五等分の花嫁と七色の奇術師(マジシャン)   作:葉陽

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中野家襲撃事件から数日経っています。


第24話 雪斗の優雅な非日常

 

 

オリ主サイド

 

『はぁ!?今日も泊まり込みで勉強するの!?この間したばっかりよ!?』

 

『明日が試験なんだ!効率度外視で一夜漬けだ!』

 

『徹夜はあまり良くないんだけど…………仕方ないよね♪』

 

『五月、あんたも何か言いなさい!!』

 

『今日くらい、いいんじゃないですか』

 

『『『『『え』』』』』

 

『やったー! ありがとねー五月!』

 

 とまあこんなこともあり、2度目のお泊り勉強会が実施された。

 

 

 

 テスト当日 AM 7:00

 

 姉妹たちと上杉の6人はリビングで寝ていた。昨日は日付が変わるまで勉強していたのでぐっすり寝ている。しかし、このまま放っておけば遅刻しそうなのでそろそろ起こすとしよう。

 

 一花から順に起こしていき、上杉を最後で。

 

「みんなおはよー! 朝ごはん出来てるから食べちゃって」

 

「朝ごはんですか!? 楽しみです!!」

 

 朝ごはんの内容はサンドイッチに温かいコーンスープだ。……この前もパンのメニューだったけどね。気にしないでね。

 

「凄く美味しいです! この前のフレンチトーストも美味しかったですが、今回のはパンにバターやマーガリン、マヨネーズをしっかり塗ることで、パンの表面に油分の膜ができ、パンに水分が染み込むのを防いでくれているので野菜のシャキシャキとした触感がいいですね! カリッと焼いたパンで作ったサンドイッチも、香ばしくておいしいです!」

 

 …………よく気付く子だこと。パンを軽く焼いた後にサンドイッチにすると、水分が染み込みにくくなるってネットで言ってました。

 

「あら、本当に美味いわね」

 

 中野家の料理人からの賞賛の言葉は嬉しいですね。

 

 

 

 AM 8:00

 

「いってらっしゃーい!! テスト頑張れよ!!」

 

『いってきまーす!!』

 

 みんなが余裕を持って出発。僕はテストが受けられないから、今日は休み。後日改めて受けることになっている。

 

 

 

 

ーーー……

 

 

 

 

 

「Excuse me?」

「うん? あっ、Ok, but please wait a moment.(良いよ。だけど少し待っててね)」

 

 クイクイと服を引っ張られ下を向いてみると、涙を浮かべた子供が立っていた。英語の練習となると思って、少し離れたところにいる一花たちに呼びかける。

 

「一花たち何とかしてみー」

 

「えーっと、ママとはぐれちゃったのかなー? ボク~、お姉さんたちにお話聞かせて?」

 

 しゃがみ込んで子どもと視線を合わせ、笑みを浮かべる一花。だが。

 

「I wanna meet my mother……」 

 

「「……」」

 

 英語に固まる姉妹たち。

 

「ど、どうしましょう?」

 

「英語でしゃべってみな。こんなこと言うのははばかれるけど、文法がごちゃごちゃでもいいからさ。通じればいいんだよ。こんな感じでさ」

 

 子供と視線の高さを合わせ、片手を挙げる。

 

「ヘ~イ!」

 

「……ヘ~イ?」

 

 戸惑いながらもハイタッチしてくれた。高くはないからロータッチだけどね。

 

「な?」

「「「意味分かんない(わ)よ!!」」」

 

 うむ。キレの良いツッコミ。

 

「僕が少し相手してるから、誰か話しかけてみてね」

 

 ほれほれ、と催促し、僕は子供に向き直る。

 

「Do you like magic?」

 

 不安そうにしょぼくれていた子供は、直ぐに目をキラキラさせて「Yes!!」と言った。

 

 よしよし。ならばひと肌脱ごうではないか。

 

「Look at my hand」

 

 何もないことを示して手を握る。それを見逃さないとばかりに、じーと見詰めるまぁるい瞳。

 

「One, two. three!!」

 

 ポンッという軽い音とともに開いた手から飛び出したのは白い鳩。

 

「Wooooo!!!!!(うぉぉぉぉぉ!!!)」

 

 子供は興奮した様子で両手を挙げた。

 

「It's not over yet.(まだ終わりじゃないよ)」

 

 その場でクルリと一回転。するとたちまち僕の全身が炎で包まれた。

 

「………!!」

 

 それを見て、口をぱくぱくさせてる子供の、背後から僕はその肩に手を置く。

 

「や!」

「"#%*?*<*!!」

 

 すると、声にならない声を挙げて猫のように飛び下がった。

 

「ウゥゥウゥー……!!」

「ごめんごめん。Sorry.」

 

 驚き過ぎて涙目になってる。

 

「Was funny?(面白かった?)」

「Yes!! Yes I was!!」

「そりゃ良かった!」

 

 わしゃわしゃ頭を撫でていると、一花がこちらにやって来た。

 

「私が言ってみる!!」

「おう」

 

 一花と交代して直ぐに、二乃に腕を引っ張られる。

 

「………ちょっと上杉に雪斗。こっちに来なさい」

 

「あ、ああ……?」

 

「なに? 今一花たちの成長を目の当たりにするかもしれないんだ。手短に頼むぞ」

 

 上杉と僕は少し離れた場所に誘導される。

 

「言っとくけど、私はパパに真実をそのまま伝えるから。…………あの子達も頑張ってるみたいだけど、果たしてどれだけできるのやら」

 

「……短い期間だったが俺達にやれる事はやったつもりだ。二乃、お前も頼んだぞ」

 

「うん、二乃の頑張りにもかかっているからな。頼むぞ」

 

 ぱぱっと会話を済ませ、元いた場所に戻って見守りを続けると、進展があった。

 

「! 今……ホスピタルって言わなかった?」

 

「む~………ゴホン。Did you go to the hospital with your mother?」

 

 一花の英語による問い掛けに、子供はコクンと頷く。

 

「私、この子と近くの病院に行ってきます!」

 

 四葉が子供と一緒に小走りで病院の方へ去って行った。チラッと後ろを見ると、二乃は少し驚いた表情を浮かべていた。

 

「通じて良かったぁ………」

 

 ホッと一息ついている一花に声をかける。

 

「よくできました。実際に外国人と英語で話す機会はそうそうないからいい経験したね! ちょっとは自信ついたんじゃない?」

 

「う~んそうかなー。よくわかんない」

 

 わからないといった割にはいい笑顔じゃないか。

 

 その後、帰ってきた四葉から母親に届けた事を聞かされたのち、朝のSHRが始まる5分前に学校に到着した。

 

「じゃ、努力した自分を信じて頑張れよ」

 

「少なくともあの時の小テストの時みたいな点は取らないはずだ。…………全力でやってこい」

 

 姉妹たちが指を組み、活を入れているところを見てから僕は校門から離れる。

 

 さて、僕は何をしようか。

 

 うん、そうだ。がぶりんの新しい植木鉢でも買ってこよう。

 

 

 

 

 

ーーー……

 

 

 

 そして一花たちは、テスト用紙にペンを走らせていた。

 

社会

 

(難しい問題ばかり……でも、歴史なら分かる……ユキトより良い点数取ったらどんな反応するかな?)

 

 

 

国語

 

(うーん……)

 

『選択問題は文章に書かれていることを言い変えた問題が多いから、これってあの部分じゃないかと思ったのならそれが大抵合ってるよ………普通にわからなかったらフィーリングでいいんじゃない?』

 

(白羽さんもそう言ってましたし、4で!)

 

 

英語

 

(討論…………分かんないや、次)

 

『デバテと覚えるんだ!』

 

(勝手に教えてくるんじゃないわよ)

 

 

数学

 

(終わった~。こんもんかなー。それじゃ、おやすみー………って今まではそうしていたんだけど)

 

『一花はさ使う公式までは合ってたりするから、途中式のケアレスミスには気を付けて』

 

(……式の見直しくらいしなきゃね)

 

 

理科

 

『1人でも赤点を取ったら辞めてもらうと、先程は伝えたんだ』

 

『本当ですか、お父さん………』

 

『だがあんなことがあった後だ、全員が赤点を取らないようにするのは酷だろうと、少し猶予を与えよう。一花と三玖を除き、三人赤点を取った場合、家庭教師を辞めてもらう。この事は彼らには伝えてない。手を抜いてもらっては困るからね』

 

 五月は父との会話を思い出しながらシャーペンを走らせる。

 

(あなた達を辞めさせません! 上杉君に辞められるとらいはちゃんが悲しみます! 白羽君にはまだ勉強を教えてもらう約束をしっかりと果たしてもらっていません! ……念のため!)

 

 

 

 そして、全てのテストが終了した。

 

 

 

 

ーーー………

 

 

 一方でその頃、雪斗といえば。

 

 割れてしまったがぶりんの植木鉢を買おうと、電車を使ってはるばる遠くの大型デパートにやって来ていた。

「さて、どれが良いかな」

 

 園芸関係の商品が販売されているエリアに来た雪斗は、大小様々の植木鉢を前にする。

 

「ん~……」

 

 悩む。そもそもがぶりんがどこまで成長するのか不明なのだ。もしかしたらこれ以上成長しないかもしれないし、更に大きく成長するかもしれない。メガシンカしてボスパック〇になるかもしれないし。…………ボスパッ〇ンにはならないでほしいな。そうなったらダイエットしてもらおう。

 

 よし、面倒だが一旦家(中野家)に帰って直接聞いてみるか、と考えをまとめていると、

 

「やっ!奇遇だね~!」

 

 背中をパシンと叩かれた。振り返って見ると以前言葉を交わした女優の(映画で爆死した)人がいた。

 こんな気軽に男子の肩を叩くとは、この人はやはりコミョ強だ。この人の呼び名は陽キャ女王エリザベスでどうだろう? それはそうと、その光に目が潰される前に撤退しよう。

 

「ああっ……どうも、では僕はこれにて」

 

「ちょっと待って!まさか私のこと忘れてるの!?」

 

 会釈をして逃げようとしたら手首を掴まれた。

 

「覚えてますよ。田中さんですよね!」

 

「違うわよ!そもそもあの時名前を名乗ってないからね!!」

 

「ああっ、谷口さんでしたか、すみません間違えました」

 

「君の耳は飾りなの?」

 

「あれ? 杉本さんでしたっけ??」

 

「言葉のキャッチボールって知ってる? 言葉のドッジボールじゃないんだよ?」

 

 はぁ~と女優とは思えない程のデカイ溜め息をついた彼女は、「改めて自己紹介しよう」と言った。

 

「私の名前は下野美穂」

 

「僕の名前は(以下略)」

 

「略すな」

 

「ぐはっ」

 

 ズビシッと手刀が脇腹にヒットした。

 

「なかなかアグレッシブな方ですね……」

 

「君のせいだけどね。で、名前は?」

 

「既にご存知でしょう?」

 

「そうだけど、君の口から聞きたいの。自己紹介はそういうもんでしょ」

 

「そうでしたか。なら、ん゛んっ」

 

 ある筈のないマントをバサッと翻す。それだけで気分は上々有頂天。真似るは頭がおかしい爆裂魔。

 

『我が名はめぐみん! アークウィザードを生業とし最強の爆裂魔法を操りし者っ!!』

 

「真面目にやって?」

 

 思わず視線で射殺されそうになる。最早、今すぐにも死刑判決が出そうなくらい冷たい目だった。

 

「ごめんなさい。白羽雪斗です」

 

 正直に言えば、冷たい目が一転して弧を描く。

 

「うん、よろしくね!」

 

「ほどほどでお願いします」

 

 さて、家に帰りますか。

 今度こそ背を向けて帰ろうとしたのに、再び掴まれる手首。

 

「他に何かあるのですか?」

 

「うん。君は何でここにいるの? 今日学校がある筈でしょ?」

 

「ああ、実は今日中間テストがあるんですが、僕は後日行うことになってるんですよ」

 

「どうして?」

 

「いえ、少々利き腕と足をやってしまいまして、そういうわけで今日僕は暇なんです。まぁほぼほぼ治ってはいるんですけどね」

 

「へ~。そうだったの……ってどうしたの急に顔を覆って?」

 

 言われてから気付いた。何故忘れていたのだろうか。

 今日みんなは学校で、僕は学校に行かずにのんびりしてる。

 よって。

 

「罪悪感が半端ない。良心の呵責が凄い」

 

 胸が辛い。心のベルリンの壁が破壊される。てか既に崩壊してたわ。

 

「あ~分かるそれ。凄いくるよね」

 

「そうですよね」

 

「でも、すぐにどうでも良くなるんだよね」

 

「ならないです」

 

 ならないです。大事なことなので二回。

 

「そうだ! 一緒に買い物しよう!」

 

「僕の話を聞いてそれを言うんですか!?」

 

「けってーけってーはいけってぃ!」

 

「離してください。僕は家に帰りたいんです」

 

「異論反論諸々一切認めません!」

 

 ずるずると引きずられる僕の体。華奢に見える女性が男子高校生の体を引きずる程の筋肉を持つとか、人は見かけによらない。それだけ女優業は大変だということか。

 

「また煙幕を張って逃げたら以前同様放送するからね」

 

「くっ、それは僕に効く」

 

「諦めて私と一緒に買い物しましょ?」

 

「………ぐぬぬ……しょうがない、分かりました。諦めます」

 

「やった!」

 

 

 そんな訳で、買い物に付き合うことになった。

 

 

「ふふ、私たち付き合ってるみたいだね!」

 

「ぶっとばしますよ?」

 

 

 罪悪感がすごいなぁ……。ごめんテスト中のみんな。ちょっと僕、遊んできます。

 

 

 

 

ーーー………

 

 

「疲れだぁ~……」

 

 ベンチにやっと座れた。歩き回り過ぎて足が棒になってる。膝小僧が取れそうじゃ。…………あ、取れた。

 

 床に無残に落ちてしまった膝小僧(想像)を拾い、くっつけていると、

 

「次はあっちに行こう!」

 

 と、言ってきた。これ以上動いたら”行く”じゃなくて”逝く”になっちゃう。死にかけな僕と違い、下野さんは元気一杯。この人の体力はどうなってんのか。それとも買い物中の女性はそういうものなのか。もしくは。

 

「もう、体力無いな君は!」

 

「どっかの誰かさんが僕に荷物を持たせるせいじゃないですか?」

 

 買った物全部僕に持たせるとかそなたは鬼か?

 

「誰だろうね~その人」

 

「僕の目の前にいますよ。鏡でも使って見てみますか?」

 

「冗談冗談、ちゃんと感謝してるよ。そんな訳でもう行くよ」

 

「どんな思考回路でそうなったか知りませんが、もう少し休ませて下さい。疲れました」

 

 足だけじゃなくて腕にもきてるんですよ。握力も限界です。

 

「じゃあ先に行ってるから早く来てね」

 

「了解で~す」

 

 ぐへぇ、と身体中の力を抜いてベンチにもたれ掛かると、傾いた視界に近くの自動販売機が映された。

 

「ねぇ~どうするぅ?」

 

 その前ではカップルらしき二人組の男女が肩をつっつきあっていた。

 

「ん~どうしよっかなぁ。キミはなにがいい~?」

「え~………決められなぁ~い。アナタの好きなのが良い~」

「オレもキミの好きなものが良い~」

「ヤダ~照れるぅ~」

「じゃあ、せーので一緒に好きなの押そっか」

 

 などとやりつつ自販機前に陣取って盛大にイチャイチャキャッキャウフフしている。

 周りが見えていないのかそれとも見せ付けているのか、その後もたっぷり時間を使いようやく飲み物を買うと、互いに腕を絡ませながらその場を離れていく。

 

「……チッ見せ付けやがってあの野郎」

 

 一部始終を見ていた、反対側のベンチの人が射殺さんばかりの視線を向けていた。

 

 ……ちょっと離れとこ。触らぬ神に祟りなしだ。

 

 ちょっと移動して、そこで再びぐだって休憩すること5,6分、下野さんが向かった先で何やら騒がしい。

 

「嫌な予感しかしない」

 

 でも行かないという選択肢は無いわけで、荷物を置いたまま向かう。念のため僕の鳩を側においておく。頼んだぞ! いざとなったら突きまわせ!

 

 つぶらな瞳が任せておけと言ってきたので、僕は下に向かう。

 

「すみませんすみません、失礼します」

 

 人混みをかき分けて一番前に出れば、案の定下野さんが刃物を持つ男の人に捕まっている。

 

「来るな! 下がれ! 来たらこの女がどうなるのか分かってるよなぁ!!」

 

「白羽君!」

 

 最近物騒じゃないか? 何でこうも事件に出くわすんだろう。こういうのって一生に一度あるないかのものでしょ。もしかしたら何処かに眼鏡をかけた小さな死神でもいるんじゃないか?

 

「白羽君助けて!!」

 

「下野さん。こういうときは落ち着いて。ゆっくり深呼吸するんです」

 

「無理!」

 

「なら僕に合わせて下さいね。せーの、ひっひっふー」

 

「白羽君それ深呼吸じゃないし、こんなときに冗談はやめて」

 

 ツッコミが来るということはまだ大丈夫そうだな。何てことをしながらも、人質&刃物のツーコンボで距離を詰められない警備員を尻目に、僕は一旦人混みに紛れ、素早く白羽雪斗女性ver.に変装し、再び前に出る。

 

「君! 危ないから下がりなさい!!」

 

「何だお前! 何の用だ!!」

 

「あれ?」

 

 意外と余裕そうに見えるのは気のせいだろうか。

 

「私と彼女を交換しませんか?」

 

 1歩近づく。

 

「抵抗もしませんし、黙っていますよ?」

 

 少しずつ滲り寄る。

 

「私は体が弱いので、あなたの人質として役に立つと思います」

 

 男はキョロキョロと視線を警備員と下野さんに何度か向けた後、意を決したように頷いた。

 

「よし、お前が先にこい。先に来てからコイツを放す」

 

 よし。少し病弱そうな雰囲気を出したのが功を喫したか。

 

 そろそろとゆっくりゆっくり歩き、あたかもこの速さが限界だと見せつける。小さく咳をするのも忘れない。

 

 刃物が下野さんの首もとから離れた。

 

 チャンスだ。

 

「ふっ」

 

 瞬時に懐に入り込み、刃物を持った腕を絡みとる。そしてその手に膝と肘をぶつけて刃物を落とす。それを警備員の方に蹴り飛ばし、未だ呆気にとられている男の足を払う。転倒した背中に男の腕を回し、押さえ込む。前回のような轍は踏まない。

 

 

「か、確保!!」

 

 男の両手に手錠がかかった瞬間、万雷の拍手がその場を包んだ。

 そのことに気恥ずかしさと嬉しさ半分でペコペコ頭をおろしていたら、次の言葉で固まった。

 

「いや~凄かったなぁ。訓練とは思えないほどリアルだった」

 

 ………今なんて?

 

「ほんとそれ。思わず見入ってしまったよ」

 

 ピシッと固まりながらも耳をすませば、同じような言葉が他にも聞こえてきた。油を注し忘れた機械のように、犯人の方を見れば手錠は外され警備員の人と和やかに話している。

 

「………死にたい」

 

 なんということか。事件じゃなくて訓練だった。

 そりゃそうだよな! そう何度も事件に巻き込まれてたまるかって話しだよな!!

 でもさ、せめてアナウンスとかしてくれよ。それかポスターとか貼っててくれよ。勘違いしちゃったじゃん!!!

 僕は悪くない!! 悪くないったらない!!! 

 でもまぁ、だからといって時間が巻き戻るということはなくて、それはつまり僕が抱える羞恥心が消えることはなくて。

 そういうわけで。

 

「覚悟が変わらぬうちに介錯を頼む」

 

「頭でもぶつけたの?」

 

 キリッとして言えば、言外に頭おかしいと言われた。

 

「あと変装してるから今女性の姿じゃん。なら見た目では白羽君じゃないからセーフじゃない?」

 

 なるほど。確かに。

 

「これから家に帰るまでこの姿で過ごすから。白羽雪斗はここに来ていない。そういう体でいくから」

 

 うんこれでいこう。

 

「名前はどうするの?」

 

「では適当に……白羽カナで」

 

「カナね。了解」

 

 あ、荷物とりにいかなきゃ。

 

「ちょっと待っててください。荷物を取りに行ってきますね」

「あ、うん。ありがとう」

 

 先程のベンチの元へ戻れば、ひとつも欠けること無く揃っていた。やはり日本は治安が良いな。改めてそう感じた。僕の鳩なんて寝てるし。あの瞳は何だったのだろうか。まあいっか。取り敢えず起こさないように懐にしまう。

 

 よっこらせと荷物を持って戻れば、下野さんの顔が輝いてる。

 再び感じる嫌な予感。

 

「カナ! ゲーセン行くよ!!」

 

「嫌です」

 

 十中八九プリクラ撮られる。

 

「良いじゃ~ん。一緒に撮ろうよ!」

 

「嫌です。あ、待てよ」

 

 ここは撮っておいた方が良いのでは? 撮れば白羽雪斗ではなくカナという人物が居たことになる。

 

「良いでしょう。一緒に撮りましょう」

 

「え、良いの?」

 

「さっさと撮って帰りますよ。テスト勉強しないといけないので」

 

「は~い」

 

 

 

ーーー…………

 

 

 プリクラを撮った後下野さんと別れ、私は電車に揺られて洗礼を受けていた。

 

 電車の中はまさしく押しくらまんじゅう状態。人はこれを満員電車という。世はまさに大密集時代。世が世なら糾弾案件である。

 こうやって世間の波に揉まれて、人は成長していくのだ。少年少女よこれが大人の階段の一歩目なのだ。とも考えて、少し匂う誰かの汗の臭いや混ざりに混ざった香水とはもう言えないナニカの匂いが意識に上らないように思考放棄しながら降りる駅を待つ。

 

 まぁ、満員電車といっても座ってるんだけどね。座席に座れているという状況にちょっと優越感に浸っていたら、前に立っている女性がふらついた。顔色を窺ってみれば血色が悪い。この人混みに酔ったのか。体調が悪いのか。はたまた匂いにやられたか。どちらにせよやることはひとつ。

 

「どうぞ」

 

「えっ……ありがとうございます」

 

 立ち上がって席を譲る。せっかく座れたけれど、どうせもう後少しの距離なのだ。頑なになる必要もない。

 

 窓の外を流れる景色をぼんやりと眺めていると、窓に反射して映っている女子生徒の姿が視界に入る。なんとなく気になって見てみれば、気分でも悪いのか俯いている。いや待てよ。よくよく見れば、壁に押し付けられるようにして震えている。これはあれだな。

 

「ぶっころがしてやろうか?」

 

 抹殺案件リターンズか? お? お? 相手すっぞ? 拳を握りしめつつ、人の波を掻い潜るようにそっと近づく。念のためもう一度確認すれば、やはり間違いない。クズは女子生徒のお尻のあたりを撫で回すかのように触っていた。騒ぎなど起こしたくもないが、そんなこと不可能なわけで、はぁ、と思わずため息が出る。

 

 直に次の駅に到着する。電車のドアが開くのと同時に外に追い出そうと、スーツ姿の男の手を掴もうと手を伸ばし――。

 

「貴様、その手はなんだ?」

 

 その言葉と共に女子高生の人に私の手が掴まれた。このことで私は悟った。

 

「これが神の試練というやつなのか……」

 

 

 

 

 

 

ーーー………

 

 

 

「私じゃないんですけど……」

 

「言い訳は聞かない。貴様、女性でありながら女性に手を出すとか恥ずかしくないのか?」

 

「あなた今世の中の全レズカップルを敵に回したよ?」

 

 思わずツッコんでしまった。さて、今私はホームに引っ張り出され、腕を背中に回され、地面に押さえつけられている。ちなみに無理矢理振りほどくことも、逃走することも出来たが、話がややこしくなりそうだったので、ここは大人しく従っておく。

 

 薄々こうなるんじゃないかって気はしてたけどね? 私は車両内で堂々と痴漢……痴漢? と名指しされた挙句、こうして犯人扱いされている。今日は完全なる厄日だった。やはり学校がある日に出歩いたのが悪かったのだろうか。日頃の行いには気をつけている方なんだが…………。上杉たちをからかっているのがアウトなのだろうか。それくらいしか心当たり無いんだけど。

 

「動くなよ。私は今頭に来てるんだよ。手加減は出来そうにない」

 

「落ち着いて下さい。DHAかEPAが足りてないんじゃないんですか? 青魚を食べる事をおすすめしますよ。特に身と皮の間に豊富に含まれているんですよ。アジがお勧めです。アジと言えば、アジの干物って美味しいですよね」

 

 特に頭が美味しい。

 

「きっさま! いい加減にしろ!」

 

 ところで被害者の方、おろおろとするのは構いませんが、私を助けてはくれないのですか?

 

「貴様が彼女に手を伸ばしていたのを私はこの目で見ている。嘘はつかない方が良い」

 

「はぁ」

 

「先ほどからなんだその態度は……?」

 

 ギリっと、腕が更に極められる。随分と手慣れてる様から武道の経験でもあるのかもしれない。彼女は背も高く、肉付きもしっかりしているから多分柔道だろうか。

 

「もう一度言いますが、私じゃないんですけど」

 

「私が見たのだ。私が証人となる」

 

「そうですか、なら警察に通報してください」

 

 私の言葉を虚勢と見たのか、愚かな奴め、と吐き捨てた彼女は駅員に電話をかけさせる。

 

「さて、直に警察が来る。そこが貴様の終わりだ」

 

「はいはい、ですが少し待っててください」

 

「は?」

 

 今犯人の方に烏けしかけるから待っててください。クックック、逃げても無駄だぜ! 天気は晴れ、時折糞嵐。その後大雨って天気のお姉さんは言ってたしな!(嘘) 

 

「クゥクゥ、カッカ、カァカァクゥ」

 

「貴様ふざけてるのか」

 

 顔が見れなくてもその眉が吊り上がったのが分かる。そんなに興奮しないで下さい。

 

「ふざけてませんよ。すぐに面白いものが見えますよ」

 

 その瞬間、こそこそ逃げようとしていた男に烏の大群が襲いかかった。

 

「うわっ、なんだやめろ!! やめてくれ!!」

 

 こけつまろびつつ逃げる男の姿にすっきりする。だが決して逃がすな。そしてもっとやってしまえ。

 

「何だあれは?」

 

「烏をけしかけたんですよ。あの人が犯人です」

 

 力が緩んだ瞬間を逃さず、するりと抜けて立ち上がる。あ~あ、服が汚れた。洗濯しないとな。

 呑気に服に着いた砂を払っている間も、男は烏に襲われている。スーツは爪や嘴で引っ掻かれ、所々裂けてるか穴が空いている。

 

「やめろ!! 誰かコイツらを追い払ってくれ!!」

 

 頭を腕で守り、背中を丸めて蹲る男に私は声をあげる。

 

「答えろ! お前が痴漢だな!!?」

 

「そうだ! 認めるから早くやめてくれ!!」

 

「分かった。だが逃げるなよ。逃げたらもう一度けしかけるからな!」

 

「分かった!! 分かったから早くやってくれ!!」

 

 手を2回ほど叩けば、嘘のように烏は何処かへと飛び去った。

 

「さて、あなたはどう思いますか?」

 

 自分でも驚くほど冷たい声が出た。思いの外頭に来てたらしい。

 圧されたのか、彼女はびくっと体を震わせると勢いよく頭を下げた。

 

「すまない! 私が愚かだった。君の行動は間違ってはいなかった」

 

「ごめんなさい! 私もあなたが犯人だと思ってました」

 

 被害者の方も揃って頭を下げた。

 

「はい。もう良いですよ。謝ってくれたならそれで良いです。あと、犯人の手を警察に調べさせてもらってください。おそらく被害者の服の繊維がくっついているはずです。これで物的証拠も揃うでしょう。では私はもう帰ります」

 

 警察に事情聴取されるとまずいので。何しろカナという人間は存在しないのだ。

 

「待ってくれ!せめてお詫びを!!」

 

「結構ですよ」

 

 ほんと結構ですから!

 

「駄目だ! 私の気が治まらない!!」

 

「いらないです。それじゃあ」

 

 心苦しいが、追い縋る彼女の手を振り払い、背を向けると私は再び烏を呼ぶ。そして私の周りを飛ぶ烏で近付けない彼女らに振り返り、

 

「次は気を付けるように」

 

 それだけ言い残して姿を消した。

 

 

 

ーーー………

 

 

 

 

 私と同じ高校生が、妙に震えているのを見つけた。何があったのかと見つめていたら、その女子に近づく別の女子。見た目は同じ高校生だろう。その女子が手を伸ばした瞬間に壁際の女子生徒の肩がピクリと揺れた。まさかまた痴漢なのか? そうなのだろうな。

 

 これ以上好きにはさせないと、私は彼女に手を伸ばしていた女子の腕を掴み捻り上げる。

 

「貴様、痴漢だな?」

 

「うえっ???」

 

 電車がホームに到着する。決して逃がすまい。こうやって痴漢を捕まえるのは既に3回目だ。流石に慣れてきた。慣れたくはなかったがな。

 そして私はこう見えて、武道をやっていることもあり腕っぷしはそれなりに強い。同じ女子生徒に負ける筈はない。逃げるなら実力行使に移るが、できるなら女子に手を上げたくはない。

 

「私じゃないんですけど……」

 

「言い訳は聞かない。貴様、女性でありながら女性に手を出すとか恥ずかしくないのか?」

 

「あなた今世の中の全レズカップルを敵に回したよ?」

 

 痴漢の犯人が私を見て何の反応も見せないことは気になるが、この女子は一切何の反省も見せない。心の底から自分ではないと思っているようで、その開き直った態度に徐々に苛立ちが募っていく。

 

「動くなよ。私は今頭に来てるんだよ。手加減は出来そうにない」

 

「落ち着いて下さい。DHAかEPAが足りてないんじゃないんですか? 青魚を食べる事をおすすめしますよ。特に身と皮の間に豊富に含まれているんですよ。アジと言えば、アジの干物って美味しいですよね」

 

「きっさま!」

 

 今すぐにでも牢屋にぶち込んでやりたい。だがその思いを腹の底で潰して、冷静に言葉を吐く。

 

「貴様が彼女に手を伸ばしていたのを私はこの目で見ている。嘘はつかない方が良い」

 

「はぁ」

 

「先ほどからなんだその態度は……?」

 

 少しお灸を添えた方がいい。そう思って腕を更にきつく締めても、犯人は苦痛の表情を表に出さない。そのことに更に苛立つ。

 

「もう一度言いますが、私じゃないんですけど」

 

「私が見たのだ。私が証人となる」

 

「そうですか、なら警察に通報してください」

 

 愚かな奴め、と吐き捨てた私は、こいつを離すわけにはいかないため、駅員に電話をかけさせる。

 

「さて、直に警察が来る。そこが貴様の終わりだ」

 

「はいはい、ですが少し待っててください」

 

「は?」

 

 私が一瞬とぼけてる間に、こいつは頭がおかしくなったのか烏の鳴き真似なんぞをし始めた。

 

「貴様ふざけてるのか」

 

 苛立ちのあまり眉が吊り上がる。

 

「ふざけてませんよ。すぐに面白いものが見えますよ」

 

 その意味を問いただそうとした瞬間、ホームに居たひとりの男に烏の大群が襲いかかった。

 

「うわっ、なんだやめろ!! やめてくれぇ!!」

 

 その男は逃げようと走るが、その行く手を阻むように烏が群がる。

 

「何だあれは?」

 

「烏をけしかけたんですよ。あの人が犯人です」

 

 烏をけしかけただと? 犬猫ならまだしも烏だと? 冗談にも程があるが、現実で起こっている以上、こいつが実際にやったのは間違いないのだろう。

 押さえ込んでいた筈の女子は、いつの間にか抜けていて、「あ~あ、服が汚れちゃった。洗濯しないと」と、呑気に服に着いた砂を払っていた。何者なんだこの女子は? かなり強めに締めていたはずだが…………。

 

「やめろ!! 誰かコイツらを追い払ってくれ!!」

 

 頭を腕で守り、背中を丸めて蹲る男にこいつは声をあげる。

 

「答えろ! お前が痴漢だな!!?」

 

 隣から聞こえてくるその内容に焦燥感を覚える。まさか私は勘違いしていたのか!!?

 その勘違いを男は肯定した。この女子は犯人ではなかった。私が独りよがりに突っ込んでいって間違っていただけだった。彼女にとって取り返しのつかないことをした。

 烏を下げた彼女は、こちらに振り返ってその赤い瞳を真っ直ぐに向ける。

 

「さて、あなたはどう思いますか?」

 

 飛び出た声は氷柱のように冷たくて鋭く、私の胸を突き刺した。

 謝らなくてはならない。償わなくてはならない。

 私は腰を90度曲げて頭を下げた。

 

「すまない! 私が愚かだった。君の行動は間違ってはいなかった」

 

「ごめんなさい! 私もあなたが犯人だと思ってました」

 

 被害者の女子生徒も私の隣に来て、頭を下げた。

 けれどもこの程度の謝罪では足りないだろう。当たり前だ。犯人扱いされたのだから。

 手をついて土下座をしようと視線を地面に向けた直後、

 

「はい。もう良いですよ。謝ってくれたならそれで良いです。謝ってくれたならそれで良いです。あとあのクズの手を警察に調べてもらってください。おそらく被害者の服の繊維がくっついているはずです。それで物的証拠も揃うでしょう。私はもう帰ります」

 

 あろうことか彼女は赦した。ありがたいことだが、私の気が治まらない。

 背を向けて歩き出した彼女に迫る。

 

「待ってくれ! せめてお詫びを!!」

 

「結構ですよ」

 

 その声に感情はなく、突き放すような言い方だった。

 けれどそれに怯む私ではない。どうにかしてお詫びを受け取って欲しいがために、私は彼女に向けて手を伸ばす。

 

「駄目だ! 私の気が治まらない!!」

 

「いらないです。それじゃあ」

 

 けれどその手は無情にも跳ね除けられた。明らかな拒絶だった。

 再び背を向けた彼女は口笛を吹いた。すると先ほどの烏だろうか、その大量の烏たちが彼女を中心に守るように旋回を始めた。これでは容易に近づけない。

 そして黒の隙間に見えた彼女の唇は、こう動いた。

 

 さようなら、と。

 

 それだけ残して彼女は跡形もなく姿を消した。

 

 

 

 

 

 

ーーー………

 

 

 

 

「ただいま………」

 

「お帰り~。どうしたの? 元気ないけど」

 

 消える筈のないしこりを抱えた私の隣に、アイスを口に咥えた姉は腰を下ろした。

 

「実はな………」

 

 正直に話した。痴漢だと思って捕まえた人が犯人ではなかったこと。勿論反省していること。その人が跡形もなく消えてしまったこと。

 

「ごめん最後なんて言った?」

 

 問い返すのも仕方ない。私だって驚いたのだ。目の前で人が消えるなんて。

 

「烏をまとった彼女は次の瞬間には消えていて、どこにもいなかったんだ」

 

「あ~………なるほどね」

 

 ソファのクッションを胸に抱き、手慰みに弄る。

 

「なぁ姉さん。その人を知ってるか? 白い髪で赤い瞳なんだ。どうしてもお詫びがしたい」

 

 女優をしている姉のことだ。その顔の広さは生徒会長の私とはレベルが違うだろう。

 

「あ~………うん、たぶんだけど、うん知ってる。なんなら今日一緒に遊んだよ。」

 

「本当か!!!?」

 

 期待はしていたとはいえ、こんなにすぐに見つかるとは思ってはいなかった。

 興奮のまま姉さんの肩を掴む。

 

「この人だよね?」

 

「そうだ!! この人で間違いない!!」

 

 バサバサと姉が自身の鞄をひっくり返し、取り出したプリクラには、あの時と同じ服着ている彼女が笑みを浮かべて映っていた。姉を通じてきっと会えるだろうと確信を持ちつつ、なんとなく裏面を見てみると、

 

『自分の荷物の一つくらい持てや。全部持たせんな』

 

と、姉に対する苦言が書かれていた。…………気の毒に。姉さんは人を振り回すからな。次に会ったら今日の謝罪と姉の事も含めて菓子の一つでも持っていこう。

 

 

 

 

 

 




 私は英語は苦手なのでGoogle先生の力を借りました。英語が苦手な私でも英語を書けるとは、便利な世の中になりましたね。日常会話程度ならいけなくもない………と思う。


 雪斗が消える時、駅にある防犯カメラには烏がいい感じに通り過ぎ、目隠しをしていました。

 モブから昇格した脇役の女優の下野さん。名前の由来は、上が上杉。中が中野。じゃあ下は誰? いなくね? で、下野としました。

カナについてはマジで適当です。

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