ってるんだから」

「そんなの、思ってるだけじゃどうにも──」

「思ってるだけじゃない!あんたは頑張ってた!」

「でも、それだって空回りして──」

「だから、『空回りしちゃうぐらいに頑張ってた』んでしょ?頑張ってないやつが空回りなんてできないよ」

「……!」

 

 盲点。

 

「こういうのは成ろうと思ってサクッと成るもんじゃないんだよ。ダメダメな自分で、何回もすっ転んでさ、それでも傷だらけで進み続けて、ちょっとずつ成り上がっていくものでしょ?」

「それは……」

「『結果』じゃないんだよ、今井。……『生き様』だ」

「生き様、か……」

「そうだよ。あんたは今からだって成り上がれる!どん底の自分だって変えられる!無理なんかじゃないんだよ!そこに向かう『意思』があるんだから、あんたは絶対に辿り着ける」

 

 奥沢め。こんなこと言われたら下なんて向けないだろうが。

 こんなに熱い言い方するキャラでもなかったくせに。

 世界を笑顔にするバンドってのも、伊達じゃない。

 

「……ははっ、そうか。そそるじゃねえかよ。どん底から成り上がる生き様!」

「いいじゃん、その意気。見せつけてやろうよ……!」

 

 そう言って奥沢は笑った。

 あまりにも優しい笑顔で、胸が少しだけ高鳴った。

 そしてそれを区切りに取ったのか、打ち付ける大雨を全身で浴びながら奥沢が立ち上がる。

 俺も立ち上がってみたが、服が濡れて重い上に、関節も固まっていて、少し動くと髪から水滴が大量に流れ出る。

 ただ立つだけの作業に費やした労力の大きさによって、俺たちはようやく、長い間その場で座っていたことに気付かされることとなった。

 

「さーてーと。あんな話した以上、りみだけじゃなくあんたのデータもさっさと取り返ないとね。大事なものなんでしょ?」

「そうだけど、でもどうすんだよ?網鉄砲も俺の分は使っちまったし、それにあの野郎、逃げ足も速いし、直接ぶん殴って取り返すのも難しいぞ」

「多分、正攻法の方が楽だと思うよ。その方がやりようもある」

「残りの奥沢の網鉄砲で、怪盗を捕まえるってことか?」

「それ以外ないでしょ。自分の網鉄砲が無くなったからゲーム無視して物理で殴ろうって発想の方がおかしいじゃん。……えっ、もしかして一戦交えた?」

「あぁ。何回も攻撃したのに全部捌き切られた。結構デキるぞ。あの野郎」

「怒り狂った本気の男子相手に攻撃全部捌いてネットまで被せたのか。凄いなあの人……」

「でも大丈夫だ。次は必ず俺がどうにか──」

 

 ポカッ。

 

「痛てっ」

 

 言葉を遮るように、奥沢が網鉄砲で軽く頭を叩いてきた。

 

「こーら。また暴走してる。1人で解決しようとすることないじゃん。水くさくない?」

「だって、これは俺が引き起こしちまった問題で、アイツは俺が呼んじまった敵だ。だから──」

「違うよ。あんた1人だけじゃあない。あの怪盗はあたしの友達を盗んだんだ。どこに監禁してるのかは知らないけど、あの怪盗はあたしにだって敵だ」

「いや、でも──」

「取り返したいものが本当に大切なら、あたしの力ぐらい使ってみせろ」

「奥沢……」

「ちょっとは頼ってよ。仲間でしょ?」

 

 そう言って彼女は、また優しく笑いかける。

 『仲間』……随分久しぶりにその言葉を言われた気がする。

 

「まぁ、心配しなくても頭脳労働はあたしがやったげるよ。今からあんたはあたしの話を聞いてくれるだけでいい」

「どういうことだ?」

「もしもあの小綺麗なマント付きタキシードを、今のあたし達が着てる制服よりも泥だらけに汚しまくってやったらさぁ……すっごい脳汁出てくると思わない?」

「お前まさか……」

「あの端整な顔立ちを、悔しさで歪ませる策がある」

 

 さっきとは違う、悪魔のような笑顔だった。

 髪が濡れて顔面を暗くしてるからか、それはもう邪悪な悪人面だった。でも、それはあまりにも心強く、頼もしい表情でもあった。

 そんな顔で、そんな楽しそうなことを言われては、俺も笑いが止まらなくなってしまう。

 まったく、キラキラドキドキさせるじゃないか。

 

「いい表情(カオ)だね。悪魔と相乗りする勇気はあるかな?」

「はっ、いいぜ。半分力貸せよ。相棒」

 

 

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 ザァ──ッ……!

 

「──っていうのが、作戦の概要にはなるかな」

「よく思いついたな。こんなの」

「偶然だけどね。あんたが無策で突っ込んだことによって得られた情報に、この雨という天候、そして今のあたしたちが持っている武器と連携、偶然にもこうして譜面は完成した、あとは勝ちにいくだけ」

「言うじゃねえかよ」

「ま、キマるかはどうかはあたしとあんた次第だけど。それでもあんたはやる男だって信じてみることにしたよ」

「そうだな。だったら俺もお前に賭けるよ。俺たち2人なら、間違いなく成功に辿り着ける」

 

 ……作戦は決まった。

 さっきまで気分を沈めていた筈の雨が、今はシャワーのように心地よかった。

 

 ザァ──ッ……!

 

 立ち上がり、向かうべき場所はただ1つ。

 花咲川最悪のコンビは、最悪の天候の中、最悪の表情で笑い合う。

 

 

「行こうぜ」

 

 





 初めての共闘作業。

 次の更新は、明日。

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