平成の転生者(改訂版)   作:初任者

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・第二話 ーイエヴァの受難1(予定)ー

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第6章

ールパン三世vs名探偵コナン編ー

第2話

ーイエヴァの受難1(予定)ー

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☆☆☆☆☆☆☆☆☆

○語りside○

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

ある日気がついたら、日本人からロシア人に転生してしまった少女、【イエヴァ・ノーベンバー】は、安易に依頼を受けた事を後悔していた。

 

 

*********

○あかつき博物館・VIP接待室○

 

 

「(吐きそう)」

 

 

前世からの鉄仮面をそのままに、心の中で気分の悪い青い表情を浮かべ、イエヴァは無心に1人将棋をしていた。

 

 

「(こんな依頼受けなければよかった…)」

 

 

イエヴァの家庭はよく言っても貧民である。日々の生活でやっとであり、今世では肉も1年に1度食べれるかどうかというほどである。

 

そんなイエヴァにとって、この依頼は降って湧いたチャンスであった。

 

 

「(悪事に手を染めてではなく、強盗から宝石を守って合法的に金を得られる。この報酬があれば、最低でも高校卒業までの学費くらいはなんとかなる…って、喜んでた訳だけどさぁ)」

 

 

そもそもイエヴァは忘れていた。己が暴力などの荒事が苦手であり、スプラッタ映画なんて見たら気絶するほどに、グロへの耐性がなかった事を…そして何よりも、己の能力を本気で使用すれば、グロ確実である事を。

 

 

「(ま、まあ!不幸中の幸いにも!同じ依頼の仲間はかの有名な傭兵転生者に、もう1人も強いって聞いてるし‼︎なんとかなるなる‼︎)」

 

 

十字軍と吸血鬼となったナチス残党相手に大立ち回りをした八神 総司。その武勇はダラーズ内でも轟いている。

 

 

「(戦闘は2人に任せて、私は宝石の護衛に徹してればいい。うん、それでいこう‼︎)」

「ロシア人殿」

「はひぃ」

 

 

いきなり声をかけられたイエヴァの口から変な声が出る。しかしそんな事を気にせずに、インド人の転生者が、イエヴァに話しかける。

 

 

「傭兵殿の帰りが遅いネ。連絡取れるかネ?」

「わ、分からー」

「すまん、待たせた」

 

 

VIP接待室に入ってきた総司は、入室早々に2人に謝罪する。

 

 

「遅かったネ。何かあったかネ?」

「殺人事件に巻き込まれてた。まあ、それなりの助っ人を連れてきたから許してくれ?」

「助っ人?」「(助っ人?)」

「キッドキラーの江戸川 コナンだ」

「「ぶふぅッ⁉︎」」

 

 

予想外の人物の名前に、インド人の転生者とイエヴァは思わず吹き出す。

 

 

「え、えええええ江戸川 コナン⁉︎」

「(エー⁉︎コナン⁉︎エー⁉︎なんでどうして⁉︎)」

「警察とICPOと協力して警備するそうだ。んで、俺らは今まで通り宝石の部屋で警備だ」

 

 

ニヤリと笑みを浮かべた総司の顔を、イエヴァは思いっきり殴りつけたかった。

 

 

「んで、それはいいとして、作戦会議というか、情報のすり合わせをしておきたい…かまわないか?」

「それはかまわないネ…」

「…」頷く。

 

 

総司が帰りがけに購入したドーナッツを広げて、話を始める。

 

 

「俺の名前は八神 総司。傭兵転生者で分かるか?能力は精霊術とデビルサバイバーの悪魔召喚プログラム。その他諸々といったところか?」

「次は某ネ。名前は気軽に【アニク】と呼んでネ。知り合いには快楽(ジョイド)のアニクと呼ばれてるネ。能力は【D.Gray-man】に登場するノアの一族の初期【ティキ・ミック】と同じと思ってくれてかまわないネ」

 

 

そう言うと、アニクは周囲に蝶型の兵器を展開させる。

 

 

「分かった。で?」

 

 

総司の視線がイエヴァに向けられる。

 

 

「…イエヴァ。能力はーーー」

「「…うわぁ」」

 

 

イエヴァが能力を告げた瞬間、総司とアニクはドン引きする。

 

 

「どうするよ?」

「いやぁ…ある意味最恐の能力ネ。総司殿なら話は別だろうがネ」

「まあ、俺みたいな能力ならなぁ。とにかく殺さない程度に頼むぞ」

「了解ネ」「…」頷く。

 

 

3人がそれぞれドーナッツを手に取る。

 

 

「(そういえば、甘いものなんて久しぶりだなぁ…転生前以来?帰りに少し買って帰ろう)」

 

 

なお、イエヴァとアニクの旅費等は、報酬の前金代わりに白草 暁から支払われている。

 

 

「…甘い」

「ん?ああ、CMで有名なドーナッツ屋のだから、それなりに美味いだろ」

 

 

イエヴァが甘いものが好物なのかと勘違いした総司が、彼女の前にドーナッツを置いていく。

 

 

「そういえば、今回の依頼の報酬…内容の割に高かったネ。何か知ってるかネ?」

「知ってるってかなぁ」

 

 

アニクの問いかけに、総司は答えにくそうにしつつも、質問に答える。

 

 

「一言で言えば制限が多いからだ。不殺に美術館と美術品への配慮…大雑把な能力者には難しい」

「ふむ、まあ納得ネ」

「俺も聞きたい事がある。インドにダラーズ支部を作る話があるって聞いたが、どうなってるんだ?」

「支部というよりは研究所兼武器貯蔵庫ネ。この人食ゴーレムもどきもインドの研究所…【ダラーズ研究所ハウラー支部】の開発品ネ」

「(あぁ、甘い…)」

 

 

甘いドーナッツと紅茶をイエヴァが楽しむ中、総司とアニクの情報交換が進む。

 

 

「とすると、中東から東南アジアは研究所が中心か…」

「まあ、イギリスは中枢に、ダラーズが食い込んでると言っても過言じゃないネ」

「そりゃあ、王女が転生者だからなぁ」

 

 

しばらくそう話していると、太陽が沈み始める。

 

 

「…そろそろか」

「一般客は警察が締め出しているはずネ。某達は部屋を守るだけネ」

「…」

 

 

3人が席を立った。イエヴァの苦難が始まろうとしていた。

 

 

*********

○宝石の展示部屋○

 

 

部屋の中央に置かれた問題の宝石…ウィッチ・レガリアは、怪しげな光を放っていた。

 

 

「見ただけなら、呪われてそうな逸品だけどな」

「中身は魔力エネルギーだけネ。魔法使いでもないと使わないネ」

「その通りだな」

 

 

3人は宝石を囲みながら、笑みを浮かべて談笑していた。まあ、しゃべってるのは総司とアニクのみであったが…。

 

 

「暇だし賭けでもするか?」

「賭け?何にネ?」

「キッドキラーがルパン三世とキッドを退けられるかどうか」

「暇だし、構わないネ。イエヴァ殿はどうするネ?」

「…(緊張でそれどころじゃないってのッ‼︎)」

 

 

緊張で固まるイエヴァの様子に、アニクは勘違いする。

 

 

「イエヴァ殿は突破されるに賭けるみたいネ。そうでもなければ、こんなに警戒しているはずがないネ」

「(違う、そうじゃない)」

 

 

イエヴァは内心で顔を横に勢いよく振るが、それは鉄仮面のごとき無表情により、2人には伝わらない。

 

 

「某も突破にかけるネ。その方が色々と面白いネ♪」

「突破されない方がキッドキラーが無駄にならなくて助かるんだがな…」

 

 

イエヴァは、人生初というほど真摯に、突破されないことを祈った。

 

ーーー無駄とは思いつつ。

 

 

*********

*********

 

 

野次馬という観客の中で、奇術師と大怪盗が己の全力を持ってぶつかり合う。

 

しかし、そこにある"異物達"は物語を歪める。

 

さてはて、結果は如何に?

 

 

*********

○八神家○

 

 

「あ、和麻。これって総司が受けた依頼の件じゃない?」

「んぁ?」

 

 

食事後であり、ぼーっとしていた和麻がテレビを見る。そこに映るのは野次馬とキッドコール。

 

 

「あいつもへんな依頼受けるなぁ」

「お友達からの依頼らしいけど…そんな子いたかしら?」

 

 

そこで2人に流れる今までの記憶…あいつ、同世代の友達と遊んでるところ見たことないぞっと。

 

 

「…まさかだが」

「いや、でも、友達の依頼って言ってたし…」

「友達料に依頼を受けろ…とかじゃないよな?」

「そんな、まさか…」

 

 

息子と娘が転生者であることをすっかり忘れて悩み込む2人。例え精霊術師だろうとコントラクターだろうと、子育てに悩む親は変わらなかった。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

○語りsideEND○

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

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