一年生との交流後、午後の授業に勤しむ二年生は、夕食を迎え、これまでの感想を語り合う。
鷹月「そういえば機体開発技術の授業どうだった?」
谷本「既にある装備を覚えるだけでも大変よ。」
相川「それを考えたら、専用機持ちのみんなが羨ましいわ。」
整備科の科目の一つ、機体開発技術では、既存の装備を始め、束が公開する範囲での技術を習得していく。
この授業は、モンドグロッソ重視の生徒も選べる、比較的中級の技術開発の授業とは違い、ISの整備士を目指す者のみ選択できる上級科目である。
ちなみにこの科目を選択している専用機持ちは簪ただ1人で、それ以外のメンバーは、自身の機体の装備強化程度の技術を学ぶ程度である。
一夏「簪は、やっぱり整備士を目指すのか?」
簪「うん、一応専用機は持ってるし、大会出場よりこっちの方がいい。それに、一夏が望む男子の育成にも貢献したいし。」
簪は閉じこもっていた自分の心を救い、レオという恋人に巡り会えたのも一夏のおかげと考え、恩返しも兼ねて男子への機体開発も進めようと決意したのである。
レオ「そういえば、今度の技術開発試験にトップ合格したら、特別に1機機体を作れるんだってな。」
そう、1学年でただ一人、学園にいながら世界に一つだけの機体を作れるのだ。
箒「それは凄いぞ、私も応援する。」
ビリー「整備士かー、俺にはさっぱりわからねえけど、頑張れよ。」
ネロ「簪ならやれるだろう。お前は既にその雰囲気を纏っているように思えるな。」
ネロは簪の目標の大きさに感心する。
セシリア「ですが、簪さんは既に専用機をお持ちですわ。」
簪「うん、だから他の人のために専用機を作る予定。」
弾「そりゃ一体誰なんだよ?」
簪はある人物を指差す。それは・・・・、
本音「ほえ、私なの?」
本音が反応してから、数秒後、
一同「えーっ(何ーっ)!?」
鈴「簪、本気で言ってんの!?」
簪「うん、だって本音、独り言で、『私もネロロンと一緒に戦いたいのだ〜。』って言ってたし。」
セシリア「ですが、本音さんは戦闘にはあまり向いておられないのでは?」
シャルロット「そうだよ、絶対大変だと思うよ。」
レベッカ「確かに、この風態が既にそんな感じだもんね〜。」
のほほん「ほえ、なあに、「ふうてい」って?」
普段の間のびした姿から見ても、とても戦いに適しているようには見えない。
ラウラ「おもい切った発想だが、教官はどう思うか?」
簪「相談したら許可してくれたわよ。無茶じゃない範囲でとは言われてるけど。」
アルゴス「ネロ、お前はどう思うんだ?」
ネロ「何故俺に聞く?というより本音、そもそも何故専用機を持ちたがる?」
ネロはのほほんさんの一緒に戦いたい理由をわかっていないようだ。
前にも説明したが、一夏ベースの人間のため、恋愛には鈍感な方なのである。
一夏「・・・まあ、要は本音も役に立ちたいって事だ。俺はいいと思うぞ。(ネロが好きだからって言うのは流石にまずいしな。それよりかはコイツの鈍感さを直さないと。)」
一夏は本音の想いをバラさない表現で何とか納得させる。
後日、簪は無事に試験をトップの成績で終えて、本音の専用機開発に取り掛かっていった。