何度も読み直して修正したりしていますが、まだまだ不安に感じるところはあります。
自分が後宮に来たのは他の猫が見たと言っていた幽霊を見に来たのだと話したはいいが、どうやらその内容に疑問に思うところがあったようで詳しく説明をしたところ信じられないが詳しく話を聞く事にしたらしく
「今の話は確かなのか?」
『幽霊を見たと言ったやつは見かけたところですぐさま逃げ出したらしくそこまで詳しい事は分からないが…』
「見かけただけで確認はできていないと…」
『そうらしい…てか、その話が本当か確認するために来たんだが?』
「ああ…なるほどそれでここに来たのか」
そんな風に幽霊について知っている事を確認していると
「何か分かったのか?」
「いえ…幽霊を見たやつはその後すぐに逃げてしまったらしくその幽霊が本当にいたのか確認するために来たらしくて」
「それでここに来たと」
「そう言っています」
どうやら本当に幽霊がいるかもしれないと言われても信じられないのか未だ疑問に満ちた顔を見せている。
…ところでだが?
『なあ』
「どうした?」
『いや、この人達の名前を自分は知らないのだが…』
「…ああ」
紹介もされていない為今分かるのは壬氏と呼ばれた者と
「どうしましたか
「ああえっと…
「そういえばまだその子に名乗ってはいませんでしたね」
猫猫が自分の言った事をこの場に居る者達に伝えると赤毛の美女が納得した様子を見せた。
その後互いに自己紹介をしてようやく自分はこの場に居る者達の名を知る事が出来た。
天女のような笑みを浮かべているのが壬氏どの。
自分をここまで抱えて来たのが高順どの。
赤毛の美女が
黒髪の女性が
眠っている柔らかい巻き毛の赤子は
自分の事は既に知っているらしく歓迎されている様に思えた。
…ちなみに後で聞いたのだが高順どのは猫猫の事を
「さてと、それでは先程の幽霊の話についてもう少し詳しく聞かせてもらってもいいだろうか?」
『別にいいけど…殆ど伝えたんだよな……』
「すでに伝えられたことはこれから説明させていただきますが」
「お願いしていいかしら?」
「…なるほど」
猫猫は幽霊について自分から聞いたことを壬氏どの達に説明し始めた。
自分の知り合いの猫から聞いた幽霊の話は城壁の上で踊っていた
「私が聞いたのはこんな所です」
「それでその子は後宮に来たのね」
『まあ…他にも来てたのが二匹ほどいたが』
「他にも来てたのか?」
『まあ、途中で見つかってどこかに連れてかれたけどな』
「あ…他のやつは来る途中で見つかったのか」
とりあえずここに来た目的について話したがこれからどうするか……
「どのへんで見たのかは知らないのか?」
『見たやつもそこがどこ等辺なのかは覚えていないが実際に行ってみれば分かるかもしれないと言っていたんだが…』
「ああ、知っているやつは見つかってここには居ないのか」
『まあな…』
実際にどこにいるかなど自分は知らないためどうするかと悩んでいる所である。
「それにしても幽霊なんて本当にいるのですか?」
紅娘どのは本当に幽霊がいるのかと疑問に思っているようだ。
「本物の幽霊はいると言えばいるらしいですよ」
「そうなの?」
「ええ、前に聞いた話ではそうだと」
そう、噂話できく幽霊はその大半が見間違えただけだったりするのだが、それは人間の視点からの話であって自分達のような動物は稀に本物の幽霊を見たと騒ぐやつもいるのだ。
実際に情報通の知り合いに幽霊の噂について詳しく調べるのが趣味だと語る猫もいる程で、その猫は今まで数多くの幽霊を見たと言っていた。
『自分も他の猫から聞いた話だから本当かどうかは知らないんだよな』
「自分では調べてないのか?」
『見かけた場所が結構遠かったりするのと、既に何処かへと去って行ったらしい様でな』
その他の理由としてそれ程興味を持っていなかった事もあるのだが。
『とにかく、今回は場所が場所だから幽霊はついででしかないんだよな』
「幽霊はついでなのか」
……とりあえず伝えることは伝えたが、先程からこちらの会話を不思議そうにして聞いているらしい他の方々はどうすればいいんだ?
「本当に会話ができているのだな」
「不思議ね?」
「えっと…」
「知性が高いといった理由だけでそこまで通じるとは」
どうやら自分の言っている事を猫猫に通じている事が不思議に思えるようで、その所はどうなのかと疑問に思っているらしい。
「実際に知性が高いだけでそこまで会話ができるとは思えないのだが?」
「それは…」
「他に何か理由があるの?」
その事についてはどう説明すればいいのかと悩んでいるらしく猫猫は言葉を詰まらせているみたいだ。
「そんなに言い辛い事なの?」
「まあ…言い辛いと言えば言い辛いのですが」
「言い辛い事なのか」
「まあ、どうしてなのか私達も詳しく理解できていないので」
「そうなのか?」
確かに猫猫は自分の言いたい事を理解はできるが他の猫達に関してはただの鳴き声としか聞こえないそうだ。
「はい……信じていただけないでしょうが私は何故か黒翠だけ何を言っているのか分かるんです」
「ん?…言っている事が分かると?」
「はい」
「「「??」」」
…まあ理解できないだろうけども。
「それはどのように分かると?」
「それは…」
「確かに気になるわね」
そう言って玉葉妃どの達は猫猫に詳しい事を確認する様に問いかけた。
「……何故だかは分からないのですが、黒翠に関してはまるで人と話をしているかの様に聞こえるんです」
「は?」
「そうなの?」
「理由は分かりませんが」
そして彼女は自分とどうして意思の疎通ができるのかを答えたがやはり信じがたい事なのだろう壬氏どの達は何処か怪訝そうな顔を見せているようだ。
『とりあえず自分はその幽霊とやらについて調べてみようかと思うんだが』
「ああ…幽霊について調べてみるのか」
「ふむ…とりあえずこちらもその件については調べてみた方が良いかもしれないな」
「壬氏さま」
「よいではないか高順」
「はあ」
「この件についてはすぐにでも調べに行くべきだろう、薬屋お前もこい」
「私もですか?」
「その猫は調べに行くのだろう?ならば意思の疎通ができるお前がいた方が良いだろうからな」
ん?壬氏どのは自分が幽霊調査に行くところについてくる気か?
「はあ…」
「いいわねどうせならどんなことがあったのか後で聞かせて頂戴」
どうやら玉葉妃どのは幽霊について大変興味があるようだ。
そしてその後、自分と猫猫と壬氏どのと高順どのの
玉葉妃どのと紅娘どのの二人は
「それにしても芙蓉妃の件については既に解決したのにまさか本物の幽霊がいるとは」
「実際にはまだ居るとは言い切れませんが」
『それを確かめる為に来たってのに肝心の見たってやつがいないからな』
とりあえず幽霊を見たと言っていた猫から聞いた人気の少ない林の近くといった場所を中心として探すことになった。
「それにしてもお前がここに来るとはな…おやじはどうしてる?」
『相変わらずだよ…まあ、婆さんの方は連絡も無いまま帰って来ない事について相当苛立っているように思えたけど』
「げ、まじか」
『帰ったら覚悟はしておいた方が良いかもな』
「……そうだな」
あの婆さんの事だ、今まで面倒を見ていやっていたのに連絡も寄こさずに何処で何をやっていたのか聞いてくるだろうな。
……恐らくみぞおちに一発は覚悟をしていた方が良いかもしれないし。
「どうかしたのか薬屋?」
「いえ…帰ったら覚悟はしておいた方が良いだろうなって…」
「「??」」
『どうなるかね……一応帰るときに伝えたい事とかあったら持って行くけど?』
「…頼んでいいか?」
『任せておけって』
何か書くものとかあればもって行けばいいしな。
あれから
「見つからないな」
『そうだな…何処にいるのか分からないし』
「本当に見かけたのか不安になるな」
『そう言われても困るんだが…』
実際に見た訳でも無いし……ん?
「ん?どうした黒翠」
『いや…何かうっすらと寒気がするような?』
「どうした?」
「どうやら何かうっすらと寒気がするみたいで」
この感じは…あっちからか?
『猫猫、あっちの方から妙な気配を感じる』
「ん?あっちの方に何かあるのか?」
『多分だけどな』
とりあえず行ってみるか?
「あちらの方に何かあるみたいですがどうされます?」
「ふむ…行ってみるしかないだろう?」
そして自分達は近くにある奇妙な気配を感じる松林へと向かうことにした。
「ここか?」
「どうなんだ?」
これは……
『ああ、多分此処だ』
松林に入ると先程感じた寒気が少し強く感じられる。
恐らく本当に幽霊がいるのだろうか?
【―――――】
「ん?」
「何か聞こえたような」
突然どこからか声の様な音が聞こえた。
それは声と言うには余りにも小さく、音と言うには明確な意思が込められているかのように感じられた。
【―――――】
「またか」
『…恐らくすぐそこだな』
「本当にいるのか?」
「分かりませんが、確かに何かがいるような気はします」
そんな風に辺りを警戒している何処からか声を掛けられた。
【あの~】
『!?』
「おっと、どうした?」
突然聞こえた声に驚き辺りを見回すが、自分達以外の姿は見えない。
『…今誰かに声を掛けられた気がしたんだが?』
「声を掛けられた?」
「…我々の他に人の姿は見当たりませんが?」
『だよな…』
今のはいったい?
【あ、すみません驚かせてしまいましたか~?】
『あ、また聞こえた』
「そうか?私には聞こえないけど」
『そうなのか?』
だとしたらどうなんだろうか?
【あ~…そちらの人間の方々には私の声は聞こえないと思いますよ~】
『ん?そちらの人間の方々には聞こえないって?』
【そうです~】
「私達には聞こえないってどうなっているんだ?」
『いや、どうやら向こうから話し掛けているみたいなんだが』
どうやらこの声は自分だけが聞こえているらしい。
「という事はもしかして」
「本物の幽霊か?」
【あ!はい~幽霊ですよ~】
『認めるんかい』
「あ、いるのか」
「ほう…」
姿は見えないがどうやら本当にいるらしい。
【何なら~今から姿を見せてもいいですけど~】
『ふむ…今から姿を見せてもいいって言ってるけどどうする?』
「そうか…壬氏さま」
「どうした薬屋」
「どうやら幽霊の方から姿を見せてもいいと言っているようでして」
「なるほど…それなら私も本当にいるのか気になるし姿を見せてもらうとしようか」
【分かりました~】
どうやら幽霊はこちらに姿を見せるようだ。
【よいしょっと~こんばんは~】
「「「!?」」」
『うわ!?』
そして姿を見せた幽霊が出てきたのは地面の中からだった。
『地面に潜ってたのかよ』
【はい~その方が驚いてもらえると思ったので~】
どうやら驚かせるために地面の中に姿を隠していたらしい。
自分達の前に姿を現した幽霊は確かに聞いた通り足首より下が無く向こう側が透けて見えた……地面の中から出てきたのも含めて確かに本物の幽霊だな。
「これは驚いた」
「ええ確かに驚きました」
「本当にいたんだな」
猫猫達も本当に幽霊がいた事について驚いているようだ。
『ところで、聞きたい事があるんだがいいだろうか?』
【はい~何ですか~】
とりあえず本当に幽霊がいた事は判明したのでとりあえず確認したい事があるので聞いて見た。
『お前さんはどうしてここに居るんだ?』
【あ~そうですね~特に深い理由があるわけではないんですよ~】
『そうなのか?』
「…どうだって?」
『いや、特に深い理由も無いらしい』
「そうなのか」
じゃあ何でここに居るんだろうか?そんな事を疑問に思っていると幽霊はその訳を話してきた。
「それで、どうだったの?」
あの後自分達は玉葉妃どのの待つ翡翠宮へともどってきた。
今はその時の出来事を玉葉妃どのに話している所である。
「ええ、どうやら幽霊はあちこち旅をして回っているようでして明日には別の所へと向かうみたいです」
そう…何てこと無い、あの幽霊は生前は病弱で一度も家の外に出た事が無かったらしく外の景色などを見てみたいと思っていたものの、病気で亡くなってしまったのだそうだ。
その後、どうしても色んな所を見て回りたかったらしく、気づいたら幽霊としてさまよっていたらしい。
始めは驚いていたらしいが、生きていた頃よりも色んな所に行けるのではと思ったらしく、そのまま色んな所を旅しているらしい。
「どうも町の方を見て回っていると後宮についての話も耳にしたらしく、気になったので見に来たのだそうです」
「そうなの」
「はい、そしたら城壁の上で踊る女性を見かけその様子を見ていたらしく、しばらく此処にとどまっていたらしいのです」
その後、その女性も後宮から去るらしくもう踊りは見れないと思ったので次の場所へと向かおうと思っていた所に自分達が来たらしい。
「なるほどね」
「とにかく、特にこれと言った騒ぎを起こす訳でも無く既に次の場所へと旅立っていきました」
その後については自分達には余り関わりの無い事だろう。
幽霊についての話も終わり既に夜も更けてきたので、それぞれの部屋へと戻って行く事になった。
自分は猫猫と共に彼女の部屋までやって来た。
「それにしても驚いた、まさか本物の幽霊に出会うとはな」
『確かに、自分も驚いたよ』
部屋の中には幾つか薬草が吊るされており、何処か落ち着くと感じた。
どうも自分は薬屋である二人の所にいるからか、こういった薬草の匂いが落ち着くのだと感じる。
「人攫いに攫われた時はどうなるかと思ったが、何だかんだで悪くないと思っているよ」
『…そうなのか』
「まあな…なんせ此処には普段経験できない毒もあるだろうし」
『結局そこかよ』
どうやら彼女は後宮の呪いと噂されていた件で大変気に入られたらしく、毒見役として働いているらしい。
他にも薬を作ったりもできるので案外悪くない生活を送っているのだそうだ。
『毒見役とは随分とまあ』
「私にとっては悪くない話だよ」
『その知的好奇心でどれだけ無茶をしたと思っているのやら』
こんな風に彼女と話すのは久方ぶりなため、どこか懐かしいような感じがした。
「とりあえずもう寝るか」
『…だな』
そう言って彼女は自分を抱え寝台に横になった。
「…おやすみ黒翠」
『…おやすみ猫猫』
久しぶりに彼女の腕の中で自分は眠りについたのだった。
とりあえずここから後宮側にも関わりを持ち始めていく形で話を作っていきたいと思います。
どこまでいけるか分かりませんが、最低でも後宮編はできればと思っています。
…まあ、それ以降もなるべく頑張って行ければと思っていますが……できるかどうかまだわからない段階です。
どうなるか分かりませんが楽しんでいただけているのなら頑張って行きたいと思います。
………無茶はしないようにですけどね。