連続投稿十一話目。瑞鶴書いたらその二時間後に気付いたらできていた。な、何が起きたのk(ry
私ははにこにこと笑っていた。普段はあまり動かない表情筋を全力で動かし、無理矢理に笑みの形に顔の形を固定していた。
その表情を向けられた先に居るのは、つい最近にこの鎮守府にやって来た正規空母の瑞鶴。私が珍しくこんなにいい笑顔を向けているというのに、顔を真っ青にして腰を抜かしてガタガタと震え続けていると言うのはどうなのかと小一時間問い詰めたいところだが、五航船の子なんかのために私の時間を浪費するなんて私が耐えられそうにないので無視することにした。
それから、プラズマさんに任された仕事を終わらせるべく口を開いた。
「私は加賀。貴女の教官となりました。私の仕事は貴女を最前線でも十分に使える正規空母に鍛え上げることです。理解できたならさっさと立って自己紹介なさい」
「は、はい!」
個人的には私は五航船もこの娘も好きではない……はっきり言って大嫌いだけれど、仕事に個人的な感情を持ち込んだりはしない。これは仕事。仕事は完璧にする。だから私は何をしてでもこの娘を鍛え上げて見せる。
抜けていた腰に喝を入れ、必死になって立ち上がり、私に敬礼しようとするその根性だけは認めなくもないけれど……だからといって訓練が甘くなると言うことは絶対に無いから安心してほしい。
「ではまず、体力作りからです。そうですね……私が鎮守府の周りを50周してくるまでの間、走り続けてください。一時間もすれば戻ります」
「は、はい? え、あの……」
「返事は?」
「は……はい!」
返事をしたのを確認し、私は自分の体力作りに入る。私もまだまだ現役の艦娘なのだから、体力作りは欠かせない。
体力は全ての基礎。足腰を鍛えながら体力もつけられるランニングは実に素晴らしい。
まあ、あまりやり過ぎると身体が壊れてしまうので加減は必要だが、初めのうちはともかく何年も続けていればちょっとやそっとでは潰れないようになってくる。継続は力なり、だ。
全身で風を切りながら走り、まずは一周……そこで島風がよく走っているグラウンドを見ると、あの娘はしっかりと走っていた。走り始めたばかりでまだ汗もかいていないようだし、余裕はありそうだ。
……次は朝食。走ってエネルギーを使った分しっかり食べさせる。その前にとりあえず水分も取らせておかなければならないが、とにかく初めは体力作りと身体作りをしっかりしなければ。
……嫌いだろうがなんだろうが、自分のやるべきこともしないで他人を馬鹿にするのは許せない。だからこそ私はしっかりと彼女を育てよう。
私が軽く50周を走り終え、水筒に水を入れて持ってくる頃になると、瑞鶴は完全にへばってしまっていた。自身の出せる速度にばかり目がいって、体力の配分を疎かにしたのだろう。
ゼイゼイと息を荒げる瑞鶴を止めると、そこで瑞鶴はへたりとへたりこんでしまう。どうやら本当に精魂尽き果てるほど走り続けたらしい。
仕方がないので、私が抱えて木陰に運ぶ。単に体力がなくなってしまったのと若干の脱水が原因だったので、木陰に運んだ後に水を飲ませておいた。
「あ……ありがとうございます」
「お礼を言うより先に飲みなさい。まずは体調を整えるのが先決よ」
それだけ言い残して私はランニングに戻る。瑞鶴が動けるようになるだろう15分程度で切り上げ、瑞鶴を食事に誘う。
こうして、私と五航船の子の奇妙な師弟関係は始まった。
私は加減なんて一切しなかった。初日は朝から走らせたし、朝食が終われば次は水泳で柔らかで持久力のある筋肉を作らせた。昼食を食べた後は座禅を組ませ、自分の力と向き合わせて能力を引き出しやすくもした。私と同じように弓矢を使うと言うことだったので腕立てなどの筋トレもさせたし、その時に色々厳しいことも言った。
次の日には筋肉痛で悲鳴を上げる瑞鶴を引きずって座学。大戦略や戦略は提督や大本営が考えるものだけれど、戦術や戦法は私達艦娘がその場で実行するものだ。これに関しては加減はできない。
座学は基本的に一日続け、食事や休憩を挟みながらも詰め込んで行く。実戦も演習も、少なくともこの座学が終わってからの事になる。そうする必要があるのだから仕方がない。
座学で詰め込みが終われば、寝るまでの時間は自由時間だ。ただし、寝る前に柔軟と今日学んだ内容を一度は見返しておくことを義務付けている。これだけで大分覚えが違うのだ。
夜遅くまで起きて復習しようとして、疲れから結局机に突っ伏して眠ってしまう姿を見ると『幼いな』と思ってしまう。私もまだまだ若いつもりだけれど、流石に幼くはない。
ゆっくり寝れば次の日には筋肉痛は取れている。あの年頃の子供ならばそれくらいは当たり前なので私も一日毎にあの子の体調を細かく見るようなことをしないで済むので助かる。
……このように、運動と座学を一日ごとにひたすら繰り返すだけで、少しずつ身体はできていく。演習はまだ先、せめて自分の艤装くらいはちゃんと扱えるようにならなければ、実戦どころか演習にも出せはしない。
何事においても体力は必要不可欠。その上で装備を扱うことができる程度の筋力、装備を適宜使うことができる判断力などと続いていく。戦いを続けていればその程度のことは言わずとも理解できるはずだけれど、経験を飛ばして結果だけを得たいと言う我儘な子にはこれくらいの鍛練が必要だ。
……理論は大切。それはわかる。装備の性能の大切さも十分に理解できる。けれど、結局のところ理論や装備を使うのは自分自身なのだ。まずは自身を鍛えなければ始まらない。
時々、鍛えすぎて理論や装備の限界を軽く無視してしまう者もいなくはないけれど、多くはない。多くないからこそ理論と言うものが役に立つのだけれど……どうせならば、理論が役に立つものなんて初めから居なければ良かったのにと、いったい何度考えただろうか?
もしそうだったなら、私ももっとあの人に───
「……あの、加賀さん? どうかしたんですか?」
「……なんでもないわ。では次、砲弾を拳で受け流してもらいます」
「はい!……はい?」
「いい返事です。ではまず駆逐艦の砲撃から始めましょう」
「ちょっ!? いやいやいやいや無理です無茶です不可能です!」
「初めは機銃の単発からですから安心してください。ちなみにあちらには『射撃訓練』と伝えてありますので、当たる場所を見極めてから拳を振るわなければ痛いですよ」
「痛いってレベルじゃ済みませんよ!?」
「私も初めはそう思いましたが、今では46cm三連装砲の掃射六連を拳で払えます。正面から受ければ痛くとも、横から払ってしまえばどうと言うことはありません。
だから、やれ」
「……ハイ」
がっくりと肩を落としながら、あの子はそう返事をした。
……まあ、本当は実弾ではなくゴム弾なので、そこまで痛くはないのですけどね。衝撃はともかく。
私は艤装を装備して、瑞鶴を演習場まで連れていった。
艦娘紹介
加賀
ぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱる──────
───【加賀・禍津】の自己改装が完了しました。
装備が更新されました。