5Sぷらす2 【本編完結】   作:しろすけ

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ごとなつ買ってしまった
あのシチュエーションで書けばよかったやっぱ
機会あればそっちルートも書く


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夏休みはなんだかんだであっという間に終わった

平和だったとは言い難いが

 

あの旅行は俺のやらかし以外は特に問題らしい問題もなく無事終わった

風太郎と特に進展のなかった二乃や三玖の怨嗟とか、やらかした俺へのイジリは無かったことにしたいが…

 

そして…

一花は休学となり、少し遠方への撮影へ

そこになぜか帯同する俺

学校が始まったら土日とかの休みだけだが、長期の休みってことで雑用のバイトも兼ねて連れ出された

社長さんは何故か、とうとううちのプロダクションに入る決意をしてくれたんだね!なんてのりのりだったが雑用とかって意味でいいですよね?

 

で、昼間は撮影の雑用、夜は一花の勉強を見る

今まで五月はともかく、他の姉妹とつきっきりなんてなかったからどうなるもんと心配してたら

 

「…………寝るな!」

「ひぃ〜勘弁してよ〜

 日中のロケでくたくたなんだよ〜」

 

案の定、開始早々にだらけ出す一花

期せずして言ってる通り日中のこいつの頑張りを見ることになったがそれはそれ

金をもらって仕事を引き受けてる以上やることはきっちりいかせてもらう

 

「ユーキ君ってさ」

「あん?」

「仕事に没頭して考え事放り投げちゃうタイプ?」

 

おぅふ……

一花と2人きりというシチュエーションはなかなかに不味いのではと思い意識しないようにしてたんだが

 

「ナンノコトヤラ」

「あと誤魔化すの超下手だよね」

 

死体蹴りやめろや

前みたいな見透かした風な態度じゃなくてマジで図星ついてくるからタチが悪い

せめてもの抵抗になんでこんなことばっか鋭いんだよとジト目で睨むが

 

「そりゃあこの一年ずっと見てきたからね」

 

なんて目を伏せて言ってくる

前髪の隙間から見える頬が微かに赤くなってるってことはつまりそういうことで

 

「お前…

 そういう誤解されるようなことを」

「遠回しにいくと誰かさんには効果無いって痛感したからね」

 

今日の一花さん斬り返し鋭すぎないか!?

鏡を見るまでもなく自分の顔が赤くなってるのが嫌でもわかるので思わず目を逸らす

どうしてくれるんだこの空気…

とても勉強なんて教える空気じゃ

 

「って、一瞬目離した隙に寝ようとすんな!」

「わーん!もう少しだったのに!」

 

抜け目ないなあこいつは

風太郎からもらったスケジュールの最低限にはまだ程遠いんだから少しは危機感持ってほしいもんだ

 

「ったく

 このままじゃあいつらと卒業できねーぞ」

「卒業したいのは妹たちとだけじゃないけどね」

「は?」

 

あれ?なんでまたこんな空気になる?

いやいや

もしかしたら隣の席の子とか、他の友達とかそんな感じのオチなのでは?

だが一花の表情はそんな冗談で終わるような表情ではなく

視線は熱を帯びそして…

 

 

 

 

 

 

耐えた!

約一週間、本当に色々あったが俺は耐えた!

父さん、母さん、俺やったよ!

 

何故か別の世界線から五月にそれは私のセリフです!と怒られた気がした

しかし危なかった

一花め、思春期の男子の純情これでもかというくらい弄んでこようとしたがそれを乗り越え、かつ、勉強のノルマもクリア

ついでと言っては悪いが撮影の方も順調に進んでいるようで、どんよりとした雰囲気の一花と微妙な表情をうかべるスタッフさんにも見送られて俺は一旦帰宅

 

いや我ながらほんとよく耐えたと凱旋気分で帰宅して風太郎や妹たちに報告をしてみれば

 

「あんた…体だけじゃなくて頭の中までカチカチの石頭なわけ?」

 

なんて呆れられるのだった

なんでさ!?

特にそんな言葉を発した二乃的には姉が手を出されなかったことに安堵するとこだろ!?

 

「手出したら出したでどんな手段使ってでも社会的に抹殺するとこだけど、ここまで何もないとか…」

「わ、私は下川君を信じてましたよ!

 ……正直一花にすこし同情してますが」

 

それは俺どうあっても詰んでるじゃねえか

五月もフォローしてくれたと思ったら一転微妙な表情だし

 

「これはまた一花帰って来たら荒れる」

「そうだね

 お父さんのお酒隠しておかなきゃ」

 

さりげなく聞き捨てならない単語が混じってた気がするんだが?

 

「お前らは一体何騒いでんだ?

 一花の勉強も仕事も順調なら言うことないじゃねえか」

「そ、そうだよな!家庭教師としてはそれ以上何も求めようないもんな!」

 

いやーさすが風太郎はわかってる

バシバシ肩を叩きながら早口で捲し立てたもんだからすごい怪訝そうな顔はされてるがとにかくこの空気は変えれそうで一安心

 

「あんた、仮にフー君と立場が逆で、そんな報告受けたらなんて声かけるわけ?」

 

逆?

二乃、もしくは三玖と一週間付きっきりの風太郎

自分に好意のあるとわかりきってる女の子と一緒でまるで進展なしとか、風太郎お前どんだけ恋愛クソ雑魚ナメク…………あ

 

「あ、◯んだ」

「下川くーん!?」

 

今まで風太郎に散々言ってきたそっち方面での罵詈雑言が全部降りかかってきた

え?何?俺ってこんな棚上げ星人だった?

そんな様で風太郎とか一花とかヘタレ扱いしてた?

だめだ

あまりの衝撃に立ち直れなさそう

 

「優希」

 

なんだ風太郎その全て察したような顔は

で、そっと差し出してきた本のタイトルは

 

「高校生のための恋愛ガイド」

 

「って誰が読むかこんなもん!」

「あ!てめぇ!」

 

とりあえず本を引っ掴んで遠くヘ放る

本読んだくらいで解決するくらいなら誰も苦労しねえんだよ!

 

「先人の教えの偉大さを理解しない奴め!」

「そういうお前はそれで何か進展があったのかよ!?」

 

ギャースカ言いながら取っ組み合い

こんなくだらねえことで言い争うのも随分久しぶりな気がする

 

「二乃?」

「な、なんでもないわ…」

 

視界の端で何故か二乃がダメージを受けてるが何事なのやら

 

「な、なるほど

 『押してだめなら引いてみろ(はーと)』

 これが恋のテクニック…!」

「い、五月

 それはあまり参考にしない方が…」

「五月はまだ押してもいない」

「うぐぅ…!」

 

どうやら放り投げた本は五月の手元にあるようで、五月の方は中身に興味津々の模様

四葉と三玖に声をかけられてからは何故か凹み気味に見えるが

 

「とにかく!

 一花がこなしたのはあくまで最低限卒業出来るレベル!

 お前ら受験生は程度の差はあれまだまだ目標レベルまで程遠いんだからな!

 遊ぶのもいいが家庭教師の時間はビシバシいくからそのつもりでいろよ!」

「な、なんで急に熱血教師モードなのよ」

 

カオスな状況になってきたから無理矢理にでも軌道修正するためだよ

言ってることは正論だから文句はねえだろ

 

(おい、夏休み中は宿題だけにするはずだったろ?)

(うるせえ

 ここまできたらお前だけ逃すか)

 

当初の思惑とかもう知らん

やけっぱちな理由で家庭教師の仕事に前のめりになるのは我ならがらどうかとは思うが、距離を取ろうとしたらかえって状況がややこしくなると痛感した

去年は散々無理矢理巻き込んでくれた以上、風太郎も文句は言わせねえからな

 

 

「それでここの問いなんですが

 どうしても友人の気持ちがピンとこなくて」

「ああ

 ここは前の文章で」

 

あれからまたしばらく経って

家庭教師にバイトに精を出す日々が続いていた

いや、家庭教師もバイトではあるんだが

流石に全員それぞれバイトはあるので常に全員集合ってわけにはいかないが、勉強の方は割と順調に進んでたりする

 

で、本来なら今日は家庭教師の授業はないはずの日

目の前で真剣に課題に取り組む五月も午前中はバイトの塾の手伝いがあったはず

だというのにわざわざ午後にわからない箇所を質問にくるとは、この子の真面目さには頭が下がる

 

「ーーーうん、オッケーかな」

「ありがとうございます」

 

あの後数問の疑問点の解消とか、気になった解き方の指摘もしてひと段落

出会った時とは見違えるくらい出来るようになってくれてほんと良かったよ

 

「コーヒーでも飲む?」

「あ、お手伝いしますね」

 

時間的にもちょうどいいしお茶にしよう

少し前からはまってるコーヒー作り

もともと飲むのは好きだし、両親が好きだったから道具も一式揃ってた

他の姉妹や風太郎は苦手みたいだから全員でやる勉強会の時には振る舞う機会ないので、この時間はけっこう好きだったりする

 

湯を沸かしている間に豆を挽く

隣では五月がカップとフィルターを用意してくれてる

挽いた豆をフィルターに入れお湯を注ぐ

以前のバイト先のマスターにコツは教わってはきたがなかなかあれほど上手くできてる自信はない

 

「ん〜やっぱりいい香りですね」

 

とはいえ、五月の方からは好評みたいだから悪くはないんだろう

それぞれカップを持ち、何故か最近ストックされてるお茶菓子を適当に持ってリビングへ

 

特に意識することなく自然とソファーで隣り合わせ

一口コーヒーを含む

うん、今日は割と上手く淹れれた気がする

 

「って!これじゃいつもと同じじゃないですか!」

「うわっ!びっくりした!」

 

突然の叫びに危うくカップを落とすところだった

な、なんだ?何が気に食わなかったんだ?

 

「えーと…コーヒー口に合わなかった?」

「違います」

「お茶菓子違うのがよかったとか?」

「〜〜〜〜!」

 

あー余計機嫌悪くしてしまった

頬膨らませて睨んでくる五月に気圧されて思わず目を逸らす

まずい…マジでわからんぞ

 

「ーーー姉妹の気持ちを知ろうと色々調べてみたんです」

 

ん?

 

「私は二乃や三玖のように、その…

 こういう気持ちをストレートに出すのは苦手でして」

 

こ、これはつまりそういうことなんだよな

今更ながらこの子と2人きりなんて今までけっこうあったせいか油断しきってた

五月はうつむいてしまい表情は見えない

 

「下川君がその…私をそういう対象として意識してないんじゃないかと思うと、その…」

 

あー…うん

言いたいことはなんとなくわかる

 

「ただ、えっと…今までみたいな時間を過ごすことが嫌というわけではなくてええと!」

 

一転してあたふたと慌てだす

それを見て

 

「ははっ」

 

思わず笑ってしまった

 

「な、なんで笑うんですか!?」

「いや、相変わらずの真面目さについ」

 

当然困惑する五月だが、別に馬鹿にしてるとかそういうんじゃない

こういう過ごし方をお互い大切に思ってたわけで

それでも何か変われるきっかけを求めてる五月からしたらそこがジレンマだったのかもな

そんなわけだから、知り合って随分経っても意外と知らない一面があるんだと思うと面白くてな

 

「むぅ…前にもこんなことがあった気がします…」

 

言われてみればあったなぁ

思い返せばその時から五月がそういう風に思ってくれてるってのを意識しだしたわけだし

 

…………そう考えるとこのシチュはなかなか危険な気がしてきた

え?俺ってこんな危険な綱渡り気付かずにしてた?

いや、五月もこっちを信頼してくれてるわけだし

 

「信頼はしてますが、なんとも思われてなかったというのはそれはそれでショックなんですよ?」

 

あハイそれに関してはマジでごめんなさい

他人のそういう方面には敏感だったはずなんだけどなぁ…

 

「肝心の自分に対する好意に鈍感すぎるのはどうかと思います」

 

今日の五月なんかこわい…

いちいち的確に心抉ってくる

 

「ですが」

「ん?」

「少しはそういうふうに意識してくれたみたいなので、今日は良しとします」

 

なんて微笑んでコーヒーを口に運ぶ五月

そっちは何故か満足気だが、いつになく振り回されっぱなしで俺としては情けない

こっちも改めてコーヒーを一口

砂糖もミルクも入れてないのにやけに甘く感じる…

 

「あれこれ考えるより

 やってみてわかることもあるんですね」

 

果たしてそれは自分に言い聞かせてるのか、はたまた煮え切らない態度を取り続けてる俺に言ってるのか

気恥ずかしすぎてしばらく五月を直視するの難しそうだな

 

 

 

「なんてことがありまして

 少しは下川君に意識してもらえたと思うんです」

「そこで満足しちゃうんだ」

「あはは、五月らしくていいんじゃないかな」

「そのピュアさが私にはなかった…!」

「どっちもどっちよ」




攻勢に出るヒロイン
どんどんヘタレていくオリ主

五月が可愛く書きたいが私にはこれが限界ですはい

ちなみに、耐えられなかったルート分岐とか需要ありますかね?
掲載する場所は当然別になりますけども

オリ主は演技はともかくアクションが出来ることが判明してしまい織田社長からの勧誘がより強くなりました

耐えられなかった場合の話(短編、このアンケはすぐ消す)

  • かまわん、書け
  • は?キ◯い
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