ビリー「ちきしょう、見えねえし聞こえねえし、どうすりゃあいいんだ・・・・。」
ビリーは攻撃を当てられないもどかしさと、予測できない攻撃に対する恐怖から、どこか精彩を欠いた状態である。
簪「どうにかしないと、このままじゃ一方的よ!」
中央に逃げれば死方向から近接、射撃で攻められ、壁際では背後からの奇襲攻撃、
ビリー「視覚、聴覚で追えねえ。となれば・・・・、!! そうだ!!」
ビリーは再び壁際による。何かを思いついたようだが。
弾「ビリー、どうするつもりなんだよ。」
セシリア「壁際にいても死角からの攻撃が!」
ピスケ「(クククク、どう足掻こうとムダだ!!)」
ピスケはその不気味な笑みとともに姿を異形化し、ビリーに遅いかかる。
ビリー「(奴は背後からの攻撃で必ず急所を狙ってくる!)」
ビリーは一瞬の判断に全神経を集中させる。そして、自身の体に触れた瞬・・・・、
ビリー「っ!!」
ビリーは咄嗟に機体の両腕部分のみを解除し、素手でピスケの機体の一部を掴む。
ピスケ「(愚かな。)」
ビリーは思い切り引っ張ったが、掴んだ部分がブレード状に変化していたため、二の腕と手の平に深い傷を負い、出血する。
ビリー「ぐああっ、クソッ!!」
ビリーは血まみれの両腕を振り回し、自らの血を撒き散らす。両腕を再び展開し、中央へと戻った。
アルゴス「・・・・成る程、その手があったな。」
箒「どういう事だ?」
ビリー「・・・・・」
ビリーは何やら匂いを嗅ぐ動作をしている。
ビリー「そこか!!」
ビリーは血の匂いのする方向にデルタライガーを瞬時に突き出し、ついにピスケに攻撃を命中させた。
ピスケ「何っ!?馬鹿な!!」
一夏「まさか、自分から血を流したのは、敵に血の匂いをつけるためか!?」
アルゴス「ああ、そうだ。アイツは不良時代、ケンカに明け暮れていたせいか、血の臭いに敏感になったんだ。」
レベッカ「そういえばそんな時期あったわね。それでアイツは地元じゃ狂犬って言われてたのよ。」
ラウラ「これはまさに苦肉の策だな。」
ピスケ「くっ、こんな浅知恵で状況を変えるとは、だが貴様の体力もそうもたないだろう!!」
ピスケは戦法を破られたことに憤怒し、声を出してしまう。
ビリー「行くぞ!散々手こずらせた礼をたっぷりしてやるぜ!!」
ビリーは縦横に動きながら匂いを頼りにピスケを追う。ピスケは、ビリーが壁に寄らないようになった事で、アポリトス・ドロフォニアを封じられた。
ピスケ「くそっ、このアビリティは空中では使えん!!」
ビリー「よお、そろそろケリつけようぜ、隠れんぼやってんじゃねえぞコラァ!!」
ピスケ「よかろう、貴様のその肉体を引き裂いてくれるわ!!」
ピスケはイグニッションブーストで接近し、ビリーに体当たりをする。しかし、ビリーは咄嗟に手でピスケを掴み引き寄せ、手触りでピスケの頭部を確認する。
ビリー「ようやく捕まえたぜ、覚悟しろ!!」
ビリーはデルタライガーの形状を変え、ピスケの首に巻きつけた。
ピスケ「ぐがっ、は、離せ、はなせえぇぇっ!!」
ボキッ!!!!
ビリーはそのままデルタライガーを締め、ピスケの首をへし折り、トドメに頭部を叩き割った。
ピスケ「へげぇああっっ!!」
ピスケはその場に倒れた。
ビリー「ハア、ハア、ゲフッ、ど、どんなもんだ!!」
鈴「ビリー、大丈夫!?」
シャルロット「かなり出血してるよ!!」
ビリー「へ、へへ、どーって事ねえぜ。」
急いでビリーの手当てを行う。
クリーオス「成る程、執念深いものだな。」
一夏「当たり前だ。」
ネロ「さて、次は第6層、ちょうど半分まで来たな。」
クリーオス「ふっ、まさかピスケが敗れるとは、少し甘く見ていたようだ。」
千冬「ヤワな鍛え方はしていないのでな。」
クリーオス「フッ、だがブリュンヒルデ、貴様の力も無に帰するのは時間の問題だ。」
悪条件を自虐的な奇策で打開し、見事勝利を収めたビリー。
しかし、ここまでの死闘が続く中、階層はようやく半分にたどり着くところである。