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第2章
ーバイオハザードー
第2話
ー突破作戦ー
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ラグーンシティで発生した生物災害…つまりバイオハザードは【Tウイルス】と呼ばれるウイルスによって起こされたものである。
このウイルスに侵された感染者は、死後に歩く死体となり生者達を襲い始める。
その結果が、後に【ラグーン事件】と呼ばれる大災害である。
バイオハザードが起きたラグーンシティには最終的に戦術核によって滅ぼされる。そう、Gウイルスごとである。
ーーーさて、ここまで言えばわかると思うが、ここからは時間勝負である。
核兵器が落ちる前に、何としてでもこのラクーンシティから逃げる必要がある。時間的余裕はないに等しい。
とはいえ…。
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○ラクーンシティ○
○バス用地下駐車場○
「とはいえ、この機会を逃すのも惜しいんだよなあ」
俺は足元に落ちていたショットガンを手に取る。"警察の使っていたショットガン"だから悪い品ではないはずだ。
「にーに、早くちょうだい」
「へいへい」
俺はショットガンをはやてに手渡す。するとはやてが近くのバスにそれを運び込む。
バスには闘鬼:コボルト達が鉄板を貼り付けたりしていた。彼らは無論俺が召喚した悪魔達であり、今は作業員として駆り出している。
このバスの名前は【バイオ突破号(はやて命名)】である。その名前の通りに、バイオハザードを突破するために現在進行形で大改造中の民間用バスである。
うん、これぞ戦時徴用ってやつか?
「どのくらい積み込めた?」
「えーっと、ハンドガン13丁とショットガン2丁、アサルトライフル3丁、手榴弾5個ってところやな」
「よくそんなに集められたな」
これらの武器もバイオハザードを突破するために、兵士や警察の死体から回収したものである。
「(一応"新しい特典"とやらのおかげでそれと同等レベルの武器は回収できたが…もう少し弾薬が欲しかったな)」
俺は今回の件で学習し確信した。俺以外にも転生者はおり、さらに言えば別の作品の世界も混じっているかもしれないと。
ならば、少しでも備えておくのは当たり前のことであり、武器を集めるのもその一環である。
…まあ、最悪の場合は、敵対するのが"転生者同士"という可能性もなくはないのだから。
「にーに、とりあえず使えるレベルにはなったで」
「ふむ」
そこにあったのは鉄板とかを無茶苦茶にくっつけたようなバスであった。
「まあ、作業員が専門職でない上に、そもそもその作業員が人間じゃないからな。このレベルなのは仕方ないだろうよ」
「こんだけ出来ただけでも良しやで」
はやてがバスに乗り込む。運転席にはすでに母親が座っており、慣れないバスの運転のイメージトレーニングを行なっていた。
「さて、再度作戦を確認する。母親もこっちに来てくれ」
「何?」
「作戦の確認やて」
母親が合流する。
「作戦の再確認だ。我々はこの装甲バスで一気に突っ切る。生存者は悪魔どもに拾わせて、武器持たせて民兵にする」
「できたらもう少しウイルス回収したいねんけど」
「出来ればな」
俺は周囲のコボルトを消し、改めてバスの外にデカラビアとパズスを召喚する。
「…帰ったらきちんと説明してくれるのよね?」
母親が俺達兄妹に問いかける。
「もちろんやで‼︎」
「実際、そろそろ話しておこうと思ってたしな」
「ならば良し‼︎」
バスのドアが閉まり、バスが発車する。どうせなら次の駅は終点ラクーンの外と表示してくれればいいんだがなぁ。
「行くわよ‼︎」
母親がバスを発車させる。
「デカラビア‼︎ パズス‼︎ バリケードをぶち破れ‼︎」
ーーー≪≪メギドラオン≫≫
出入り口を塞いでいた車のスクラップ群が、2体の悪魔の放ったスキルで全て吹き飛ぶ。
「ところでやけど…にーに、悪魔だと他の生存者たちが怯えへんか?」
「あー、それもそうか。とすると使えるのは…」
正直言えば、最下級悪魔のコボルト達でも小規模のゾンビどもぐらいならば十分だ。ならば見た目にこだわっても問題はない。
となれば、奴らを試すのも手だろう。
「よし…召喚、【天使:パワー】‼︎」
バスの周囲に10体もの武装した天使達が召喚される。これは俺が大群相手用に、デビルサバイバー2 の世界から帰ってきてから用意しておいた武装天使部隊である。
とはいえ、作ったばかりで強化がまともに終わってないために、ほとんどの個体が初期値レベルである。
だが、この場では十二分に活躍できる。
「4体はゾンビの掃討、3体は障害物の破壊、3体はバスを守りながら生存者の回収だ‼︎」
なお、このバスには天井に穴が空いており、そこから生存者を回収できるようになっている。
「あはは♪天使様やで♪」
「俺からすれば悪魔も天使も変わらんがな…まあ、一般人からすれば天使の方がいいだろうよ」
俺は運転席に座る母親の隣に進む。
「母親、障害物はパワーが破壊するから、突っ走れ」
「分かったわ」
母親はゆっくりめではあるものの、バスを無難に走らせている。障害物になる放置された車などはパワーがスキルで破壊するからそこらへんも問題ない。
「はやて、一応周囲の確認を頼む」
「了解やで」
はやてが生存者回収用の穴から外を見渡す。
「…ん?にーに」
「どうした?」
「あれ見てみ」
「一体なんだ?」
俺は死体から回収した双眼鏡で、はやての示した場所を見る…って、あれは‼︎
「げっ、マジかよ」
それはゲームで何度か見覚えのある生物兵器…【タイラント】であった。
「しかも追われているのは…」
そのタイラントから逃げている女…多分間違いなく【ジル・バレンタイン】である。バイオハザードのゲームでは主人公もした原作キャラクターである。
「にーに、どうする?」
「やるべきだろ?」
俺はケータイを操作する。
「人命救助優先‼︎」
「そうこなくっちゃ♪」
☆☆☆☆☆☆☆☆
○バイオハザードside○
☆☆☆☆☆☆☆☆
ジル・バレンタインは、アンブレラコーポレーションが生み出した生物兵器"タイラント"に執拗に追いかけ回されていた。
タイラントが送り込まれた理由は邪魔者の削除という最悪の理由であった。
「くっ‼︎」
負傷した体で、ジル・バレンタインはタイラントから必死に逃げる。その瞬間の出来事であった。
ーーー≪マハジオ≫
ーーー≪マハザン≫
突然、タイラントを雷が貫き、風が切り裂く。おまけに周囲にいたゾンビ達も被害を受ける。
「ぐぉおおおお⁉︎」
タイラントが悲鳴をあげ、膝をつく。ゾンビ達に至っては全滅であった。
「え?天使…?」
ジルが見たところにいたのは、武装した2体の天使であった。
「は、はは…初めて神様に感謝したくなってきたわ。アーメン」
天使の1体がジルを抱きかかえる。俗に言うところのお姫様抱っこであった。
「天使にお姫様抱っことはね。人生何が起きるか分からないわね」
天使がその場を離れ始めると、タイラントが再び立ち上がる。
「スタァアアアアズ‼︎」
ーーー≪マハブフ≫
タイラントの体が、天使の攻撃によって氷で凍結する。
「え?ちょっ」
天使達がジルごと移動を開始する。
「あれは、バス?」
バスに追いついた天使が、バスの上にジルを下ろすとそのままバスの中に着地する。
「ーーーようこそ、ラクーンシティ外行きバスへ」
流暢な英語を話す子供が両手を広げてジルの前に現れる。
「当バスはラクーンシティ外に向かっています。そう、生存者を回収して、同時にゾンビどもを虐殺しながらね」
「総司、ワタシより英語うまいネ」
「母親は中国訛りがあるからね。俺はアメリカにいた頃があったからその時にね」
子供とその親らしき女性が談笑している。
「貴方達は?」
「あー、まあそうなるよな」
子供が頭を軽くかく。
「"悪魔使い"ソウジ・ヤガミ。隣の妹がハヤテ・ヤガミ」
「はやてまで…ワタシ、ソイ・リンっていいマス。帰化名だとリン・ヤガミ」
「悪魔?」
ジルは周囲を警戒している武装天使を見る。
「俺にとっては悪魔も天使も同じことですよ」
「…そう。もうそれでいいわ」
ジルは椅子に座り、息を整えることにした。
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○バイオハザードsideEND○
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エンド
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