クリーオス「では、第六層で戦う者を決めよ。」
一夏「・・・・その前に一つ聞いていいか、クリーオス。」
クリーオス「ん?」
一夏「ここまで勝ち進んではいるんだが、どうにも納得出来ないことがある。お前、仲間が俺たちに殺されているのに、平然としているのは何故だ?」
千冬「ふむ、確かに妙だな。」
クリーオス「その答えはいずれわかる。我のところにまで来られればの話だがな。」
ネロ「・・・・随分勿体ぶるな。」
一夏「まあいい、とりあえず次は・・・、よし、ここは箒で行こう!」
箒「私か。」
クリーオス「成る程、ではこちらからは、行け、スコルピオ。」
スコルピオ「はっ!!」
スコルピオは専用機「ディリティオ」を纏う。
クリーオス「さて、今回の条件だが、それは、戦いが始まるとともにその小娘に直接教えるとしよう。
ビリー「ってことは、俺らには一切わからねえってのか?」
鈴「また随分とせこい真似するじゃない。」
スコルピオ「何とでもほざけ。まあ1つ確かなのは、この小娘にとっては最も苦しいものという事だ。」
箒「(私にとって最も苦しい?)」
箒は若干不安になる。
一夏「箒、どんな条件かわからないが、気をつけろ!」
アルゴス「心配すんな、俺たちがついてる!!」
レベッカ「箒、頑張れ!!」
箒「ああ、わかった!!」
クリーオス「では、始めよ、スコルピオ!」
スコルピオ「はっ!!」
スコルピオは戦闘開始とともに、指から黒い糸のようなものを放つ。
箒「手から糸か、だがその程度のもの、切り裂いてくれる!!」
千冬「篠ノ之、迂闊に行くな!」
スコルピオ「おやおや、随分単純だな。」
スコルピオが放った黒い糸は、箒の頭に刺さるようにつながる。
箒「!?、何だ、これは、抜けない!!」
スコルピオ「フフフ、地獄へ案内しよう。」
箒「!?」
箒の身体は、捨てられた操り人形の如く力が抜け、目からは輝きがなくなった。
弾「おい、何だよこれ!?」
レオ「箒に何しやがった!?」
クリーオス「あの小娘なら、スコルピオが作り出した幻想の中だ。」
簪「幻想、どういう事なの!?」
クリーオス「我は仮にもクラストと同じ創世を司る者。故に人の子の弱さを見ることが可能だ。」
エクトル「じゃあ、その精神世界は!」
クリーオス「そう、人の子の心の弱さを元に作られたものだ。あの小娘は、見かけによらず精神面が脆いと見える。」
千冬「・・・確かにそうだ。」
そう、箒は疎外感、姉への嫌悪感、コンプレックスと言った過去のトラウマから、「孤独」に弱い方であるとされる。
クリーオス「今頃奴は、精神世界で悲痛な叫び声を上げているだろう。」
セシリア「・・・箒さん。」
セシリアは心の中で箒の無事を祈る。
ラウラ「こんなもの、ISでの戦いの次元ではないぞ。」
シャルロット「箒、大丈夫かな。」
一夏「大丈夫だみんな!俺たちの思いはきっと箒に届く!」
Side箒
箒「・・・ここは、どこだ?」
箒は暗闇の中に一人立っている。すると、離れたところにスコルピオの姿が。
スコルピオ「ようこそ、精神の幻想世界へ。」
箒「・・・・精神の幻想世界?」
箒は訳がわからないという表情を隠せない。
スコルピオ「この力は、クリーオス様に授かったものでな、ディリティオのアビリティ「カコフィモス」は、貴様ら人の子の弱さを見抜き、それによる精神ダメージを与えるアビリティだ!」
箒「私の、弱さだと。」
スコルピオ「わからぬようだな、では試すとしよう。」
スコルピオが指を鳴らすと、そこには束の姿が。
箒「姉さん!?」
スコルピオ「そうだ、お前の心の中に潜む心の弱さの元が具現化したのだ。」
束「ヤッホー、箒ちゃーん!」
それはいつもの束そのものだった。だが、何か不穏なものを感じる。
※本人と区別するため、幻影の束という名前設定にしておきます。
幻影の束「それにしても、専用機まで持たせてあげたのに、全然強くならないねー。」
箒「くっ。」
箒は唇を強く噛みしめる。
幻想の束「そんなんじゃいっくんは振り向いてくれないよ、まあこの束さんがいっくんをもらうかも、だけどね。」
箒「っ、黙れ!貴方に、何がわかるんだぁぁぁっ!!!」
箒は殺意が湧き、幻影の束を殺そうとする。
束「いいねー箒ちゃん、でも、相手は私じゃないでしょ!」
箒「ぐっ!?」
箒はいつのまにかスコルピオの攻撃を受けた。さらに、幻影の束は、無人機を召喚する。
スコルピオ「ハハハッ、貴様にこの障壁が超えられるであろうか?」
箒「うぐっ!がはっ!!」
スコルピオの攻撃に加え、無人機の容赦ない近接攻撃に箒はよろめく。
箒「ぐっ、こんな事で、負けるわけには・・・。」
箒は膝をつきながらも何とか立ち上がる。
果たして箒は、自分の心の闇を、自らの力で打ち払う事が出来るのか・・・・。