ネプ短編まとめ   作:烊々

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 11/27ネプテューヌワンドロお題『パープルハート』にて投稿させてもらったものです。



お姉ちゃんモード全開 ( パープルハート ネプギア )

 

 

 

「これで終わりよ! 「クロスコンビネーション』ッ!」

 

 パープルハートの一撃が敵モンスターを粉砕し、クエスト達成となる。

 

「こんなものね。さて、帰りましょうか」

 

 一息ついて、変身を解除しようとしたところ。

 

「……あれ? 戻れないわ」

 

 いつものように変身を解除しようと脱力しても、いつまで経っても戻ることがない。

 

「うーん……さっきの戦いで数発くらった時に何か起こったのかもしれないわね。こんぱかいーすんにでも診てもらいましょう」

 

 

 

 

「これは状態異常ですね」

「やっぱり?」

「はい。女神様のみが罹る状態異常に変身が行えなくなる『ウイルス』があるですよね? それの逆バージョンのようなものです」

「つまり、変身が解けなくなってしまう状態異常ってことね」

「そうです。あまり見ないタイプの異常なので特効アイテムがないですね……でも、半日程度で治ると思うですよ」

「なら別に大丈夫ね。ありがとうこんぱ」

「はーい。どういたしましてです」

 

 診察を終え、パープルハートは教会の執務室に戻る。

 

「さて、この姿だと集中できるから、書類仕事でも片っ端から片付けてやろうかしら。いつもの私だと絶対にやる気になれないし丁度いいわ」

 

 そのまま、机の上に山積みになっていた書類を凄まじいスピードで処理していく。

 

「お姉ちゃん。お茶が入ったよ」

 

 ネプギアがとてとてと歩いて部屋に入ってきた。

 

「ありがとうネプギア」

「コンパさんに聞いたよ。状態異常なんだって?」

「そうね。あまり不都合なものじゃないからよかったけど、この前のノワールがなったみたいに、最近意味不明な状態異常が増えてるらしいのよ。あなたも気をつけてね」

「うん。そうだ、何か手伝えることある?」

「そうねぇ……ちょっと来てちょうだい」

 

 言いながら手招き、やって来たネプギアを膝の上に乗せる。

 

「えっと……お姉ちゃん?」

「なに?」

「これは……?」

「ん? 可愛い妹を愛でながら仕事してるのよ」

「手伝えることって……これ?」

「そうよ。いつもの私はあなたに甘えてばかりだけど、たまには私があなたを存分に甘やかしたい時もあるの」

「そっか」

「うふふ」

 

 左手でネプギアを撫でながら、右手で仕事を処理していく。

 そして、大好きなお姉ちゃんが甘やかしてくれるならそれはそれで嬉しいネプギアだった。

 

「ねぷねぷ〜。ぎあちゃん〜。プリン食べるですか〜?」

「プリン! 食べるわ!」

 

 『プリン』という三文字に反応して変身前と変わらぬように目を輝かせるパープルハート。

 

「私もお願いしまーす」

「はーい」

「ネプギア、あなたに新しい任務を与えるわ」

「なに?」

「私は両手が埋まってるから、プリン食べさせてちょうだい」

「ふふ、わかった。ほらお姉ちゃんあーん」

「あむっ、うん、美味しい。やっぱこんぱのプリンは最高ね。プリンを食べている時が一番幸せな時間よ」

 

 そのままネプギアにプリンを食べさせてもらいながら、ネプギアを愛でつつ仕事をこなすパープルハート。

 

「ふぅ、終わったわ」

 

 書類の山は完全に消え去り、イストワールが満足げに受け取っていった。「いつもこうならいいのですが……」と言葉を漏らしたが、残念ながらそうはならないだろう。

 

「お姉ちゃん、お疲れ様」

「これでいつもの私に戻って仕事をする気がなくなっても一週間は遊べるわね」

「うーん……仕事はした方がいいと思うな」

「キリッと決める今の私と、だらだらしたいつもの私。この二種類の女神像こそがプラネテューヌ国民の信仰なのよ」

「国民のせいにしないの」

「……手厳しいわね。さて、ネプギア。暇になったことだし、いい機会だから戦闘訓練なんてどうかしら?」

 

 パープルハートからの提案にネプギアはニッコリと笑う。

 

「うん。やろう!」

 

 

 

 

 パープルハートは頭から地面に突き刺さるように埋まっていた。

 

「ご、ごめんお姉ちゃん!」

 

 パープルシスターが急いでパープルハートを地面から引き抜く。

 

「お姉ちゃん大丈夫……?」

「……けほっ……そうよね、変身解除ができなくなったからってずっと変身中の強さってわけじゃないなんて、少し考えればわかることよね……」

 

 パープルハートの言う通り、今のパープルハートは本気で戦うことができない。変身前のステータスと女神化したステータスを足して割ったステータスとなっており、いつもの女神化よりもかなり弱体化している。これこそが状態異常『変身解除封じ』の真の恐ろしさである。

 つまり、いつもの自分よりかなり弱体化していることに気づいていなかったパープルハートは、パープルシスターの攻撃をまともにくらった結果地面に頭から勢いをつけて落ちて突き刺さってしまったのである。

 

「多分今の私はあなたよりもステータスがかなり低いと思うわ」

「そうなんだ。じゃあやめる?」

「いいえ、まだやりたいわ。自分より強い相手と戦う機会なんてあまりないから逆に燃えてきたの。本気で来てね、ネプギア」

「わかった!」

 

 再びぶつかり合う紫の女神姉妹。

 

(弱くなってるなら、それ相応の戦い方をしなきゃいけないわね)

(お姉ちゃん、すごい……っ! もう今の強さにちゃんと意識を合わせてる……!)

 

 パープルハートは自らの動きを修正し、弱体化のステータスに合わせる。

 

(STRとかVITは大幅に落ちてるけど、AGIとかTECはあまり落ちてないようね。なら、充分戦えるわ!)

(……でも! 私が本当に勝ちたいのは100%の強さのお姉ちゃんだもん! だったら、今の強さのお姉ちゃんには絶対に勝たなきゃ‼︎)

 

 結局この日はお互いがへとへとになるまで戦い続けた。結果ネプギアが勝ち越したが、ステータスが大幅に下がっているにも関わらず数本取られたことも事実であり、改めて姉の偉大さを感じるネプギアなのだった。

 

 

 

 

「久しぶりの通常モードだよー! 思う存分だらだらするもんねー!」

「まぁ……昨日たくさんお仕事をしてくれましたし、今日ぐらいはいいでしょう」

「わーい!」

 

 翌日、変身解除封じが治ったネプテューヌは、イストワールからの許可が下りたこともあり、早速だらけにだらけきっていた。

 

「あ、お姉ちゃん」

「ネプギア! 一緒にゲームしよー」

「うん、わかった」

 

 ネプテューヌの隣に座るも、何か少し物欲しそうな表情をしているネプギア。

 

「……むむ!」

 

 それをネプテューヌは感じ取ると。

 

「……まだ甘えたりなかったのね。可愛い子」

 

 変身し、ネプギアを抱き寄せる。

 

「わわっ! お、お姉ちゃん! その……」

「良いのよ。甘えたかったらいつでも言ってくれれば。私だっていつでもあなたを甘やかしてあげたいもの」

「……うん! えへへ……」

 

 そうして、甘やかしモードの姉と甘えモードの妹は二日目に突入するのだった。

 

 

 

 





 変身後の姉が変身前の妹を甘やかすシチュ好き
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