とりあえず自分なりに考えた結果後宮の出来事とかにどう絡ませようかと思ってこんな形になりました。
原作から離れすぎないようにかつ少し改変を加えて行ければと思っています。
猫と交易商
あれから三か月と少し経った頃。
猫達の噂では
何でも宮廷の中に入り込んではあっちこっち散策しているというやつに聞いたと言ってきた猫がいた。
話を聞いたやつも彼女に傷を見てもらったことがあるらしく、自分がいない時にまれに会いに行っていたそうだ。
けれどここ最近姿が見えないことに疑問を持っていたようで、こちらから捜索の手伝いを申したところ快く受け入れてくれた。
自らを情報通と名乗るだけの事はあるらしく、様々な所にいる猫達から話を聞いて回ったそうだ。
その中に、宮廷の中に入り込むやつもいたらしく、自らもともに散策がてら探しに行ってきたらしい。
何でも人間の赤子が呪いにかけられたとかいう騒ぎがあったそうだが、その騒ぎの後に特定の人間の女たちを集めていた所を見かけ様子を見に行ったらしい。
その後大半の女達が何処かへと去っていく中、妙な人間の後について行っている彼女を見かけたらしい。
結局その日は見回りをしていた人間に見つかり宮廷の外まで連れ出されたので何があったのかは分からないとのことだ。
……おそらく微かに覚えている後宮の呪いの出来事の事だろう。
とりあえず彼女が無事だったことに安息の息が出たらしい、おやじさんからそんなことを言われた。
それからしばらくした今日この頃、自分は何か面白いものはないかと交易商たちが商売をしやすい様にと場所を貸しているらしい店へと足を運んだ。
『お~いつ来てもにぎやかだね此処は』
そんな思いがふとこぼれるほどここは相変わらず様々な商人や高官なる人たちであふれている。
そんな交易の場にてよく行く店の前へとやって来た自分は出入りしている人々の邪魔にならない様にと店の入り口の横に置いてある丸椅子の上に上り行きかう人々を見ていた。
何人かの人々はそんな自分を見て声をかけていく、どうやら自分はそこそこ賢い猫だと知られているらしい。
かつてそんなことをこの店の店主夫婦から聞かされたことがある。
…そんな風にかつての事を思いながらどんな人々が来ているのかと観察している所にこの店の老夫婦が自分が来たのだと気づいたのか声をかけてきた。
「あらいらっしゃ猫ちゃん」
「今日も一人で来たのかい?」
『そうだな、今日も一人で来たよ』
……まあ、自分の声はただの鳴き声としか聞こえないためそんな感じだよと体を動かして意思表示をする。
「飼い主さんは元気にしているかい」
『元気と言えば元気にしているらしいよ、あまり詳しい話はこないんだが』
そんな風に世間話をして時間をつぶしている所に声をかけてくる人がいた。
「あの、申し訳ないのだが」
「はあい?どうなされましたかな?」
『おや?』
声をかけてきたのはどこか記憶の底に覚えのあるような人物だが、着ているものからしてこのあたりで見かけない人のようだ。
「実はいくつかの店に聞いた所、この店にこちらが探している品があると聞いたのですが」
「ああ!この店に来たのは初めての方ですか!それならどこに何があるのか探すのは大変でしょうな」
「ええ、此処にはいくつかの交易商が個人で営んでいるためにどこか場所はないかと聞かれ自分達ではもはや使わなくなった店をかしているのでどの商品が何処にあるのかよく聞かれますので」
そうなのだ、此処はそれなりに広く一度に二十近い交易商達に場所を貸しているらしい。
「それで、本日はどのような品をご所望で?」
「ええ、実は西のさらに西の南方にある
「可可阿ですか」
『ん?』
可可阿?確かそれを必要とする場面があったような……
「うぅむ、何処で扱っておったかのう婆さんは知っておらんかね?」
「残念だけど、あたしも全部覚えている訳じゃないからねぇ」
「そうですか…」
可可阿……それなら確かあそこの交易商の所だよな?
『お~い』
「おや?どうしたんだい?」
『確か可可阿らしきものを取り扱っている所があったと思うんだ、あっているかはわからんがとりあえず行ってみるか?』
そう言って自分は座っていた丸椅子から飛び降り店の中に入っていった。
「おやおや、いったいどうしたんだろうねぇ」
「今のは?」
「ああ、今の子はあちこち散歩に行っているらしくてねウチにもよく来るんだよ」
「確か
「薬屋…ですか」
あれ、何か話してて全然来ないな。
仕方ない、一回品を扱っている所を確認してくるか。
「まぁ最近は薬屋の所の嬢ちゃんが一緒じゃない様子でね」
「そうなのですか」
「たまに薬草を買って行ったりもしてくれてたんだがね」
えっと……お!これは当たってるかな?とりあえず呼びに戻るか。
「飼い猫何ですか…」
「そうらしいね、確か名前は…」
『おーい』
「おや?」
『多分可可阿だと思う物見っけたよ』
そういって自分は前足を曲げこっちとに示すように動かした。
「おやおや…もしかして商品の場所まで案内してくれるってのかい?」
『そだよ』
どうやらお婆さんは自分の言いたい事を理解してくれたようだ。
「それなら行ってみるかね…前もこんな風に教えてくれたこともあったっけねぇ」
「そうなのですか…」
「うむ、本当に賢い子でね」
『いやいいからはよ行こうって』
さっきからスゴイ見られてるんだけど……
「へい、うちは確かに可可阿を扱っていますが」
「おやまぁありがとうねぇ」
『あいよ』
とりあえず間違っていなかったようだ。
「これがそうさ」
交易商はそう言って粉末状の物を見せてきた。
「これが?」
「ああ、こいつは可可阿豆を焙炒して殻と胚芽をとりのぞいた後にきめ細かくなるまで擦り潰したもんでね、他にも豆をそのままにしたのもあるよ」
こっちのがそうだと言いながら見せてきたのは確かに可可阿豆だった。
「ああ、こちらの方なら見覚えがあります」
「おや?そうかい何に使うか知らんがどうだい、両方買って行かないかい」
「それは」
「いやなに、別々に買うよりかは量は少なくなるが値段は別々で買うよりは安いさ」
「…なるほど」
……それからこの客はとりあえず別々ではなく、両方まとめたものを買って行く事にしたそうだ。
「先程は助かりました」
「いえいえ、お礼はこの子に言ってあげてください」
「わしらはこの子に教えてもらっただけですので」
『別にいいよ、何か用事があったわけでもないし』
目的の物を買った後、また店の前に置いてある丸椅子の所までやって来た。
「この子……そういえば先程この猫の名前について何か」
「おお!そうじゃったな、この子名前なんじゃが」
「薬屋の所の嬢ちゃんは
「黒翠…ですか」
ん?こっち見て何か考え始めたが…何かあんのかい?
「…いや、とりあえずは早い所可可阿をもっていかなければ」
そうつぶやいた客は頭を下げた後どこかへと去って行った。
『ただいま』
…日も沈み始めた頃、自分は自宅である小屋へと戻ってきた。
「おかえり」
おやじさんは何かを調薬しながら自分にそう言ってくれた。
『今日は疲れたな』
あの後他の場所にも足を運びそこそこ噂話等を集めて回り、緑青館に顔を出した所すでに来ていた客などにもまれどうにか振りほどいてきたため体力を結構削られてきた。
「今日はなんだかお疲れのようだね」
『自分は緑青館の客に何故ああももまれなきゃならんのだ』
……そんなことを思いながらも緑青館にて
『ふわぁ~……眠い』
「眠そうだね」
そんなやり取りを交わし、すでに用意されていた寝床へと潜り込んで疲れた体を癒すため眠りにつくのであった。
黒翠が何時もより少し早めの眠りにつき始めた頃。
猫猫は後宮の中にある
何故そんな事をしているのかというと。
今から約三か月ほど前に薬草採取に出かけた森で傍迷惑にも人攫いに誘拐され、後宮と呼ばれる帝の子を成すための女の園に送られ後宮下女としての日々を送っていた。
それから三か月がたった頃、後宮の呪いと噂されていた出来事が呪い何てものではなく高級白粉に含まれる毒が原因であると密かに文を送ったのだった。
その後、呪いにかかったのではと噂されていた二人の上級妃の内一方には警告を聞き入れられることは無くもう一方も時間の問題だと思っていた頃。
突然の呼び出しを受け他の下女達と共に集められた。
そんな中自分だけが文字を読めるのだと知らされたのだった。
そして
自らが文を書いた人物であることを隠そうとしたが、証拠となるものを突き付けられ隠す事を諦めた。
この出来事により猫猫は元は薬屋であることを明かし、問題を解決した者として玉葉妃の
その後、壬氏からの依頼で
「―――使用する際は意中の相手と二人きりの時にしてください」
「そうか」
そうして壬氏は渡された品を持って帰ろうとした所。
「そういえば」
「どうした
「いえ、可可阿を買いに向かった店で気になる話を耳にしたもので」
「気になる話だと?」
「はい」
そうして高順と呼ばれた人物は薬屋の娘と飼い猫について聞いたことを話した。
「―――といった話なのですが」
「ふむ」
「薬屋と言えば」
話を聞いていた玉葉妃が猫猫に目線を向けると、そこには微かに目を見開いて硬直している様子の猫猫がいた。
壬氏もそれに気が付いたらしく知っていることを聞いてみることにした。
「今の話について何か知っているのか」
声をかけられたことによって硬直から解かれた猫猫はその問いに答えるのであった。
「ええ、緑青館の所の薬屋と言ったら実家の事だと思います」
「そうか」
「ちなみに猫の名前は黒翠ではなかったですか」
先程は名前までは語っていなかったのでもしかしたら聞いていないのではと思いながら問いかけてみた。
「はい、確かそのような名前だったかと」
「そうですか」
「…その様子だとその薬屋の娘というのがお前か」
「……はい」
猫猫は自分が薬草採取に向かった先で人買いに攫われ
「そうか…悪いな、管理が行き届いてなくて」
「別に、身売りの区別何てつきませんし、今となってはどうでもいいです」
「どうでもいいのか」
「まあ、給金の一部が今も連中のもとに収まっているのは腹立ちますが」
そんな話をしたからか若干空気が重たく感じる。
「そ…そういえばその猫はそんなに賢いのですか?」
重くなった空気に耐えれなかったの玉葉妃の侍女頭である
「黒翠は他の猫とは違うところがありますから」
「違うところ?」
「ええ、それを勝手に語るのは黒翠に悪いので」
とりあえず重くなった空気はどうにかした方が良いのかと思っていたので、その話題に対して答えることにした。
「黒翠は一年ほど前に実家の軒先に傷だらけで倒れていたことろを治療してやることになって」
「猫猫が治療しようって決めたわけじゃないの?」
「ええ、そのまえに薬屋としての技術などを教えてくれた
「そうなのね」
…とりあえずこの後はそれぞれが部屋へと戻って行ったのであった。
………のちにこの話題が黒翠が後宮にかかわりを持つことになるとは、この時はまだ知らないのであった。
いかがだったでしょうか?
書き手としてまだまだ未熟だと感じながら書いている所ですが。
この作品をどこまで続けられるかはわかりませんができれば続けてみ葉うと思っています。