特にないです。
「渡辺?準備は出来た?」
「ま、待って、、、あと3回ぐらい深呼吸させて…」
俺は今、美竹の家の前にいる。その理由は美竹の両親にあいさつをするためだ。
どうやら美竹と俺が付き合ってる事を知り、どんなやつなのか1度話したいと言われたらしい。
ていうか美竹両親多分俺の事知ってるだろ…。美竹父はライブであってるし、美竹母は初詣の帰りあったし、
「来る途中5回もしてたのにまだ足りないんだ…。大丈夫だよ、そんなに怖がんなくても。」
「そ、そうなのか…?」
「うん。それじゃ、行くよ。」
「は、はい…。」
美竹の背中にコソコソと隠れながら家の中に入る。
「ただいまー。」
「お、おじゃまします…。」
初めて美竹の家に入ったが…、なんかすごい『和』って感じ。さすが代々華道を着いでる家。
「あら、いらっしゃ〜い、蘭の彼氏さん♪」
出迎えてくれたのは美竹母だった。
「待ってたよ蓮くん。あの時のライブ以来かな?久しぶりだね。」
と思ったらすぐに美竹父も来てくれた。そんなに一気に来られると私キョドりちらかしちゃうんすけど…。
「ど、どうも…、」ガチガチ
「ははは、そんなに緊張しなくても良いんだよ、」
「そうそう♪ささ、上がってー。」
どうやら緊張してるのがバレバレのようだ。そんなに分かりやすく顔に出てたか…。
「ほら、渡辺、上がって。」
「お、おう。」
そして俺は奥の方へ上がって行った。
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「いやー、いきなり呼んでしまってすまないね、蓮君。」
「いえいえ…、俺もそこまで忙しく無かったので、、、」
えーっと、すみません。美竹の家に上がった瞬間美竹父の部屋に呼ばれ、いきなり一対一の状況になってしまいました…。
ぇぇぇぇンやだよォ…、怖いよぉ(; ;)
とりあえず美竹の部屋に入れてもらって休憩できると思ってたのに…、
「蓮君は将棋は出来るかな?」
「…?はぁ、多少嗜む程度ですが…。」
俺が座って待っていると美竹父は将棋を持って来た。どうやら将棋をしたながら話したいらしい。
良かったぁ、ガチガチの面接みたいな感じじゃなくて…。
「それは良かった。最近はやる相手が少なくなってきたものでね。」
そう言って手馴れた手つきで準備を終える。
「先行は譲るよ。」
「…では、」パチン
こうして、美竹父と将棋を打ちながらの会話が始まった。
「それにしても蘭に彼氏が出来るなんて、正直驚いたよ。」パチン
「そうですね、俺もまさか美竹と付き合えるなんて思ってませんでした…。」パチン
「おや?この家に『美竹』は3人いますが、一体誰のことなんでしょうね?」
ええーーーーー、この親父さんこんなことしてくんのーーー?
「……、ええっと…、美竹蘭さんと…「おや?蓮くんは普段フルネームで呼ぶようにしてるのかな?」……、ら、蘭さんと、「さん付けなんですか?」……蘭ねぇち「それは作品が違いますよ。」…ら、蘭//とこんなふうになるなんて思いませんでしたよ…!、、これで良いですか…?」パチン
「ははは、まだ慣れてないんですね。顔が赤いですよ?」
「そりゃまだ付き合って日が浅いですからね、親父さんの番ですよ?」
「おっと、すまないね。ちなみに、どっちから告白したのかな?」パチン
「…一応俺からっすね…。」パチン
「やっぱりそうか、蘭が自分から気持ちを言うなんて中々ないからね。」パチン
「でもみたk…蘭は自分から先に告白するつもりだったらしいっすよ?なんか俺に先越されて少し悔しがってました。あ、その飛車貰いますね。」パチン
「む、やるじゃないか。そうか…、蘭がそこまで積極的になるなんて…。相当君のことを思っていたんだろうね。」パチン
その後も蘭の親父さんからの質問は続いた。
「今のところ、蘭はなにか迷惑をかけてないかな?」パチン
「いや、迷惑だなんて感じたことはないですよ。逆に俺がかけてそうで不安ですね…。」パチン
「そうか…。蘭は人見知りで、自分の気持ちを伝えるのが不器用なものだから色々溜め込んでしまうところがある。蓮くんにはその辺を上手くカバーして貰えると、こちらとしても助かるよ。」パチン
「…そんなに上手くやれるか分からないですよ…。」
「蓮くんなら出来ると、私は思っているよ。」
「……。」
「今後とも、蘭のことをよろしく頼むよ。」
そう言って蘭の親父さんはニコッと笑いかけてくれた。
「……こちらこそ、こんな俺ですが、よろしくお願いします。」
「うむ。」
「ところで蘭の親父さん。」
「ん?なんだい?」
「''王手''です。」パチン
「………」
「(^^)??」
え?さっきまでの雰囲気が台無し?いやいや勝負事で雰囲気とかカンケーねぇから(笑)
「…まっ「えぇ??まさか美竹家の当主ともあろうお方が高校生相手に『待った』を使うなんて事はないですよねぇ??」…い、良いだろう。この勝負は蓮くんの勝ちだ…。ではもうひと勝負どうだね?私もつい話しに夢中になって本来の実力を出せていなかったからね…」
「あ、全然良いっすよ?対戦よろしくお願いします」( ^ω^)ニコッ
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「…おそい…。」
渡辺が父さんに連れていかれてだいぶ時間が経ったけど一向に戻ってこない。連れていかれる渡辺が怯えた子犬にしか見えなかったし、大丈夫かな…?
「少し見に行こっかな…。」
さすがに心配になってきたし、様子を見に行くことにした。
「…?なんか騒がしいような…?」
2人がいる部屋の前に来ると中から騒いでいるような声が聞こえてきた。気になりそっとドアを開けて部屋を覗いてみると……
『蓮くん、あと1回、あと1回だけ頼むよ!』
『いやいや何回やれば気が済むんですか!俺親父さんと将棋しに来た訳じゃないんですけど!!』
『もう少しで勝てそうなところまで来てるんだよ!と言うか君はゲームが得意なはずだろう!なぜ将棋までできるんだ!』
『将棋だってゲームみたいなもんじゃないっすかぁ!!』
『『ギャーギャーギャーギャーギャーギャー!!』』
…………。
「……なにやってんの、あれ?」
心配してた自分がバカバカしい。すごい打ち解けてんじゃん…。
あたしは少し呆れながらドアを開けて部屋に入る。
「ちょっと父さん、まだ話してんの?」
「む、蘭か。もう少し待ってなさい。まだ蓮くんとの勝負が終わってない。」
「いやいやいや、もう終わってますからね?俺の圧勝で終わってますからね?なんで負けたか明日までに考えといてください。」
「ぐ、ぐぅ、」
あ、今のがトドメだったらしい。
「それじゃ!''蘭''も迎えに来てくれたことですし、俺は行きますね!」
「……え///」
渡辺、今あたしの事……//
「ん?どうした?」
「いや//な、なんでもない//じゃあ部屋案内するから着いてきて…//」
「おーけー。」
(き、聞き間違いとかじゃないよね…?)
少し混乱しながらもあたしは渡辺を自分の部屋まで案内した…。
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「おー、ここが蘭の部屋か〜。」
初めて入るが、やっぱり家がでかいから中も広いな。てか女子の部屋に入ること自体初だからなんかまた緊張してきた、、
「と、とりあえずテキトーなとこに座ってて//飲み物取ってくるから…//」
「お、おう。」
そう言って蘭はそそくさと部屋を出ていった。なんか急に様子が変になったような…。俺の気のせいか?
「よっこらせと…」チョコン
部屋の真ん中にあるテーブルのそばに座る。
「お、あれ蘭が使ってるギターか?」
ふと、部屋の隅に置いてあるギターに目が止まる。
「こうやって近くで見てみると…ギターってなんかかっこいいよな…。」
そそそと近づき、まじまじと見てみる。
ドアガチャ「お、お待たせ…って何してんの?」
「えっ?いや?別に?」
ギターを眺めていると飲み物を持ってきた蘭が戻ってきた。
「ギター、気になるの?」
「…まぁ、気になったというか…、近くで見たら意外とかっこよかったって言うか、」
さっき座っていたところに戻り、飲み物をいただく。
「ふーん、少し弾いてみる?」
「え!?良いのか?」
「うん、ちょっとまってて」
そう言って蘭はギターを持ってきてくれた。
「はい、」
「おっ!?…意外と重いのね…、」
想像の数倍重い…こんなの持ちながら歌ってんの?すげぇな…。
「別にそんなに重くないでしょ…?」
「そ、そうなの…?」
これはギターが重いと言うより俺の筋力がないってことになるのかな?よし、筋トレしよ。
3日ももたなそうなな決意をしたところで適当にギターを弾いてみる。
ジャラ〜ン
おお、こんな感じなのか…。
「ここと、ここ抑えながら弾いてみて?」
隣に座った蘭から教えて貰いながら弾いてみる。
「…、これ、結構むずくない??」
「まぁ最初はね?慣れると結構楽しいよ。」
「そっか…。にしてもやっぱり蘭はすげぇな。これ弾きながらあんなに歌えるなんて、俺には到底出来ないわ…。」
「……//」
「?どうした?」
やっぱりさっきからなんか変なんだよな…どうしたんだ?
「い、いや、その、呼び方…、」
呼び方…?……っあ、、
俺は思わず自分の口を手で覆ってしまう。忘れていた。あの親父さんに呼び方を強制させられていたことを。
「えーっとだな…、違うんだ美竹、これはあの親父さんのせいでだな…。」
「………。」
あれ?もしかして、怒ていますか??
「……別に直さなくてもいいよ…//」フイ
「え、」
蘭は顔を背けたまま言葉を続けた。
「別に怒ってるわけじゃないし…。確かに驚いたけど…、名前呼びの方が良いって言うか…//」
「そ、そうか…、」
確かに、俺と美竹は一応付き合っているのにいつまでも苗字呼びなのは少し変なのかもな…。
「そ、それじゃ、今後はお互い名前で呼び合うってのはどうだ?」
「…うん。その方が良い//」
ようやく顔をこっちに向けてくれた。
「…ってなわけで、改めてよろしくな''蘭''。」
「うん、よろしく。……r、れ、蓮///」
「いやw、ぎこちなさすぎるww」
「う、うるさい//」
赤面しながらそんな事言っても意味ないんすよね〜蘭さん?
俺はギターを横に置き、飲み物を飲む。
「……」ススス…
「ん?何?」
隣に座っていた蘭が急に肩が当たるような距離まで詰めて来ていた。
「…別に」
そしておもむろに自分の頭を俺の肩に乗せて寄りかかってきた。
「ちょ//な、なんだよ急に//」
「…久しぶりに2人きりなんだし…いいじゃん//」
え…、あれ?、、、な、何これ…。なんか…可愛い…。何この生き物…。
あ、彼女か……。
「あっそ…。なら、俺も遠慮なく…//」
蘭がそうするなら俺だって出るとこ出るぞ?
そう思い俺も蘭の方には寄りかかり、蘭の頭の上に自分の顔を乗せる。
うん。端的に還元して……めちゃくちゃ恥ずかしい。
「…ッッッ!?/////」
どうやらそれは向こうも同じらしい…。ま、しばらくこうしてればお互い慣れるだろ…。
「そ、そう言えば//父さんとは何を話してたの?だいたい予想はつくけど//」
気を紛らわすためか、蘭の方から話かけてきた。めちゃくちゃ声震えてますけど、、
「ま、まぁその予想してる内容で間違ってないと思うぞ//…将棋しながらする話じゃなかったぞ全く…//」
俺の声も震えててわろたァ。
「ま、将棋の方は俺の圧勝だったけどな」ドヤァ
「…父さんって結構将棋強かったような気がするんだけど…」
「( -ω- `)フッ俺の方が強かったようだな…、」
「いやそんなにドヤ顔されても…。」
「こういう時しかドヤれないんだから許してくれよ…。」
「今度はゲーム以外でお願いね。」
「…前向きに検討した上で善処します…。」
その後も蘭との会話はしばらく続いた。バンド関係のこととか、circleのバイトが大変だとか、蘭の親父さんの愚痴とか色々話した。そのあとはまたギターを弾かせてもらったりして時間が過ぎていった。
蘭とこうやって過ごす時間は俺は嫌いじゃない。むしろ大好きなまである。これからもこの時間を大切にしていかなくちゃな…。シミジミ
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「それじゃ、あたし蓮の事送ってくるから。」
「別に大丈夫なのに…。」
「あたしがやりたいの。」
「はぁい^^」
「まぁ〜♪蘭ったらあんなに積極的に〜♪」
ほらなんか盛り上がっちゃってんじゃん蘭ママ…。
「ええっと、そんなわけで、今日はありがとうございました。色々ありましたけど楽しかったです。」
俺は玄関まで見送りに来てくれた蘭の両親に挨拶をする。
「こっちも色々話せて楽しかったよ蓮くん。またいつでも遊びに来なさい。あと、''次''は負けないからね?」
「…あ〜、あははは、はい。次''も''負けません♪」
「もう、2人ともその辺にして。それじゃ行こ、蓮。」
「はいよ〜。では、おじゃましましたー。」
「またね〜蓮くん〜♪」
こうして俺は美竹家を後にするのだった。
帰り道……
「今度はあたしが蓮の家に行く番だね?」
「ま、あのバカ親がいない時だったらいつでもウェルカムなんで。」
「いや、蓮の親いないと意味ないんだけど…。」
「……ま、そのうちな…。」
「うん。そのうち。」
そうこうしているうちに俺の家までついてしまった。ほんと、まじで近所だよなぁ。
「それじゃ、またな蘭。」
「うん。またね蓮。」
「やっと名前呼び慣れてきたなw」
「そ、それはもういいから…!」
別れ際にからかってやったが普通に言い返された。
最初は緊張してたけど、親父さんとも打ち解けられたし、蘭との距離も縮まったし、なんだかんだいい一日だったな。…また今度お邪魔させてもらおっかな……なんて、
おまけ
ギターを引いてる時の蓮…
ジャラ〜ン♪
「うるっせぇぞほかの弦!…ほかの弦がうるさくてすみませんね…ちょっと6弦さんと5弦さんにはほんとご迷惑をおかけします、、はい、」
6弦「ギュイーン♪」
5弦「ギュイーン♪」
4弦「ギュイーン!」
3弦「……」
「うるっせぇよ3弦!!…あ、4弦か…、おま、ごめんな3弦、お前はなんも悪くないのにな?ごめんごめんw」
6弦「ギュオーンギギ」
「あぁおバカ!今はお前の番じゃねんだよ、でずっぱるな!!」
4弦「ギュイーン!」
3弦「……」
「うるっさいなおま、3弦!あっ、4弦だわ、またごめんなwいやほんとごめんwこの前もほんと俺が悪かったそれはホント、今度奢るわ、スタバとか行く??よし、」
「……いったい何と会話してるんだろ…?」
以上、ギターと対話する蓮くんでした。
最後のおまけの元ネタ知ってる人いたら同士。