五等分の花嫁と七色の奇術師(マジシャン)   作:葉陽

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今回の話がぶっ飛んでしまい、また一から書き直す羽目になりました。データの保存って大切ですね。


第13話 今日はお休み ③

 

 

~オリ主サイド~

 

 

 ドォン! ドォン! ドォン! ドォン!

 

 夜空に咲く幾つもの花火を見ながら上杉の解説に耳を傾ける。

 

「………日本で最初に花火を見たのは徳川家康という説があるんだ…………」

 

 ごめん。花火の音で全然聞き取れない。

 

「つまんない! なんでアンタたちと一緒に花火を見なきゃいけないのよ!! ………そうだ! アンタたち電話しなさい!」

 

 すぐに電話をかけ始める二乃。

 

「あ! 四葉? 妹ちゃんも一緒? どこにいるの? …………時計台にいるのね。迎えに行くわ!」

 

「アンタたちも電話しなさいよ!」

 

 通話を終えた二乃が僕たちに言ってきた。

 

「無理だよ。だってみんなの電話番号知らないもん。ね! 上杉ー」

 

「ああ」

 

「アンタたち使えないわね!………頑張って宿題終わらせたのにどうしてこうなるのよ……」

 

 少し俯いて呟く二乃。

 

「あれ? あそこにいるのは一花じゃないか?」

 

「え? どこどこ? ほんとだー」

 

 上杉が指さす先には確かに一花の姿が見えた。 よく見えたな。

 

「もう、どうして電話に出ないのよ~」

 

『花火はお母さんとの思い出なんだ』

 

 花火で照らされている二乃の横顔を見て三玖の言葉が頭をよぎる上杉。

 

「……俺らが連れてくるよ。お前と二人っきりは嫌だしな」

 

「フン……アタシこそ………なんでもない。一花を任せたわよ」

 

「僕は嫌いじゃないからね! 任せて!」

 

 階段を下り再び人込みに入っていく。

 

 

 

 

 …………ん! 誰だ! おしり触った奴は!

 

 キョロキョロと辺りに視線を飛ばすがそれらしき人物は見当たらなかった。 たまたまか? 気を取り直して上杉がいる方向に目を向けると上杉の影も形もなかった………しまった上杉を見失ってしまった。………とりあえず歩こ。いずれ見つかるだろ。

 

 

 しばらく歩いていると不自然に空間が出来ているところを見つけた。そちらに行ってみると三玖が上杉に声を掛けたところだった。

 

「フータロー?」

 

「三玖! 良かった。よく俺を見つけられたな」

 

「うん、目立ってたから」

 

 そっぽを向いて答える三玖。

 

「ホントだよねー、すごい目立ってたよ」

 

 ATフィールド……全開ッ! てか?

 

「白羽もそう言うか………そんな事より一花を追いかけるぞ!」

 

 三玖の腕をつかんで引っ張る上杉。

 

「痛っ!」

 

 三玖の足に目を向けると炎症を起こしていた。

 

「さっき足を踏まれちゃったの。先に行ってていいよ」

 

「………っ、背中に乗てくれ」

 

「え?」

 

 三玖の返事を待たずに背負う上杉。

 

「そこから一花が見えるか?」

 

「見えないけど……まさかこのまま追いかけるつもり?」

 

「そうか…………重いし追いかけるのは無理だ」

 

 上杉は見えないとわかったからか、すぐに三玖を下ろしデリカシーに欠ける言葉を口にする。デリカシー下級者だ。

 

「じゃあ、僕が背負うね。そしてあそこの階段で一旦足の手当てをしようか」

 

 しゃがんで背中を三玖のほうに向ける。

 

「…………」

 

「? どうしたの? 早く乗って」

 

「……う、うん」

 

 三玖が乗ったことを確認し近くの階段まで移動し、階段にゆっくりと三玖を下ろす。

 

「テレレテッテテー! どこでも医療キット~」(ドラえも〇ボイス)

 

 てきぱきと消毒、包帯をする。

 

「これで少しはマシになったかな?」

 

「うん、ありがとう………ところで一花を見かけたのは本当?」

 

「ああ、だが俺に気づいたくせに髭のおっさんとどこかに行きやがった。心当たりあるか?」

 

「…………前に一花がそのおじさんと車から出てきたのを見たことがある」

 

「………怪しい関係じゃないだろうな…………このままじゃ五人集まる前に花火が終わってしまうぞ」

 

「勉強関係ないのに珍しく意欲的」

 

「俺にも思うことがあるんだよ……必死に宿題を終わらせるところも見たしな。……歩けるか?」

 

 立ち上がり、三玖に手を差し出す上杉。

 

「うん」

 

 三玖が上杉の手を借りて立ち上がったところに二人組の女性がやって来た。

 

「すみません。アンケートをしているのですが………」

 

「急いでいるので」

 

 最後まで話を聞こうとせずにその場を去ろうとする。

 

「答えていただいた方には100円分の割引券を差し上げてます」

 

「い、急いでいるので」

 

 先ほどとは違う震えた声を出す上杉。 一花か割引券かで揺れに揺れている。

 

「一つだけでも! お二人はどのような関係ですか?」

 

『一花ちゃんとどういう関係?』

 

 女性の言葉に先ほどのおっさんの言葉が浮かんでくる。

 

「そこは別にいいでしょ。カップルに決まってるじゃん」

 

「そっか」

 

「!!」

 

「すみません。私たちは恋人じゃなくて………」

 

「えっ? どう見てもそう見えますが」

 

 女性の視線の先にはしっかりと手を繋いでいる三玖と上杉の手が。

 

「これは……っ」「そんなんじゃなくって」

 

「わ、私たちは友人「ただの知り合いですよ」」

 

「ちゃうわ! 友人だろ!」

 

 こっそりと見守ってたがその言葉は頂けないのでつい出てきてしまった。

 

「あっ、そうでしたか………失礼しました~」

 

 苦笑いを浮かべて去っていく女性。

 

「フータロー」

 

 ムッとした顔で上杉に話しかける三玖。

 

「なんだ?」

 

「ううん、なんでもない。………あ五月だ」

 

 指さした先にはアホ毛を揺らして立っていた五月がいた。 こんな人ごみの中でよくわかるな。姉妹の絆ってやつ?

 

「じゃあ、僕はここで三玖と待ってるから行ってきな」

 

「ああ、任せたぞ」

 

 タッタッタと駆け足で人込みに紛れていく上杉。

 

 

 

 花火大会終了まであと00:32:46

 

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