美竹蒼
美竹蘭
湊友希那
以上3名
はぁ。
日が流れるのは早いものだ。結局当日になってしまった。何をするのか一言で説明しよう。
「急に友希那から歌えと言われた」
何を言ってるのか分からないだろう。安心してくれ、俺だって分からん。
「お兄ちゃん、行くよ」
「あ、うん」
俺は蘭に付いていった。蘭と歌うことになり、蘭は少し楽しみだったが、俺はそんなに楽しくなかった。
「お兄ちゃん、元気ないけど、どうかしたの」
「あぁ、少し不安でさ」
蘭は手を繋いで言った。
「大丈夫。お兄ちゃんと私だから行けるよ」
蘭は俺を励ましてくれた。蘭はいつも俺を励ましてくれて、元気をくれる。
circleにつくと、友希那たちはもうそこに立っていた。相手は5人で、俺たちは2人。人数的にはもう無理だ。だけど、技術面だったらいけるはずだ。
「あなたたち、本当にいいのね」
「あぁ。おそらく、な」
俺はステージの上に立ち、自由課題曲を歌い始めた。曲は「ツナグソラモヨウ」だ。
───♪ ────♪
歌い終わると、俺はステージから降りた。次はRoseliaの課題曲だ。曲目は「約束」
──♪ ───♪
歌い終わると、同じ曲で競い始めた。曲は相談の結果、「ON YOUR MARC 」になった。
そして、得点発表。100点満点で点数が付けられる。結果、蘭と俺のチームは60点、Roseliaも60点で、同点だった。ああ、新しいライバルとして見られるよ……
「俺たちは帰っていいな?」
「待って」
あ、まずい。走って逃げるべきか、それとも話を聞くべきか。
「な、なんだ」
「今度、一緒に学校行きましょう」
あ、これは蘭が嫉妬するぞ、絶対。
「えっと、じゃあリサと蘭もも一緒でいいかな」
そうしないと秩序が保てない気がする。それに、蘭がブーブー言いそう。
「分かったわ。じゃあ、明日ね」
「お、おう」
俺はゆっくりcircleから出た。うわぁ、なんてことを約束してしまったのだろう。あのとき断ればそのまま平和に帰れたのに。くそ、失敗した。
「お兄ちゃん」
蘭が俺の服の裾を引っ張る。
「なんだ?」
「ほんとに約束しちゃったの?」
「それしかないし」
俺は蘭に怒られるかもとそわそわしていたが、そうでもなかった。
「蘭も一緒だからいいだろ?」
「まぁ、いいけど」
不満そうだなぁ。
「嫌か?」
「嫌じゃないし……」
ツンデレかぁ。かわいいなぁ蘭は。
「ハグしてやろうか?」
俺は少し半分で言った。すると、思いがけない返事が返ってきた。
「家に帰ってからハグして……」
ハグしてほしかったんだろう。お願いすればいつでもよかったのに。言えなかったんだろうな。
「いいよ」
「……」
俺は急いで家に帰った。