迫真ロドス部   作:とんとなま

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眠いので初投稿です。


Beast roar

日頃であれば活気に満ちていただろう街は最早見る影もない。

人は消え、明かりは消え、ビルの合間を冷たく乾いた風が通り抜ける。

放棄され久しい廃墟が如き様相に、ここがほんの数刻前まで人で溢れていたなど誰が想像できようか。

そんな重く暗い空気を煽る様な曇天に、龍門は飲まれていた。

 

「アァッ!ハァッ!ハァッ!」

 

「先輩達こっちです!早く!」

 

「あかん死ぬぅ!こんなの聴いてねえぞあのネコ耳BBAァッ!何が近衛局が占拠だの戦力は近衛局ビルに集中してるだ!そこら中にレユニオンいるじゃねえか!!」

 

「数多すぎるゾ・・・。俺たちだけで救援とかこれ無理だゾ・・・(諦め)」

 

「あぁもうどうしてこんな事に!」

 

そんなクッソガバガバな警備のせいで占拠された龍門の一画で、3人の男がクッソだらしなく逃走を図っていた。

名をbeast、Piplup、KMR。ロドスが恥じる三馬鹿である。いやKMRはまともかもしれないが他の2人と常に連んでいるので同類って事で良いだろう(暴論)。

 

大体51分4秒前、朝方にロドスの近くでレユニオンとドンパチして不意打ち食らって気絶して看病されて知り合いのお嬢様に水ぶっかけられて部下もドン引き不可避の罵倒祭りを開催した挙句いきなり龍門に戻っていったクッソだらしねえ近衛局の隊長のチェン姉貴から、ロドスに正式な救援要請が届いた。

有事の際に留守にして挙句自分の本丸も呆気なく奪われるとか恥ずかしくないの?辞めたらこの仕事ぉ・・・(呆れ)。

一応現在チェン姉貴達近衛局メンバーは、近衛局ビル奪還に向けて頑張っているらしい。

なお成果は・・・ナオキです(意味不明)。

 

とはいえ龍門とロドスは現在協力関係にある以上、ロドスはその要請を無視する事など出来ず手の空いているオペレーターを数名派遣する事となった。なお肝心のCEO達は廃棄された移動都市が見つかったとかでそっちに行って不在である。

あのさぁ・・・(呆れ)。

 

そんな訳で派遣された面子の中に例の三馬鹿がいた。

ようやく本業の前線オペレーターとしての仕事と張り切っていたが、やはり馬鹿の集まり。

クッソしょうもない理由で潜伏していたレユニオンに呆気なく発見、追跡されるに至る。

 

「Piplupさんよぉ!人影見えたからってなんでいきなり声掛けるんですかねえ!?しかも大声でさぁ!こんな状況なんだから敵の可能性考えるだろ普通!!」

 

「生存者かと思ったんだゾ!俺は悪くないゾ!」

 

「あのフードと仮面は遠目で見てもレユニオンだっただろいい加減にしろ!!」

 

「言い争ってないで早く逃げるんですよ!!なんとか身を隠せる場所を見つけないと・・・!」

 

 

『あ、おい待てい!こっちにロドスの連中がいるぞ!』

 

『感染者の裏切り者がこの野郎・・・!』

 

『ほいじゃケツ出せ!(アーツ起動)』

 

 

「ファッ!?また追っ手増えてるんですけどぉ!?」

 

「さっきまで36人くらいだったのにもう364人くらいになっちゃったゾ・・・。もう無理ゾ。死ゾ」

 

「勝手に諦めないで下さいよ!」

 

ロドスが誇る重装兵に苦戦してそうなわんこ教官が彼らのこの醜態を見たらどんな反応をするだろうか。

少なくとも鞭で打たれるだけでは済まないだろう。

あっそうだ(唐突)。ドベ教官はよく苦戦してるとかボリバルにいた頃上官に股開いて昇進したとかネタにされるけど、鞭だけで車ぶっ飛ばしたりするから舐めてると痛い目にあうぞ!(短編アニメ参照)

え?性能?て、低レア縛りだと出番あるから・・・(震え声)。

 

「なっ!行き止まり!?」

 

「ファッ!?」

 

逃げ回っていたまではいいが、お約束と言うべきか。少しでも追っ手を撒こうと狭く入り組んだ道を走り回ったのが運の尽き。

beast達の前に道はなく、あるの高く聳えるはコンクリートの分厚い壁である。

・・・・・・が、

 

「嫌だゾ!こんな所で死にたくないゾ!誰か助けて!」

 

「Piplup先輩!?」

 

瞬間響いたのは大きな衝突音とコンクリートの崩れる音。迫る死の気配にパニックに陥ったPiplupは行き止まりに気付く事なく、コンクリートの壁に衝突。そのままブチ破って1人走り去って行った。え何それは・・・(困惑)

 

「えぇ・・・・・・」

 

「あの池沼ォ!1人で逃げてんじゃねえよ!」

 

Piplupがブチ破ったコンクリートの壁は一瞬で倒壊し、穴も埋もれてしまった。結局行き止まりである。

そうこうしているうちにレユニオンが残された2人に追い付き、ジリジリと距離を詰めて来る。

憎悪と殺意に染まった眼光がbeast、KMRを射抜く。

ある者は手にしたブレードを、ある者は矢を、ある者はアーツユニットを。

各々の得物を構え、眼前の獲物を狩り殺さんと迫る。

 

 

『愚か者め!感染者の恥め!』

 

『感染者救済を謳いながら同胞達を傷付け、殺め、虐げた塵芥共め!』

 

『挙句圧政者共に与し蜜を啜ろうと?最早生かす理由もない!』

 

「うるせえ!復讐云々はテメェらの境遇考えりゃあ理解出来んだよ!けど何の罪もない人間まで巻き込んでる奴らに救いなんてある訳ないってはっきりわかんだね!我らがGO様の裁き受けて、どうぞ!」

 

『なんだGOってお前の彼かぁ?裁き?しwらwなwいwよw』

 

『364人に勝てる訳ないだろ!』

 

「馬鹿野郎お前俺は勝つぞお前ぇ!」

 

「先輩落ち着いてください!今はこの状況をなんとか・・・あぁぁぁぁどうすれば!!」

 

絶体絶命と言える状況に、遂にKMRも精神的に追い込まれて行く。

袋小路に雪崩れ込む殺意の波は、既に彼等を飲み込まんとしていた。

啖呵を切ったものの、死を覚悟したbeastの脳裏に、過去の記憶が浮かび上がる。

最早帰る事の叶わぬ故郷、二度と会うことの出来ない家族が、友人が、恩師が。

あの日の厄災によって失ったモノが、走馬灯の様に流れて行く。

そして思い出す。己の無力に打ちひしがれたあの日、起きた事を。あの邂逅を。

 

——お前ら、あの村の奴だよな?

 

——詳しくは聞かないよ。何があったのかは知ってるからね。

 

——流石の俺もあんなモン見せられたら黙ってられないっていうかさ。もっと色々してやれたらって思うんだけど、うん。

 

——俺って基本的に直接的な干渉は控えてるんだよね。けど俺のせいであんな事になったみたいなもんだし?

 

——君達って俺からすれば可愛くて大事な存在な訳よ。だからちょっと、力貸してやるよ。

 

——いやほんとごめん。こんなんじゃお詫びにもならないと思うけどさ?とりあえず、まだ死にたくはないだろぉ?

 

——大丈夫だって安心しろよぉ〜。平気平気、平気だから!

 

——折角拾った生命だしさ、世の為人の為と思ってその力使ってくれよ。俺もああいう悲劇は二度とゴメンだからさ。

 

——あ、別に無理強いはしないぜ?君たちがしたい様に使ってくれても構わないから。

まあとりあえず、強く生きて欲しいんだよね。

 

後光の様な強烈な光によってその姿は遂に捉えられなかった。

しかし、その加護と形容すべき温もりは確かに有ったのだ。そしてそれが今もなお残っている事に気付き、beastの思考は徐々に安定していく。

 

「・・・・・・ん?」

 

「せ、先輩?」

 

そして不意にbeastの緊張が解れ、何かを考え始めた。

先程の興奮は何処へやら。危機的状況にも関わらず、あまりにも無防備に突っ立っているbeastの姿はレユニオン兵達に混乱を齎した。

一体どうしたというのか、遂に気が狂ったのか、単なる時間稼ぎか、もしやなにか秘策があるのか・・・。

様々な憶測がレユニオン兵達の中を伝播し、彼等の動きを、思考を鈍らせる。

 

「KMRぁ、ここら一帯って住民は避難して近衛局はビルに向かってで誰もいないんだよな?」

 

「な、なんですかいきなり!?それよりも敵が!」

 

「いや落ち着けって。周りに誰もいないならさ、初めからこうしとけば良かったんだよ。どうせレユニオン達に街中ボロボロにされてるし今更物的被害も考えるだけ無駄じゃん。パニックになって全然気付きませんでしたねこれは・・・」

 

「なにを・・・って。まさか・・・」

 

「奥の手あるじゃんアゼルバイジャン。とりあえず全力で耳塞いどいて、どうぞ。あ、一応無線もオフにしなきゃ・・・よし」

 

今度はbeastの視線がレユニオン達を射抜いた。

 

「お前らGO様が何かって聞いたよな?知らないなら教えてやるよ」

 

——GO is GOD

 

向けられた視線は・・・あまりにも力強かった。なんというか、そう、目力が強かった。

瞬間、

 

 

ヌッ!ヘッ!ヘッ!

ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛
ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!
ウ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ!!!!!

 

 

 

徐にbeastの口から放たれた咆哮は半径93.1mの大気を揺るがし、大地を砕き、家屋を、人を空へと打ち上げ・・・爆散させた。

 




展開急すぎるってそれ一番言われてるから
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