ある休日、普段なら家でゲーム三昧のはずなのだがそうとも行かない事情があり、ある場所へ向かっている。
「確かこの辺だったような…お、あったあった。」
到着した場所はこの前美竹達のライブを見た『circle』と言うライブハウスだ
「いらっしゃいませ!予約された方ですか?」
「いえ、バイトの面接に来たんですけど…」
「ああ!渡辺君だね!ちょっと待ってて。」
「はい。」
そう、わざわざここに来た理由はバイトの面接のためである。
「はぁーー、、働きたくねぇな。」
「じゃあそこ座って」
「どうも。」
「担当の月島まりなです。よろしくね。」
「よろしくお願い致します。」
「えーっと渡辺蓮君、高校1年生、へー羽丘に通ってるんだ。」
「まぁ近かったし共学なってましたし。」
「なるほどねー、それじゃあどうしてバイトをしようと思ったの?」
「………えーっと」
「ああ、全然軽い理由でもいいよ。」
(まぁこの時期は色々買いたいものとかありそうだしね〜)
「…父の会社が倒産しまして。」
「( ゚ー゚)???」
まぁ…そんな顔なるわな…
こうなったのはあのクソ親父のせいなんだよな…
―――回想―――
「たでーまー。」
「おー、おかえり〜」
「え?なんで親父がいんの?」
家に帰ってくると珍しく親父が帰って来ていた。単身赴任のはずだがなんかあったのか?
「なんか俺らに話あるらしくて帰って来たんだってさ〜」
2階から弟が降りて来た。
なるほどな〜。
「んで話って何?」
「ああ、母さんにはもう言ってるんだかな?」
「おー」
「俺いた会社、倒産しちゃった★★★★★」
「「ああ?(ꐦ°᷄д°᷅)」」
この親父まじか?まじで言ってんのか?
「まぁ待て、そんな殺し屋みたいな目で実の父親を睨むんじゃない。」
「いや、割とガチでどうすんだよ…」
「安心しろ、もう次の転職先も決まってるから。また他県に単身赴任だがな」
「なんだよ、」
「おどかすな、」
「ただ収入が少し悪くなることだけ伝えておきたくてな」
まぁ、それはしゃーなしと言うか…
「それでだ、蓮。」
「?」
「来月から翔の学費とか塾とかで手一杯になってお前の小遣いとか携帯代出せなくなるからバイトでもしなさい。」
リストラは俺か。
翌日、学校にて
「バイトって言っても学校の許可おりんだろ…」
「お、渡辺!」
ん?担任?
「お前は立派だなあ!お父さんから聞いたぞ!」
「はい?」
「家計を助けるために自分からアルバイトするって言い出すなんてなぁ!見直したぞ!」
「え?え??」
そんな事一言も言ってねぇ!!あのクソ野郎の仕業か!!!!
「てなわけで許可出たから。頑張れよ〜( ^_^)/」
「せ、先生ーーーー!!」
―――回想終わり♡―――
「なんか勝手にこんな流れになってて…本当は成績下がるから働きたくないけど…小遣いなきゃゲーム買えないし…携帯代出せなくなったら終わりだし…もうここしか募集してなくて…もう…俺…(涙)」
「わ、わかったから!採用するから!泣かないで!!」
同情するなら金をくれ…
「そ、それじゃあ今日からよろしくね。」
「はい、よろしくお願いします。」
「えーっと、渡辺君には受付の方やってもらおうかな。マニュアル通りにやれば大丈夫だから。なにか困ったら遠慮なく聞いてね。」
「はい。」
おぉ、このマニュアルわかりやっス。ちゃんとしたところで良かった…
さて、次に予約が入ってるのは,,
「こんにちはー!」
「え、渡辺。なんでここにいんの?」
「お〜れー君ではないか〜。バイト〜?」
なんとAfterglowの面々がやってきた。なんというか、美竹以外は久々な気がする。
「まぁな、色々あってバイトをしなくちゃならん状況に追い込まれた。助けてくれ。」
「あはは、頑張って。」
「そういえば蘭から聞いたぞ!ライブ見に来てくれてありがとな!」
「ちょ//巴!」
「ライブ決まったら教えるから見に来てね!」
「それはありがたい。絶対予定空けとくわ。」
学校サボってでも行くわ
「だってさ〜、蘭〜」
「う、うん、ありがと//」
え〜ちょっと何この展開、勘違いしそうなんですけど。バイト初日から結構クライマックス迎えてんですけど。採用してくださった月島さんまじ感謝。
「//ん''ん''っ、えっと、んじゃこれ部屋の鍵な。練習頑張って。」
「おや〜?顔が赤いようだけどどうしたんだい?」
「うるせぇ、早く部屋いけ…」
「さっせ〜ん♪」
青葉は危険、、覚えておこう。
鍵を受け取り、指定された部屋へとむかった。途中美竹がちらっとこちらを向いていたので小さく手を振ってやったら向こうも若干驚いたが顔を赤くしながら小さく振り返してきた。
「ほんと、勘違いしそう。」
間違っても『え?あいつ俺の事好きなんじゃね?』とか思ってはいかんぞ。男子諸君。まじで、やっちまうから。
「ふぅ、こんなもんか。」
あれからしばらくして今は店内の掃除をしている。だって受付もう今日の予約ないんだもん。
あらかた終え掃除道具を片付けようとすると、
「だから!お父さんには関係ないって言ってるでしょ!!!!」
「!?」
なんだ?この声は…美竹なのか?
声のする方に行くとやはり美竹の姿が
「どしたー。」
「!?あ、渡辺、なんでもない…」
これは訳ありって感じだな…無駄な詮索はしない方がいいな。触らぬ神に祟りなしつって。
「今は休憩中か?」
「…うん。…もしかして聞いてた?」
「聞こえたのは美竹の怒鳴り声だけだな。」
「…そう。じゃあそろそろ戻るね」
「お、おう。練習頑張れよ。」
「うん。」
まぁ美竹にはあの幼馴染が付いてるし大丈夫だとは思うが…なんというか、少し不安だな。
「あ、渡辺君、そろそろ上がっていいよ。」
「はーい、お疲れ様でしたー。」
そんなこんなで今日のバイトは終了した。
渡辺蓮
リストラされた高校1年生。