「面白いものが出来たよ!盟友!」   作:黒夢羊

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今回は旧作のキャラが出てきます。

キャラの口調やそれぞれの関係性など、原作の設定とは異なる部分が多々あるとは思いますが、どうかこういう世界線だと思って読んでいただけると嬉しいです。




第3話 従者8人寄れば姦しく

 

 忘れ去られた者達が行き着くとされる最後の楽園こと幻想郷。

そんな幻想郷で人が暮らせる唯一の場所とも言える人間の里。そこから外れた所にある空き地に1つの寺が建っている。

 

 その寺の名は命蓮寺。

妖怪が喰らい、人が喰われるという不平等な関係性が主である幻想郷において、人妖の平等という珍しい理想を掲げている住職とその信者達──一部例外も居るが──が住んでおり、ここには純粋に寺の仏教行事に参加する者、そうではなく住職の力が目当ての者、墓参りの人間が目当ての者、それぞれの目的は違えど人妖問わず多くの者が訪れる。

 

 そんな命蓮寺の数ある内のとある一室。

10畳間程の空間があるその部屋の中央には少々大きめの丸机が置かれており、その机を幻想郷において中々の面子が取り囲む。

 

「さて、今回も始めるとしよう……第13回『従者定例会』を」

 

 『従者定例会』とは読んで字のごとく、従者及びそれに類する者達が集まる会であり、回ごとにテーマを決め、それについて議論する……という名の愚痴と相談を行う集まりである。

そんな会議に集った者達に妖怪鼠の少女ナズーリンが机に人数分のお茶と茶菓子を出し終え、残った場所に座るのを確認し、至って真面目な顔で開催を告げたのは、静かに揺れる九本の尾を生やした八雲 紫の式である八雲 藍。

藍の言葉に部屋に集まった一同は各々の反応を返し、それを見た藍は手慣れた様子で進行を始める。

 

「13回目となる今回は『主人の困った所とその改善策について』だ……まずは各々の主人の問題点があればあげていこう」

 

 藍がそう言うと真っ先に手を挙げた人物が居た。

その者の名は魂魄 妖夢と言い、藍の主である紫の唯一無二の親友である人物に仕える半人半霊の少女。そんな彼女は何処か思い詰めたような表情をしながら己の主人の無茶振りについて喋りだす。

 

「皆さんも既にご存じの事だとは思うのですが、主である幽々子様の食事量は凄まじく、予め用意していた菓子折りさえ何時の間にやら食べ尽くされている始末でして」

 

 妖夢の主人であり冥界の主である西行寺 幽々子は、この幻想郷に名を知らないであろう程の健啖家であり、その食べっぷりは見る者に感嘆を通り越して恐怖を感じさせるのではないかと言う程。

例で言えば朝に少ししか食べないと言っておきながら、一般的な朝食の数十倍の量をぺろりと食べ尽くす程であり、彼女は見ているこっちが胃もたれを起こすぐらいに食べるのだ。

 

そんな幽々子の従者である妖夢は必然的に彼女が腹の中に納める料理を作らなければならず、その量がどれ程か想像するのは容易いだろう。

従者と言う立ち位置にいる藍達も主人に食事を作ることは多いため、妖夢の日頃の苦労を思い、同情の視線を向ける。

それに気づいてかどうなのかは分からないが、妖夢の話し……もとい相談は続く。

 

「……まだそれだけなら良いのですが、ここ最近は『食欲の春』だとか言い出し始めまして、私が何かしらの作業をしている最中に買い出しを頼まれることが増えたんですよ……」

 

 彼女が語ったその内容にこの場にいる全員が苦い表情を浮かべる。それもそのはずで、幾ら現代に比べて文明が発展していないとは言え、食材を始めとした売り物は金銭でのやり取りが主となっている。

幽々子は冥界の管理を行っている幻想郷でも有数の権力者。その懐には恐らくではあるが『普通に』暮らしていれば決して困ることがない程の金額が入り込んでいるだろう。

 しかし、幽々子の食事はその金額を瞬く間に溶かすほどであり、彼女と妖夢の暮らす白玉楼のエンゲル係数は幻想郷屈指の高さだと容易に想像できる。

 

この場に居る数名は主人から金銭の管理を任されている為に、もし自分がその立場であったら……と思うと、妖夢に同情の気持ちしか浮かばない。

特に主従共々交流があり、幽々子の食欲の底無し具合を何度も目の当たりにしている藍は、今度慰め程度にしかならないであろうが差し入れか何かでも持っていってやろうと心に誓った。

 

「そ、それでは妖夢の話も終わったことだ。何か案が思い付いた者はいるか?もし居たら挙手して欲しい」

 

 進行役でもある藍が提案を促すが、彼女を含め誰も一向に手を挙げようとはしない。

それはなぜかと言うと、この場にいる全員の気持ちは同じく1つの結論を出してしまっているからであり、それを分かりやすく、かつ端的に言うのであれば「無理なのでは?」──である。

妖夢の祖父であり彼女の剣の師でもあった魂魄 妖忌。

幽々子との付き合いが長く彼女からの信頼が厚かった彼でさえ、幽々子の大食いを直すことは終ぞ出来なかったのである。

それが半人前の妖夢に、そして幽々子との付き合いが無い、もしくは浅いであろうこの場に居る者達にできようものか。

現に、幽々子との付き合いが比較的ある藍や、相談した当の妖夢本人も諦めの表情を浮かべており、このまま次の話題へ流れていくかと思えた……が。

 

「あの……1つ思ったんですが、何も食べさせないだけに限定しなくても良いんじゃないでしょうか?」

「……どういうことだ?」

 

 おずおずとそう手を挙げたのは、迷いの竹林の中に佇む古い和風建築の大きな屋敷『永遠亭』に住まう月の兎、鈴仙・優曇華院・イナバ。

頭のウサミミをピコピコと揺らしながら己に一斉に向けられた視線に若干怯みつつも藍の質問に答える。

 

「その幽々子さんの食事量をどうこうするよりも、その口にする料理の方に工夫をいれてみるのはどうかなぁって……例えば、お腹にたまりやすい食材というか料理を増やすとか、噛みごたえのある食材を中心にして満腹中枢を刺激するとか」

「「「おお……」」」

 

 妖夢の件で鈴仙が苦し紛れに出した案。

しかしそれは完全に詰んでいると思っていた一同にとってはまさに救いの手とも言うべきものだった。

妖夢は隣に座っていた鈴仙の手をがっしりと掴むと感極まったかのように──実際に若干目尻に涙を浮かべながら鈴仙に感謝の意を述べる。

 

「鈴仙さん!ありがとうございます!是非次からそれを試してみたいと思います!!」

「えっ、え……えっと、その、実際に効果があるか分からないですよ?相手は亡霊ですから、そもそも満腹中枢があるかどうかすら怪しいですよ?」

「それでも!何にも無いよりは全然良いです!!試すだけの価値があります!」

 

 ブンブンと、握ったその手を上下に振る彼女を見て鈴仙は改めて今妖夢がどれ程困っているのかを実感し、そして過労か何かで倒れた時には確りと永遠亭で治療を施してあげようと思ったそうな。

そこからは話題が変わり次々に従者達による愚痴とそれに対しての対策案が出されていく。

 

 例えば鈴仙の『師匠達からの仕事が最近増えるようになった』というのに対しては「単純に頼られているのだろう」という藍や妖夢の意見と、「他の因幡にも簡単な仕事を任せてみては?」というと吸血鬼に仕えるメイドと衣玖の対策案が上がったり。

 

 衣玖の『総領娘様の我が儘が最近特に酷い』というものには妖夢と鈴仙から「一度ガツンと強く言うべき」という助言が出される。

 

一方で、死神である小野塚 小町の『昼寝をしていたら上司である映姫の説教が辛い』については満場一致で「真面目に働け」という意見で終わってしまったが。

 

 そうこうしている内に会議と言う名の愚痴を溢す時間は過ぎていき、太陽も真上に上ろうとしていた。

さて食事でもとしようかと言う時に藍の隣でスラスラと手慣れたように紙に筆を走らせていた吸血鬼レミリア・スカーレットの従者である十六夜 咲夜は手元の書類から、ちらりと机を囲む1人に視線を向ける。

 

「今まで言わないでいたけど……何で今回も貴女が居るのかしら」

「あら。私が居たら何か問題でもあるの?」

 

 咲夜の問いにそう返したのは、銀髪である咲夜とは正反対の金髪にメイド服に身を包む、魔界神が己が造り出した存在で、その名は夢子。

そんな彼女は自身に向けられる咲夜の鋭い視線をものともせずにナズーリンから出されたお茶を啜る。

我関せず、まさにそう言った態度を取られた咲夜はにこりと笑みを浮かべながらも圧力を増して夢子に苦言を挺する。

 

「問題大有りよ。関係者以外がこの従者定例会に入ってるんですもの」

「私だって神綺様の従者なのよ?だから従者である私がこの会議に居たとしても何ら問題ないと思うのだけれど?」

「貴女に招待を出した覚えはないから居ること自体がおかしいって言ってるのよ、それなのに前回も、私が居なかった前々回も居たらしいじゃない」

「他の方が何も言わないのだから良いかと思ったのだけど……こちらのメイドさんは随分と器量が狭いのね」

 

 互いに笑みを浮かべながら、見えない火花を散らす2人の間に入ったのは藍である。

 

「まぁまて、十六夜。ここは従者が集まって各々の悩みや愚痴を聞き会う場。故に彼女が従者であるならば追い出すのではなく、新たな仲間として迎え入れるべきだとは思わないか?」

「それは……確かにそうですね……」

 

 藍の説得に咲夜も納得するところはあったのか渋々であるが、その剣呑な雰囲気を納める。

その様子を見た藍は続いて夢子の方へと顔を向ける。

 

「夢子とやらも、同じ従者として私は貴様がこの会議に参加しても良いとは思う……だが、そうする前にそれ相応の手順やら何やらがあるのだ。次からはそれに従ってはくれないか?」

 

 そう言いつつも言外に「従え」と言わんばかりに先程の咲夜とは比べ物にならない程の妖気を夢子だけに向ける藍。それを感じてか、それとも自身のテリトリーである魔界ならともかく、数の利で負けているこちらでは少々分が悪いと思ったのか、夢子は両手を顔の辺りまで上げて降参の意を示し、ため息混じりに呟いた。

 

「……分かったわ、次からはそっちの手順とやらに従わせてもらうわよ……これで良いかしら?」

「ああ、分かってもらえて何よりだ」

 

 妖気を向けられていない他のメンバーは新しいメンバーが正式に増えたと喜び、夢子に向けて拍手をする……未だに納得がいっていないのか咲夜の拍手はやや控えめであったが。

そうして新しいメンバーを迎えた従者達は昼食を取り終え一服すると、談笑を始める……話題は女性らしく人里の甘味について。

 

「そう言えばこの前人里に薬の販売で行ったんですけど、雑貨屋さんの向かい側にある甘味処があるじゃないですか」

 

 そうして話題を切り出したのは鈴仙。

主人の命や私情で人里に行くは少なくない従者達だが、鈴仙はその中でも薬などの販売などで人里を訪れる事が多い上に人間との交流も行っているために里の話題については明るい。

そんな彼女が出した話題に食いついたのは意外にも小町と藍であった。

 

「へぇ、その甘味処がどうしたんだい?」

「あそこの品書きに新しいのが追加されてたんですよ、その時は販売とお師匠様のお使いもあって行けなかったんで暇が出来たときにでも行きたいなぁって」

「それは私も気になるな……紫様と橙にお土産として買うついでに今度寄ってみるとしよう」

 

まだ味わったことの無い甘味に心を弾ませる3人に混じるのは竜宮の使いである永江 衣玖。

微笑みを浮かべながら3人に向けて人差し指を立てると、落ち着いた声色で注意すべき点を告げる、

 

「私もつい最近行きましたが、新作というのもあってなのか売り切れるのが早いので開店前に行くことをお勧めしますよ」

「え!永江さんはもう行ったんですか?」

「はい、味などはお二方の楽しみのために言わないでおきますが、美味しかったですよ」

 

うーん、早く行けるかなぁ等と悩みつつも鈴仙は行く気満々の様子であり、それを見た衣玖が大丈夫ですよきっと、と応援する。

その様子を眺めていたナズーリンがふと思い出したかのように唐突に口を開く。

 

「ああ、この間真上君と一緒に甘味処で食事をしたと言うのは貴女の事だったのか」

「「「………………」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──ぴしり。

そんな擬音が聞こえて来そうな程に先程まで談笑し、和やかな雰囲気に包まれていた室内は冷えきり、時が止まったかのように小町とナズーリン、そして夢子を除いた面々は固まる。

「おや?」というどこか惚けたようなナズーリンの声で真っ先に再起動したのは鈴仙。

 

「え?……永江さん、真上さんと一緒に行ったんですか?」

「そうですね、真上さんと『二人っきりで』行きましたよ?」

 

 わなわなと震えながら問い掛けた鈴仙に対して微笑みを崩すこと無くやけに「二人っきり」の部分を強調して答える衣玖……空気を読むという能力はどこに置き去ったのだろうか。

そしてそれに対して「やられた」という表情を浮かべたのは藍である。

 彼女が真上と会う機会は紫の命によって彼の家に出向く事が半分近くを占めており、それ以外では人里と香霖堂と呼ばれる魔法の森入り口付近にある道具屋しかない。

彼が働いている場所の香霖堂はともかく、人里では彼とすれ違いになるのか会う確率は高くない。

更に言えば紫の式として行うべき仕事もあるために彼女も頻繁に出向くことは出来ないことも会う機会が少ないことに拍車をかけている。

 

 そんな中で甘味処の新しいメニューが出来て主人である紫への土産かなんかをこじつけてデートにでも誘おうかと画策していた所にコレである。

彼を狙うライバルは多いとは理解しているし、この中には姑息な手段に出る輩も決して少なくはないだろう……そう警戒していた。

だが、以前衣玖は総領娘こと天子の起こしたハプニングから真上と知り合い、今では互い会えば談笑するほどの中だと聞く。

その上、出るとこは出て引っ込むところは確りと引っ込んでいる所謂モデル体型であり、そこに加え相手を立てることの出来るあの性格ときた。藍の把握している全ライバルの中でも特に警戒すべき対象となっているが、こうも次々に先手を売ってくるとは。

 

 依然としてにこやかな笑みを浮かべる衣玖に向けて恨めしげな視線を向け、憎らしげに口を開く。

 

「随分と手が早いな?仕事を放ってうつつを抜かすといつか失望されるぞ?」

「私の仕事は龍神様の御言葉を纏めて人々に伝えるのが仕事ですから。結界の管理を始めとした多忙な藍様には頭が上がりません」

「減らず口を……っ!」

 

 暗に「私は確りと仕事はしています、その上で彼とあってますから大丈夫ですよ。あぁ、仕事が忙しい貴女は大変ですね『色々』と頑張ってください(笑)」と告げる衣玖にギリッと歯ぎしりしながら憎悪の感情を隠そうとしない藍。その姿は普段の冷静沈着な彼女からは想像できない。

彼女の心情を表さんとばかりに妖気を纏って揺らめく9本の尾が放つ圧力を受けながらも衣玖は受けて立つと言うが如く笑みを絶やさない。

 

 

 

 

 

──そんな荒れてきたメンバーの様子を見て「ああ、また始まったか」と若干呆れ気味に傍観者に徹してたナズーリンはふとさっきから静かな2人の銀髪の従者の方へ視線を向ける。

 

「……どうやらこっちも中々に大変みたいだね」

 

 そう呟いたナズーリンの視線の先には頭を抱えながらぶつぶつと呟いては沈みこみ、再びガバッと頭を上げればまたぶつぶつと呟く淑女の欠片も感じられない咲夜と、それを共に沈みながらもどうにか咲夜の奇行を収めようとする妖夢の姿があった。

 

 咲夜がこうなるのには勿論、理由がある。

この従者組はここにいない者も含めて2つに分けられるのだが、それが『ほぼ初対面の状態で真上と敵対したか、していないか』である。

そして咲夜と妖夢は敵対した側の人間であり、今はまだ人として好感を持っているだけにすぎない妖夢と違い、咲夜はちゃっかり真上に惚れてしまっている側の人間。

 

 好きな人と仲良くしようにも初対面で冷たい態度をとった上に、咲夜に関してはその後ほぼ本気といっても差し支えない殺意をもってガチに殺しにかかっているのである。

その為か人里や紅魔館の門番である美鈴と組手をしている彼と挨拶を交わす時に若干避けられている上、会話が出来ても何処かよそよそしいような感じがしており、その関係をどうにか修復したいものの、果たして自分からそんなことを口にしたりしても良いものか……等と葛藤しているのである。

 

 

──ちなみにだが、咲夜の件に関しては色々と経緯があり、決して咲夜が悪いわけではなく、寧ろ真上の方がこの件に関しては咲夜を含めた紅魔館の面々に申し訳ないと思っており、そんな自分が話しかけても迷惑だろうと思っている。それに加えて「ある人物」のせいで単にメイド服に若干の苦手意識を持っているが故の言動であり、彼自身は咲夜のことを嫌っているわけではない。

 

 

 とまぁそんなことは勿論知るよしも無い本人は、まさか相手の方がそう思っていることなど露知らず、同じく初対面で敵対してしまった妖夢と共に思考の浮き沈みを繰り返していた。

 

 

つい少し前まで互いの悩みを打ち明け、それの解決策を共に練っていた間柄とは思えないような彼女達の豹変ぶりにナズーリンな小さくため息をついた。

隣ではいつの間に入れ直したのか、茶が足された湯呑みを手に持った夢子がナズーリンと同じように傍観に徹している小町ら2人に問い掛けた。

 

「貴女達はあそこに混ざらなくて良いんですか?」

「生憎、私の妖怪としての力なんて、たかが知れているからね。それに渦中の彼を好ましいとは思ってはいるが、あくまで思っている程度だ、あれ程じゃあないよ」

 

未だに妖気のぶつけあいを続ける藍と衣玖、そしてそこに復活したのか鈴仙までが加わり中々の修羅場になっている。

九尾の狐、竜宮の使い、元月の兎、吸血鬼のメイド……よくもまぁここまでの面子を口説き落とせたものだと感心すると同時に、これは私の主人に勝ち目はあるのだろうか……?ナズーリンはそうふと心配になるが、まぁそれは主人の頑張り次第であろう、と他人事の様に考える。

 

ナズーリンにその気が無いと分かった夢子の視線は小町の方へと向かうが、視線を向けられた当の小町はからからと笑いながら

 

「あたいもアイツの事は好きだけど、あそこまでじゃあないねぇ……ま、競争率が高いし、勝ち目が薄いから辞退してるって感じかね」

 

狙ってるのは狙ってると、然り気無くそう告げた彼女に意外だなとナズーリンは内心驚く。

彼女の普段の態度からして、てっきりそう言う感情は向けていないと思っていたのだが、また主人にライバルが増えたことになる。

 

(ま、頑張りたまえよ主人。私も少し位は手伝わさせてもらうからね)

 

心中でそう呟いてる彼女を他所に今度は小町の方が夢子に意地悪な笑みを浮かべながら問い掛ける。

 

「因みに、そう言うアンタはどうなんだい?アンタとアイツの関係がなんなのか知らないけど、そう言うってことは憎からず想ってるんじゃないのかい?」

 

 してやったりと言わんばかりの笑みを浮かべる小町に確かにそれは少し気になるなと思うナズーリン。

そもそも彼女と真上が知り合いなのかどうかさえ知らないため、返ってくる答えに興味を持ってしまうのは仕方の無い事だろう。

湯呑みを机にことりと置き、夢子は恥ずかしがる様子もなく淡々と事実だけを述べるように答える。

 

「そうね……貴女の言う通り私は彼に好意を抱いているわ、勿論異性としてね」

「そ、そうかい。意外とストレートに言うんだね……だったら尚更あっちに混じらなくても良いのかい?」

 

 自分の想像していた回答と違っていたからか、小町が吃りながらも藍や鈴仙達の方へ視線を向けながらそう夢子に問うが、彼女は依然動揺する気配すら見せず

 

「そもそも彼は、茶店や甘味処で数回食事を共にしたところで相手に靡くような性格ではありませんから」

「へぇ?やけに知ったような口ぶりじゃないか、もしかして既にそう言う仲だったりするのかな?」

 

「いえ……まだ彼とはそう言う関係ではありませんが、以前()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「………………は?」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最後まで読んでいただき、有り難う御座います。
色々と急ぎで書いた為にチグハグな文章になっていると思いますので、そこはまたおいおい直していきたいと思います。
次も出来るだけ早めに投稿したいと思います。

それでは。

今後の展開の優先度について

  • 幻想少女とのやり取り重視
  • 異変について
  • 外の世界の友人達との再開
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