ガールズバンドとシチュ別で関わっていく話   作:れのあ♪♪

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 50話突破記念と新年1発目を記念して、こんな感じで書いてみました。

 CiRCLE編の時みたいな短編集です。




50.ガールズバンドと色々なシチュ

 

【今井家の朝】

 

 俺の生活リズムはお世辞にも安定してるとは呼べないが、もし早起きができた場合は外に出て軽く近所を走るようにしている。ただでさえ椅子に座ってる時間が多い部活だと、油断すればすぐに運動不足だ。それに、激しく動き回るタイプの人間に密着取材をしてる場合だと、体力が無ければやっていけなくなる。

 「そもそも密着取材受けてるのに激しく動き回る人間などいるのか?」という疑問が出てくるとは思うが、普通にいる。特にこころはヤバい。「あたしのハピハピレーダーが、6時の方向に楽しいことを感知したわ!!」とか言って何の予備動作も無く明後日の方向へダッシュしたりする。

 

 しかし、ランニング自体はそこまで苦じゃない。帰る頃には家族も起きてるし、特に今日の朝食当番は姉さんなので、帰る楽しみが特に大きい。

 ・・・まぁ、それを伝えたら調子に乗るので姉本人には言わないが。

 

「ただいまー」

 

 そう声をかけると、赤いエプロンを着た姉がトテトテとこちらに歩いてくる。

 ・・・結婚2年目ぐらいの新妻のようだ。

 

「あ、おかえりレン。ご飯にする?ライスにする?それとも、オ・コ・メ?」

「全部白米じゃねぇか!!」

 

【今井姉弟のヒミツ】

 家では基本的にレンがツッコミ。

 

 

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【クラスの朝】

 

 A組で一番よく話すのは美咲だが、朝に美咲が別の用事でいない時は香澄や有咲ともよく話す。

 当然、大した内容の話題は殆ど無い。

 

「レン君と有咲に聞きたいんだけどさ。某きのこのチョコ菓子と、某たけのこのチョコ菓子だったら、2人はどっち派?」

 

 ほら、大した内容じゃない。こんなこと、わざわざ言うまでもないのに。

 

「そりゃあ、きのこだろ。持ちやすいし」(今井)

「はぁ?たけのこの方がサクサクして美味しいだろ」(市ヶ谷)

 

 ・・・

 

「聞き間違い・・・」

「とかじゃなさそうだな・・・」

「あの、2人とも?」

 

 面白いものだ。普段つるんでる友人でも、この手の意見の割れ方はあるのか。

 

「ははっ・・・」

「はははっ・・・」

「「ははははははっ・・・」」

 

 

 バンッ!!

 

 

「「上ッ等だよテメェ!こうなりゃ戦争だコラ!!」」

「2人とも落ち着いて!こんな話題振った私が悪かったから~!!」

 

 騒ぎを聞きつけた担任が仲裁に入るまで、あと20秒。

 

 論争の決着は着いていない。

 

 

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【クラスでの昼食】

 

 昼休みの昼食は1人で済ませることが多いが、美咲がこころに連行されない日は一緒の机で弁当を囲むことだってある。

 特に今日の弁当は格別に美味いので、やっぱり気分も良くなる。

 

「美味い」

「・・・」

「美味い!」

「・・・」

「美味い!美味いっ・・・!」

「・・・」

「美味あぁぁい!!」

「もうちょっと静かに食えんのかあんたは・・・」

 

 ・・・ちょっと気分上げすぎたかもしれない。

 

「もしかして今日の弁当、リサさんが作ったの?」

「え、なんで分かった?」

「明らかに態度違うからすぐ分かるって。あんた、ほんとリサさん好きだよね」

「別に、姉さんが作ってくれたから嬉しいとか、そんなんじゃないからな!」

「なるほど。大好きなお姉さんが作ってくれたから嬉しくてしょうがないんだ」

「違うって言ってんだろ!本当にただ美味いだけだ!」

「はいツンデレ~」

「おいやめろ!なんか俺が姉さんのこと好きみたいじゃねえか!本当にやめろ!」

「ホント、レンってからかうと面白いよね」

 

【今井レンのヒミツ】

 リサのことが大好き。

 

 

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【羽沢珈琲店の日常】

 

 俺にとって羽沢珈琲店は作業が捗る場所の1つだ。流石にPCをがっつり開いてキーボードを叩くわけにはいかないが、メモ帳にボールペンを走らせて記事の構成を練るにはもってこいの場所だ。

 基本、来るときは1人だが、知り合いと遭遇してそのまま話し込むこともよくある。

 

「やぁ少年。奇遇だね」

「あっ、薫先輩。また優雅にお茶ですか?」

「そんなところさ。相席、してもいいかい?」

「そりゃあもう。どうぞ遠慮なく」

 

 とまぁ、今回はこんな具合に薫先輩との相席が決まったりしたわけだが、そこへ更にお客さんが少ないという条件が揃うと、バイト中の店員さんが会話に加わることもある。

 しばらく薫先輩と話していると、エプロン姿のイヴが現れた。そして、イヴはそのまま新たな話題を投げ込んでくる。

 

「相談なのですが、カオルさんとレンさんは、漫画を読まれることはありますか?」

「漫画かぁ。それなりに読む方だと思うぞ。たまにモカと貸し合ったりしてるし。先輩は?」

「そうだね。私も流行りのものや著名なものは抑えるようにしているよ。ストーリーの構成や表情の作り方は、演劇の参考にもなるからね」

「とまぁ、俺も薫先輩もそこそこ読むって結論になった訳だけど、それがどうしたんだ?」

「はい。もしよく読まれるなら、オススメの作品を紹介して頂きたくて」

「それは構わないが、どうして私たちに?」

「はい。実は少し前に日本の漫画に興味を持ったはいいものの、どの作品から手をつけていいか分からず、SNSでファンの皆さんのオススメを聞いてみることにしたんです。反応はたくさん頂いたので、その中で一番多く推されている作品を実際に買ってみたのですが・・・」

「ハマらなかったってこと?」

「はい。どれだけ頑張っても世界観や思想が理解できなくて・・・私も未熟です」

「『理解』か。確かに、文化が違うと分からないことも多いかもしれないからね」

 

 先輩の言う通りだ。イヴの趣味趣向に合うかも大事だが、考え方が合わない以上、世界観の理解も簡単ではなくなる。そんな状態で無数にある作品群から自分に合う作品を見つけるのは骨が折れる。

 

「よし、じゃあ早速紹介タイムといくか。俺のオススメはだな―」

「いや、待つんだレン君。それよりも先に、イヴちゃんのNGラインを知っておいた方が良いんじゃないかな?」

「あー、それもそうですね。SNSのリプライで一番推されてた作品がダメだった訳ですし」

「申し訳ないです・・・」

「別にイヴちゃんのせいじゃないさ。焦らず、まずはお茶でも飲みながら、ゆっくりイヴちゃんの話を聞こう」

「ですね。イヴ、取り敢えず、お前が理解できなかった作品の名前が知りたい。何を読んだんだ?」

 

 薫先輩とお茶を飲みながら、イヴに耳を傾けると、彼女はゆっくり口を開いた。

 

 

「はい。『ボボボー〇・ボーボボ』です」

「「ブフォォ!!」」

 

 襲い来るネット民たちの悪意。

 

【ネットあるある】

 大喜利感覚で明らかに初心者向けじゃない作品の紹介をする人間が一定数いる。

 

 

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【今井家での雑談】

 

「レンもさぁ。そろそろ料理の1つでも出来るようになってもいいんじゃないの?将来1人暮らしする時どうするの?アタシ心配だよ」

「うるせえな。そん時はどうにかするよ」

「どうにか出来ると思えないから言ってんだぞ?基礎すら怪しいくせに」

「そもそも姉さんは俺を子供扱いしすぎだ。「基礎すら怪しい」までは無いだろ」

「じゃあ『料理のさ・し・す・せ・そ』ちゃんと言える?」

「刺身醤油、醤油、酢醬油、せうゆ、ソイソース?」

「全部醤油じゃん!塩分過多で死ぬって!!」

「サラスヴァティ、釈迦、スサノオ、ゼウス、ソカル?」

「神様の盛り合わせやめろー?」

 

【料理音痴あるある】

 基礎すら怪しい。

 

 

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【クラスでの雑談】

 

 教室で香澄と話す時は基本的に楽しいことしか話さないが、やっぱり年頃の男女なこともあって、たまには浮ついた話もしたりする。

 

「レン君って、誰かとキスしたことってある?」

「・・・無いけど、なんで?」

「いやー、実は気になってることがあってさ」

「気になってること?」

「ほら、「初めてのキスはレモンの味がする」って言うじゃん?」

「あぁ、たまに聞くやつな」

「うん。つまりアレってさ・・・」

「おう」

 

 ・・・

 

「唐揚げ食べながらファーストキスしたら、すっごく美味しくなるってことじゃない?」

「お前天才か!?」

「だよね!明らかに大発見だよね!?」

「おい有咲!!天才だ!!天才が現れたぞ!!アインシュタインの生まれ変わりだァァ!!」

 

「(ヤバい。アホが増えた・・・)」

 

【今井レンのヒミツ】

 教室で香澄と話す時はIQが下がる。

 

 

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【CiRCLEで弦巻こころを囲むシチュ】

 

 CiRCLEでまりなさんと受け付けをしている時、突如としてソレは起こった。

 スタジオから出てきたこころが「少し相談があるの」と言って俺たちの前に来たところまでは良かった。問題はその内容。

 

「CiRCLEを爆破したいの!」

 

「敵襲ー!!!」

「総員、第一種戦闘配置!!」

 

 まりなさんの掛け声から、その後は早かった。

 

ガシッ!(モップを構えるレン)

ガシッ!(モップを構えるまりな)

ザッ!(機材整理から戻り、マイクスタンドを構えるスタッフA)

ザッ!(カフェテリアのシフトから駆け付け、フライパンを構えるスタッフB)

 

 目の前にいる可憐な少女の皮を被ったテロリストを囲むのは早かったが、早かったのは俺たちだけではない。

 当然コイツを守る人間も黙ってはいなかった。

 

ザッ!(こころを庇う黒服A)

ザッ!(トンファーを装備して牽制する黒服B)

ザッ!(三節棍を装備して牽制する黒服C)

 

 CiRCLEは、戦場と化した。

 かく言う俺も友人だったこころを、殺意を込めて睨みつける。

 

「白昼堂々、スタッフの目の前で爆破予告とはいい度胸じゃねえかこころ。えぇ?」

「みんなどうしたの?10連ガチャで麻婆豆腐しか当たらなかったみたいな顔をして」

「どんなシチュのどんな顔だよ・・・!」

「スタッフの皆さま、どうか落ち着いて武器をお下げください」

「舐めたこと言ってんじゃねえぞ黒服。先に喧嘩吹っ掛けてきたのはどっちだよ?」

「この場所はガールズバンドの女の子たちにとって大切な場所なの。爆破なんてさせない。CiRCLEは絶対に守る。私が。いや、私たちが!」

 

 場に緊張が走る。まさに一触即発。何が争いの引き金になってもおかしくない。

 

「こころ。今すぐに爆破予告を取り消せ。今なら冗談で済む」

「別に冗談じゃないわよ?言ったからには本気だもの」

「総員突撃ー!!!」

 

 その後、騒ぎを聞きつけた美咲が仲裁に来て、争いは怪我人が出ることなく終結した。

 「爆破したい」というのは、ライブの演出の話だったらしい。

 

 

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【丸山彩とディナーするシチュ】

 

『レン君、今日の晩なんだけど、良かったら一緒にご飯でも行かない?最近、いい場所見つけたんだ~』

 

 いつぞやの焼肉の時のように、彩さんからお誘いをもらった俺は、断る理由もなく、そのまま駅前まで向かった。

 年上からの誘いだったので緊張していたのだが・・・

 

「知り合いのアイドルが、オンボロの屋台でおでん食ってる・・・」

「お、レン君。まぁ座りなよ。大将。この子にも適当に見繕ってあげて」

「へい」

 

 寒空の下、吹き抜けの屋台には夜風が通り抜ける。ボロい椅子に腰かけながら、俺は彩さんに耳を傾ける。

 

「芸能界に入ってさ、10万するフグの懐石とか、100g1万の松坂牛とか、高いモノを食べたりする機会も増えたけどさ・・・こんなボロい屋台の80円の大根が、一番美味しいんだよねぇ」

 

 くたびれた表情でそう呟きながら、彩さんは大将が見繕った大根の皿を渡してきた。

 

「お金ってのは、一体何なんだろう?」

「・・・悩みなら聞きますよ。彩さん」

「ふふっ、ありがと」

 

 この後めちゃくちゃ飲みまくった。(お茶)

 

【今井レンのヒミツ】

 愚痴や悩みの相談はよく受ける。

 

 

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【今井家での雑談2】

 

「レンって何でもよく食べる方だと思うけど、食の好みはオジサン寄りなところあるよね」

「高2男子にオジサンとは失礼な。ちゃんと流行りのスイーツ食べたりもするぞ」

「それは女の子と一緒の時とかでしょ?気遣い無しで1人ならオジサンじゃない?」

「そうかぁ?」

「じゃあ、好きな食べ物3位は?」

「焼き鳥」

「2位は?」

「砂肝」

「1位は?」

「筑前煮」

「オッサンじゃん!」

「どこがだよ!」

「いや、焼き鳥は百歩譲っていいとして、砂肝て。40代会社員か!」

「うるせぇな。だったら姉さんだって同じだろ!渋いもんばっか食いやがって!」

「なんだと~!オバサンとでも言うつもりか?」

「じゃあ姉さんの好きな食べ物は何だよ!?」

「はぁ?えっと・・・マ、マカロンですけど?」

「ここに来て見え透いた嘘ついてんじゃねえよ!正直に言えや!」

「いや、違うし!好きではあるし!」

「好き「ではある」ってなんだよ!ちゃんとトップ3から言えよ!ほら、好きな食べ物3位は!?」

「ひじき」

「2位は!?」

「酢の物」

「1位は!?」

「筑前煮」

「ババァじゃねえか!!」

「何を~~~ッ!?」

 

【今井姉弟のヒミツ】

 仲は良いけどケンカだってする。

 

 

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【花園たえと雑談するシチュ】

 

「ねぇレン」

「なんだよ?おたえ」

「燐子先輩っているじゃん?」

「いるな」

「あの人ってさ・・・」

「おう」

「絶対脱いだら凄いよね」

「おまっ、先輩だぞあの人!!」

 

【今井レンのヒミツ】

 おたえとは大した会話をしない。

 

 

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【宇田川あことゲーセンデートするシチュ】

 

 俺は今、あこと一緒にクレーンゲームに挑戦している。まぁ、クレーンゲームに搭載されたアームの力なんて大したことはないし、ダメで元々。

 景品ゲットに心血を注ぐというより、あこと雑談しながら、緩い気持ちでやってる。

 

「なぁ、あこ」

「んー?」

「俺とゲーセンなんか来て楽しいか?」

「あこは楽しいよ。レン兄は楽しくない?」

「いや、めちゃくちゃ楽しいんだけどさ。俺って音ゲーできないし、細々したボタン操作も下手だし、燐子さんとか誘った方が楽しいんじゃないか?」

「あぁ。そんなこと?別に関係無いでしょ。仲良い人と一緒に楽しく遊ぶことに意味があるんだし・・・あこはレン兄と一緒に居て楽しいよ」

「ふぅん」

「あ、コレ、取れるんじゃない?」

「えっ?あ、ホントだ・・・!」

「よしっ!いけ!!」

 

 少し大きめのぬいぐるみだったが、タグにアームが引っ掛かったことにより、無事に確保に成功した。

 

「ほらねっ!こうしてるだけでも楽しいでしょ?」

「ははっ、違いねぇ」

 

 もしかしたら我慢してたり、楽しくない時間を与えてしまってたりしないかという懸念もあったが、あこの満面の笑みを見ていると、そんなことも忘れてしまえる。

 昔は「お前と遊んでも楽しくない」なんてことを言われたりもしたのだが・・・。

 

「あこ」

「何?」

「お前、ホントいい奴だよな」

「そう?」

 

 ぬいぐるみを抱いて両手が塞がったあこの頭をワシャワシャと撫でる。

 

「よし、あこ。帰りにラーメンでも食べようぜ」

「えっ、いいの?ちなみにラーメンのお会計って・・・」

 

 ・・・ちゃっかりしてるな。コイツ。まぁ、誘った時点でそのつもりだが。

 

「今日だけだぞ?」

「やったー!レン兄の奢りぃ!!」

 

 俺の小さな友人は、ぬいぐるみを抱えながら無邪気に飛び跳ねている。

 

 

 ・・・なぁ、あこ。お前は気付いてないかもしれないけど、お前のそんな無邪気でまっすぐな所に救われてる人間って、結構いるんだぞ?

 当然、俺もその1人だ。

 

「なぁ、あこ」

「んー?」

「・・・ありがと」

「もうー、どうしたのいきなりー?」

「別に?さっさと行くぞ」

 




 姉弟という設定のせいか、やっぱリサ姉の話は書きやすくてですねぇ。どうしても多くなってしまいますね。
 多すぎですかね?


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 あまり過度な期待はせず、「採用されたらいいな」ぐらいのサラッとした気分でお願いします。書けなかったらすいませんってことで。
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