ある日、俺は同級生の女の子を助けた。
その子は、入学した頃から美少女として有名な人だ。そんな人を小さな正義感で助けた俺は、何故君みたいな人がいじめられているかを聞いた。
「私、神様が見えるんです」
曰く、彼女は神様が見え、現代では神様を信仰する人が少なくなりその神様が消えそうだとか。
だから、この学校の人達。まずはクラスメイトを入信させようと頼んだみたいだ。
まぁ、この時代にそんな事言われても一部の人以外は何言ってんだと変人を見るような目になるのは必然で、気づいたらいじめに発展していた。
「神様は両親が事故で亡くなった私の親代わりをしてくれて。だから、どうしても助けたいんです」
彼女の話を聞いていると。どれ程その神様を大切にしているのかが分かる。
結構長く話し込んだのか、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
そこで、彼女は我に返り。また、変人を見るような目で見られると思ったのか。若干、顔を青くしながら立ち去ろうとした。
「あっ、す、すいません。こんな話をしても…信じて貰えないですよね。そ、それではっ」
そんな姿を見て、俺は───
「まって」
「…え?」
彼女を腕を掴んだ。彼女は目を丸めながらも、恐る恐るといった様子で、こちらを振り返る。
「信じるよ、俺は」
「な、なんで…信じられるんですか?」
「俺には、多分その神様を見る事は出来ないと思う。でも、君の話を聞いて、なにより君のその目が嘘をついているように見えなかった」
俯いていた彼女は、ゆっくりを俺を見上げてきた。その瞳は潤んでいて、身体は震えていた。
「本当に、信じてくれるんですか?」
「うん」
「本当の本当ですか?」
「信じるよ」
「本当の本当の本当の本当に?」
「本当の本当の本当の本当に」
「……ありがとう、ございます」
余程嬉しかったのか、彼女は涙を流しながら感謝の言葉を口にした。
これはもう仕方がない、5時間目はサボろう。
「うっ、すいません。泣き止むまで待ってくれてありがとうございます」
「いいって。授業サボれてラッキーってことにしといて」
5分ぐらいで泣き止んだ彼女は、目元を軽く赤く腫らして。人前で泣いたのが恥ずかしかったのか、耳元まで真っ赤になっていていた。
「あっ、そう言えば名前聞いていません」
唐突に、彼女はそんな事を言い出した。確かに、お互いに名乗りあってはいない。
「お名前、なんて言うんですか?」
「俺は
「私はみてる??です!」
彼女、いや、みたは緑色の髪をなびかせながら、満面の笑みで答えた。
これは、ある冬の日の俺の中学時代の記憶だ。
緑の髪、現代…一体誰なんだ……