ガールズバンドとシチュ別で関わっていく話   作:れのあ♪♪

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 最近ハーメルンのバンドリ小説、また新しいのが増えてきたような気がしますね。

 試しにその新しい作品たちの2つに感想送ったら、2つとも「れのあさんの作品、更新毎にチェックしてます」って返ってきました。
 もしかしたらこの作品、私が思ってるよりも色んな人が読んでくれてるのかもしれませんね。
 そして下は前回のアンケート結果。

【読者が求めてるものは?】
1位、41% 全開でギュ~♡
2位、15% 普通に仲良く
3位、14% しっとりしたイチャイチャ
4位、9% やらしい雰囲気
5位、5% ギャグやおふざけ(同率)
5位、5% 修羅場や痛い目に遭うレン(同率)

 他の選択肢は1人とか2人でしたね。
 ちなみに、流石にマジもんの怪異を求めてる人は0人でした。
 よかったです。上位に食い込むようなら、女の子にモテすぎるレン君が、嫉妬を買って誰かに藁人形を打ち込まれて、香澄ちゃんあたりと一緒に夜の学校を逃げ回るシチュを書かなければいけませんでした。



58.2年A組の非日常なシチュ

 

 2年A組の異常を感じ取ったのは、教室に入ってすぐだった。

 でも、風景はいつも通りだ。教室はいつも通りだし、聞こえてくるクラスメイト達の話し声もいつも通り、でも何かが足りないような、そんな違和感がある。

 美咲なら、何か知ってるだろうか?

 

「あ、レン。おはよ」

「あぁ、おはよう。今の教室、なんか変じゃないか?」

「そうだね。まぁ、原因は何となく分かるけど」

「何か知ってるのか?」

「具体的なことは知らないけど・・・あっち見てみな。市ヶ谷さんと戸山さんのとこ」

「?」

 

 美咲の指示通りに教室の奥へ目を向けてみると、確かにそこには異常があった。

 普段ならあり得ない。寧ろ、なぜ今まで気づかなかったのかと思える程の異常。

 

「同じ空間に居るのに・・・香澄と有咲がイチャイチャしてない!」

 

 そう。あろうことかあの2人、朝の自由時間なのに、自分の席から微動だにしていない。

 

「そうなんだよ。いつも朝なら、見てるこっちが胸やけする程イチャイチャしてるあの2人が・・・」

「信じられない。月1とか月2ぐらいのペースで、『あの2人、実はデキてるんじゃないの?』って噂が度々流れてるあの2人が・・・」

「本当だよね。移動教室で廊下歩く時に、隙あらば恋人つなぎで手繋いでるあの2人が・・・」

「しまいには、一日で投げかけられるお説教の半分以上が『そこ!授業中にイチャイチャしないでください!』で占められてるあの2人が・・・」

「ケンカしたのかどうかは知らないけど、あの2人がここまで静かだと、こっちまで調子狂うよね。・・・いや、イチャついてても調子は狂うんだけどさ」

「まぁどの道、見てらえねえよな」

「下手に首突っ込んでも良くないのは分かるけど、このまま放置も・・・」

「まぁ、ちょっと巡り合わせが悪いだけかもしれないし、昼休みまでは様子を見よう。昼休みまでにこの問題が解決して、2人仲良くポピパの待つ中庭へ向かえば良し」

「向かわなければ?」

「まぁ、その時はその時かな」

「適当すぎない?」

「適当でいいんだよ」

 

 こうして俺達は、いつもより静かなあの2人を一旦放置し、そのまま1日の授業準備に取り掛かった。

 

 

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【一限目終わり】

 

「全然話してないね」

「有咲が動かないのはともかく、香澄が動いてないのはおかしいだろ・・・」

 

 

【二限目終わり】

 

「相変わらず静かだね。お互いにチラチラ見てる感じはするけど・・・」

「気まずいってのは分かるな」

 

 

【三限目終わり】

 

「お、戸山さんが立って?市ヶ谷さんに近づい―・・・あ、違うわ。普通にスルーしてる」

「なぁ美咲。もう突撃したいんだけど・・・」

「昼まで様子見るって言ったでしょ。このバカ」

 

 

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 そして昼休み。

 分かり切った結果ではあったが、やっぱりあの2人はいつも通りの絡みを見せず、香澄は席で俯いたまま、有咲はそのまま教室から去ってしまった。

 

「やっぱりこうなったか・・・」

「ま、なんとなく読めてたけどね」

「「はぁ・・・」」

 

 ため息を吐きながら、俺達はゆっくりと立ち上がる。

 示し合わせた訳ではないが、俺と美咲がどうするかは、既に決まっていた。

 

「市ヶ谷さん頼んでいい?」

「おっけー。香澄は任せた」

「取り敢えず引き合わせて、腹割らせれば大丈夫だよね?」

「そうだな。15分もあれば連れ戻せるから」

「了解。戸山さんのフォローはこっちでやっとくから」

 

 軽く手順を確認し、美咲と拳を合わせる。

 

「「作戦開始っと」」

 

 

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 走って屋上に行くと、有咲はすぐに見つかった。

 

「あーりさ」

「ん?」

「ほれっ」

 

 許しもなく有咲の横に座り、弁当を広げた有咲にコーヒーを渡す。

 これは経験則だが、この手の話を聞く時は、飲み物がある方が話をしてくれやすいのだ。

 

「何かあった?」

「・・・何にもねぇよ」

「ふぅん」

 

 無理に深くは聞かず、俺の分のコーヒーに手を付ける。

 こういう時はゆっくり待つ。その方が早い。

 

「聞かねぇのかよ?」

「聞いて欲しかったのか?」

「「・・・」」

「・・・香澄と喧嘩した」

「そんなこったろうと思ったよ。何があった?」

 

 コーヒーに口を付けながら、有咲は語る。

 

「登校中、香澄が抱き着いてきて・・・最近になってあまりにもしつこかったから、つい怒鳴っちゃって・・・」

「そっか」

「それに今日、ちょっとイライラしてて、「二度と近づくな」って言っちゃった・・・」

「なるほど。だから香澄も近づかなかったのか」

 

 「二度と」なんて、有咲らしくもない物言いだが、もう後悔してるのだろう。有咲は既に泣き出しそうだ。

 そうだよな。本当は大好きなんだもんな・・・。

 

「私、どうしたらいい・・・?」

「有咲は、どうしたい?」

「ちゃんと話したいけど、香澄、絶対怒ってるし、あんなに酷いこと言って傷つけたのに今更・・・」

「今更、ねぇ・・・」

 

 なるほど。こいつら、やっぱりすれ違ってるだけだ。

 まったく世話の焼ける。

 

「まぁ安心しろ有咲。お前が言った不安は全部、見事なまでの見当違いだってことは確かだ」

「え?」

「逆に聞くけどさ、あのバカがその程度のことでお前に怒ったり、嫌ったりするような器の小さいやつだって、本気で言ってんのか?」

「いや、それは・・・」

「それともアレか?本当はお前の方が話しかけたくないだけだけど、言い訳でそう言ってるだけなのか?」

「違う・・・」

「じゃあなんだ?嫌いにでもなったのか?」

「違う!私だって本当は香澄のこと―」

「はい。ストップ」

 

 有咲の口に人差し指を当てて黙らせる。話を聞いてやるつもりではあるが、こいつの愛の告白まで聞いてやる筋合いはない。

 だってそれは、その言葉は・・・

 

「そこから先を言うべき相手は、俺じゃないだろ?」

「あっ・・・」

「それと有咲。いくら器のデカい香澄でも、今回は流石に傷ついてる筈だ。「二度と・・・」なんて言葉、安易に使っていい言葉じゃない。そこは反省しろ」

「あぁ。それは本当に反省してる。いくら何でも言い過ぎた」

「ならいい。それに、まぁ、万に一つも無いとは思うけど、仮に香澄が怒ってて、有咲のことを嫌いになっていたとしても、酷いこと言ったんならちゃんと謝るべきだ」

「レン・・・」

「いいな?そこだけは絶対に筋を通せ。ちゃんとお前の本音をぶつけろ」

「あぁ。そうだな・・・!」

 

 意を決したのか、有咲はコーヒーを一気に飲み干し、その勢いで気持ちよく立ち上がった。そして、寸分の迷いもなく駆け出した。

 と思ったが、5歩ぐらい走った後に、有咲はこちらに振り返った。

 

「レン!」

「ん―?」

「ありがとう!」

「うるせぇ。俺に構ってないでさっさと行け!香澄ならまだ教室に居るから!」

「はっ。素直じゃねーの」

「お前にだけは言われたくねーよ・・・」

 

 そして有咲は、俺の悪態を最後まで聞かずに行ってしまった。

 

 そうだよな。お前だって、ただタイミングが掴めなかっただけなんだよな。それは分かる。もしかしたら時間が勝手に解決したかもしれない。

 でも、話し合ってどうにかなる問題は、早めに話し合う方がいいんだよ。

それのせいで、大好きな人と何年も気まずくなって話せもしないなんて、絶対ダメだ。

 

「さてと、コーヒー飲んだら俺も行くか」

 

 少し遅れて俺も屋上を抜け、自販機で追加のコーヒーを2本買ってから、教室に向かった。

 

 

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 教室に戻ると、俺の席に椅子を近づけた美咲がすぐに反応した。

 

「あ、お帰りー」

「ただいまー。あいつらの様子は?・・・って、聞くまでもないか」

「うん、あっち見てみ?」

「別にいいよ。見なくても分かるから」

「ははっ、違いない」

 

「有咲・・・♡」

「香澄・・・」

 

「アレで付き合ってないって言い張れるの、真面目に凄いよね」

「チッ。バカップルがよ・・・」

「ホントだよね。市ヶ谷さんが戸山さんに謝ってた時なんて凄かったよ?「香澄!今朝はあんなこと言って本当にごめん!いつもは意地張っちゃうけど、本当はお前のこと大好きだから!」とか言っちゃってさ」

 

 有咲のやつ。確かに「ちゃんと本音をぶつけろ」とは言ったけど、誰がそこまでぶつけろって言ったよ。

 でも・・・。

 

「えぇ~~。何だよそれ。めっちゃ見たかった・・・」

「いーや見なくて正解だったと思うよ。傍から見てるこっちの方が恥ずかしかったし。言っとくけどアレ、謝罪じゃなくて、謝罪風に装ったただの告白だったからね?」

「告白って、そんな大げさな。そもそも同性だし、付き合ってるわけでもないのに・・・」

「じゃあ、あっち見てみ?」

 

「ねぇ有咲。もっとぎゅってしよ?」

「ちょっ、香澄。流石にこれ以上は・・・」

「ダメ・・・?」

「もうっ、そういうのは蔵で2人きりの時だけって言ってるだろ!」

 

「「(ふーん。蔵で2人きりの時はしてるのか~。そうですかそうですか~。へぇ~?)」」

「あいつら、うまぴょいしたんだ・・・」

「うまぴょい言うな」

「もう、間違いない。絶対やってる。明日の昼飯を賭けてもいい」

「その賭け成立しなくない?賭けるんならあたしだってそっちだよ?」

「だよなぁ・・・」

 

「今日は有咲と離れたくないなぁ・・・」

「じゃあ、今日の練習終わったら泊まってくか?」

「ホント?じゃあ、その時は有咲にあんなことやこんなこと」

「バカっ!そういうこと教室の中で言うんじゃねえ!みんなに聞かれたらどうすんだよ!」

 

「「(聞かされてんだよ)」」

「レン。あの2人見てると、なんかコーヒー飲みたくならない?」

「そう言うと思ってご用意してますよ。美咲先生」

「おぉ。これはこれは」

「ブラックだけど飲める?」

「普段は無理だけど、今なら余裕かな」

「だよなぁ。どんなミルクや砂糖でも、あの甘さには対抗できないよ」

「でも、ちゃんと和解できてよかったね」

「そうだな。文句言いつつも、やっぱりホッとしてるんだよな・・・」

 

 いつも通りに仲良く話す2人を見て、凄く安心感を覚える。このA組の名物が見れなくなるのは、やっぱり寂しいから。

 そんなことを考えながら美咲の方を見ると、目が合って、そのまま微笑み返してくれた。

 

「ん」

 

 美咲がコーヒーの缶をこちらに突き出してくる。

 その意図を汲んで、俺もその缶に自分の缶をぶつける。

 

 カンッ・・・。

 

「「お疲れ」」

 

 あの2人の甘さ加減は、ブラックのコーヒーに丁度良かった。

 

 そしてこの日の放課後、そのまま美咲と一緒にラーメンを食いに行ったのは、言うまでもない。

 




 前のアンケート、全開でギュ~♡って感じのイチャイチャが最も求められてるという結論になった訳ですが、全開でイチャつかせたの、イヴちゃんにハグさせた時ぐらいしか思いつかないんですよね。
 もし、「これもそのシチュに入るのでは?」って思った方、感想欄にでも書いといてください。参考にするので。

【感想欄】非ログインの方もどうぞ↓
 https://syosetu.org/?mode=review&nid=253491

【リクエストBOX】気軽にどうぞ↓
 https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=264721&uid=303404
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