IS Brotherhood   作:magnumheat

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終業式〜千冬とクラストの対面

虚「只今より、IS学園冬季終業式を行います。」

 

IS学園はとうとう冬休みを迎え、今は二学期の終業式が始まったところである。

はじめに山田先生から、学園の冬休みについての説明がなされた。

 

山田先生「皆さんもご存知だとは思いますが、夏休み同様寮は閉鎖となりますので、実家に帰られない生徒はホームステイ先のご迷惑にならないようにしてくださいね。(エクトル君は織斑先生の実家にいるって聞いたわ。先生に頼んで会いに行こうかしら♡)」

 

千冬「(真耶の奴顔が若干緩んでるぞ。大方ベレンの事だろうが、後でよく言い聞かせておこう。)」

 

 

一方、生徒側では・・・・

 

Side一組

 

一夏「は〜、今年もあと僅かだなぁ・・・。」

 

アルゴス「過去に色々あったが、全部いい思い出だな。」

 

エクトル「(冬休み中も真耶さんに会えるといいな・・・・。)」

 

ビリー「エクトル、お前何呆けてんだよ。(笑)」

 

エクトル「はっ、えっと、その・・・。」

 

エクトルは我に返った瞬間顔を紅潮させてあたふたする。

 

箒「ふっ、まあ恐らく山田先生の事だろうが、千冬さんが酒に付き合わせるために家に呼ぶ日くらいはあるだろう。」

 

シャルロット「あははっ、教師を恋人にすると大変だよね。」

 

箒とシャルロットは苦笑いしながらエクトルを諭す。

 

ラウラ「恋人といえば、弾とレオはどうなのだ?」

 

弾「できれば俺も冬休み中虚さんに会いたいぜ。」

 

レオ「まあ、俺も冬休み中に簪に会う予定ではいるけどな♪」

 

セシリア「ホームステイができるのはいい事ですわね。」

 

本音「わたしも〜、冬休みは〜ネロロンと過ごすのだ〜。」

 

side二組

 

 

鈴「はぁ〜、今年もあとちょっとで終わりか〜。(冬休み中に絶対ビリーを少しでも振り向かせるんだから!)」

 

レベッカ「(どうにかして弾の実家を突き止めなきゃ。)」

 

この2人は終業式でも終始野心を抱いたままだった。

 

 

終業式を終えて、一同は今年最後の寮での就寝時間を迎える。

 

一夏「さてと、それじゃあ寝るとするか。」

 

寝ようとする一夏だったが、ドアからノックの音がした。

 

弾「あれ、こんな時間に誰だ?」

 

千冬「済まない、私だ。織斑に用がある。」

 

一夏「はい、今行きます。みんな、先に寝ててくれ。」

 

一同「ああ、おやすみ。」

 

一夏は寝間着のまま外へと出た。

 

千冬について行くと、屋上に着いた。

 

千冬「こんな時間にすまないな。今は姉さんでいいぞ一夏。」

 

一夏「ああ、姉さん。にしてもこんな夜中にどうしたんだ?」

 

千冬「・・・お前はこの一年で、幾度も人知を超えた試練に立ち向かっている。それでも弱気にならないお前は、どこか人間離れしているように思えてな。」

 

千冬は一夏が弱みを見せず、さほど自分を頼らないことに密かに寂しさを感じていたのだ。

 

一夏「心配ないよ姉さん、俺には姉さんだけじゃなく、仲間がいる。確かに色々大変な事はあったけど、俺はこの学園に入ってよかったと思ってるぜ。」

 

千冬「・・・フッ、お前は本当に珍しい感覚だな。」

 

一夏「クラストにも同じような事を言われたぜ。」

 

一夏と千冬は互いに苦笑いする。

 

千冬「・・・その、クラストといったな。良ければそいつと話をしてみたいのだが。」

 

千冬は珍しく言いにくそうにする。

 

一夏「いいぜ、今呼び出すから。(クラストに話があるようだな。少しの間クラストに身体を貸しといてやろう。)」

 

一夏は目を閉じて、心の声でクラストを呼ぶ。

そして、一夏の体は、クラストの姿となった。

 

クラスト「・・・ブリュンヒルデか。」

 

千冬「その名前は使わなくていい。創造主クラスト、貴様は何故一夏を選び、強大な力を与えた?」

 

クラスト「・・・選んだ理由か、それは恐らく汝が一夏をIS学園に入れた理由と同じであろう。」

 

千冬「・・・そうか。(考えてみればそれは正直私にも分からない。)」

 

クラスト「一夏の事が心配でならぬ様だな。」

 

クラストはどこか不敵な笑みを浮かべている。

 

千冬「っ!?」

 

不意に自身の心中を言明された事に千冬は少し驚いた。

 

クラスト「一夏は大いなる使命を背負いし存在故に、セラフィエルやルシフェウス、アスタロトのような輩と戦う運命にあった。しかし一夏はその意味を僅かながら自覚しつつある。」

 

千冬「その使命とは何なのだ?」

 

クラスト「いずれ分かる時が来るであろう。今は良き姉として、一夏を見守る事だ。」

 

千冬「・・・。」

 

クラストの眼差しは強さを感じさせるも、どこか暖かである。それに千冬は思わず言葉が出なくなった。

やがて、クラストは一夏の姿へと戻った。

 

千冬「あっ。(感謝の言葉を伝え忘れてしまったな・・・・。)」

 

千冬は右手で胸を押さえながら考え込む。これまで千冬は特定の人物を強く意識した事がないためか、クラストに対する自身の気持ちの意味がわからず戸惑っている。

 

一夏「おっと、戻ったか。姉さん、クラストと話してみてどうだった?」

 

千冬「い、一夏。ん、コホン。中々骨のある奴だとは思ったな。一夏も見習うといいぞ。」

 

どこかぎこちない感想を述べる千冬。

 

一夏「? そっか、じゃあもう遅いし、寝るか。」

 

千冬「うむ、しっかり休むのだぞ。」

 

千冬はどこか己の気持ちを悟られまいとしていた。その様子を陰で見ていたネロは・・・

 

ネロ「・・・かのブリュンヒルデも、やはり愛を求めるものなのだな。」

 

鈍感ではあるが、ビリーとは違い他人の恋心には鋭いネロなのであった。

 

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