ネロの長きにわたる死闘を無事に勝利で終え、一行は最上階のフロアに到達する。
一夏「ネロ、さっき妙なもの食ってたけど、あれから体はどうだ?」
ネロ「問題ない、特に違和感はないぞ。」
シャルロット「けど、よくあんな気持ち悪いもの食べたね。」
アルゴス「さすがにあれは食えると言われてもなあ。」
ラウラ「うむ、その通りだ。」
つかの間の雑談はさておき、本題に入る。
レベッカ「そういえば、あとは織斑先生と一夏だけだから、すぐ終わるんじゃない?」
ビリー「そういやそうだな、早く決着付けて帰ろうぜ!」
鈴「何か妙に安心しちゃうわね。」
何名かは安堵しているようだが。
千冬「油断するな、まだ戦いは終わっていないのだぞ。」
エクトル「・・・次に織斑先生が戦うとなると、向こうも相当な切り札を出してきそうだよ。」
箒「それは確かに計り知れないな。」
クラスト「・・・・・。」
クラストは神妙な表情だ。
セシリア「クラストさん、どうかされたのですか?」
クラスト「・・・千冬よ、次なる戦いだが、くれぐれも気を付けてくれ。」
千冬「・・・・ああ。」
ラウラ「教官、ご武運を祈ります!!」
かくして、一同はフロアに入る。
クリーオス「・・・まさかここまで来るとはな。貴様たちを甘く見ていたようだ。」
一夏「今頃そんなセリフか。」
クリーオス「だが、お前たちの命運もここに尽きるであろう。」
鈴「織斑先生を相手にしてよくそんなことが言えるわね。」
クリーオス「ならばその目に焼き付けるといい、ブリュンヒルデの敗北を。」
一夏「ならお前には姉さんの新たな雄姿を見せてやるぜ!!」
ネロ「新たな雄姿?」
一夏「実を言うと、束さんに頼んで姉さんの新型専用機を作ってもらってたらしいんだ。」
一同「ええっ!?」
千冬は待機状態の専用機を見せる。それは大ぶりなクリスタルのアミュレットペンダントだ。
千冬「黙っていて済まない。外部に知られるのを避けるために内密にしていたのだ。」
千冬は新たな専用機「神騎士(かみきし)」を展開する。純透明の水晶をふんだんにあしらった鎧のような見た目であり、荘厳な雰囲気を感じられる。
性能はかつての彼女の専用機「白騎士」、「暮桜」のデータを融合させた究極最上のレベルだ。
千冬「(こうして機体を身にまとうのは現役引退後は今日が初めてだ。)」
千冬は身の丈よりも大きくて長い両刃大剣状の装備「天照(アマテラス)」を構え、振り回す。
刀身が広く厚みがあり、攻撃・防御ともに優れている。
ビリー「すっげー!!」
ラウラ「教官、なんと勇ましきお姿!!」
シャルロット「うわあ、こんなすごい専用機だなんて。」
箒「やっぱり織斑先生にはかなわないな。」
一夏「ああ、思わず今すぐ勝負してみたいくらいだぜ。」
ネロ「奇遇だな一夏、俺もそう感じていた。」
クリーオス「なるほど、大層なものだ。では行け、ベルゼビュート!!」
クリーオスの命令が下ると、奥から物凄い地響きが来た。
奥の壁に亀裂が入り、砕けると同時に得体の知れない巨大な兵器が出現した。
それは、ISと呼ぶにはあまりにも大きく、醜いものだった。
どことなく黒い巨人のような見た目だが、全身には赤黒い無数の目玉があり、昆虫を彷彿とさせる巨大な羽が生えており、顔に当たる部分は、ブリッジワームのような裂けた口とおぞましい数の牙が。
千冬「・・・・・。」
千冬はこれまでに相手をしたことのない敵の大きさと見た目に少し動揺する。
エクトル「うっ、何だこれは!?」
鈴「うええ、気持ち悪い!!」
ビリー「バケモンじゃねえか!!これほんとにISかよ!?」
ラウラ「こんな醜悪なもの、ISを冒涜しているぞ!!」
クリーオス「吠えておくがいい人の子らよ。」
一夏「で、姉さんに課せられる条件は?」
クリーオス「条件、か・・・。ククククッ、もはやそれは無用だ。一夏、ブリュンヒルデ。貴様たちには徹底的に力で応える。」
アルゴス「・・・それって、俺らは遊ばれてたってことじゃねえか。」
レベッカ「何かいよいよムカつくわね。」
一夏「落ち着け、とにかく姉さんが勝つことだけを考えよう!!」
最強のISパイロットとクリーオスの持つ最大の兵器が、いま戦う。