IS Brotherhood   作:magnumheat

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クラス代表決定戦に向けて

新一年生のクラス代表決定戦が決まり、悟狼達は兎に角急ピッチで操縦訓練を進めていく。

上級生からは彼らを手伝うべきではという声もあったが、一夏は全男子のリーダーとして彼らの可能性を信じ、敢えて手出しをしないよう皆に呼びかけている。

 

Side1年1組

 

悟狼「はぁーっ、クラス代表決める決闘だけど、正直何の勝算もない気がするんだよなぁ。」

 

悟狼は寮の部屋でため息をついていた。ちなみに部屋は一夏達同様、1組男子の5人部屋となっている。

 

ユーリ「悟狼、お前も一夏様を尊敬しているならここは勝つ気で行くべきだぞ。」

 

サガン「幸いな事に、使用する機体は互いに同じ訓練機なんだし、どうにかなるだろ。」

 

今回のクラス代表決定戦は、互いに訓練機「打鉄」を使用してのフェアな勝負である。

 

ホルス「操縦に慣れるまでが大変だけど、こっちは短期間でものにしていくしかない。」

 

ダーマード「そうそう、前進あるのみだぜ。」

 

ダーマードは比較的飲み込みが早いためか、かなり余裕な様子を見せる。

日本のアニメの中でもロボット系が好きな事が1つの要因とも言えるが。

 

サガン「元気だせよ悟狼、それとも女子相手じゃ戦いにくいってか?」

 

サガンは悟狼を奮い立たせるため若干茶々を入れる。

 

悟狼「なっ、んなわけねえだろ!」

 

この戦いを機に女子への苦手意識が克服できるといいが・・・・。

 

Side1年2組

 

彼らの部屋は1組の隣で同じく5人部屋である。

 

ロベルト「1組の連中も大変だよな、訓練用とはいえ操縦にかなり練習が必要だしな。」

 

ディエゴ「一夏先輩も去年は俺たち以上に苦労してたんだってな。」

 

ノア「幸い一夏先輩と知り合いの五反田さんにベレンさんは違うクラスだから気兼ねしなくていいよな。」

 

言い忘れていたが、蘭は1年3組、ミレイアは1年4組に所属しており、女子の中では1、2を争う実力で入学したことから、

そのまま推薦されてクラス代表となった。

 

ブルーノ「一夏先輩は短期間で操縦訓練を行なった上に当日不完全だった専用機で代表候補生に勝ったんだよね。」

 

ジミー「そりゃまたすげえ話だ。」

 

ロベルト「さすがは一夏兄貴!アルゴス兄貴が認める人だけあるぜ!」

 

 

Side二年生

 

セシリア「1年生の殿方は大丈夫でしょうか?」

 

箒「それは正直わからん。」

 

ビリー「ま、あいつら次第だし。ここはひとつお手並み拝見ってとこだな。」

 

ラウラ「しかしいいのか一夏?私達から彼らに何もしなくても。」

 

一夏「問題ないぜ。期待してる以上、この程度の苦境は自力でどうにかしてもらう。特に、悟狼にはな。」

 

一夏は悟狼に対しては実の弟のように思っている節がある。

 

シャルロット「なんか一夏、悟狼のお兄さん的な感じだね。」

 

弾「つい数年前までシスコンだった時とはえらい違いだな。」

 

アルゴス「それより問題なのはあいつら1年男子の能力についてだが。」

 

鈴「実際入試でのあいつらの能力はどうだったの?」

 

ネロ「タイプ、個人差はあるが、どいつも高い戦闘能力が備わっている。中でもあの悟狼という奴は能力自体において最もバランスが取れているからな。」

 

シャルロット「そういえば、去年の夏休み明けに男子が3人増える時、一夏とエクトル、アルゴスの3人を基準にしてたね。」

 

今回もそのタイプで分けた結果は、以下の通りとなった。

 

一夏(ネロ)タイプ・・・悟狼、サガン、ホルス

 

エクトルタイプ・・・ノア、ブルーノ、ユーリ、ダーマード

 

アルゴスタイプ・・・ロベルト、ジミー、ディエゴ

 

 

ビリー「成る程な。んで、実際のところあいつらに勝算は?」

 

一夏「俺vsセシリアの時と違ってお互い訓練機だからな。」

 

レベッカ「能力的には五分ってところなのね。」

 

本音「でも、ゴロゴローかなり不安そうだったよ〜。」

 

谷本「そりゃあここは日本だし、一番プレッシャーだもんね。」

 

日本人である悟狼にとって、今回の試合はかなり緊張するのである。

 

 

Side悟狼

 

悟狼「・・・・・。」

 

クラス代表決定戦前夜、他の男子が就寝している中、悟狼は一人眠れずにバルコニーに立っていた。

一通り訓練を終えて、ようやく皆と実践ができるほどの力をつけたのだが、やはり敗北を喫した時の事を考えてしまうのだ。

 

悟狼「・・・ちっ、何なんだよ一体、この感じは。」

 

悟狼はバルコニーの手すりを強く握りしめていた。そんな時、後ろから声がかかる。

 

「やっぱり起きてたか、悟狼。」

 

悟狼「!!」

 

振り向くと、そこには一夏が立っていた。

 

悟狼「織斑先輩。」

 

一夏「『一夏』で構わねえって。俺はお前たち後輩も兄弟同然に思ってるしよ。」

 

どんな相手にも見せる真っ直ぐな一夏の表情に、悟狼は思わず口を開く。

 

悟狼「・・・一夏先輩、俺、強くなれるんでしょうか?」

 

一夏「・・・そりゃあお前次第だぜ。俺だって周りから色々言われてるけどよ。実際入学当初は俺も強くなれるかどうかなんてわからなかったし、考えもしなかったぞ。」

 

悟狼「・・・・。(この人もかつてはそうだったのか。)」

 

悟狼は信じられないと言わんばかりの表情を見せる。

 

一夏「何のために強くなるか、その答えは人それぞれだ。ただ、これだけは言える。女尊男卑のこの世界でも、自分一人の力だけで強くなった人間なんざいないって事だ。

実際俺も、俺の姉さんも、束さんがこの世にいなかったらどういう存在になってたか、何のために生きるのか、その答えを見つけられたかどうかなんてわからねえしな。」

 

悟狼「・・・・。」

 

一夏「悟狼、お前、家族や友達は大事にしてるか?」

 

悟狼「勿論です!!」

 

一夏「なら大丈夫だ、その心を絶対忘れるな。」

 

悟狼「はいっ!!」

 

一夏はバルコニーから出ようとする。その間際、

 

一夏「結果はどうなるかわからねえけど、最後は意志の強い方が勝つ。それだけ言い残しとく、じゃあな、明日も早いし、ちゃんと寝ろよ。」

 

悟狼「はい、おやすみなさい。」

 

 

悟狼は一夏に激励されたお陰か、少し前向きになれたようだ。

 

千冬「・・・ふっ、あの一夏がここまでの男に成長するとは。この学園の未来はあいつになら託して間違いないだろう。」

 

いよいよ明日は一年生達の決戦である。

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