ガールズバンドとシチュ別で関わっていく話   作:れのあ♪♪

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 誕生日記念とか、基本書かないのですが、流石にこのキャラぐらいはやっとこうと思って書きました。

 10分とかでサラッと書いてるので分量はかなり短いし、内容も杜撰なところがあります。
 まぁ、この小説はリサ姉ちょっと出し過ぎてるし、短いのは・・・お許しを


26.今井リサの誕生日を祝うシチュ

 

 8月25日、夏休みが終わりの片鱗を見せ、うるさかった蝉の鳴き声が衰退の一歩目を踏み出し始める頃合いであり・・・

 

 そして何より俺の姉、今井リサの誕生日である。

 

 去年までは気まずかったから結局祝ってやれてなかったが、最近はかなり仲良くできているから祝うことにした。

 そして、外も暗くなった頃、俺は姉さんが待つ姉の部屋を訪ねたのだった。

 

 今まで素っ気なかった分、今年ぐらいはしっかりと祝わせて貰おう。

 

 

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「姉さん。入るぞ」

「どうぞ~」

 

 部屋着姿で出迎えてくれた姉さんは風呂上がりだからか、湿った髪を下ろし、少し顔を火照らせている。

 そして姉さんはベッドに腰を下ろし、隣のスペースを軽く叩いた。

 

「ま、立ち話もアレだし座りなよ」

「あぁ。じゃあ遠慮なく」

 

 ベッドに座ると、姉さんが肩をくっつけてきた。

 ・・・温かい。安心して緊張も解けてくる。

 

「姉さん。今日は何の日かは分かるよな?」

「えっと、哲学者ニーチェの命日だったっけ?」

「えっ、そうなのかっ!?・・・ってそうじゃないだろ。わざとだな」

「じゃあ、チキ〇ラーメンの発売記念日とか?」

「おい。その答え本気なんだろうな?神に誓ってその考えしか無いと言えるんだろな?」

「ちょっとレン?『神は死んだ』よ」

「まだニーチェのネタを引っ張るか貴様・・・」

 

 というか外でRoseliaのメンツやほかの知り合い達から散々祝われたんじゃないのかよ。

 

「わかってるって、アタシの誕生日でしょ?「こうゆうのはすぐに答えたりするもんじゃない」って今日モカに言われたもんだから、ちょっと意地悪しただけだって」

「まったく・・・」

「で、こんなやり取りを持ち掛けてきたってことはもしかしてレンもアタシのことを祝ってくれるのかな?」

「まぁ、そうゆうこった」

 

 と言っても渡すものは大したものじゃないし、サクッと渡してしまうのだが。

 

「これ・・・リストバンド?」

「部活とかで使うかなって思ってさ。誰かと被ってないといいんだけど」

「それなら大丈夫。でもありがとう。コレ、大事にするからね」

「あぁ、あとさ・・・」

 

 まぁ、リストバンドだけでも姉さんは十分嬉しそうではあるが、今まで素っ気なくしていた分の詫びも兼ねるとなると、やっぱり物足りない気もする。なので

 

「何か、俺にして欲しいこととか無いか?」

「して欲しいこと?」

「あぁ、あまりに不可能じゃない限りは何でもしようと思ってるんだけど」

「うーん。お姉ちゃんとしては年上の威厳もあるから、あんまり弟に甘えたことは言いたくないんだけど・・・」

「別にいいだろ今日ぐらい。特別なんだし」

「そうだよね。じゃあ、一ついい?」

「・・・」

 

 目を合わせ、肯定の意を伝えると、姉さんは少し恥ずかしそうに口を開いた。

 

「・・・その、「好き」って言って欲しいな」

「えっ・・・?」

「うん。一言でいいし、ダメかな?」

「・・・」

 

 そう言えば、最近は姉弟で話すことも増えたが、「好き」といった言葉はいつも姉さんからの一方通行で、俺からは発したことが無かった気がする。

 ・・・そう、一度も。

 

「まぁ、アタシの事が好きじゃないなら、別にいいんだけどさ」

「その言い方はズルいだろ・・・」

 

 困った姉だ。いや、どんなに好意を伝えてもそれを言葉で返そうとしなかった俺が困った弟なだけだったのだろう。

 ・・・流石にやらないという選択肢は取れない。なので・・・

 

「なぁ、姉さん」

「何?」

「それっ」

 

 不意打ちで抱き締めた。

 

「うわっ!えっ、レン・・・?」

「好きだよ。姉さん」

「ちょっ、卑怯だよそれ・・・!」

「そっちが言えっていったんだろ?」

 

 姉さんの胸の膨らみの奥から姉さんの心臓の動きが伝わってくる。

 

「あの、レン?もう良くない?アタシは満足したし、もう離してもいいと思うんだけど」

「いや、俺が姉さんを抱き締めたいから続けさせてもらう」

「へっ・・・!?」

「姉さんって攻めるのは得意なくせに攻められるのには弱いよな」

「うぅ・・・分かってるなら離してよ。心の準備させてくれなかったせいでなんか恥ずかしいんだからぁ」

「俺が「離せ」って言った時は離さないくせに」

「いや、それは・・・」

 

 まぁ、流石に可哀想になったので離れよう。姉さん、珍しく顔赤いし。やっぱり姉さんとは目を合わせて話したい。

 

「・・・姉さん」

「ん?」

「生まれてきてくれて・・・俺の姉さんでいてくれて、本当にありがとう」

「・・・もう」

 

 顔まで逸らされた。

 

 

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 一悶着はあったが、プレゼントは渡せたし、普段なら飲まないような要求を叶えてやることもできた。そして、最後に姉さんからの要求によって俺たちは一緒の布団で眠ったのだった。

 

 ・・・朝起きた時、友希那さんに『二人とも、随分と仲が良くなったのね』なんて内容のチャットが送られるのは、また別のお話。




 リサ姉、誕生日おめでとう。

 

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