クローバー王国の王都に着いた、アスタ、ユノ、トウマ。
王国の誰もが憧れる魔法騎士団。その入団試験が、今まさに、開かれようとしていた。
花火が上がり、お祭り騒ぎの、城下町キッカ。トウマ達は辺りをキョロキョロと町の発展ぶりに驚いているようだ。
「うおおおおお!!すげぇー!!」
「田舎の町とは大違いだ」
「・・・」
こんなときでも無言のユノだが、内心驚いているようだ。
「あ!すげぇー!!いろんな杖や道具が・・・って高ぇー!?」
ほうきや剣などの魔法具が置いてある店のショーウィンドウの商品の値段をみて驚くアスタ。物価も田舎とは大幅に違う。
「俺たちの村とは大違いだ」
「はー、おっ!あそこに魔法帝がいるのか?」
岩山のてっぺんにそびえ立つ王城を見て言うアスタ。
「そうなんじゃないかな?魔法帝はお国の役人に当たるし、仕事してるんじゃない?」
トウマが本で培った知識でアスタの疑問に答える。ここでも、村と同じやり取りが行われる。やはり、彼らはどこに行ったって彼らである。
「じゃあいつか、あそこが俺の城になるってわけだ」
「俺の城だ」
「そのときはユノも住まわせてやるぜ、トウマもな」
「それはこっちの台詞だ」
「うん、二人に期待しておくよ」
そんなことを話していると、赤ちゃんが泣く声が聞こえてきた。
「あー、よしよし泣かないの、早く帰ってお店の準備するわよー!」
「教会のみんなを思い出すな~。シスターやみんな、俺が居なくなって寂しがってるだろうなぁー」
「あり得ねぇ」
「おいユノ!おーい!」
「あ、ちょっと待ってよ!」
三人はまた歩きだし、入団試験の会場へと向かう。
「あーむ!もぐもぐ、んで、入団試験ってどこでやるんだ?」
「向こうだな」
「たしか、闘技場でやるんだっけ」
「なんだそれ?」
「お?」
アスタが食べている何か黒い細長い食べ物。見るからに毒がありそうなビジュアルだ。
「ムラサキベビのかば焼き、ちょー安かったぜぇー!」
名前からしてそこら辺で取れた蛇のようだ。
「食うか?」
「いらん」
「俺も遠慮しておくよ」
(絶対食べたら腹壊すと思う)
「栄養たっぷり気合いはいるぜぇー!!
「あり得ねぇ」
「俺もユノの意見には同意。タンパク質はとれると思うけど」
「行くぞ!こっちだ!」
闘技場の前に、大勢の若者が集まっている。全員、魔法騎士団を夢見て、王都の者から地方の者まで、この王都に集結したのだ。
「頑張りまーす!!」
「「他人のふり、他人のふり」」
闘技場の受付でグリモワールを見せて、番号を受け取り、試験会場へと向かう。
ユノはここでも、話題となった。アスタは、グリモワールが本当にグリモワールか疑われていた。
「同じくバージの者、トウマ。これがグリモワールと、なぜか一緒に現れた剣です」
トウマは真っ赤なグリモワールと、火炎剣烈火を受付に見せた。
「へぇ~、剣が一緒に、珍しいグリモワールだねぇ。君は、166番ね」
「はい」
トウマもアスタ達を追って、会場へ行った。