一夏、ラウラ、エクトル、レベッカの4人は森を抜けて街につく。そこは中央に大きな城がそびえ立つ王都のようだ。
街だけでなく田舎の地区や地下もある。
一夏「来たぜ、RPGといやあ王都は定番だな!」
レベッカ「うんうん、この雰囲気はテンション上がるわ!」
比較的ゲーム好きな一夏とレベッカはノリがいい。
エクトル「とりあえず宿屋に行こう。」
ラウラ「私も少し休みたいぞ。」
一行は宿屋に行こうとするが、ある事に気づく。
一夏「そういや俺、金持ってねえな。」
エクトル「あ、僕も。」
ラウラ「そもそもどうやって手に入れるのだ?」
レベッカ「武具以外の持ち物は一夏の作ってくれた携帯食料以外ないわね。」
どうしたものか。するとどこから喚き声が。
「おいテメエ!何しやがんだコラァ!」
「うっせー!テメェが悪いんだろうが!」
「杖を返して貰えないかな?」
一同「?」
声のする方を見ると、そこにはガラの悪い男数人がおり、それに対する相手は男一人と少女が一人だった。
一夏「あっ、ビリーじゃねえか!」
レベッカ「後ろには、シャルがいるわ!」
ビリーは海賊のような格好をしており、シャルロットは白いローブを纏っている。
ビリー「オラァ!」
男「グフッ!」
ビリーは問答無用とばかりに持っていた槍で攻撃した。
男「野郎!やっちまえ!!」
ラウラ「乱闘が起きだぞ。」
エクトル「よし、加勢しよう!」
一夏達も武器を抜いて戦闘に加わる。数は多かったがものの数分で敵を全て追い払った。
ビリー「一夏!それにお前らも無事だったか!」
一夏「ああ、にしてもビリーは海賊でシャルは白魔道士か。二人共よく似合うぜ!」
シャルロット「えへへ、そうかな?」
レベッカ「それより大丈夫だった?」
ビリー「ああ、実はシャルの白魔法の杖を金目の物と思ったのか、取り上げやがってよ。」
シャルロット「ビリーが来てくれなかったら大変だったよ。」
ラウラ「なるほど、ここでは荒くれ者に気をつけるべきなのだな。」
合流したところで、一夏達は事の経緯とこれからの事を話し合う。
ビリー「宿屋代か、俺一応海賊だけどまだそんなに持ってねえぞ。」
シャルロット「僕も、教会から出るとき司教様に頂いたくらいしか。」
二人の額を合わせても、とても全員の生活を賄える額ではない。
「心配するなよ、俺らがいるぜ。」
一同「?」
振り返るとそこにはレオと鈴がいた。
一夏「鈴、それにレオも!」
レオ「ようみんな!お互い変わったカッコだな。」
鈴「アタシは行商人で、レオはシーフなのよ。」
ビリー「なるほどな、お前ららしいぜ。」
レオはシーフのスキルにより悪党から金品を盗む事ができ、鈴は現実世界で客商売を手伝っていた経験から行商人で稼いでいたのだ。もちろん二人共戦闘スキルも兼ね備えている。
二人の稼ぎにより、とりあえず数日は宿屋にいられる事になり、一同は旅の疲れを癒やす。
翌日、一同は装備を整えるべく武具屋に行く。
武具屋の主人「いらっしゃい!さあ見ていってくれ!」
中にはRPGならではの武器や防具がズラリと並んでいる。
一夏「さーて、どれにするかな?」
鈴「どうせならいいの買いなさいよ。アンタが一番お金かかるけど。」
ラウラ「そうだな、私やレオは軽装で済むし。」
一夏はRPGでいう勇者のポジションなので、武具への出費は多い方である。
武器を選んでいる中、ある事に気がつく。
ビリー「これ、明らかにこの世界のものじゃねえな。」
よく見ると、RPGではなかなか見かけない日本刀が置かれている。
武具屋の主人「おお兄ちゃん、それはなかなかお目にかかれねえレア物だぜ。最近うちに来た鍛冶職人が作ったのさ。しかもそいつはあんたらくらいの年の女だが、スジが良くて驚いたぜ!」
日本刀を作るとなると、思い当たる人物は一人しかいない。
一夏「店主、ちょっとその鍛冶職人を呼んでくれないか?詳しく話を聞きたい。」
種人に呼ばれて奥から出てきたのは、
シャルロット「あ、やっぱり箒だ。」
箒「みんな!まさかここで会うとはな!」
鍛冶職人の姿の箒だった。ちなみに日本刀で戦う侍の戦闘スキルも兼ね備えている。
主人に事情を説明し、箒を借り出す事に。
さらに回復アイテムを販売する薬屋では、
簪「いらっしゃいませ、ってみんな!どこに行ってたの?」
レオ「それはこっちのセリフだ。」
箒「どうやら皆異なる状況に置かれていたらしいぞ。」
街で薬剤師兼店長の簪は、従業員にしばらく店を留守にすることを伝え、一行に加わる。
簪は妖精の種族スキルがあり、高い知性で仲間をサポートできる。
一夏「これで大分見つかったな。」
残るはネロ、アルゴス、弾、セシリア、本音の五人だが。一体どこにいるのだろうか。