一夏「・・・・?」
一夏は部屋でエクトルやアルゴスと眠っていたが、また彼は一人夢の世界で目覚める。
一夏「1人でこの夢見るの久しぶりだな。」
あたりは灰色の何もない世界だ。
声「人の子よ。」
一夏「またこの声だ。おい、いい加減姿を見せたらどうだ?」
声「あなたは、自身の使命に目覚め、世界を変える道へと進み始めました。
しかしその先の未来は、あなた自身に委ねられています。」
一夏「まさか、神様じゃあるまいし。」
すると、不意に三つの扉が出現した。
一つは空のような青い扉、一つはマグマのような赤い扉、もう一つは自然のような緑の扉だ。
一夏「これは?」
声「それぞれの扉を開いてごらんなさい。その中に、人の子が作り出し得る世界が描かれています。」
一夏「・・・。」
一夏はまず、青い扉開く。
一夏「!?」
その中には世界が映っていた。そこは、どこかの教会のようだ。
中には教皇らしき人物と、多くの信者らしき者が多くいる。
ただ、この教会にいるものは皆、ISらしきものを見にまとっており、どこか無表情であった。
そして、教皇の頭上には、巨大な天使の様な像が見える。
何故か首から上が見えないが。
一夏「これは、あの時聞かされた『導き』か?」
とりあえず扉を閉める。そして、今度は赤い扉を開く。
一夏「!?」
そこはどうやら広大な宮殿のようだ。しかし、どこか禍々しさを感じる。
王座には王が居座り、宮殿の中庭らしきところで人々が殺意のこもった形相で戦っている。
この世界にいる者も、皆ISを装備しているようだ。
そして、王の上には、悪魔のような像が見える。これもまた首から上が見えないが。
一夏「これは『支配』に相当するものなのか?さっきとは対照的だな。」
赤い扉を閉じる。そして最後の扉に手をかける。
一夏「じゃあ、こいつの中には『調和』の世界があるってのか?」
一夏は緑の扉を開けた。すると、
一夏「あれ?」
中には何もなかった。というのも、扉を開けても、灰色の空間の向こう側が見えるだけである。
一夏はその扉の反対側にまわってみたが、案の定、反対からでも同じ結果だった。
一夏「何故この扉だけ何も描かれてないんだ?」
声「それぞれの世界の意味は時期にわかるでしょう。」
一夏「・・・・・・。」
疑問が解けないまま目覚めの時を迎えた。
エクトル「おはよう、一夏。」
アルゴス「よう一夏、爆睡しちまったな!」
一夏「あ、ああおはよう。」
一夏はとりあえず起きて朝食にする。
ちなみに食事は3人で朝昼夜交代で作るように決めてある。
今朝の朝食はエクトルが作った。
千冬「おはよう諸君、いい匂いで目覚めさせてもらった。」
千冬は寝ぼけ眼で降りてくる。
ちなみに上下ジャージである。
千冬「しかし、エクトルもなかなかの料理を作るな。地元でもモテモテだったのではないか?」
エクトル「いえいえ、逆でしたよ。学校では男女両方にいじめられていた時期もありましたし。」
千冬「意外だな。」
一夏「そりゃ大変だったな。」
アルゴス「やっぱ、普通の男子とあまりにも違うところがあるからだろうな。」
2人がホームステイに来て数日経ち、毎朝このような楽しい会話が続いている。
朝食の後、千冬は束と会う確約をとって家を出発した。その間3人で留守番をすることに。
アルゴス「ふあああ。」
アルゴスは大きな欠伸をする。
エクトル「退屈かいアルゴス?」
アルゴス「だってよ、何かヒマじゃね?」
一夏「そりゃあ、宿題以外特にやる事ねえからな。」
午前中はある程度宿題を進めていくことにしているが、
さすがにこれは個人個人で行うため、ペースはバラバラである。
一夏「退屈しのぎに専用機女子のみんなを呼んでみるか。」
エクトル「そうだね、みんな一夏に会いたいだろうし。」
アルゴス「昨日の話、あいつらにも伝えとかなきゃな。」
一夏はスマホを取ると、片っ端から電話をかけていった。