五等分の花嫁と七色の奇術師(マジシャン)   作:葉陽

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今回、オリ主の名前が出て来ます!



第4話 原作突入

~オリ主side~

 さて今日は待ちに待った登校日だ。あの上杉の名ゼリフ(笑)がみれるな! ではれっつらごー!

 

~食堂にて~

 

「焼肉定食焼肉抜きで」ウェーイ! やっと観れた! ここまで長かったな~。では僕も「焼肉定食焼肉抜きで」(上杉ボイス)

 

「なぁ、今上杉が焼肉定食焼肉抜きを二回注文しなかったか?」

「はぁ?何言ってんの?二回頼むなら焼肉定食でいいだろ」

「だよな~。俺疲れてるのかな」

 

 意外とバレないもんだな。トレー見ればすぐに分かるのに。

 

 では上杉の後ろをついていきますか!

 

~上杉side~

 なんだか騒がしいな。何かあったのか?まぁ俺には関係ないがな。

 ではいつもの席に行くか。

 

「「ガチャン!」」

「ん?」

 

 思いがけずトレー同士がぶつかったことにより、上杉はなんだ?と思いつつ相手の顔を見る。

 

「おいここはいつも俺が座っている席だ。隣に移れ」

 

 相手は女子で、赤い髪に黄色い星のヘアピンを付けている。

 その女子は上杉の言いように目を吊り上げた。

 

「関係ありません!早い者勝ちです!」

「ならば席に座ればこっちのもんだろう」

 

 すぐさま椅子を引いてどかっと座る。

 

「はい!これで俺の席!早い者勝ちなんだろう?」

 

 にやりと返せば目の前の女子は、何を考えたのか俺の対面に座りやがった。

 

「俺の席なん「椅子は空いてました!午前中にこの高校を見て回ったせいで、足が限界なんです!!」」

 

 こいつの大声のせいで、周りから好奇な目が向けられたじゃないか。

 

「おい、上杉のやつ女子と飯食ってるぜ‥‥」

「や、やべぇ‥‥」

 

 ザワザワ

 

「ちっ、あいつら他人事だと思いやがって‥‥」

 

(うぅぅ やっぱり恥ずかしいです。やっぱり隣の席に移れば良かったでしょうか)

 

 こいつ羞恥で顔がリンゴのように真っ赤になってるし。

 しょうがねぇ。

 

「勝手にすれば?」

 

 おいおいこいつの食事よく見れば全部で1000円以上かけてるじゃねぇか。ってことは

 ‥‥‥‥合計約830kcal位か?女性の1食の平均は500kcalだから、超えてるじゃねぇか。

 

 こいつ太るぞ。そう思いながら、制服のポケットからテストを取り出す。テストの復習をするためだ。

 

「……行儀が悪いですよ」

「ほっとけ。テストの復習してるんだ」

「食事中に勉強だなんてよっぽど追い込まれているんですね。何点だったんですか?」

 

 疑問形で聞いてきたくせに勝手に取るんじゃねえよ。

 

「上杉風太郎君‥‥100点!?」

「あー、めっちゃ恥ずかしいー!」

 

 あースッキリした。

 

「騙しましたね!」

「なんのことだが知らんね」

 

 清々しい気分で最後のご飯を口に運んでいると、急に手をパンッと叩いた。

 

「良いこと思い付きました! せっかく相席になったんですから、勉強教えて下さいよ」

「ごちそうさまでした」

 

 自分で勉強しろ。

 

「ええっ!?食べるの早くないですか!?私の分、少しわけましょうか?」

「満腹だね。むしろ あんたが頼みすぎなんだよ」

 

 それに

 

「太るぞ」

「ふっ、ふと‥‥」

 

「じゃあな」

 

 おっとらいはからメールだ。『電話ください』か。ちょうどいい。トイレにでも行って電話するか。

 

~オリ主side~

 

 隣の席で会話を聞いていたが五月が不憫だな。上杉デリカシー無さすぎだろ。だからデリカシー下級者って言われるんだよ。あっ、言われてなかったっけ?

 何はともあれ声を掛けるか。

 

 五月の目の前に右手の拳を突き出し、ポンッと音を立ててサネカズラの花を出す。

 

「よっ!僕の名前は白羽雪斗ってんだ。よろしくな!あと、久しぶり、元気だった?これあげるね!」

 

「わっ!コンビニの人ですね!元気ですよ!」

 

 五月はありがとうございます!といいながら花を受け取りポケットにしまった。

 

「ずっと隣に居たから話を聞いていたけど勉強は僕が教えようか?こう見えて編入試験満点だったからね!」

 

「いいんですか!?ぜひお願いします!」

(編入試験?私達は受けていませんがどういうことでしょうか?後でお父さんに訊いてみましょう)

 

「私の名前は中野五月です。よろしくお願いします!」

「知ってるよ~。この前五月のお姉さんの一花に会ったからね!」

「聞きましたよ!コインマジックをしたそうですね!私にも見せてください!」

 

 目をキラキラさせながら訊いてくる。ちょっと断りづらいじゃないか。

 

「それはまた今度ね。あと、家庭教師として行くからね!その時に勉強を見るよ!ちなみに上杉も家庭教師として行くみたいだよ」

 

「ええっ!彼も来るんですか!?まぁいいです。白羽君に教えてもらいます!」

 

(何から教えてもらいましょうか。でも私達は赤点候補ですから呆れられるかもしれません。いえ、これから頑張ればいいんです!頑張れ私!)

 

「困ったことがあったらこの一花お姉さんに相談するんだぞ!」(一花ボイス)

 

「スゴいです!そっくりです!」

 

 目が丸くなってる~。楽しんでくれて嬉しいな。おっと、もうすぐで昼休みが終わってしまうな。

 

「五月は編入生でしょ。僕もそうだよ。一緒のクラスになれるといいね!」

 

「そうですね!白羽君がいたら頼もしいです!」

 

(白羽君と同じクラスになれるよう神頼みしておきましょう!)

 

「じゃあ、またあとでね! バイバ~イ」

 

 食堂を出てしばらく歩き、自動販売機で気になっていた抹茶ソーダを買う。

 

 しかしまぁ、焼肉定食焼肉抜きは空腹しのぎ位だな。上杉のやつそのうち栄養失調で倒れるんじゃないか?

 

 さて本題の抹茶ソーダ。お味はいかがかな?

 プルタブを開けて缶を呷る。

 

……うん。うんうん。うーん……うん。何とも言えない味だ。抹茶の苦味とソーダの炭酸のせいで味がよく分からん。

 まぁ、僕が甘党っていうのもあるかもしれないけど‥‥

何でこんなの販売してるんだ?赤字じゃね?

 

 抹茶ソーダを飲みながら、何となく廊下の向こうをチラッと見ると、試験で担当してくれた佐藤先生がこちらに向かって歩いてきている。と、目が合えば駆け足で僕の前に。

 

「白羽君、先日ぶりだね。これから君が編入するクラスに案内するから着いてきなさい。もう1人いるからな仲良くしてな」

 

「はい、分かりました」

 

五月だといいな~と思いつつ先生の後ろを歩く。


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