連載休止 僕たちのカルデア アスクレピオスと女の病 作:里見レイ
周りを見渡して、彼は懐かしいと思った風景ではなかった。このカルデアがオルレアン攻略をしていた頃、確かにアスクレピオスはカルデアに召喚されていた。しかし、彼に育成リソースが回ってきたのはまだ後の話。周回でも特に回数多くここに来た訳でもないのでほぼ話だけ聞いていたレベルである。
「さて、問題の皇帝さんはどこに居るのやら......ん?」
しかし、建物の場所は分からなくとも魔力の放出されている場所は一瞬で感じ取れる。
「......この魔力量。皇帝ともう一人、宝具を開放しているな。しかもこの持続量、対人宝具ではないな。となるとすると、現在この町は劇場と霧で大変な事になっている可能性が高いな」
駆け足で魔力のする方に向かうと、案の定町が大混乱に陥っていた。
「......さて、実際戦闘に入ると彼女たちに敵わないからな。どうしたものか」
想像通り、街中に疑似固有結界と濃霧が立ち込めていた。そして、この騒動に巻き込まれているであろうあの男の姿も見えない。恐らく、この亜空間の中で動けずにいるのだろう。
『こちら、アスクレピオス。想像の範囲内ではあるが、最も面倒な状況になっている。資料で見せた通り、彼女たち二人が彼を取り合っているとすればだ、僕一人では抑えきれない。応援を頼めるか?』
ロリンチから借りた個別通信機を使い、ロリンチに連絡を取った。ここで突進するのは得策ではない。
『うーん、第一この作戦自体は私達だけで見守りをする予定だったから応援はいなくてねえ。君が何かしらの言葉で呼べそうな人がいるなら連絡してみるけど?』
『よし、船長を呼べ。見返りは近いうちにするであろう奴の部屋の整理作業の手伝いだ』
通信に関して、遠慮なく戦友を呼びつける医師。彼なら問題ないというアスクレピオスなりの信頼だろう。
『了解、三十秒で派遣するから待っていたまえ』
そして、三十秒後。
「......アスクレピオス、俺が女の泥沼を苦手としているにも関わらず何故呼んだ!?」
高速詠唱ならぬ高速レイシフトとは、この為にある言葉だろう。音もなくイアソンがこの町に足を下ろした。
「すまんな、こういう時はお前みたいな起爆剤が必要になる。さあ、行くぞ。難病の治療には電気メスのような僕の時代より危険な道具も必要になるからな」
イアソンの腕を引っ張って騒動の根源へと入り込んで行くアスクレピオス。さて、治療開始だ。
「さてと、まずはこの被害者さんから話を聞こうとしますかね。して、どうしてこうなったんだ。ロビンフット?」
霧の中に入ってすぐ、二人は座り込んでいる弓兵と合流した。
「......概ねそちらさんの予想通りだと思いますよ。オレとネロとでこの町を散策してたら、ジャックさんがやって来た訳ですよ。で、あれよあれよと二人は対決し始めたんですよ」
こそっと電子タバコを吸うロビンフット。見るからに疲れが染み出ている。それを受け、アスクレピオスはこの事件の根源の渦へと踏み入る。
「では、話の根幹を聞こう。各面々のレイシフト先を操作した末に恋敵と大乱闘を繰り広げた最初の元凶さんは、ネロ・クラウディウスだな?」
「......そうだよ。前々から彼女は誰かと隠密に作戦会議していた事を本人がオレに言っていた。何よりレイシフトを自ら操って二人きりになったタイミングでプロポーズしてきましたよ、あの皇帝は......」
ため息が漏れるロビン。さて、もう少し奥に行かなければ治療は施せそうになさそうだ。
とりあえず、息継ぎ回です。更新頻度と内容の充実性の両立が出来るように頑張ります。
短いですが、これで。
里見レイ
第50話で再びメタ回をやります。アシスタントに指名はございますか?
-
アタランテ続投!
-
アタランテ・オルタ希望!
-
メルトリリス、カモン!
-
ラムダさん、どうぞこちらへ!
-
マルタ姉さーん
-
水着マルタ? ああ、来なかったよ。
-
牛若殿!
-
真夏の牛若殿!
-
あべんじゃあ牛若殿!