今回は折紙ちゃん視点だゾ(`・ω・)bグッ!
私の名前は鳶一折紙。来年から小学生になります。日本のてんぐうしってとこに住んでる普通の女の子です。
最近は料理の練習をしていて、お母さんも美味しいよ、上手く作れたねと褒めてくれます。お母さんにはまだまだ勝てないけどいつかお母さんよりも美味しいご飯を作れるようにいっぱい練習してるのです!
そんな私は今、少しピンチに陥ってます。
お父さんのお知り合いが家に来るらしいのです!!!
普通じゃないかと思われるかもしれないけど、私にとっては一大事なのです。
自慢じゃないけど、私は人と話すのが得意じゃありません。こういう人を人見知りって言うらしいです。
だからかな?いつもこういう時は家に呼ばず、お父さんから行くようにしてくれてるか、私がいない時にしてくれてるんだけど…今回はそうじゃないみたいです……
どうやら、今日来るのはお父さんの昔からのお友達らしい。その友達の人との思い出を話してる時のお父さんはすっごく嬉しそうで、私まで嬉しくなってきちゃうよ。
もぉ〜、お父さんめぇ…仕方ないなぁ……これは今度甘いものを買って埋め合わせしてもらわないと!
という訳で私たちは今そのお友達さんたちが来るのを待っていると、ピンポーンとインターホンの音が家の中に鳴り響く。着いたのかな?
「はーい」
お父さんと共に玄関に迎えに行きます。こうやって玄関まで迎えに行くのも礼儀なのだとお母さんに教えられました。
お父さんによると、どうやらそのお友達の人の子も一緒に来るらしいです。きっと友達の出来ない私への気づかいなんだろうなぁ……ありがたいけど急すぎるよ……
いったいどんな子なんだろ?出来れば話しやすい子がいいな。
そんな事を考えていると、カチャッという音と共にドアが開けられる。
そこには2人、一人は大人の男の人だ。きっとお父さんの友人の人だろう。すごくカッコよくてテレビやドラマに出てきそうだな、と思った。お父さんと同い年くらいのはずだけど、高校生くらいにしか見えない。
だけど、私の目にはその人ではないもう一人の方。その横に立っている男の子しか映っていなかった。
きっと私はこの子と出会うのが運命だった、という気持ちすら湧いてくるほどこの子に惹き付けられる。
私と似た、けれどもっとさらさらとした銀髪。中性的な顔つき。そして何より私と同い歳のはずなのにどこか大人びた、どこか儚い雰囲気。その全てが、彼の独特な不思議さを作り上げていた。
妖精のよう、と例えるのが正しいだろうか。かっこいいと可愛いを併せ持ったようなその少年に私はすっかり見惚れていた。
「こんにちは。僕の名前は
ゆうり、くん。ゆうり……ゆうり……
頭の中で何度もその名前を繰り返して刻み込む。何故か分からないけど、そうしなければいけない気がした。この名前を忘れてはいけない。そんな気がしたのだ。
「しっかりしてるね、祐里くん。折紙。折紙も祐里くんに挨拶出来るかい?」
そんなことを考えているとお父さんにそう言われた。
…うう、来てしまった……
知らない人の前で挨拶をするのは私には厳しいよぉ……
それがこの少年の前なら尚更だ。嫌われたくない。何故かは分からないが、そんな気持ちが心の中から溢れてくる。
ん、がんばれ私!いっぱい練習したでしょ?練習通りに挨拶すれば大丈夫っ!
「は、初めまして…鳶一折紙、です。よろしくお願いします…」
しっかり言えた……かな?と思っているとお父さんが頭を撫でてくれた。
よかった…しっかり言えたみたい。えへへ…
「折紙、折紙」
「ん?あ、ごめんお父さん。なあに?」
嬉しくてお父さんが何か言ってるのに気づかなかった。いけない、気をつけないと。反省反省。
「ああ。それでな、お父さんたちが話してる間、祐里くんと2人で遊んでてくれるかな?」
「うん!わかった〜」
そっか〜祐里くんと遊んでればいいんだね。
……ん?え、
「え、2人きりで?!!」
「ああ。まあ折紙と祐里くんなら大丈夫だよ」
そ、そんなぁ……
ま、まあでも……話してみたい気持ちはあったし……
このチャンスを逃したらもう話す機会が無くなっちゃうかもしれない。そう思うと不思議と頑張ろうという気持ちも湧いてくる。
ん、よしっ!ぺしっと自分の頬を軽く叩いて気合を入れる。
うん!頑張ろうっ!!がんばれ私っ!!
うう、いたかった……次はもう少し弱めにしよっと……
という訳で今二人で私の部屋に居るのですが……
うう、気まずいよぉ……
あれから10分くらいかな?私の部屋に来た私と祐里くんだけど、ずっとお互い何も喋らない。
祐里くんはずっと私の部屋を見回しながらのんびりしている。うう、なんか恥ずかしい。
あ、欠伸した。かわいい…
普通なら当たり前の仕草だけど、そんな当たり前の仕草にもどこか特別な感じがするのは彼だからだと思う。
可愛いというか、不思議というか、まるで彼だけが別の世界の住人みたいだ。綺麗な髪と肌、男の子とは思えないくらいの可愛い姿。
緊張しちゃうなぁ。
「「……」」
で、でもずっと何も話さないのも祐里くんに悪いし……何とか話しかけないとっ!!
「「えっと……」」
あ、重なっちゃった。
「えっと…先にどうぞ……」
「えっと…じゃあ改めて。僕の名前は白國祐里。よろしくね折紙ちゃん」
祐里くん、しっかりしてるなぁ。確か私と同い年…なんだよね。凄いなぁ、私も祐里くんを見習わないと!!よし!
「う、うん。なら私も改めて……鳶一折紙、です。よろしくお願いしまちゅ、……かんだ……うう……」
大事な自己紹介でかんじゃった……うう……恥ずかしいよぉ……
顔が熱い。自分でも顔が赤くなっているのが分かる。
「はうっ」
な、な、な、撫でられてる!!?ゆ、ゆ、ゆうりくん?!!あ、でも気持ちいい……
ただ撫でられてるだけなのになんかほわほわしてくる……
「あっ」
私の反応を見て間違えたと思ったのか、手を離す祐里くん。
べ、別に祐里くんならもう少し撫でても良かったんだけどなぁ……
「それじゃあ折紙ちゃんだね……よろしくね折紙ちゃん!」
「あ、え、う、うん。よろしく、祐里…くん」
ん、良かった。何とか話せそうだ。祐里くんのおかげだね。すごいなぁ……私も祐里くんみたいにしっかり話せるようになれるかな?
あれ?祐里くん何か考え込んでる。ずっと考えてるけど大丈夫かな……?
…こうしてじっと見てると綺麗だなぁ。髪も肌も綺麗だし、腕とか私と同じくらい細いんじゃないかな?女の子って言われたら信じちゃうよ、これは。
うーん…でもさすがにそろそろ心配だしちょっと話しかけてみようかな。
「?祐里くん?大丈夫……?」
「あ、ごめんね折紙ちゃん。大丈夫だよ」
「そう…?それならよかった」
そっか、それは良かった。
……折紙ちゃん…か。嬉しいけどちょっと恥ずかしいなぁ。
でもなんか嬉しいなぁ、えへへ
安心と恥ずかしさでちょっと恥ずかしくなってきちゃう。
「そういえば……折紙ちゃんはいつも一人で遊んでるの?」
「……うん。私、知らない人と話すの苦手で……お友達いないから……」
祐里くんは…すごいね。
こんなにも早く私の事こんなに分かっちゃうなんて。
別に虐められてる、とかじゃないんだ。ただ…
私は誰かと話すのがどうしようもなく苦手だ。同年代の友達の中でも私に話しかけてくれる優しい子はいた。けれど私はいつも緊張してまともに言葉を返すことが出来ない。
それを続けているうちに次第に私に話しかけてくれる子は一人、また一人と減っていき次第にいなくなってしまった。
だから、今日同い年の子が来るってお父さんから聞いた時ちょっとだけ期待しちゃった。もしかしたら私にも友達が出来るかもしれないって。
だけど…こんなんじゃまた一緒だ……
前みたいに話せない私のままだ…
気を使ってくれたお父さん達には悪いけど私には無理だよ…
「じゃあさ、折紙ちゃん」
だから私は祐里くんの言葉に一瞬思考が止まった。
「僕と、友達になってよ」
「っ?!!」
なんで……その言葉を……?
だってその言葉は私が今一番欲しかった言葉で
今までずっと望んでいた言葉で
普通なら当たり前の言葉だが、
それを言われてしまったら……私はもう戻れなくなってしまう。
祐里くんは私に向かって微笑みながら手を差し出してくれている。
初めて目と目が会う。
そこには彼の綺麗な青色の目があった。その目は優しそうに私を見ていて、まるで私の心まで見通しているんじゃないかと思うくらい透き通っている。
ふふ、こんな目をしてたんだね。
もぉ……ずるいなぁ……祐里くんは
私がどう返すかなんて決まってる。
本当に全て見通しているんじゃないかな?な〜んてね。ん、ここまでしてくれたんだもん。私も頑張るよ、祐里くん。
だから私は彼の手をとり、満面の笑みでこう答える。
「うん!!こちらこそ!!!」
ふふ、責任とってもらうからね。だから……
次回以降は祐里くんと折紙ちゃんの日常に本格的に入っていくゾ(`・ω・)bグッ!
あとちゃんと感謝の気持ちを伝えようと思うので評価してくれた方の名前書こうと思います。(むちゃくちゃ喜んでる人)
☆9
バルクスさん
ありがとうございますm(_ _)m
なるべく早く更新できるように頑張ります(*`・ω・)ゞ
プリヤ小説……みたい……?
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それよりも可愛い折紙ちゃんを見せるんだよ
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見たいけどこっちの方を更新して欲しいかな
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こっちよりもそっちの小説をよみたい!!
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遅くなってもいいから両方更新するんだよ!
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そんな事よりおうどん食べたい