千冬「今日の授業はここまでだ、課題を来週までに各自達成してレポートを提出するように!!」
一同「はい!!」
iS学園では今日も濃密な授業が行われていた。月末には大抵の者はクタクタになる。
ビリー「はーっ、やっと終わったぜー。」
のほほん「うーん、疲れたよ〜。」
弾「にしても、ここまで大変だとはなあ。」
レベッカ「ホントよね。」
だが、皆疲れている中で、一人様子がおかしい者が一名。
一夏「よう!今週もお疲れ!!」ニコニコ
皆がクタクタの中、この男だけは、ここ最近週末を迎える度に笑顔になる。
箒「一夏、お前疲れていないのか?」
一夏「おう、全く。」
鈴「ホントアンタは余裕ね。」
セシリア「流石は一夏さんですわ。」
一夏「いや、それ程でも。」
エクトル「・・・君、最近週末迎える度に笑顔じゃないか?」
エクトルが神妙な顔で質問する。
一夏「いや、そんな事ないぞ。」
ラウラ「何だ?嫁が隠し事とは感心しないな。」
シャルロット「嫁の隠し事って・・・・。」ツッコミ
アルゴス「そういやお前、最近週末迎える度に翌日の休みに一人で出かけてるよな。」
一夏「ああ、時々買い物に行くのが楽しみでな。」
簪「買い物でそんなニコニコするの?」
一夏「いや、いつもこんな感じだぞ。」
レオ「買い物とか言って実は誰かとデートとかじゃねえのか?」
箒・セシリア・シャルロット・ラウラ「!!!!」ギロッ!!
一夏「馬鹿、買い物中にデートする訳ねえだろ。(レオの奴妙な事言いやがって!)」
一同「(怪しい・・・・・。)」
一夏「とりあえず今週末も買い物に行くから、そういうことで!」
一夏はそう言って足早に部屋に戻る。
そして翌日・・・
一夏「ようし、張り切って行くか!!」
皆に詮索される前に早起きして学園を出た。
1時間後、
エクトル「みんなお早う、あれ、一夏は?」
箒「まだ来てないが、部屋にいないのか?」
アルゴス「いや、俺らが起きた時にはもういなかったぜ。」
セシリア「随分お早く出られましたのね。」
ラウラ「ううむ、行き先も言わずに言ったとなると・・・・。」
シャルロット「怪しいよね。」
簪「でも、一夏の日頃の性格考えたら、デートの可能性はないと思うけど。」
ビリー「俺もそう思うな。あの野郎に限って恋愛の秘密はありえねえだろ。」
鈴「そうね、どっかの馬鹿とは違うもん。」
弾「・・・・ああ、そうだな。」
レオ「全くだぜ。」
レベッカ「・・・・・。」
みんなビリーの方を向く。
ビリー「ん?どうしたんだ妙な面して?」
一同「いえ、別に・・・・・。」
千冬「おはよう諸君。む、織斑はいないのか?」
一同は一夏が一人で朝早く出て行ったことを千冬に話す。
千冬「ふむ、たしかに妙だな。」
楯無「だったら、確かめてみない?」
楯無が唐突に現れる。
アルゴス「楯無さん、脅かさないでくれよ。」
セシリア「お待ちください、このパターン何処かで。」
シャルロット「まさかまた覗き見するの?」
楯無「鋭いわね!そう、一夏君を監視できるシステムを作っておいたのよ!!」
弾「プライベートもクソもねえなおい。」
簪「お姉ちゃんいつか捕まるわよ。」ハァ
楯無「でもー、一夏君の秘密って、気にならない?」
エクトル「気にならなくはないですけど。」
レベッカ「確かに、アイツいつも飄々としてるし。」
鈴「弱みを見せないから逆に気になるわよね。」
レオ「ま、少なくとも一夏ラバーズは気になってるようだしな。」
箒・セシリア・シャルロット・ラウラ「!!!!」コクコク
千冬「更識、何をしでかした、と言いたいが、コホン、姉としても気になるな。」
楯無「てな訳で、視聴覚室にレッツゴー!!」
その頃一夏は、
Side一夏「(さてと、買い物を始めますか。終わったらあそこに行こう!!)」ルンルン
監視されているとも知らず、上機嫌で買い物をする。
Side 視聴覚室
ビリー「なんだよ、本当に買い物じゃねえか。」
箒・セシリア・シャルロット・ラウラ「ほっ。」
レベッカ「ま、そうよね。アイツが自分を好きな女の子を蔑ろにする筈ないでしょ。」
アルゴス「楯無さん、あとで一夏に謝りましょうね。」
楯無「まあまあ、最後まで見てみましょうよ。」
弾「まだ続けるんすか?」
簪「時間の無駄よこんなの。」
鈴「本当よね、ってあれ?」
モニターを見ると、買い物を終えて一度帰宅した筈の一夏が、再び外出した。
エクトル「これは、また別の用事で出かけてるのかな?」
レオ「だが、電話で誰かと話してる様子はねえから、デートじゃねえな。」
Side一夏
一夏「よーし、今日もここで疲れを癒しますか!!」
一夏は何と、最近自分の町内にできた猫カフェに通っていたのだ。
店員「いらっしゃいませ。あっ、一夏さん!いつもご贔屓にありがとうございます!」
一夏「こんちわーっす!今日はどの子にしよっかニャー?」ニコニコ
Side視聴覚室
箒「これは、最近できた猫カフェというものでは?」
アルゴス「あー、そういやアイツ猫好きだ!!」
弾「マジかよ!初めて知ったぞ!」
エクトル「そういえば、まだ男子が3人の時に一夏が校内で猫を拾って飼ったことがあったね。」
レベッカ「そうなの、アイツ可愛いところあるじゃん!」
ビリー「そんな珍事があったのかよ。」
千冬「(・・・・成る程、そういう事だったのか。)」
シャルロット「一夏、幸せそうだね。」
セシリア「見てるこっちも癒されますわ。」
ラウラ「猫カフェか、行ってみたいぞ。」
レオ「こりゃあかなりのギャップ萌えだな。」
鈴「レオ、アンタよくそういう言葉知ってるわね。」
簪「いいなあ、猫に好かれるのって。」
Side一夏「やあショコラ!今日も可愛いにゃ!」
一夏はショコラの頭をなでなでする。
ショコラ「ミャー。」
すると、別の猫が一夏の顔に頭を擦り付ける。
一夏「わっ、バニラ。くすぐったいニャー!」
バニラ「ウミャ〜。」
頭の上に飛び乗る猫も。
一夏「おう、トラ吉、頭上がお気に入りなのかにゃ?」
トラ吉「ニャニャッ。」
そうこうしているうちに一夏の席には次々と猫が寄ってくる。
一夏「にゃはは〜、こりゃパラダイスだにゃ!」ホクホク
Side視聴覚室
千冬「(一夏、この可愛さは反則だろ。)」
千冬は鼻血を垂らしそうになった。
鈴「語尾がニャーって(笑)」
楯無「これは特ダネね!」
箒・セシリア・シャルロット・ラウラ「可愛い♡(ですわ♡)」
一夏の恋人候補はうっとりする。
レベッカ「アンタら、わかるけど鼻血拭きなさいよ(笑)」
簪「でも、どうする?秘密を覗いちゃったし。」
簪は申し訳なさそうな表情を浮かべる。
レオ「心配すんなって、アイツなら快く許してくれるだろ。」
ビリー「だといいがな。」
エクトル「ま、その時は楯無さんに責任をとって貰えばいいし。」
楯無「えー、ちょっと!?私だけ!?みんなも見たでしょ!」
千冬「発端は貴様だ馬鹿者。織斑が戻ってきたら謝罪するよう命ずる。」
癒されながらもちゃっかりいつもの調子に戻る千冬。
楯無「アルゴスくうーん。」ウルウル
アルゴス「楯無さん、アンタが悪い。」
簪「お姉ちゃん、アルゴスお兄ちゃんのいうとおりよ。」
楯無「・・・・はーい。」
翌日、事情を知った一夏は顔を真っ赤にして恥ずかしがったが、後日みんなを猫カフェに連れて行く事で解消した。
ちなみに尾行を考案した楯無は、反省文を山ほど書かされたらしい。