横浜の上空にヘリの特徴的なローター音が響く。その音の元凶は東京武偵校の車輌科の「変態」の称号が欲しい1年生だ。その者の名は天野 匠と言う。なぜ彼が横浜上空にいるか?これは4時間前に遡る。
4時間前
Pipipipi
電話が自室に鳴り響く。この着信音はお得意様からの依頼の時のみ使われる。
「はい、天野です。」
「天野、至急解決して欲しい依頼がある。」
「隊長さんじゃないですか。どのような依頼で?」
電話相手はここ数年で設立された、日本政府直属の対テロ部隊の隊長だ。彼から依頼の来る時は、大抵碌な依頼ではない。
「横浜で立て篭もり事件が発生している。航空支援を頼みたい。」
「・・・わざわざ依頼を出すとは、普通ではありませんね。」
「相手が装甲車輌を出して来た。これの排除を頼みたい。」
「武偵法第9条を知っていますか?」
「相手はAI制御だ。問題ない。」
「了解です。それでは、現場で。」
「おう。」
とまあ、こんなやりとりがあったのだ。
「こちらエッグ。α1へ、現場上空に到達しました。」
ここでのエッグは、天野のこと。このコールサインは、今操縦している MH-6 にちなんでいる。そして、α1は対テロ部隊のことである。
「α1よりエッグへ。遅かったじゃないか。至急援護を頼む。」
「エッグよりα1、そちらの被害は?」
「一人が重傷だ。C4特攻しようとして事故った。後で絞める。」
「了解。レーザー照準を頼みます。」
「了解。レーザー照射開始。」
「レーザーを確認。エッグ、ライフル!」
その声の数拍後の AGM-65【Maverick】が発射され、隊員の頭を悩ませていた、敵装甲車輌に突き刺さった。
「エッグよりα1、門番片付けた。」
「α1了解。ここからはこっちの仕事だ。おら!お前ら!突撃!空の味方に感謝しろ!」
インカムからも歓声が漏れている。ここで自分の仕事は終了したのでそのまま帰還した。
「さて、政府から報酬が来たが・・・こんな物もらってどうしろと?」
贈られて来た物は AH-1S【コブラ】だったのだ。はっきり言って、武偵にはオーバースペックだ。車輌一輌破壊しただけにしてはやりすぎではないか?傭兵と勘違いしてないか?ともかく、いい取引を行いたいのは明白だったので、文句は言わないでおいた。やっと寝れる。そう思っていたが、地獄の整備と金勘定が待っていたのだった。
ん?いろいろと内容に無理がある?御都合主義?うっさい。作者に変わってここで開き直っておく。これ以上言ったら1ヤードをお見舞いすんぞコラ。