「諸君らには今から、いくつかの試験を受けてもらう、それを我々9人の魔法騎士団長が審査し、後に、それぞれの団でほしい人材を採択させてもらう。選ばれれば入団、複数の団に選ばれた場合は、入りたい団を選択することが出きる。逆に、誰にも選ばれなかった者は、魔法騎士団に入学する資格なし、ということだ。一次試験は、その箒を使って飛んでもらう」
箒の飛びかたなど知らない若者は、不安の声を漏らす。そもそも俺とアスタは魔力がないから絶対できないんだけどね。それに、俺にはディアゴスピーディーがあるしね。
「魔力をコントロール出きる魔導師なら簡単に出きることだよ。魔導師の一般的な移動方法だ。箒飛行ができないようじゃ話しにならないよ。それでは、始め!」
一次試験開始の合図が上がると、皆おのおののやり方で魔力を込めて飛んで見せる。アスタは横で飛ぼうと白眼を向いて奮闘している。俺も一応やってる見るけど、出きるわけなかった。
団長達は俺たちを見て困った顔をしていた。別に良いもん、箒に乗れなくったって、俺にはディアゴスピーディーがあるし。
そんな俺たちを見て、周りはクスクスと笑っている。もうこれにも慣れた。
セッケさんがお手本を見せてくれるけど、魔力がない俺達にできないんだよ。何度も言うけど。
その後の、魔力を使った試験は、すべて不合格。なにかも全てね。そして、遂に最後の試験となってしまった。
「それでは、次が最後の試験だ。実戦形式で行う」
皆が驚き、ざわざわと声が上がる。それはそうだ、皆人と戦ったことなんてないもん。俺とアスタとユノは変な魔導師と変な怪人と戦ったことならあるけど。
「戦いだ!!二人一組となってその相手と戦え!!グリモワールを使って攻撃してよい!!」
「負けたら審査に大きく響くはず、対戦相手が重要だな、これは」
「我々は戦闘が仕事だ!お前達の力を存分に示せ!!」
「どちらかが降参するか、戦闘不能になれば試験終了だ。回復魔法がつかえる魔導師が待機しているから」
「存分に戦うが良い!!」
戦いか、グリモワールを使って良いってことは、烈火とワンダーライドブックも使って良いんだよな?よし、頑張るぞ。
「なぁ、そこの君」
「はい?」
「相手がいないなら僕と組まないかい?」
「良いですよ、存分に戦いましょう」
「ああ、ベストを尽くそう」
(けけけ、こいつはあの叫んでるやつと同じで、何の魔法もつかえない出来損ない。良い相手をもらったぜ)
アスタはセッケさんとやるみたい。
「それで、君名前は?」
「トウマです」
「トウマか、俺はルイスだ」
「ルイスさんですか、良い名前ですね」
「どうもありがとう、お、はじまるみたいだ」
「最初の対戦者、前へ!!」
「はいはーい!!」
「フッハー」
アスタが意気揚々と前へ出ていき、そのあとをセッケさんが行く。二人は向き合い、なにか話したあと、距離を取った。
開始の合図と共に、サッケさんは結界のようなものを自分の周りに作り出した。しかも、結界に着いているって穴から攻撃も出きるようだ。
「遠慮しないでかかってきな!フッハ!」
「ああ!じゃあ行くぜ!」
アスタも、あの黒い大剣を取り出して、ご自慢の筋肉で一気に距離を積めて結界を叩き割りながらセッケさんをK.Oした。その光景に皆は呆然として、アスタを見ていた。
(何だよあいつ!何の魔法もできないくせに、あんなに強いのかよ!!ま、まさかこいつもあんなに強いなんてこと、あるわけないよな?)
その後、セッケさんは救護班の人に連れていかれた。次は俺の番だ。
「行くよ、烈火」
俺が烈火にそう声をかけると、淡く光を放った。烈火を鞘に戻し、そのまま前に進んでいく。
「それでは、始め!」
『聖剣、ソードライバー!!』
「なっ!?聖剣、ソードライバーだと!?」
誰かが声をあげた。そんなことを無視して、ソードライバーを腰に巻き付け、ブレイブドラゴンワンダーライドブックを取り出し起動した。
『ブレイブドラゴン!!かつて、全てを滅ぼすほどの偉大な力を手にした、神獣がいた』
装填スロットにブックをセットし、烈火を引き抜く。
『烈火、抜刀!!』
「変身!!」
『ウォウウォウウォウウォウォー!ブゥレーイーブドラッゴーン!!烈火、一冊!勇気の龍と火炎剣烈火が交わるとき、真紅の剣が悪を貫く!!』
「火炎剣だと!?なぜあの少年が!?」
「よし!行くぞ!!」
烈火に炎を灯し、水魔法を扱うルイスさんを攻め立てる。
「グッ!?畜生!こんな強いとは聞いてねぇぞ!!」
烈火の力は、炎を纏うことで徐々に威力を増していくこと。ということは、時間が立てば立つほど強くなる。だけど、相手はそんな時間など待ってはくれない。それに相手は水魔法の使い手、それに対してこっちの力は炎。だから、フォームチェンジを行い、相手に対応する。
『ジャッ君と土豆の木』
『とある少年がふと手にいれたお豆が、巨大な木となる不思議なお話』
「旅で手にいれた新しい力、見せてやる」
俺は新しいジャッ君と土豆の木ワンダーライドブックをブレイブドラゴンワンダーライドブックを装填しているスロットの反対側のスロットにセットし、烈火を納刀する。
「待てっ!!まだブックの2冊同時併用は!!」
「ハァッ!!」
『烈火、抜刀!!二冊の本を重ねし時、聖なる剣に力が宿る!!
ワンダーライダー!!
ドラゴン!!ジャックと豆の木!二つの属性を備えし刃が、研ぎ澄まされる!!』
「さぁ!終わりだ!!」
もう一度烈火を納刀し、トリガーを二回ひく。
『必殺読破!!ドラゴン!ジャックと豆の木!二冊撃!!ファ・ファ・ファイヤー!!!』
左腕についたインタグルガントから蔓を伸ばして捕縛、天高く飛び上がり、炎を纏ったキックを叩き込んだ。すると、本のページ型のエネルギー体が出現し、烈火のエネルギー体も同時に出現。それと共にルイスさんを吹き飛ばした。
「ふうー」
変身を解き、ドライバーと烈火をしまう。ルイスさんはセッケさん同様救護班に運ばれていった。
「君!!」
「え?あ、はい!!」
突如、ウィリアム団長に声をかけられた。団長達の方を見ると、俺を興味深そうに全員見ていた。しかも、ドロシー団長も起きてこちらを見ている。え、なになになに!?
「その剣を、一体どこで手にいれた?」
「えっと、グリモワール贈呈式の時に変な魔導師と怪人に襲われて、そこにいる二人を助けたいがために怪人に向かっていったら、このグリモワールと一緒に現れたんです」
「そうか・・・わかった。もう良いぞ」
「ありがとうございました」
俺の戦闘試験も大勝利で終わり、ユノも予想通り勝利した。さぁ、あとは結果を待つのみだ!