IS Brotherhood   作:magnumheat

153 / 209
第十一層 part 4

一夏の技を借りたことにより、ネロ・インテグルムの思わぬ弱点を見つけたネロは、攻め方に幅と変化をつけて翻弄する。

 

ネロ・インテグルム「喰らえ!!」

 

ネロ「おっと。」

 

ネロは、セシリアがカプリとの一騎打ちで見せたフェンシングのステップ動作を基に、レーザーをヘル・グラディウムで受け流しながら間合いを詰めていく。

 

セシリア「あれは、私の習得した動きですわ!」

 

レベッカ「嘘、あれを見てからまだそんなに時間経ってないのに!!」

 

アルゴス「大した学習能力だぜ!」

 

 

ネロが間合いを詰めた瞬間、

 

ネロ・インテグルム「くっ、ここは退くか。」

 

後ろに下がってネロのヘル・グラディウムの切っ先を空振りさせようとしたが、

 

ネロ「こっちだ!!」

 

ネロは真下に急降下し、そのまま急上昇してヘル・グラディウムの刃をネロ・インテグルムの頰にかすり傷をつける。

 

ネロ・インテグルム「・・・こんな型破りができるのか?」

 

 

この時、ヘル・グラディウムの持ち方は、逆手持ちである。

 

Sideギャラリー

 

 

ラウラ「む、あれは私が一夏に教えた技だぞ!」

 

シャルロット「教わってないのに咄嗟にできるなんて!」

 

千冬「なるほど、これはおそらく一夏の過去の記憶が遺伝子に記録されているためだろうな。」

 

 

Sideネロ

 

 

 

ネロ・インテグルム「くっ、何故だ!?何故それほどまでに戦える!!」

 

 

アスモデウス「ネロ、貴様は一体・・・。」

 

 

ネロ「フッ、たしかに貴様は俺とは違い、完成型クローンパイロットだ。だが、俺と貴様の違いはどうやらそれだけではないようだ。」

 

 

ネロ・インテグルム「・・・・何?」

 

 

ネロ「貴様は一夏と俺のデータを参考に強化された個体だが、言い換えれば貴様は『俺と一夏』しか見てこなかったということだ。」

 

 

ネロ・インテグルム「・・・・どういう意味だ?」

 

 

ネロ「貴様の最大の欠陥は、己の中で強者とされる者の力を過信し、それ以外を求めなかったことだ。

貴様は一つの完成型にこだわるあまり、人間としての更なる『成長』に目を向けなかった。」

 

 

ネロ「・・・・屁理屈を!!」

 

 

ネロ・インテグルムの表情が徐々に歪んでいく。初めのころの余裕はいずこへ消えたのかと思えるほどだ。

 

 

ネロ「屁理屈、結構なことだ。屁理屈は人間の特技の一つだ。人間ではない貴様らには永遠に理解できないだろうな。」

 

 

ネロ・インテグルム「貴様とて人外の者であろう!!人ならざる力の供給なしでは生きていけぬその不完全な肉体が何よりの証だ!

忌まわしき存在でありながら、一夏ら人の子と結託したところで、貴様の存在意義は変わらぬ!!」

 

 

ネロ以外「・・・・・。」

 

 

 

ネロは少し黙り込んだが、意を決して言い放つ。

 

ネロ「・・・俺が人外なのは事実だ、それは認めよう。だが、俺も貴様と同様に意思を持ったクローンパイロットだ。ならば俺の存在意義は俺自身で決められるということだ。少なくとも貴様らに決められる筋合いはない!!」

 

 

ネロは一気に加速し、ネロ・インテグルムに切りかかる。

 

ネロ・インテグルム「いくら綺麗ごとをほざこうと、俺と貴様の違いは変わらぬ!!」

 

アスモデウス「ネロよ、我らの前に散るがよい!!」

 

 

 

ネロは仲間たちと切磋琢磨したことで覚えた技を繰り出し対抗するも、やはり力の差はあるようだ。

アスモデウスの力をもって強化されたネロ・インテグルムの力はすさまじく、

 

 

ネロ「ぐっ、がっ!!」

 

一夏「ネロ!!」

 

本音「ネロロン!!」

 

 

クリーオス「どうやら勝負あったようだな。」

 

 

ネロ・インテグルムは反撃を受けながらも強引に立ち向かい、ネロの首をつかんで壁に叩きつける。

 

 

 

ネロ・インテグルム「ハァ、ハァ、俺に血を流させたことは誉めてやろう。だが所詮出来損ないである貴様に、この俺は倒せん!!死をもってその意味を教えてやる!!!」

 

 

 

ネロ「ぐううぅっ、ぐふうっ!!」

 

ネロの口と首元から血が流れ出る。ネロは首をつかむネロ・インテグルムの腕を放そうとするが、

 

 

ネロ・インテグルム「止めだ!!死ねぇぇぇっ!!」

 

 

グサッ、と鈍い音が響く。

 

 

一同「!!!!」

 

 

ネロの腹部に、ネロ・インテグルムが奪い取った

 

ヘル・グラディウムの刃が突き刺さり、刃は背中を突き抜けて壁に深々と刺さっていた。

 

 

さらにネロ・インテグルムは、自らの武器であるヘル・ジュディシウムでネロの心臓を貫いた。

 

 

ネロ「・・・・・ここまで、か・・・・カハッ・・・・・・。」

 

 

ネロは無残な串刺しとなり、力が抜けたその肉体はガクッと萎れる。

 

 

Sideギャラリー

 

 

一夏「・・・・お、おい、嘘だろ、ネ、ネロ!!」

 

エクトル「・・・・これではもう。」

 

アルゴス「・・・・畜生!!」

 

千冬「・・・・グルーバー、そんな。」

 

 

箒「・・・・こんな残酷なことが。」

 

 

セシリア「・・・どうしてこんな。」

 

 

シャルロット「駄目だよ、ネロ!!」

 

 

ラウラ「ネロ!!おのれ、ネロ・インテグルム!!」

 

ビリー「ふざけやがって!!」

 

レベッカ「ううぅぅぅっ、ううっ!!」

 

鈴「・・・・ひどい。」

 

一同はあまりに無残な光景をみて嗚咽する。

 

 

Side簪

 

 

簪「・・・・・ネロの生体反応、なくなりかけてる。」

 

レオ「お、おい、それってつまり。」

 

 

弾「致命傷ってことじゃねえか!!」

 

楯無「まさかそんな!!」

 

虚「・・・本音?本音!!」

 

 

本音「・・・・・・。」ドサッ

 

本音はショックのあまり気を失ってしまった。

 

 

 

Sideネロ

 

 

ネロ・インテグルム「フハハハハハッ!!俺の勝利だ!!俺こそが最強なのだ!!」

 

アスモデウス「人の子らよ、どれだけの力をもってしても、神々の領域にいる我らにあらがうことなどできないのだよ。」

 

 

一夏「・・・・黙れっ!!ネロはまだ死なない!!(簪によれば生体反応はまだわずかに残っている)」

 

クリーオス「死してなお奇跡を望むとは、愚かなり。」

 

 

 

致命傷を負ったネロ。このまま消え去る運命なのだろうか・・・・。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。