短編とかで原作キャラ視点で書いてみたら需要とかある?
「あ、帰ってきた
おかえりなさーい」
リビングに戻ったところで四葉の元気な声に迎えられる
「ああ…おあとー…」
何だそれは…
風呂上がる前に平常心平常心言い聞かせてたが無駄だったか
冷や汗ダラダラで目も泳ぎまくってる
「待たせて悪いな
早速試験対策を…に、二乃も一緒にどうだ?」
「あ、私は必要ないから」
ダイニングのテーブルについてスマホをいじる二乃に風太郎が声をかけるも一蹴
一瞬俺を見て気まずそうな表情になったがすぐ視線は逸らされた
しかし、五人の誰かが赤点で即解雇か
風太郎にとってはただでさえきつめのハードルの上、よりによってそれを二乃に知られたのは正直致命的だろうな…
家庭教師なんて排除したい二乃からしたら願ったり叶ったりだろ
絶対に勉強なんてしない…
「はーい、詰めて詰めて」
リビングテーブルに風太郎がついた途端、三玖をそちら側に押しやる一花
こいつの行動はなんとも分かりやすいというか
「三玖がわからないところがあるって」
「一花…っ」
当の三玖は複雑な表情で一花を見る
「〜〜っ
ああ!答えてやるぞ!
お前らわからないところがあったら何でも聞いてくれ!」
ようやく開き直ったのか勉強会再開を宣言する
しゃあない
成り行きとはいえ事情知った以上協力しんわけにいかんし
俺の方もテーブルに広げられた課題の様子を見る
風太郎の方はあからさまではあるがダイニングにいる二乃へも聞こえるように質問に答えている
「教えてほしいこと…」
三玖が大真面目な様子で
「好きな女子のタイプは?」
なんて質問をぶっ込んできた
「えっ」
「えっ」
「えっ」
うん、まあ当然の反応だろ
まさか三玖からそんな普通の女子のような質問がくるとは思わなかった
「ユーキは流石に失礼」
「下川さんそれはひどいです」
「それは言い過ぎだよ、ユーキ君…」
ひどい言われようである
というかまたも口に出してないのに言い過ぎとはこれ如何に?
風太郎の方は質問に対してうんざりした様子だが
「そんなに知りたければ教えてやる、俺の好きな女子の要素トップ3!」
一転ノリノリな様子で話し出す
というかそのバラエティ番組でよく見るフリップどこから出した?
「ただし…ノートを1ページ埋めるごとに発表します」
なるほど、風太郎にしてはうまい乗っかり方だ
三玖たちのペンの速さがあからさまに上がった
扱いやすくて助かる
「はい、できた!」
一番手はやはりというか三玖
「第3位"いつも元気"」
風太郎の方は口でドラムロールまでつけて答えた
「はい、次!」
次点は意外にも四葉
「第2位"料理上手"」
またもドラムロールつき
それにしてもこの男ノリノリである
「終わったよ」
一花も順調に終了した
「よーし…第1位…」
一際長いドラムロールで引っ張る風太郎
「"お兄ちゃん想い"だ」
「それあんたの妹ちゃん!!」
うん、途中からなんとなくそんなんじゃないかと思ってた
しかし真っ先に反応したのが
「な、なんだよ二乃、盗み聞きして…
どうせならお前も勉強するか…?」
「聞きたくなくても耳に入るわよ!」
風太郎からしても意外な反応だったらしく二乃へ声をかけたが、二乃はそのままもういいわよと不機嫌そうに部屋に戻ってしまう
「らいはちゃんだったなんて頑張ったのにずるいです!」
「俺のスタンスは前にも言ったろ
恋愛なんて…」
枯れてんなぁこいつは
三玖も四葉も不憫でならない…
「む〜〜…
ではでは、下川さんはどうなんですか?」
あーっと四葉さんそこは俺の存在に気づかないで欲しかったなー
同じような話題をバイト先のパイナップルゴリラ先輩に最近振られて、答えが気に入ったのか親友認定をもらってしまって対応に困ってる
俺はあんたと同中じゃねぇ記憶改竄すんな
「そうだねぇ
この機会にユーキ君のこともよく聞いておこう」
いや、俺の情報知る必要マジで無いよな?
てか、階段の上で二乃の方もこちらを覗き込んでる
部屋戻るんじゃないの?
しかしまぁ、せっかくだから利用させてもらうか
「……わかったよ、同じくノート1ページごとな」
またも、テーブルに向かう一花たち
こんな内容でやる気を出してくれるのはありがたいが、何がそんなに面白いのか俺には分からん
「ナイスだ優希!」
風太郎の方はフリップの白紙を差し出しながらサムズアップ
マジでこれどっから出したの?錬金術かなんか?
まあ、こいつらがノートを埋めてる間にこっちも書いてはおくが
「「「終わった!」」」
おっと今度は三人同時か
まあ、3つも思いつかんかったから同時発表させてもらえるのは助かる
「んじゃひとまとめで…」
与えられた枠も無視して書いてるからフリップを裏返して待機
風太郎、ドラムロール要らない、黙れ
「はい」
「…くびれと」
「…脚線美?」
「エロ親父か!!」
階上から鋭いツッコミが降ってきた
本人否定しそうだけど二乃ってツッコミスキル高いよね
「さ、流石にこれは…」
「人間見た目じゃない」
四葉が苦笑いし、三玖も眉を顰めてる
残念ながら人間の見た目って中身に引っ張られるよねってのが俺の持論なので
「ふふん」
何故か一花はポーズ、モデルとかがよくやるアレを決めてこちらを見てくる
うむ、非常にいい
癪ではあるが中野姉妹全員スタイルも同年代の女子に比べてかなり優れている
その中でも一花は女優業のための体型維持なのか全体的にバランスが非常によい
だが
「ドヤ顔があまりにもムカつくので30点」
「辛辣すぎない!?」
赤点をくれてやらなかっただけマシだと思え
表情さえ自然ならほぼ100点だったのにとは口が裂けても言わんが
ガキに興味ないんじゃなかったかって?忘れちまったな
「優希…流石にそれは俺でも引く」
カマトトぶりやがって
いや、こいつの場合マジで勉強しすぎでそっちの感性死んでる疑惑あるな
「わっすごっ
三玖、課題もう終わらせてるよ」
アホなやり取りをしてたら一花が三玖のノートを覗き込み言う
我ながらいらんぶっちゃけだった自覚はあるので話題を変えてくれるのは助かる
「フータロー君、頑張った人は褒めてあげないと
ね?三玖」
「え、うん」
そのまま何のことやらよくわかってない風太郎の手を持ち
「ほーら
はい頑張りました
よしよし」
三玖の頭の上に置いた
風太郎からは多分見えてないが三玖の頬は赤い
「どう?ドキドキしない?」
「別に」
あかん、マジで感性死んでるわこいつ
「四葉チェック!」
「わーっ!」
一花の号令で風太郎に駆け寄る四葉
何?嘘つけなさそうな子のくせに嘘発見機能でも付いてんの?
そのまま何故か始まる追いかけっこ
そりゃ突然襲い掛かられたら逃げようとするよ
とは言え、風太郎の体力で四葉から逃げ切れるわけもなくあっさり捕まる
そのまま風太郎の胸に耳をくっつけて
「上杉さんドキドキしてます!」
「あれだけ走ればな!」
流石の体力の無さ…
てか原始的だな四葉チェック
「騒がしいですよ」
不機嫌そうな声
「勉強会とはもう少し静かなものだと思ってましたが」
五月が階段を降りて言う
一花はごめんねーなんて謝る気があるんだかないんだかの反応だが五月は気にした様子はない
風太郎の方は五月に何やら言いたそうだが苦い顔で沈黙
意地っ張りはこっちも同じか
「なか…五月さんも勉強一緒にどう?」
こちらとしてはしつこかろうが何だろうがまず話をする機会くらいは欲しいわけで
そんな期待をこめて声をかけたが
「……ごめんなさい、今は一人で集中したいんです」
顔を伏せたままそう言い
「三玖、ヘッドホンを貸してもらっていいですか?」
「いいけど…」
三玖からヘッドホンを受け取った
「…お前のこと信頼していいんだな?」
「…足手纏いにはなりたくありません」
風太郎の問いかけにもそう自分に言い聞かせるようにそう呟いて部屋に戻ってしまった
行き詰まってる様子がすごい伝わって来る
なんとか力になってやりたいが本人から拒否されてる以上このままじゃどうにもならん…
「フータロー君、ユーキ君、見て
星が綺麗だよ
ちょっと休憩しよ」
一花からの突飛な提案
そのままバルコニーへ出てしまう
まあ、頭冷やすにはいいかもしれん
風太郎も三玖と四葉に休憩するよう告げ一花の後に続いて外へ出る
「へぇ
確かに空が広く感じるな」
「最上階も捨てたもんじゃないでしょ」
満天のとまではいかないが街の雑踏の隙間からの空よりはよっぽど星が見える
「そういえば、オーディション受かったよ」
一花が風太郎越しに俺の方を見てそう告げた
またえらく突然の話題だな
「そか、おめでとう」
「ん、ありがとう
あ、撮影は試験後だからフータロー君は安心して」
風太郎の方はそれを聞いて少しは安心してるようだ
「五月ちゃんと喧嘩でもしちゃった?」
「!…いつものことだ」
アッサリと確信ついてくる一花に思わず目を逸らす風太郎
「だね
フータロー君と五月ちゃんは顔を合わせる度喧嘩してる
二人は似たもの同士だから」
そうなんだよな
同族嫌悪とまではいかないが波長が近いからこそ反発し合うというか、衝突が多いというか
「でもね、今日はいつもと違う気がした
二人には仲良く喧嘩して欲しいな」
空を見上げながら柔らかい表情で一花は言う
風太郎の方は矛盾してしてるなんて不満気だが俺も似たような願望を持ってる自覚はあるから今は黙って二人のやりとりを見守る
「あの子も意地になってるんだと思う
昔から不器用な子だったから素直になれないんじゃないかな
きっと今も一人で苦しんでる」
「私にやれることはやってみるけど、フータロー君にしかできないことがあるから
お願いね」
今回ばっかは風太郎と五月が自分たちで折り合いつけないといけないってのは珍しく共通の認識みたいだ
「なんだ
ほぼ同時に生まれた五つ子には関係ないと思ってたんだが
ちゃんと長女してんな」
なんて風太郎が一花の頭に手を置いて告げる
何故その自然さでさっき三玖を褒めてやらんのか…
「お?早速出来てるね〜
次、あの子達がよく出来た時はもっと自然に出来るようにね?」
一花が茶化すように言う
風太郎も少し照れがあったのか先に戻るからな!と部屋に戻ってしまった
で、バルコニーに二人残されるわけで
「五月ちゃんがよそよそしいのはユーキ君の事情を知っちゃったから?」
まあ、当然そっちについても突っ込んでくるよな
「そこまではいってないはず
単純に俺に迷惑かけてるって向こうが思い込んでるだけだよ」
とは言え、生真面目な五月にとっては割り切れないとこなんだろうな
「そっか
ユーキ君は五月ちゃんと勉強するの迷惑だった?」
「……そう思ってるならわざわざこんな厚かましい真似してまで五月さんと話そうと思わねぇよ」
風太郎には悪いが正直なところ五月と勉強する時間は悪くなかった
むしろ俺の方が上手く教えられなくて申し訳なく思ってたくらいだし
「五月ちゃんね、転校の初日から君のこと話しててね
すごく嬉しそうにしてた」
フータロー君のことは不機嫌そうだったけどねと苦笑しながら続ける
「正直ただの気まぐれだったんだけどな…」
「それでも五月ちゃんにとってはそれだけのことだったんだよ」
それを大したことでないと否定することはできない
いいことにしろ悪いことにしろ人の琴線に触れるポイントなんてそれこそ人それぞれなんてこと俺自身が痛感してる
「今の、テストの勉強では力になれなかったとしても
いつかユーキ君にしか出来ないこともきっとあるから」
根気強く付き合ってあげてね、なんてこっちの顔を覗き込みながら言う
風太郎も言ってた通りしっかりと長女の顔
「うわっ!ちょっと!?」
なんか癪だったので風太郎よりも乱暴に頭を撫でる
まあ、そんな力込めれるわけないのでアッサリと手から離れて距離を取られた
「照れ隠しにしては乱暴すぎない?」
「はいはい、悪かった悪かった」
自覚はしてるが素直に謝るのも抵抗あるので適当に返す
だかまあ、おかげで少しは頭整理できた
「サンキュな話聞いてくれて
寒いしそろそろ部屋戻るぞ」
まずはやれることを少しでもやる
俺の方も、こいつらのテストも点を少しでも上げる
風太郎ほど上手くできなくてもやれるだけはやろう
「あれっ
寒い……かなぁ…?」
そんな呟きが聞こえたような気がしたが構わず部屋に戻る
さて、またひと頑張りしますか
オリ主の好みはその時の気分によって変わります
ゴリラパイセンとのやり取りの時の答えはお察しください