連載休止 僕たちのカルデア アスクレピオスと女の病 作:里見レイ
次の日の朝、彼は以前のように食堂へと向かった。昨日は、あの後暫く二人で話をしていた。互いの過去、互いの今、互いの将来までをだ。
「......おはよう」
「おはよう。まさか、こんなに早く食堂に戻ってこれるとはね。しかも、貴方がメールで言っただけでしょ?」
ブーディカが前のように彼を出迎える。いつものシリアルと牛乳、そしてカットされたフルーツ。
「まあな。ただ、正式な報告もしなければならない。お前はここでの仕事があるから大丈夫。先に僕から言っておくから、全体の朝ごはんの時間が終わったら二人で挨拶に行こう」
そう話した後、彼は早々と朝食を完食する。満足げにご馳走様と言い皿をブーディカに渡す。
「了解。それまでは調理に集中するよ。結局、貴方がメール送った人たち以外には私が一時的に調理場から離れる予定だって知らない訳なんでしょ?」
マスターから言われた事情をアスクレピオスから聴いたブーディカ。色々と彼自身も苦労していたと知り、彼に一段と支えようとするようになったし愛するようになった。
「そうだな。結局、マスターが少数の面子で行った極秘計画だったようだな。僕たちの結婚を機に、カルデアでの恋愛・結婚を推進するようだな。まあ、マスターの役に立てて嬉しいけど」
「そうね。幸せになって、他の奥手な子たちを勇気づけてあげるんだから!」
このブーディカの笑顔はまさに「妻の顔」だ。彼女が良い妻、結婚の先輩としてアスクレピオス及びカルデア全体を支えてくれることは間違いないだろう。
「それじゃあ、また。九時かその後くらいに迎えに来る」
「分かったわ。また後でね」
こうして、二人は一度別行動となった。しかし、誰が予想していただろうか、この後の泥沼を。
アスクレピオスは、現在マスターの部屋に向かって廊下を歩いている。途中、ロビンフットやカーミラなどのサーヴァントとすれ違ったが今までと何の違いもなくすれ違った。そして、マスターの部屋まであと数メートル地点の時あるセイバーとすれ違い。
引っ張られて物陰へと連行された。
「なあ、アスクレピオスよ」
そのセイバーは周りに誰もいないことを確認して口を開いた。
「結婚するなら長尾景虎にしておけ。ブーディカを不幸にしたくなければな」
突然の宣告に、アスクレピオスは理解が追い付かない。
「どういうつもりだ、ネロ・クラウディウス?」
動き出したのだろう。覆すつもりなのだろう。このカルデア最古参の一角にして絆レベル10の男装麗人。一度決められた事象を反転させる為に、皇帝が力を振るいだしたのだ。
結果論ですけど、アスクレピオスは妻としても母としても一流で互いを補完できるブーディカの方が似合うのかもしれません。
ただ、景虎とも世間で言う「ケンカップル」として良き関係を気付けることでしょう。
決定打としては、彼の孤独がどちらの下で癒えたか、そして相手を支えられたかでしたね。今はですが。
感想、お待ちしております。
里見レイ
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