連載休止 僕たちのカルデア アスクレピオスと女の病   作:里見レイ

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 お待たせいたしました。


介入

「......どうなっている? かなり混戦状態のようなのだか?」

 

「んー、ちょっと待ってね。これはカルデアの内部で何かしらの干渉が入っているようでねえ」

 

「うーん、これは色々厄介な事になりそうね。応援呼んでくる?」

 

 こちらは管制室。ジャンヌとジークの一世一代のターニングポイントを見守りに来たアスクレピオスとブーディカである。しかし、見ての通り通信トラブル祭り。技術顧問のロリンチとガヤガヤ話ながら皆で首をかしげていた。

 

「っというか、今回のレイシフトはあの二人だけではなさそうなのだが?」

 

 通信トラブルにより、直線コミュニケーション自体は取れていない上に誰がいるかも分からない。しかし、生命反応は各地点で確認できる。そして、その反応数は現在8つ。残りの6名の反応については見当がつかない。

 

「あー、これに関してはコフィンの履歴を確認すれば出て来ると思うよ。ちょっと待っててねー」

 

 ロリンチがまたキーボードをカチャカチャする。空中に浮かんだディスプレイには、嫌な予感しかしない面々が浮かんでいた。

 

「......おい、この面子って」

 

「おや、何か知っているのかね医師君?」

 

「以前、マスターに極秘の人間関係を教えて貰ってな。このメンバーはまさしく泥沼の相関関係なんだよなあ」

 

 以前自分がマスターとマシュに見せて貰った資料を思い出すアスクレピオス。急に頭が痛くなる。

 

「つまり、私たちの知らない場所で恋愛戦争が起こっているという事?」

 

「その通りだ、ブーティカ。しかも、その面子にあの女が関わっているから非常に厄介な事になるぞ」

 

「......同感ね。彼女の事はやはりどうしてもって感じだから」

 

 彼の発言にブーティカも頭を抱える。ここまで来たが、出来れば関わりたくないという顔だ。

 

「おやおや、これはご夫婦さんも匙を投げるレベルですか。そうなると、私も最終兵器に頼らざるを得ないかもしれないねえ」

 

 ロリンチは何故か二人と比べると気楽な顔だ。

 

「何かあるのか、技術顧問?」

 

「なーに、簡単な話だ。反応をキャッチ出来ているサーヴァントたちを強制レイシフトさせて呼び戻すんだ」

 

『!?』

 

 余りにも唐突な革新技術に二人は絶句した。流石にここまで来るとこのカルデアがどれだけ技術に割いているのか疑問どころかチートレベルだ。

 

「それ、本当に存在するのか?」

 

「いや、軽い冗談だ。さすがの私にもそれだけの予算は回らないよ」

 

「......何故このタイミングで冗談を言う? そんな性格でもあるまいし」

 

 肩を落としたアスクレピオスに疑問の渦が拡大される。しかし、その渦は一瞬で消える事になる。

 

「ははは、聖人君子だって稀に冗談を言うだろ? モヤモヤとした霧を払うには適度なジョークがいい薬さ」

 

 ディスプレイを切り替え、メモ用紙に文字列を書きながらロリンチは作業を続ける。その目つきは、完全に研究者モードに切り替わっていた。

 

「......ったく、さっきのジョークで多少は気は紛れたのは確かだな。結局、打つ手なしなのか?」

 

 腕を組むアスクレピオス。しかし、先ほどより顔は明るくなった。

 

「......応急処置でいいから、今からやる事を教えて貰える? 私も、ここまで来て傍観は嫌だからね」

 

 ブーティカも若干だが前向きな表情になった。少なくとも、夫の手を優しく握るレベルには明るく事態を捉える事が出来るようになった。

 

「うんうん、そうでなくちゃカルデアの中核は担えないよね。しかし、こういう時は『功労者』の人に助太刀を仰いだ方が良いのかもしれないねえ」

 

「オジマンディアスとネロ・クラウディウス、どちらかに連絡を取ってみるか? それとも、何か知ってそうな船長に聞き出してみるか。どっちにする?」

 

 淡々と、助っ人の相談をする面々。しかし、その口調ペースに若干の遅さを感じる。

 

「......」

 

「......」

 

「......」

 

 そして、三人は急に静まり返った。

 

「! 来た、オルレアンでネロ・クラウディウスの魔力反応が出てる!」

 

 しかし、静寂はすぐに破られた。盗聴されている事を前提で自然と容疑者の話題を口に出し、動揺した時の通信を逆探知したのだ。

 

「この手の大掛かりな犯行は一人では出来ないからね、協力者に連絡すると思ったよ。協力者はロンドンにいるようだ。アスクレピオスはセプテムへ、ブーティカはロンドンにレイシフトしてくれ」

 

「了解だ、残業代は頂くからな」

 

「お説教はしたくないけど、しょうがないわね。それじゃ、気を付けてねアスクレピオス!」

 

 メモに書かれた手筈通りにコフィンに乗り込む二人。ロリンチの頭の回転には色々と驚かされる。

 しかし、あくまこれは修羅場の始まり。そこに自ら首を突っ込むのだから、色々不安しかない訳だが果たしてどうなる事やら......

 




 一応、本シリーズの主役は今でもアスクレピオスなんですよね。彼を現場に送り込む手続きには苦労させられましたよ、全く。

 ではまた。
里見レイ

第50話で再びメタ回をやります。アシスタントに指名はございますか?

  • アタランテ続投!
  • アタランテ・オルタ希望!
  • メルトリリス、カモン!
  • ラムダさん、どうぞこちらへ!
  • マルタ姉さーん
  • 水着マルタ? ああ、来なかったよ。
  • 牛若殿!
  • 真夏の牛若殿!
  • あべんじゃあ牛若殿!
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