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第2章
ーバイオハザードー
第4話
ー子の秘密と親の秘密ー
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無事にゾンビ(達にとっての)パラダイスとなったラクーンシティから大脱出した俺たちは、生存者達を近くの街にバスで送り届け、父親と再会することにした。
その頃にはラクーンは核の炎で地図から消えていた。
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○ホテル○
「はぁ…ひとまず無事で良かったが」
慌てて合流した父親が安堵の言葉を吐き出す。かなり慌てていたようでせっかくのスーツがしわくちゃの上に所々破れていた。
「さて、鈴からは聞いているが…詳しく説明してもらえるか?」
父親が鋭い視線で俺たちを見る。嘘は冗談は許さなそうだ。
「うーん、簡単に言えば、輪廻転生した時に前世の記憶と特典として能力を与えられたのが俺とはやてって感じ」
「誰に与えられたんだ?」
「俺は悪戯の神を名乗る人に」
「私もその人やで」
どうやら同じ神様だったらしい。
「ついでに特典とやらはどんなチカラがある?」
「俺は悪魔使いの能力と精霊王との契約に異次元倉庫、それと完全声帯模写」
「…今なんて?精霊王との契約?」
震えた声で父親が俺に問いかける。
「あ、うん、"火風土水の4属性の精霊王との契約"らしいよ。契約者と書いて【コントラクター】って言うらしいけど…」
「…」絶句。
父親があまり見ない絶句した表情を浮かべている…なにそれ面白ッ‼︎
「にーにズルイで。私なんて今回増えたの入れてもウイスル開発と【ランクSSSリンカーコア】とかいう能力やで」
「リンカーコア?なんじゃそりゃ?」
「体内の魔力製造器官らしいで。よく知らんけど」
「よく分からんもんは使えんからなぁ」
「完全に無用の長物やで」
俺達はHAHAHAと笑い合う。
「あ、頭が痛くなってきた…」
「和麻‼︎ しっかりしてよ‼︎」
頭を抱える父親に母親が喝を入れる。
「てか、父親達も只者じゃないだろ?」
「…ま、前世の分知識があるなら分かるよな」
父親が深いため息を吐き出す。
つうか、こんな各地を転々としながら毎回高級ホテルとかに泊まってる奴が只者であるはずがねぇ。ここもこの前テレビでやってた高級ホテルってことも知ってんだぞ‼︎(台パン)
「あー、俺はフリーの風術師でな。簡単に言うと風の精霊使いってところか?」
「「へー」」
「反応薄いな」
「まあ俺らからしたら…」
「肩透かしやな」
「お前ら…」
父親が再び深いため息を吐き出す。
「んじゃあ、海外飛び回ってる理由は?日本かマーマの出身地の中国で活動すればよかったやん」
「…お前達には知る権利があるか」
「和麻」
「いつかは言わなきゃいけない事だからな。前世も含めればそれなりの年齢だろう?なら今教えておいたほうがいい」
父親がゆっくりと口を開く。
「俺は火の精霊使い…炎術師の家の出でな。風の精霊がある俺には炎術の才能はなかった」
なんか、最近よくあるなろうザマァ系主人公みたいな出だしである。または追放系だろうか?
「そんな俺を実力主義の家が許すわけがなかった。家は俺を追放した」
あ、やっぱり追放系だった。
「俺は中国に流れ着き、お前達の母親である翠 鈴と出会い…なんだかんだで風の精霊使いの才能に目覚めたわけだ」
「その家というのは?」
父親を追放した実家…炎術師という事は火の精霊王と契約している俺が狙われる可能性がなくもない。情報は多いほうがいい。
「【神凪】だ。神凪家だ」
「神凪…」
俺の中で神凪という家が準敵対勢力にランク分けされる。
「にーにどうしたんや?皆殺しいっとく?」
「さらっと怖いこと言うな。答えはNO。関わらないようにすれば問題ないだろう?」
「それもそうやね」
俺達は改めて親達に視線を向ける。
「ーーーさて、双方腹を割って話をしたわけだが…母親と父親は俺たちを受け入れられるか?」
「「…」」
そう、俺達は転生者。本来生まれてくる無垢な子供の代わりに生まれてきた一度は死んだ者達である。自分の子供として受け入れられる人間の方が珍しいだろう。
最悪捨てられても文句は言えないだろう…。
「バカな子ね」
母親が俺の頭を抱きしめる。暖かい体温と心音が聞こえてくる。
「あなたがどんな存在であろうと、私がお腹を痛めて産んだ子よ。誰がなんと言おうと私の子供達よ」
「母親…」「マーマ」
「総司、ママと呼びなさいと言っているでしょ」
はやても共に抱きかかえられる。
「俺も同じだ。思うところがないかと言われればあれだが…お前達は間違いなく俺たちの子だ」
父親が腕を組みながら答える。
「父親…」「パーパ」
父親がさてと立ち上がる。
「とはいえ、総司に精霊術師の才能があるなら訓練しないとまずいな。何かの拍子に暴走されても困る」
「今までは前世の分の理性が抑えていたのかしらね」
「多分な」
何やら親達が勝手に納得している。
「よし、総司」
「ん?何、父親?」
「しばらく俺の仕事に付き合え。
ーーー修行だ」
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アンブレラ社はこの一件が生存した人間達から世間へ流布され、呆気なく責任を追及される形で倒産した。
いくら大企業とはいえ、世間の批判と度重なる不祥事は隠しきれなかったようだ。つまるところ、映画やゲームのようにはいかないと言うわけだ。
…しかし、全てがうまくいくわけではない。ジルから後日聞いた話によると、ウイルス兵器を押収した際に明らかにウイルスの量が足りない上に、何人か行方不明の研究者や職員がいるらしい。
間違いなくTウイルスを持ち逃げしたんだろう。ジルはその行方を追うらしい。
なお、ラクーンシティは原作通り核の炎に焼かれた。今後作成される地図には2度と乗ることはないだろう。
まあ、その代わりに永遠に大事件として語り継がれ、人々の記憶に残る事だろう。
それはさておき、そういうわけで一先ずではあるが、俺のラクーン事件は終わりを迎えた。
それと、はやては今後ウイルス事件が起きた際に協力を依頼された。
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○日本○
○成田空港○
「さて、と」
父親が預けていた荷物を手に取ると、俺の手を引いて空港の外へと進む。
「父親、どうして日本に?修行するんじゃあ…」
「日本の警察には伝手があってな。多少修行で無茶をしてももみ消しが効く」
父親が悪人のような笑みを浮かべる。
「それに貴方達もそろそろきちんと学校に行かせたいしね」
母親がはやての頭を撫でながら付け加える。
「って訳だ。しばらくは日本にいるぞ」
「なるほど」
たしかに、このままだと義務教育すら受け切れるか怪しいところである。
「ただ、予想外に早く日本に帰国することになったから、しばらくは仕事しながらホテル暮らしだな」
「日本のホテルなら最低限のサービスは保障されてるから安心できるな」
「そうやな」
俺とはやては父親の言葉に安堵のため息を吐き出す。
国によっては見るも無残なサービスのホテルとかあったからな。それと比べれば日本のホテルならどこも安心できる。
「俺はまず日本の仲介屋に当たるかな。お前達は先にホテルに行っててくれ。帰りは遅くなる」
父親が母親にホテルの場所の紙を渡す。
「気を付けてね」
「もちろん」
…毎回思うんだが、父親がクール系のせいか、あまりこの夫婦の甘々シーンを見ることがない。
「(今度嵌めてみるか…)」ニヤリ。
「ん?なんか今悪寒が」
「あら、風邪かしら?」
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エンド
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