ネロ「・・・・。」
ネロは夜中になっても寝付けないまま一夏の部屋で考え事をしていた。ちなみに一夏、エクトル、アルゴスはぐっすり眠っている。
ネロ「・・・・何故だろう、こうも平穏が続くと逆に不安になるのは。」
ネロは過去の自分と今の自分の状況の違いに正直戸惑っていた。精神的な影響からか、いつの間にか6枚の黒い翼が背中に出ている。その時、一夏の肉体から思念体のクラストが出てくる。
クラスト「おい、ネロ。」
ネロ「・・・クラストか、こんな夜中に何の用だ?」
どことなく無愛想に返事をするネロ。
クラスト「汝の様子を見てふと気になったのでな。」
クラストはネロの態度に苦笑いしながら答える。
クラスト「その様子だと、まだ今の己の心を保っていないようだが。」
ネロ「・・・別に何でもない。」
クラスト「ふむ、そうか。だが忘れるなネロ。どんなことがあろうとも我と一夏は汝を信じている。これから先も如何なる災厄が降りかかろうともな。
ネロ「・・・・・。」
クラストは静かに一夏の肉体に戻る。
翌朝
一夏「う〜ん、寒いがいい朝だ。よし、朝飯の準備をするか。」
一夏は背伸びをしながら布団から出る。
一夏「あれ、ネロ。もう起きてたのか?」
ネロ「・・・ああ、何だか眠れなくてな。」
一夏「そうなのか?まあ、ベッド変わると寝られないって人がいるくらいだしな。とりあえず朝飯作るぜ。」
一夏は部屋着に着替えて台所に降りる。
ネロ「待て、俺も手伝おう。」
一夏「えっ、いいぜ朝くらい。」
ネロ「この家に置いてもらうからには相応の仕事をしなければな。」
一夏「そうか、じゃあ頼む。」
一夏とネロは二人で朝食の準備に取り掛かる。
ネロは一夏のデータを基に作られた人間からか、妙に調理が出来る。
ネロ「こんなもので良いだろうか?」
一夏「おう、上出来だぜ。」
千冬「ほう、美味そうだな。にしてもネロ、お前が料理とは意外だな。」
ネロ「それなりの生活力は叩き込まれたからな。」
アルゴス「おはよう一夏、ネロ。」
エクトル「さすが、手早いな一夏。」
食卓を5人で囲み、朝食に入る。
一夏「そういえばもう年末近いよな。正月を迎える用意しとかなきゃな。」
千冬「ふむ、そうだな。」
エクトル「大掃除、年越し蕎麦、おせち料理など、用意しなければね。」
千冬「やけに詳しいなエクトル。」
アルゴス「それなら他の奴らも呼んでやればいいんじゃねえの?」
ちなみに今は12月26日である。
それから4日後、織斑宅には主なメンバーが勢ぞろいした。
一夏「みんな、来てくれてありがとな。」
箒「礼には及ばん、私達も手伝おう。」
セシリア「ええ、喜んで。」
シャルロット「料理なら任せて!」
ラウラ「嫁の頼みとあらばいつでも。」
どんなに離れていても、一夏のもとにはすぐに行く恋人候補たち。
ビリー「しかしまあ、まさかこの面子が揃うとはな。」
鈴「・・・・それはこっちのセリフよ。(ビリーったら結局レベッカ呼んじゃうんだから。)」
レベッカ「へー、一夏の家って凄く綺麗ね!(ビリーに弾の家教えてもらったし、これで抜け駆け阻止だわ!)」
ビリー「やっぱ大掛かりな準備は全員でやったほうが楽だろ。」
こうなることは大方予想はついていたであろう。
アルゴス「・・・その代わり別の意味で大掛かりなことになりそうだがな。」ハア
アルゴスはため息をつく。
楯無「ふふっ、その時はお姉さんも手伝うわよアルゴス君。」
簪「レオ、年末年始楽しみだよね。」
レオ「ああ、初詣とか興味あるな!」
山田先生「エクトル君、ここでのホームステイはどう?」
エクトル「お陰様で。真耶さんと年末年始を過ごせて嬉しいです。」
弾「虚さんも来てくれたんですね。」
虚「ええ、年末年始を弾君と過ごしたいし、蘭ちゃんにもご挨拶しようと思ったから。」
蘭「初めまして、妹の蘭です。(この人がお兄の恋人、なんかお兄にはもったいない気もするけど。ううん、それより一夏さんの恋人候補って言われてる4人の人達に負けないようにしなきゃ!)」
学園公認カップル三組はご機嫌である。
ネロ「本音も来たんだな。」
本音「ネロロン、会いたかったよ〜。」
本音はネロにくっつき、ネロの髪をマフラーにする。
ネロ「ん?何だ?」
本音「ネロロンの髪の毛あったか〜い。」
側から見ると半バカップル化しているように思える。
一夏「はいはい、イチャつきたいのはわかるけど、その辺でな。」
その後、一夏を中心に料理ができるメンバーは年越し蕎麦やお節料理のための買い出しに行き、他のメンバーは一夏の実家の大掃除を、千冬の指揮のもと行っていった。