ガールズバンドとシチュ別で関わっていく話   作:れのあ♪♪

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 リクエストにあったモニカのメンバーを書いてみましたが・・・有咲書いた時みたいな不調です。

 妄想がある程度まとまったと思ったら書いてる途中で迷走しました。

 やっぱりコレジャナイ感というか、不完全燃焼感というか、手応えが無いというか・・・

 でもやっぱり自己満足で書いてるやつなので投稿はします。


9.二葉つくしにあーんするシチュ

 CiRCLEのすぐ外にはカフェテリアがある。練習の合間の休憩で腹をすかせた客がよく使っているのをよく見かける場所であり、また俺もシフトが昼までしか入っていない場合は香ばしい誘惑に負けてよく利用する。

 基本はいつも一人で大盛りのパスタ食べてさっさと帰るのだが、ついさっきその頭数は二人になった

 

「すいませんレンさん。向かいの席、譲ってもらっちゃって」

「別にいいよ。今日は特に混んでるからな」

 

 二葉つくし。モニカのドラム担当であり、その傍らでリーダーも務める結構すごいやつだ。パンケーキとでっかいパフェをトレーに乗せながら満席の店内できょろきょろしていたところを俺が呼び止めた。相席なのは申し訳ないが俺も食べ終わっていないのだ。

 きょろきょろする度にツインテールがぴょこぴょこ動いてちょっと可愛かった。

 

「それにしてもメンバーがいないってことは自主練か。相変わらず頑張るねえ」

「はいっ!モニカの頼れるリーダーとして、まずは私自身が頑張らないと」

「そうか。つくしは偉いな」

「えへへ。あっ、パンケーキ食べなきゃ。」

 

 なんだこの可愛い生き物。

 そしてつくしはパンケーキを食べるべくナイフとフォークを・・・取れなかった。正確には持ってからすぐにトレーに落とした

 

「あれ?」

「何やってんだよ」

「ああ、ごめんなさい」

 

 そう言ってつくしは震える腕でフォークを握り、また落とした。様子がおかしい。

 

「おいつくし。手、見せてみろ」

「え?あっ、ちょっと!」

「やっぱり・・・」

 

 つくしの手を見てみると、普段の色白で綺麗な状態からは想像できないほどの血豆ができていた。

 ドラマーの血豆自体はそこまで珍しくない。初心者が力加減や持ち方のせいで作ってしまうことがあるというのは聞いたことがある。だが、つくしのレベルなら経験者の部類だと思うし、そんなところで失念するとは思わない。となると・・・

 

「お前、休憩無しのままぶっ続けで練習したな?」

「いや、ち、違います。休みはちゃんと」

「嘘だ。昨日だって朝から入ってずっとやってたじゃないか。まさかその時から・・・」

「・・・はい。さっきまでは大丈夫だったんですけど。」

「アドレナリン出まくってそう思い込んでただけだ。今はもう筋肉痛で腕の力も入らないんだろ?」

「うぅ・・・はい。面目ないです」

「少なくとも明後日まではゆっくり休むこと。いいな?今日はとっとと帰れ」

「わかりました。・・・取り敢えずパンケーキとパフェは・・・」

 

 食べようとフォークを持って、また落とした。様子を見かねたので、俺は自分の椅子をつくしの隣に持っていき、トレーへ無造作に落とされたナイフでパンケーキを切っていく。

 

「レンさん、何を?そのぐらい自分で———」

「出来てないからやってんだよ。お、よく切れた。ほら、あーん」

「なっ!やりませんよそんな恥ずかしいこと!ちゃんと自分で———」

「出来ない筈だぞ。握る、持つという動作は特にな」

「うぅ・・・」

「さっさと食え。美味いぞ」

「むぅ・・・あ、あーん」

 

 照れた表情でつくしは俺からパンケーキを受け取る。すごく可愛い。

 

「私ダメかもしれない。リーダーとしての威厳が・・・」

「こんなので損なわれたりしないだろ。誰も見て無いんだし。ほら、あーん」

「あむ。・・・美味しい」

「そんなに恥ずかしいかね?これ」

「そうですよ。私、お姉ちゃんなのに・・・」

「そんなこと言い出したら俺だって弟だよ。」

「それに、やっぱり男の人とこんなこと・・・」

「それは、・・・悪かったよ」

「あっ、違うんです!レンさんが嫌だとかそうゆうことじゃなくて!」

「わかってるって」

 

 こんな調子で食べさせていると、パンケーキが片付いた。後はこのでっかいパフェをどうにかするだけだ。

 

「それにしても、つくしって家では姉さんなのか」

「はい。小さい妹が二人です」

「いいなぁ・・・」

「そうですか?可愛いですけど、大変ですよ?」

「でもやっぱ可愛いんだろ?俺だって頼られたり甘えられたりしてみたい。」

「その感覚はよくわからないですね。私は寧ろお兄ちゃんやお姉ちゃんの方が羨ましいですよ?甘えたり、お買い物に付き合ってもらったりしてみたいです」

「やっぱ立場が違えば考えも違うか」

 

 パフェを餌付けしながら、他愛もない話を繰り返す。つくしも諦めたのか、もう恥じらいも無く俺からのパフェを受け入れている。

 穏やかな昼下がり、バイト上がりに小柄な美少女にパフェを食べさせる。なかなか出来ない贅沢だ。

 

「周りから見たら、俺たちは兄妹に見えていたりするのかな?」

「いやそれ、普通は恋人に見えるかを考えるんじゃ・・・?」

「でも、見えてたら面白くないか?」

「ふふっ、確かに。・・・『レンお兄ちゃん』ですね。」

「うおっ・・・」

「あっ、照れた!」

「いや、違う!これは・・・」

「もう。顔背けないで下さいよ。あーあ、私、腕動かないかないからレンお兄ちゃんに食べさせてほしいなー?」

「こいつ・・・」

 

 まさかつくしのお兄ちゃん呼びでこんなにも揺さぶられるとは。あこに『レン兄』って呼ばれた時とは訳が違う。

 ただでさえ小柄でツインテールという俺好みの見た目をしているのに、普段真面目な女子がいたずらっ子な笑みでからかってくるギャップ萌えなんて心臓に悪い。その上でお兄ちゃん呼びなんてまずい。このままパフェのあーんまでこなすなんて無理だ。可愛すぎる。

 流れを変えるべく、俺はパフェ用のスプーンを置いた。俺もさっきのつくしのように、いたずらっぽい笑みを浮かべる。

 

「あ、あれ?あの、怒っちゃいましたか?いきなりお兄ちゃん呼びして」

「いや、寧ろ嬉しかったよ。ただ、兄として妹のいたずらにはちゃんと応えようとしてるだけだ。」

「あの、お許しを・・・」

「なんだよ。先に『お兄ちゃん』って呼んできたのはそっちだろ?だから俺も兄らしい行動を取るだけだ」

「あの、その広げられた手はなんですか?あの、お願いですから脇腹だけはどうかご勘弁を!」

「そうかそうか。お前は脇腹が弱いのかぁ。墓穴を掘るのが上手いなぁ。妹よ」

「あっ!」

 

 つくしは全力で俺の手を押し戻そうとしているが、力が入っていないので簡単に押し返せる。涙目で嫌がっているつくしの顔も可愛い。

 

「あのっ、ちゃんと謝りますから・・・」

 

 そして俺は・・・

 

「レンさん。お願い・・・」

 

つくしの・・・

 

「お兄ちゃん!そこはっ、本当にダメ・・・!」

「ていっ」

「あれ?」

 

 頭に手を置かせてもらった。

 

「あの、脇腹はしないんですか?」

「『いたずらに応える』と『兄らしい行動を取る』とは言ったけど、いたずらするとは言ってない」

 

 そう言ってつくしの頭を撫でる。訳が分からないって感じの顔だ。

 

「あの、レンさん」

「なんだ。さっきみたいにお兄ちゃんって呼んでくれないのか?」

「いや、さっきのは咄嗟に。お兄ちゃんって呼んだらやめてくれるかなって・・・」

「撫でられるの、嫌か?」

「あっ、それは・・・嫌じゃない、です」

「よかった」

 

 少しからかい過ぎた気もするけど、嫌がってはいないようだ。可愛い妹がいるなら、撫でてやるのが兄の役目だ。

 

「いつも偉いな。つくしは」

「えっ?レンさん?」

 

 そして、頑張り屋な妹ががいるなら、褒めてやるのも兄の役目だ。頑張りすぎな妹を心配するのも・・・

 

「そんなボロボロになるまで自主練して、お前は凄いやつだ。尊敬するよ」

「も、もう!何なんですかいきなり!」

 

 こう言いつつも、つくしは抵抗をしない。俺は頭を撫でながら言葉を続ける。

 

「お前は天然だしドジだけど、バカじゃない。練習をやり過ぎたらそうなることぐらい分る筈だ」

「・・・別に大したことじゃないです。最近のライブで大きめのミスをしちゃって・・・みんな「気にしないで」って言ってくれたんですけど、どうしても引き摺っちゃって。でも、リーダーだからこんな後ろ向きな姿は見せられないし、家でも私はお姉ちゃんだから、沈んだ姿なんて見せたくないし」

「だから、練習を?」

「はい。リーダーだから、もっと頑張らなきゃって」

 

 まったく、姉属性の人間はいつもそうやって抱え込んで無理をする。美咲も、紗夜さんも、うちの姉だってそうだ。

 

「頑張りすぎ」

「・・・はい」

「ちょっとずつでいいんだから。次から無理しないこと。いいな?」

「お説教・・・されちゃった」

 

 そう言いつつもつくしはどこか嬉しそうに見えた。普段は姉で、説教をする側のつくし。性格上、甘えるのが苦手なのだろう。と言うより、甘え方そのものがよくわからないのかもしれない。

 

「ねぇ、お、お兄ちゃん」

「なんだよ」

「もう少し、撫でて欲しいな」

「了解」

 

 俺はしばらく、慣れない手つきで『妹』の頭を撫でた。うちの姉には遠く及ばないが、ちょっとした安らぎぐらいなら渡してやれるだろうか

 

 

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 あの後、つくしへのパフェの餌付けも無事に終わり、今は一緒に帰り道を歩いてるところだ。

 

「なんだか、恥ずかしいところを晒してしまいましたね・・・」

「そうか?可愛かったぞ」

「うぅ・・・」

 

 本人が気まずそうにしてるところを見ると少し申し訳ない気持ちも出てくるが、まぁ、無理して自分の腕をぶっ壊した罰だと思って頂こう。個人的にはいい思いをしたが、あれは罰だったのだ。

 

「あの・・・」

「ん?」

「また・・・機会があれば、「お兄ちゃん」って呼んでも、いいですか?」

「マジかよ」

 

 バイト上がりの穏やかな昼下がり、罰を与えたら結果として、可愛い妹が出来たのだった。




 「読みにくい」や「良かった」などの感想や意見、また「このキャラを見てみたい」、「このシチュが見てみたい」などのリクエストがあれば受け付けていますので、気軽にお願いします。

 
 感想、一言でも書いてくれたら嬉しいです。待ってます。


 
 小柄でツインテールって何気に最強ですよね。
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