平成の転生者(改訂版)   作:初任者

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第6章ールパン三世vs名探偵コナンー
・第1話 ー護衛ー


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第6章

ールパン三世vs名探偵コナン編ー

第1話

ー護衛ー

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盟主から仲介され受けた依頼は、宝石の護衛であった。相手は悪名高い怪盗キッドとルパン三世…相手に不足はなかった。

 

 

*********

○あかつき博物館○

 

 

あかつき博物館の正面には報道陣と野次馬で溢れていた。警察官達が立ち入りを制限しているが、その勢いはいつか突破するのではないかと思うほどであった。

 

 

「人気だねぇ。キッドもルパン三世も」

 

 

目の前に座る高級なスーツを着た青年は、炭酸水を飲みながら窓の外の光景をつぶやく。

 

 

「で?現状どうなってるんだ?」

 

 

ようやく中学生になった俺こと八神 総司は、現状の状況を問う。

 

 

「いやぁ、それがねぇ…」

 

 

青年ーーー転生者【白草 暁】は説明を始める。

 

 

「ターゲットは技術系構成員が生み出した宝石型エネルギー貯蓄アイテム【ウィッチ・レガリア】。既に警察とICPOが来て警備してる。問題は…」

「警察とICPOが俺らを関わらせる気がない、か?」

「正確にはそこに僕の父親も入るかな〜」

 

 

暁は肩をすくめる。

 

 

「まあ、所有者は僕だってこともあって、ウィッチ・レガリアを展示してる部屋の警備は僕らがすることになってる」

「しかし面倒なことをしてくれたもんだ。まさか同胞の作り出した品を盗み出そうとはな」

「見た目だけなら綺麗な宝石だからね。全く困ったものだよ」

 

 

暁が座っていた椅子から立ち上がる。

 

 

「おまけに警察とかの手前、僕らは不殺に武器の使用禁止という制限まである」

「だからこそ、今回は異能能力者を集めたんだろうが」

 

 

部屋を見回すと、2人の男女がいた。

 

 

「不殺ってのがきついがネ。仕方ないネ」

 

 

インド人らしき男が杖を片手に呟く。その目は黒い布で塞がれており、何も見えないであろう。

 

 

「…」

 

 

1人で将棋を指しているロシア人が駒を動かす。

 

 

「はぁ…不安だ」

「集めたお前が言う?ってか、俺らは強力な能力者が多い。今更だろ?」

「まあそうなんだけどさ」

 

 

暁がため息を吐き出す。

 

 

「…ん、腹減ってきたな」

「あー何か食べるかい?って言ってもカップ麺くらいしかないけど」

「いや、近くのレストランでも行く。どうせ時間まで暇だし」

「あまり遅くならないでね」

「おうよ」

 

 

ーーーのちに、俺はこの行動を後悔することとなった。

 

 

「し、死んでる‼︎」

「う、うわぁああ⁉︎」

 

 

俺はレストランで顔を手で覆った。

 

 

*********

○1時間後○

○レストラン・花火○

 

 

「えー、君の名前は?」

 

 

警官が俺の名を問う。

 

 

「八神 総司、この間中学生になったばかりです」

「何故1人でレストランに?」

「腹が減ったので、飯を食いに…」

 

 

思えば風の精霊術で、テレビで見た注目レストランに飛んで来たのが間違いだった。

 

 

「成程…被害者と面識は?」

「もちろんありません」

 

 

俺はキッパリと答える。

 

 

「お兄さん」

「ん?んん?」

 

 

声のした方を見ると、何やら見覚えのあるメガネをかけた子供がいた。

 

 

「(何かすげぇ見覚えがあるってか、コイツッ‼︎)」

「何か気が付いたこととかない?妙な音がしたとか」

「い、いや、そんな音は聞かなかったが…」

 

 

俺はしどろもどろになりながら答える。つか、こいつに関わりたくねぇ‼︎

 

 

「(死神【江戸川 コナン】となんて関わってられるか‼︎)」

 

 

そう、声をかけてきたのは死神と名高い名探偵コナンであった。

 

 

「ーーーよう」

「ん?ああ、貴方は」

 

 

混乱中の俺はふっと知り合いの顔を見つける。

 

 

「こんなところで会うなんて奇遇だな」

「お久しぶりです【新島 弘】警部」

 

 

新島警部は無駄に霊能力者家系に生まれたために、能力が低いのにも関わらず警視庁のオカルト対策組織の特殊資料整理室に配属させられた男である。実力的に言えば弱い地縛霊の相手が精々である。

 

 

「何だ、また依頼か?」

「依頼前に腹ごしらえしようとしたらこれですよ。はぁ、不幸だ」

「がははは‼︎今更1人2人死んでたところで飯が食えなくなるようなガキじゃねぇだろ‼︎」

 

 

その声に、死神が反応する。

 

 

「それってどういうこと?」

「ああ、コイツは強力な精霊術師の傭兵でな。少し前なんかイギリスのロンドンで、十字軍とナチスの亡霊どもと殺し合いをしたんだ。死者だけで何万人死んだことか…」

「バチカンとは和解しましたよ?まあいくつかの協定は結ばされましたけどね」

 

 

俺は肩をすくめる。実際、和解の条件の中には結構めんどくさいものもあったが…まあ今更だろう。

 

 

「ああ、そうだ。お前さんの聖霊術で何か分からんか?さっさと帰りたいんだ」

「いや、そんな便利な能力ではないですよ。そう言えば何故新島警部がここに?部署が違うでしょうに」

「あー、キッドとルパン三世の一件で人が足りなくてな。緊急で応援にな」

「あー、成程」

 

 

納得の理由であった。

 

 

「まあ、悪いがしばらくはここにいてくれ。お前さんがやったとは思ってないが、一応な」

「…分かってますよ」

 

 

俺は肩をすくめて席に戻る。

 

 

「(コナンがいるってことは、事件の解決は問題なく行われるはずだ。問題は追加の殺人が起きないかどうかだが…)」

 

 

俺も少々殺人事件について考えてみる。

 

 

「(死因は見てからに毒物による出血死だろうな。口から滝のように血を吐いてたし)」

 

 

治すとかそういうレベルの話ではなかった。即死レベルである。

 

 

「(最も容疑者として怪しいのは…被害者の目の前にいた女だが)」

 

 

あの動揺だと違う気がする。

 

 

「うーん、分からんなぁ」

 

 

やはり俺は頭を使うタイプではないようだ。それを再確認していると、オレンジジュースが机の上に置かれる。

 

 

「サービスです。よければどうぞ」

「これはどうも、ありがとうございます」

 

 

店員から貰ったオレンジジュースを飲みながら、コナンの動きに視線を向ける。

 

 

「(うーん、見てるとやっぱり不審な動きをしてるな…あ、麻酔針使ったな)」

 

 

時計型麻酔銃で眠らされた【毛利 小五郎】が崩れ落ちる。

 

 

「(あのままだと頭を机の角にぶつけるぞ)」

 

 

風の精霊にサポートを依頼すると、自然に座り込むように椅子に腰掛ける小五郎。

 

 

「(それにしても結構早い解決だったな。全くもってとんでもない目にあった)」

 

 

事件の解決を見届けていると、犯人であろうガタイのいい男が出口に向かって駆け出すーーーそう、俺の方向に。

 

 

「邪魔だァアアア‼︎どけぇえええ‼︎」

「ちっ、めんどくせぇな」

 

 

周囲の風を操作する。風が室内に吹き荒れる。

 

 

「≪風遊び・風拳≫」

「ぐげぇっ⁉︎」

 

 

風の拳の連打が犯人の男の腹を襲う。それは犯人の意識を奪うには、十分な攻撃であった。

 

 

「俺を突破するなら、せめてA級の達人になって出直してきな」

 

 

拳をポケットに突っ込み、警察に連行される犯人を見届ける。

 

 

「さて、事件も解決したようですし…私はこれで失礼しますよ」

「ん?なんか急ぎの用事か?」

「先ほど話してた、ルパンとキッドに犯行予告されている宝石の護衛を依頼されてましてね。厄介な相手ですが、全力で対応させてもらうつもりですよ」

「お、ならそこのガキンチョ連れて行けば楽かもしれんぞ」

「え?」

 

 

新島警部が指差す先には死神ことコナン…。

 

 

「そこのガキンチョはキッドキラーで有名だからな。勘も鋭いようだし、保護者の名探偵と名高い毛利 小五郎も依頼すれば来るだろうぜ」

「…ふむ」

 

 

案外悪くない話である。元々の成功報酬が高額だから、多少分前が減ったところで問題ない。

 

 

「そうですね…相談してみます」

 

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