5Sぷらす2 【本編完結】   作:しろすけ

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まさかのあの人再登場です
祭りの後の反省会パート


祭りの後
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「学祭で付き合いだすカップルが多いって本当かよ!!」

 

何も駅の構内でそんなこと大声で話さんでも…

 

「俺のとこまで恩恵を感じられないんだが!」

「お前がモテないだけだろ」

「けっ

 俺から言わせりゃ学祭で浮かれて告白までしちまうような奴は馬鹿だね」

「そりゃ言えてるな」

 

同じ学校だとは思うが見覚えのないやつの言葉がグサグサ刺さるんだが

……早く来いよ

 

「おう」

 

頭ん中で悪態吐いたら現れるとは

待ち人の幼馴染は相変わらずの仏頂面

 

「……何で貴重な休日に外に出なけりゃならん」

「勉強しすぎでカビが生えないようにしてやろうと」

 

挨拶がわりのいつものやりとり

呼び出された理由なんて分かりきってるだろうに

わざわざ駅に集合にしたが結局適当にぶらぶら歩いて近くの公園へ

俺たちの学校は学祭だったので振替の休日だが、他の学校はそんなこともないので平日の朝の公園に人影はない

 

「で、お前の方はどうなったんだ?」

 

風太郎の方から切り出してくるか

まあ、それを報告するために来てもらったわけではあるので

 

「あー…

 一花と付き合うことになった」

 

口に出してみても気恥ずかしさより実感が湧かないってのがなんとも言えない

我ながら微妙な顔になってる自覚はある

 

「そ、そうか

 一花か……

 いや、全然悪いはずはないんだが…」

 

風太郎の方も何故か百面相

なんとなくこいつのお節介の予想はつく

が、今はそれよりも

 

「で、お前は?」

「む…ぐ…」

 

こっちは包み隠さず答えたんだ

お前の方もキリキリ吐いてもらおうか

 

 

「…そして

 四葉は俺のことを好きだと言ってくれたんだ」

「お、おう…」

 

普段からしたらありえない言葉が風太郎の口から次々飛び出すので困惑の方が強い

実は偽物でしたーなんて言われたら納得するし、なんならやっぱりかーって安心すらするぞ

 

しかし、四葉か

 

「お前、気付いてたのか?」

「あ?何にだよ?」

 

気付いてないのに四葉を選んだのか

これはもう、陳腐な言葉かもしれんが運命なのかもしれんな

 

「で、問題はここからだ…」

「は?」

 

問題?

お互い気持ち伝え合ってそれで両思いってわかったなら何が問題なんだ

 

で、聞いてみれば

四葉が言うにはやらなくちゃいけないことがあるとかで返事を保留にしたとか

いや、好きとは言ったけど付き合うかどうかはまだ決まってないのか?

…………ん?返事?

 

「なあ、ふと気になったんだけど

 風太郎から四葉に好きって言ったか?」

「は?」

 

「そんなわけ…

 …………あるな…」

 

うっそだろお前

俺は多分今宇宙人を初めて見た顔をしてる

 

「むしろやらなくちゃいけないことは風太郎にある気がするんだが」

「いや!待て!

 それぞれ教室に待ってて選んだやつのとこに行くって話だったろ?

 つまりそこに行った時点で言ったようなもんだろ!」

 

説明ご苦労

俺たち二人とも選んだ相手が教室じゃないとこにいたのはツッコミどころだが今は置いといて

 

「だいたいそういう優希はどうなんだよ!?」

「は?

 俺はキッチリ伝えたわ」

 

まさかこんなとこでこいつに先んじることになるなんて思わなかったが

 

「ぐ…

 お前はどうやって言ったんだよ?」

「言えるか馬鹿!」

 

あんな小っ恥ずかしいこと風太郎とはいえ第三者に話せるか!

 

「さ、参考になるかもだろ!?」

「なるか!」

「そら!再現してみてくれよ!

 俺を一花だと思って!」

「思えるか超馬鹿!」

 

なんでお前中野たちばりに暴走してんだよ!?

ええい!にじり寄ってくるな肩つかむな!

 

…………ん?

なんだこの視線…は

 

「ーーあ

 気にせず続けて」

 

ストレートのロングヘアにヘアピンが一つ

つい最近再会した小学生時代の知人

その手にはおそらく録画状態のスマホ

 

「竹林テメェ!?」

 

なんでお前こんなとこにいる!?

サボりか!?元学級委員長!

 

「うぅ…幼馴染二人が寂しさのあまりお互い求め合ってるだなんて…

 ここは姉がわりとして二人を真っ当な道に戻すのが務め」

「じゃあ録画する必要はないよな!?」

「こんなおもしろ…コホン

 過ちを未来に生かすためには記録が必要なんだよ」

 

ツッコミどころが多すぎる!

 

 

「ごめんね二人とも

 最近こいつの病気進行してて」

「病気扱い!?」

 

夫婦漫才は他所でやってくれ

後から来て騒ぎを収めてくれたのはありがたいが

目の前には一人増えて小学校時代の知人が二人

竹林と真田

偶然にも二人も学校行事の振替で休日になったとかで

 

「で、そっちはデート?」

「うん

 そうだよ」

 

意趣返しを込めて聞いてみたらあっさり打ち返された

二人とも顔色ひとつ変えねぇ

こっち方面では年季が違いすぎると痛感した

 

「それでそれで

 その様子では二人とも学園祭で何か進展があったってことでいいよね?

 相手はやっぱり五つ子ちゃんの誰か?」

 

めちゃくちゃグイグイくる

なんでお前に話さんといかんのだ

真田…やれやれって顔してないでこいつ引き取ってさっさとデートに戻りやがりください

 

 

結局、動画を消すのを条件に洗いざらい吐かされた

といっても、俺は誰と付き合うことになったかを話しただけ

どう告白したのかをしつこく聞いてくる竹林に風太郎が便乗してきたのは心底ウザかったが

 

「中野一花さんって…

 最近CMにも出るようになったよね」

 

何?

 

「少し前に結構話題の映画にも出てたね」

 

お、おう…

 

「あいつ、すぐ死ぬ役から随分出世したんだな…」

 

まさか風太郎も一花が出た映画見たことあるのか?

聞けばいつぞや四葉と出かけた時に無料券で見たとか

 

「お前もしかして一花が出てる映画とかドラマ見てないのか?」

 

「…………生の撮影なら少し」

 

やめろ

俺だって無いわぁって思ってるんだ

そんな宇宙人を初めて見る目はやめろ

 

「まあ、下川君らしいんじゃない?

 別に一花さんが女優だから惹かれたわけじゃないんでしょ?」

「む…」

 

真田の言葉が妙に気恥ずかしくて顔を逸らす

そりゃあ、あいつが仮に歌手だろうが芸人だろうが好きになるだろうし応援もするが

 

「はいはい、ご馳走様

 下川君の方は心配なさそうで安心したよ

 ーーーーで、風太郎の方は?」

「ギクリ」

 

それはどうも

そんで風太郎まで口で言っちゃうかそれ

 

で、かくかくしかじか

 

「ん〜なるほどなるほど

 でもそれなら簡単じゃん」

「何!?

 ど、どうすればいいんだ竹林」

 

その反応は竹林をより楽しませるだけなのでは?

 

「自分の中の最大限の恋愛表現をそのまま伝えればいいんだよ」

 

意外とまともなこと言ったな

また面白おかしく場をかき回すだけかと思ったが

 

「酷いなぁ

 これでも空気は読む方だよ?」

「君は空気読んでも敢えてぶち壊していくでしょうが」

 

真田が辛辣すぎる…

竹林がそれを聞いてもあっけらかんとしてるあたり普段周りをどんだけ振り回してるのか想像つくな…

 

「じゃあ

 そろそろ行くね

 お邪魔しちゃってごめんね二人とも」

 

本当にな

できればしばらく会いたくねぇわ

こっちの考えがわかったのかわかってないのか竹林は顔を寄せて

 

「五月さんとは話をした?」

 

的確に聞かれたく無いことを…

他二人に聞こえないように言うってことは、デリケートな話題って認識はあるみたいだな

つか、連絡先交換してたのは見てたけどそういう話するまでいつの間に仲良くなったんだ

 

「いやいや

 これは女の勘」

 

女って怖え

 

「聞いてくれるかはわからないけどこれから」

 

その答えにそっかと短く返して離れていく竹林

表情は見えないがなんとなく悲しげというか

 

「またね

 風太郎

 下川君」

 

振り返って言う顔は既に笑顔

印象は変わっても、笑顔は六年前から変わってないように見える

真田とも挨拶をして今度こそ二人は公園を出る

 

公園には風太郎と俺が残されるわけだが

 

「じゃ

 俺も行く」

「あ?

 何だよ、どう言えばいいか教えてくれねえならせめて練習相手に」

「それはもういい!」

 

また良からぬ噂が広がるだろうが!

 

「竹林も言ってただろうが

 自分なりの言葉で伝えてみろ」

 

何か言いたげだが風太郎は結局言葉に詰まって立ち止まる

思わぬとこからではあるが、アドバイスはもらえたんだからそれを活かしてくれ

 

さて

話をする…か

どう切り出すのがいいのか

俺から呼び出していいもんなのか

 

考えがまとまらないうちに何となくスマホを取り出して

メッセージの着信に戸惑うことになった




シリアスが長続きしない病気の作者です

次の話は多分書いててしんどくなりそう

こっそり募集してたアンケートは明日あたりで締めます

オリ主のスマホの壁紙は夏休みの旅行時の記念撮影
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