感染少女 ReBORN   作:キラトマト

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第二十五話 新たな仲間

 僕がレイダーに内蔵されている電子マップを頼りに統京周辺を上空から眺めていると、一人の少女を発見した。

 

「い、いや……たす……」

 

(生存者!!)

 

 僕は急いで彼女の元へと駆けつけ、周辺のゾンビを片付ける。

 

「大丈夫か!?」

 

「は……はい。あの……」

 

 この少女には、全然似ていないはずなのに、どこか甘噛の面影を感じた。

 

「なんだい?」

 

「その……何故……そのような格好を?」

 

 僕のレイダーの姿を疑問に思われたようだ。

 

「あぁ、そうか。忘れていたよ」

 

 僕は変身を解除する。

 

「ごめんごめん。これが僕の本当の姿。────ところで、えーっと、名前は何かな?」

 

「甘噛……瑠奏です……」

 

 ? ……??? 

 

「えっと……今、甘噛って言った?」

 

「はい……あの、何か」

 

 その甘噛からの問いかけに僕は首を振って否定する。

 

「それで……さ、聞きたいんだけど、ここら辺って、まだ人っているかな?」

 

「はい。もっと南の方に……というか、生活区域がありますから……かなり廃れていますけど」

 

(なんだって?!)

 

「それは本当か?!」

 

 僕はつい彼女の肩を掴んで揺さぶってしまう。

 

「「……」」

 

 両者の間に沈黙が流れてしまった。

 

「なんで君はこんなところにいたんだ?」

 

 当然の疑問。

 

「……」

 

 彼女は言いづらそうに口を噤む。

 

「……。……そうだ! こんなところで話もなんだし、とりあえず僕らの仲間の元まで行こうか?」

 

「……」

 

 彼女は無言で頷く。

 

「……わかった」

 

 僕は彼女を抱えてひさぎたちのいる場所まで向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっ」

 

 僕は扉を開けてみんなに声をかける。

 

「遅いぜサンちゃん。……ってぇ! その子誰!?」

 

 部屋に入ると早々にアドが声を上げた。

 

「……言われると思った。この子は甘噛瑠奏、統京で発見したから連れてきた」

 

「おっ、見つけたのか」

 

「で、ここからが本題なんだけど、みんなに朗報がある」

 

「おっ、なんだなんだ?」

 

 姫片が期待半分不安半分といった感じで聞いてくる。

 

「生活区域が……見つかった」

 

 皆が唖然とする。

 

「おいおいサン、冗談はよくねぇぜ?」

 

「冗談じゃない」

 

 すると、僕のその気迫に押されたのかアドが顔に笑みをこぼす。

 

「ぃやったーっ!! やったよみんな!! で! 場所はどこなのサンちゃん!?」

 

「んーっと、正確な場所はわからないんだ。この子が知ってるそうだけど……」

 

 そう言って僕は甘噛……わかりづらいから瑠奏とでも呼ぼうか。……瑠奏を指さした。

 

「……はい。知ってます。……私たちの住んでいたところは襲われて無くなりましたけど、もう一つあります」

 

 ……なんと。だからあんな場所でひとりきりだったのか。

 

 そして、甘噛……わかりづらいから瑠奏とでも呼ぼうか。瑠奏のその言葉に空気が重苦しいものへと変わった。

 

「……さあさあ! 甘噛……だとわかりづらいからルカッチ! 場所を教えてくれおん!」

 

 そして、そんな空気を変えたのはいつも通りアドの一声だった。

 

「……はい。では、着いてきてください」

 

 そう言って扉の方向へと歩いていく瑠奏。

 

「ちょっち待ってルカッチ! まずは作戦名の発表!!」

 

「は、はぁ……」

 

 瑠奏は多分呆れているだろう。

 

「道は続くよどこまでも ~北の国から~ 作戦を、開始しますッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 と、いうことで始まってしまった生活区域進行作戦。少し不安だが、みんなで揃っていくのだ。危険なんてそうそうないだろう。

 

「ところで甘噛……いや、綴。あの瑠奏って子とは、どんな関係なんだ?」

 

「サン様が名前で呼んでくださいましたっ、……ゴッホん、今はそんなことではありませんね。あの子は……私の……妹ですわ」

 

 ……やっぱりそうか。

 

「あの地獄の日、私はたまたま渚輪区に来ていました。あの子を置いて。最初の14日間はとても心配だったのですが、補給物資が投下されてからは、本州が大丈夫だと思ってあまり気にかけてはいませんでした。ですが……サン様があの子を連れてきたとき、とても歓喜に震えましたの」

 

 ……そう言ってくれて嬉しいよ。ホントに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼女の独白を聞いた後に、僕は、目的地にたどり着くことに成功した。

 

「よーっし、ここが本州の生活区域……。思ってたより結構ボロっちい感じだな……」

 

「それは仕方ないでしょ。文句言わない」

 

 僕の発言をひさぎが咎める。

 

「じゃあっ、早速突入だぁああ!」

 

 アドは叫びながら屋内へと突入していった。そんなアドを尻目に僕は言う。

 

「せっかく本州に来たのにこれじゃあ本末転倒だ。ここら辺の建物、改修したいな……」

 

「梨花、やれますっ」

 

 ? 

 

「んーっと、三鍵さん……だったっけ」

 

 確かビルドサンダーズでメカニックしてたらしいけど……。

 

「わたしに、お任せ下さいっ」

 

 自信満々に彼女は言った。

 

「建築もできるのか……」

 

「でもまぁ、兎にも角にもここにいる人たちに会わないことには始まらないな」

 

 礼音さんはそう言ってアドと同じように建物内へと入っていった。それに続いて僕達も入ってゆく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「し、失礼しまーす……」

 

 と、その中にいたのは……!

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