連載休止 僕たちのカルデア アスクレピオスと女の病   作:里見レイ

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なんか、キリのいいところや入れたいカットを書いていたら長さと執筆時間にとんでもない時間をー。



料理人、剣士、聖女の思惑

「......て感じだ。まあ、どうせ一時の騒ぎだろうからな。数日くらい静かにしていれば問題はないと思う。それまで少々不快な出来事があるだろうが勘弁だ」

 

 あれから数分。アスクレピオスは出来るだけ簡潔な表現で事の顛末を伝えた。

 

「なるほど。何か思ったより大事になってしまったみたいね。エミヤには暫くキッチンを任せることになってしまうかな。まあ、暫く新作料理の研究に勤しむことにするわ」

 

 ブーディカは、既に自分のするべき内容を悟っている。己が渦中に置かれるケースこそ初めてだが、カルデアでトラブルが起きた時は出しゃばらずに対応するのが彼女のやり方である。

 

「助かる。僕のせいで面倒なことになってしまったのは申し訳ないな。埋め合わせ、っていうか一人で静かにしている間は僕たちである程度生活のサポートをする。あの船長は現在ニートみたいなもんだからな」

 

「そう。貴方自身も大変なはずなのだからそこまで行動しなくてもいいんじゃない? 自分のことくらい自分でも出来るし」

 

「いや。それじゃあ僕の気が収まらない。それに、これからあの飲んだくれにも事情聴取も行う。やる事の増え具合を考えれば、むしろ君と関わっていた方が気が楽なのでね」

 

 ゆったりと椅子から立ち上がるアスクレピオス。これから厄介な女の所に行かなければいけない訳だが、先に心配の種を減らして若干の安堵感を覚えた。

 

「......じゃあ、また来るよ。何やかんや、僕が一番頼りにしているのはお前なんだからな」

 

 彼はステルスマントを被り、部屋を出る準備を済ませた。心なしか、来た時より足取りが軽い。

 

「......分かったわ。あとは、貴方に任せるから」

 

 静かに彼を見送るブーディカ。そのまま、静かに彼女の部屋が開閉される。

 それから三秒経った。

 

「......ふう。景虎さん、思った以上に大胆な行動してくるなんて思った以上だわ。あのまま彼女が彼を手に入れてしまったら、私にとってのやすらぎの空間が壊されちゃうかもしれないのかな」

 

 飲み干された紅茶のカップを自室の水道に置き、軽い溜息をつくブーディカ。彼女は例え一人だったとしても、こんな寂しげな目をすることはアスクレピオスが絡む事くらいしかないだろう。

 

 

 ステルスマントを被り、忍び足でカルデアを進むアスクレピオス。個別通信機が次々と鉢合わせを回避もしてくれる為、二重の体勢で誰かに見つかることはない。しかし、彼はあえて見つかるリスクを負ってでも見ておきたい人物がいた。なので、ステルス機能の作動を改めて確認し、息をひそめる事となる。

 

「それにしても、あの景虎さんがこんな形でプロポーズって。想像していなかったっていうか、彼女がこの手の話題に挙がってくるくらい意外ていうか」

 

 そして、想定通りの声が聞こえた。そして、もう一人。

 

「うむ。まあ、想像は出来ないのも無理はない。されど、彼女とて一人の女子(おなご)。色恋沙汰の一つや二つあるのだろう。サポートして拙者は様々なカルデアに出張してきたが、色恋が皆無なカルデアは存在しなかったぞ」

 

 やって来たのは、マルタと佐々木小次郎。このカルデア両者共に重役を担っている二人だ。

 

「......」

 

「まあ、確かに人として恋や愛に励むこと自体は自然な行為です。けど、相手がアスクレピオスさんって。彼は正直ブーディカさんとくっつくと思ってたのよ」

 

「景虎殿は常に表情を出さない女子(おなご)だからな。ただ、毎度のごとく医務室に行く時の足取りはかなり軽かったのは明白だったな。勤め先が同じ都合もあり、個人的には景虎殿の肩を持ちたいな」

 

 マルタは、厨房で調理補佐を担っている選抜組だ。同じライダーという事もあり、ブーディカとはかなり仲がいい。そして、佐々木小次郎はトレーニングルームの最高監督官の聖杯組。二人とも、アスクレピオスとの関わりこそ薄いがカルデアでは重要なポジションについている。

 アスクレピオスにとって、今後の対応の一材料として二人の個人的な意見を聞きたかったゆえに聞き耳を立てたという次第である。

 

「ま、どっちにしても私としては嬉しい限りなんだけどね。だって、あの医者さんなら決めた相手は必ず幸せにするでしょ?」

 

「異論はないな。拙者も何やかんや医師殿とは長い付き合いだ。女子(おなご)を泣かせるような御仁ではなかろうな」

 

 そして、二人の付け足されたこちらの言葉。そのまま横へと曲がって行った。隠れて見ていたアスクレピオスからは、まるで娘を嫁に出す前の両親に見えてしまった。

 

「......まずは、話をしないとな」

 

 二人を見届けたアスクレピオスは再び移動を開始した。心なしか、少しだけ気が軽くなった足取りへと変わっていた。

 




 マルタは、私が一番好きな声優さんの統一パーティーの一員ですね。未だに頼光やタマモキャットがいないのでうちのカルデアでは厨房の一端を担ってます。
 そして、佐々木小次郎は聖杯でレベル96。私が初めて聖杯をあげたサーヴァントになります。そして、トレーニングルームの最高責任者(景虎の上司ポジ?)という感じです。
 太古のイベントで私が好きな二人が関わっていたと知り、こちらのカルデアでも出演して頂きました。恐らく、イアソンが主役の話でもサブキャラとして出て来ると思います。
 ではまた。

次にアスクレピオスが診る 恋の患者は(アドバイザーとして関わります)

  • ネロ・クラウディウス
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  • マルタ
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